育ちが悪いのは子供のせい?13の特徴や子供の未来に与える悪影響
「育ち」とは、子供の頃に育った環境や家庭でのしつけによる育てられ方を指す言葉です。「育ちが悪い子供」と他人から思われてしまう場合、言葉遣いやマナー、社会のルールなどが身についていないため、他人に不快感を与えていることが多いです。
今回は、育ちが悪いと言われてしまう子供の13の特徴、育ちの悪さが子供の将来に及ぼす悪影響、育ちがいい子供に育てるポイント、育ちが悪いお友達との付き合いへの親の対応などについて一緒に考えていきましょう。
育ちが悪いと言われてしまう子供の特徴13
多くの親は子供にきちんとしつけをしているつもりです。けれどしつけの方針は各家庭で異なるため、残念ながら次のような子供の言動や様子によって、周囲に「育ちが悪い子供」という印象を与えてしまうことがあります。
1言葉が乱暴
特に幼児期は「バカ」「アホ」「クソ」などの他人を傷つける言葉を発する子供が増えます。「うんちドリル」が子供ウケして流行したように、親が否定する悪い物に惹かれる時期なのです。
けれど正しい日本語や他人への配慮、思いやりを身に着けさせたい時期だからこそ、周囲の親にとっては我が子の害になりうる危険な存在。実際にその子の言葉で我が子が傷つけられることもあるため、「育ちが悪い子供」とレッテルを貼って警戒してしまうのです。
2行動が暴力的
言葉でうまく自分の気持ちが伝えられない幼児や小学校低学年の子供は、すぐに手を出してしまうなどの暴力的な手段で気持ちを伝えがちです。他人の痛みを想像することが困難な年齢である反面、戦隊ものに憧れる時期でもありますので、「(自分にとっての)正義のためなら暴力は正しい」と誤解していることも。
けれど「『暴力は絶対に許されない』としつけるのは親の務め!」と考えて命令や力づくで子供を動かす強制型しつけをしている親や、気性が穏やかな子供を育てている親は、共有型しつけをする親や暴力でしか感情の処理ができない子供の気持ちを理解できません。
また頭では理解できても可愛い我が子が暴力を振るわれたとなれば、簡単に許すことができず「育ちが悪い子供」と悪く思うことで気持ちに決着をつけるしかないのです。
3挨拶ができない
イヤイヤ期や思春期の第二次反抗期だけでなく、中間反抗期など小さな反抗期を繰り返す子供は少なくありません。そのため親が挨拶のしつけをしっかり行っていても、目を合わせずに挨拶したり無視したりする子供はいます。
中には目を合わせるのが苦手な子供もいますので、子供の気持ちや発達に理解がある大人であれば安易に「挨拶ができない=育ちが悪い子供」と悪いレッテルを貼るようなことはしません。
けれど無視は立派な暴力です。大人も子供も不快な気持ちになったりダメージを受けたりしてしまう行為。親だけでなく園や学校でも挨拶の大切さを教えていますので、「それでもできないのは親ができていないからでは?」と育ちの悪さを疑われてしまうのです。
4服装が不衛生でだらしない
子供の服は汚れるもの。元気な証でもあります。けれどこまめに洗って清潔にしているか、シワだらけではないか、穴が開いていないか等、衛生面やだらしなさへの配慮は子供を育てる養育者が行うべきポイントの一つでもあります。
あまりにもひどい状態だと、周囲の大人たちは子供への虐待の一種であるネグレクトを心配してしまうことも。子供の健全な育ちには、清潔な服装など健全な環境が必要不可欠ですので。
5顔や体が汚れている
時間がない、面倒、水が苦手などの理由から、朝顔を洗わなかったりお風呂に入らなかったりする子供もいます。けれど大人だけでなく子供達もお友達の姿を見ているのです。
目ヤニや口の周りの汚れ、口臭や体臭、フケなどの汚れは、大人でも程度によってはハラスメントと言われることがあります。子供達も「汚いからきれいにしようね」と親に言われて行っていることですので、お友達ができていないことで親に不快感を訴えたり、本人にダイレクトに指摘してしまったりすることがあります。
そのため周囲の大人たちはネグレクトを心配するなど、育ちの悪さを疑ってしまうのです。
6咳やくしゃみを手で押さえない
小さな子供はきちんとしつけられていても、突然の咳やくしゃみに反応して手で押さえられないことがあります。
ですから親としては風邪気味の時にマスクを着用させて咳エチケットを守らせたいのですが、息苦しい、痛いなどの理由で子供が嫌がり外してしまうため、困っているご家庭も多いです。
「育ちが悪い子供」と大人達が眉をひそめる本当の理由は、自分や子供の安心・安全が阻害されるという不安。「子供だから仕方がない」で済ませて努力を怠る親の身勝手さなのです。
7手を洗った後、ハンカチで拭かない
せっかく手を洗ってもハンカチを持っていない場合、その場に置いてあるタオルか洋服などで拭くしかありません。
1回くらいなら誰でもうっかりミスはありますので見逃せても、何度も続くとなると子供がハンカチを持ち歩かない理由は何なのか、不衛生なだけに気になってしまいます。
「親は声掛けをしていないのかなぁ」「ハンカチを与えていないの?」と衛生面へのしつけが行き届いていないだけでなく、家庭環境も心配になり「育ちが悪い子供なんだろうな」と、思ってしまうのです。
8悪口ばかり言う
日本には「言霊」という言葉があります。昔は言葉に魂が宿っていて言葉通りの結果になると信じられていましたが、今でもネガティブな会話や発言を嫌う人は多いです。ところが中には悪口ばかり言う親子も。
自分のことを棚に上げて他人の欠点をあることないこと言う悪口は、人としての品性に欠ける行為。そのため育ちがいい保護者が忌み嫌って「育ちが悪い子供」と思うのです。
9公共の施設で騒ぐ
幼児や小学校低学年の子供にとって静かにするのは辛いことですが、公共のルールやマナーは親子で守るように努めるべきこと。ところが残念ながら公共の場で子供が大声で騒ごうと、靴を履いたまま座席に立とうと知らん顔をしたり、わざわざ抱き上げてつり革に捕まって遊ばせたりする祖父母などもいます。
そうした日頃の行動を親と離れた場所でもしてしまう子供に、園外活動や校外活動で公共施設を利用した先生や引率のPTA役員が困らせてしまうことがあるのです。
10靴を揃えられない
お友達を家に招き入れると、靴を揃える子供と脱ぎ散らかす子供の差がハッキリと現れます。しつけをうけていない、親が注意せず代わりに揃えているという家庭もありますが、子供によっては遊びたい一心で、家庭で靴を揃えているのにうっかり忘れてしまうこともあります。
ところが大人は「靴を揃える」という行動にこだわりがち。「彼女を連れてきた時に玄関の靴をチェックする母親は多い」と言われるほどですので、気をつけている親はとても多いです。けれどうっかりしがちなのはトイレや洗面所の汚れ、スリッパです。
履物を揃える、自分が使った後の始末をするといった行為は、次に使う人への思いやりの表れですが、残念なことに大人でもできていない人が多いことは、運動会や学芸会の園や学校のトイレなどでハッキリと分かります。
11毎回手ぶらで遊びに来る
子育て中は親同士があまり親しくない家庭の子供が毎回手ぶらで遊びに来て、おやつを食べたらすぐに帰ってしまったり、「ポテトチップスが食べたかったのに、ないの?」などと言ったりするシーンに出くわすことがあります。
もちろん相手のご家庭との間柄も関係しているのですが、おやつ代の負担うんぬんを不快に感じるというよりは、我が子と遊ぶことが目的ではなくおやつ目当てで利用されているように感じてしまい、「あの子は育ちが悪いから」と思わず言ってしまうのです。
子供をだしにおやつを食べにくる
社宅に住んでいたころ、子供が幼稚園を終えると毎日のように誰かの家で遊んでいました。もちろんママ達も一緒に遊びに来ていました。
そんなグループの中で一人の親子が毎回お菓子を持ってきませんでした。毎日のように遊ぶので「お菓子が無かった。ごめん」と言うことは誰でもあるのですが、毎回となるとわざとにしか思えず、皆口にはしませんでしたが、あまり良い印象ではありませんでした。
しかも親子ともお菓子はしっかり食べる始末。お菓子が欲しいわけではないのですが、マナーとしていかがなものかと思わずにはいられませんでした。
12他人の家の冷蔵庫や扉を勝手に開ける
家の中は他人に見られたくない物、貴重品などが置かれているプライベートスペース。ところが子供によってはしつけを受けていない、自分の家との区別がつかない、衝動を抑えられないといった理由から、ダメと言っているのに勝手に上がり込んだり、クローゼットや冷蔵庫を開けて覗いたり、別の部屋に勝手に入って遊んだりしてしまうことがあります。
部屋や冷蔵庫などを覗くのはプライバシーの侵害。家の中に許可なく上がり込むのは犯罪行為です。「子供だから」と見下していないからこそ、許されざる行為に対して不信感を強くしてしまうのです。
勝手に2階に上がり寝室を荒らす子供
息子の友達が遊びに来た際の出来事です。リビングのある1階で最初は遊んでいたのですがそのうち飽きてしまい家の中を走りだしました。注意はしていたのですが聞いてくれず、そのうち2階の寝室のベッドの上で飛び跳ねる始末。
幼児だったのでママも一緒に来ていたのですが本気で注意もしてくれず、ママまで何も言わずに2階に上がり、寝室以外の部屋を見学していたのには開いた口がふさがりませんでした。「この親にしてこの子あり」と思わずにはいられませんでした。
13盗み癖がある
他人の物と自分の物の区別は2歳前後からつき始めます。けれど小学校で昔から上靴、財布、筆箱などがなくなる事件があるように、幼児や小学生の中には盗み癖がある子供もいます。
子供の反社会的な行動の原因が家庭環境にあるケースは多く、日頃から親が子供の養育を怠っているように周囲に見えている場合は「育ちが悪い子供だから」と、言われてしまうのです。
育ちの悪さが子供の未来に及ぼす悪影響
大人でも悪い習慣を改めるのは困難なものです。変化は先の見通しを困難にして恐怖やストレスのもとになるため、脳は変化を嫌い、現状維持をしたがります。
そのため育ちが悪い子供が将来必要な時だけ行動を改めようとしても、脳の働きにより強いストレスを感じたり、隠しきれずに思いやりに欠ける行動をしてしまったりします。その結果、将来思わぬ不利益を被ることも。
就活や仕事でマイナスになる
育ちの良し悪しのポイントとなるマナーや礼儀などの本質は、全て思いやりの心です。ですから育ちの良さはビジネスでも求められます。顧客を思いやる心、同僚を思いやる心、上司や部下を思いやる心など。こうした心を言動から感じられる人が社会から求められているので、育ちが悪い子供は就活や仕事で不利益を被りやすいです。
人は一人では生きていけません。周囲の人達と助け合って生きているからこそ、人に受け入れられるためのマナーや礼儀は大切なのです。
日本では個性を重視することで育ちが悪いと指摘されることがあるため、思春期の子供はマナーや礼儀に反発することもありますが、めげずにマナーの本質である思いやりの心を、親として幼いころからしっかりと伝え育んであげましょう。
結婚やその後の生活が困難になる
自由恋愛の現代でそんなことあるの?と思う人もいるでしょうが、食事のマナーや後始末の習慣などが身についていないことで、恋人の親の印象が悪くなり最終的に婚約解消に至ってしまったという人もいます。
また結婚してからも夫の職業によっては妻が参加しなければならない交流会などがあり、マナーや身だしなみ、所作の美しさを求められることがあります。
ところが育ちが悪いため身についていない人は、夫の足を引っ張ってしまうのではないかと不快な思いをしたり、大人になってから身に着ける努力が必要になったりと苦労することも。ご家庭によっては上手くできずに夫婦仲、嫁姑関係、親戚付き合いに悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
コンプレックスを抱かせる
育ちを否定されるということは、言われた本人にとって自分だけでなく親兄弟まで否定されるという意味です。
ですから直接「育ちが悪い」と言われた場合、実家の両親を大切に思っていれば腹立たしくなるでしょうし、親子関係が悪い場合は自分の生い立ちを恥じてしまう人もいるでしょう。後者の場合、自分ではどうすることもできない家族や過去について否定されているため、コンプレックスになりやすいです。
けれど一番の問題は、直接育ちを否定されたのではなく、なんとなく色々なことが上手くいかない場合です。営業してもなぜか自分だけが契約がとれない、職場の人間関係が上手くいかない、恋人ができても粗雑に扱われてしまうなど、人間関係が上手くいかないものの原因は分からないため、漠然と「自分に魅力がないからだ」と考えてコンプレックスを抱きやすくなるのです。
育ちがいい子供に育てる8つのポイント
育ちの良さも程度によっては「世間知らず」「お人好し」に繋がるため、必ずしもプラス面ばかりではありません。何ごともバランスが大切です。けれど相手への思いやりや安心感を与える言動が、生涯において我が子のプラスになることは確かです。
まずは育ちがいい子供に育てる8つのポイントを親自身が実践して子供に良いものだと実感させることで、子供が自ら進んで身につけられるようにしてあげましょう。
1丁寧な言葉使いや行動
親が「お前」「ふざけんな!」「バカ」などの汚い言葉や暴言を使っていれば、当然子供も使ってしまいます。
感情が高ぶると自然に汚い言葉が出てしまう親もいますが、我が子が「育ちが悪い子供」と言われないように子育てするためには、相手を傷つける汚い言葉や暴言を封印し、丁寧な言葉で子供を注意するように心がけることが大切です。
また親が「しつけ」「スキンシップ」と考えて子供に暴力を振るわないことも重要です。叩く程度ではなく、子供が耐えがたい苦痛を感じるかどうかが虐待のボーダーラインだと認識を改め、暴力が子供に及ぼす悪影響を自覚しましょう。
親が子供に暴力を振るっていなくても、言葉で気持ちを言い表せない子供は暴力を振るうことがあります。また戦隊ものに憧れている子も、本人に暴力の認識がなく遊びで相手に手足を出してしまうことがあります。
いずれにせよ大人は怒鳴りつけずに落ち着いて丁寧に対応することが大切です。暴力を振るわれた相手の気持ちを伝え、代わりにすべき行動を考えさせたり教えたりしましょう。
子供は情緒が不安定だと脳の働きが悪くなり、感情のコントロールが困難になります。そのため怒鳴りつけるのは逆効果。何度も同じ過ちを繰り返しやすく、そのうち親の言うことを聞かなくなり、それでも暴力癖が抜けないということもありますので注意しましょう。
2挨拶
大きい声であいさつができると、家族やお友達だけではなく近所の方も気持ちよくお付き合いができます。あいさつは一朝一夕に身につくものではありませんが、赤ちゃんの頃から親がお手本になることで次第に真似をするようになるため、自然に学んでいくことができます。
まずは親が率先して顔を上げ、目を見て、笑顔で、元気よく挨拶をしましょう。
3清潔な服装や身だしなみ
元気な子供が泥だらけの服で帰ってくると、ママは洗濯にうんざりしてしまうこともあるでしょう。けれど可能な限り泥を落とし、ズボンの膝が敗れた際はアップリケで穴を隠すなどの工夫をして、清潔な衣類を身につけさせてあげましょう。
またシャツが一部出ている、靴紐が解けたまま、靴下が片方だけ下がっているなどの衣服の乱れも、だらしない印象を相手に与えます。
小さい頃は親が気づくたびにいちいち口うるさく注意することで、聞く力が育たなくなることがあります。直してあげて「かっこよくなったよ」「これで速く走れるね」など身だしなみを整える気持ちよさを教えたり、自然に意識を向けてあげたりするとよいでしょう。
4衛生面のしつけ
手を洗う。顔を洗う。ハンカチ、テッシュを持つ。咳エチケットなどの衛生面のしつけは、日頃から親が手本を見せると共に、子供が率先してやりやすくなる工夫してあげることも大切です。
家庭内の整理整頓や掃除を両親揃って行うと共に、子供の持ち物に関しても自分で片づけられない程大量に物を持たせないことや出し入れしやすい配置にすることが大切。
背が低くて使いにくい場合はステップを用意したり、子供が咳やくしゃみを手で抑えられない場合はお気に入りの柄の使いやすい手作りマスクを用意してあげたりするとよいでしょう。
5悪口
保護者によっては自分のことを棚に上げて、子供の友達、ママ友、夫(妻)、子供、先生などの悪口を手当たり次第に子供の前で言う人がいます。「都合の悪い人=悪い人」「自分と価値観が違う人=おかしい」「悪いことをする人=自分と違ってダメな人間」という気持ちが、悪口となって表に出てしまうのでしょう。
そうした自分のことを棚に上げる考え方や視野の狭さ、相手を攻撃する口調は、そのまま子供に伝染してしまいます。
負の連鎖を引き起こさないためにも、悪口を言いたくなる相手とは距離を置く、思っても子供の前では口に出さないなどの配慮を行いましょう。
6公共のマナー
お年寄りや妊婦が電車の中で立っている際も席を譲ることができない大人や、交通ルールを守れない大人が少なからずいますが、公共のマナーを守ることは、周りへの気遣いの第一歩に繋がります。
小さいうちから予め正しいマナーについて説明し、約束してから外出するようにするとよいでしょう。
譲り合いや助け合いの精神は、家庭の内外で親が見せることで学ばせることができます。ぜひ率先して手本を示し、子供ができた時は褒めてあげましょう。
7訪問マナー
お土産(お菓子)を持ってお邪魔する、勝手に扉などを開けない、靴は揃えるといった基本的な訪問マナーは、親が手本を示すだけではなく事前に子供に伝え、約束させておくことが大切です。
また訪問先からマナーのオーダーがある場合も。例えば「男の子のお友達が遊びに来た際、事前にトイレの便器を下げて利用する旨をお願いしたのにも係わらず、上げてされてしまった」という不満を持つママも実際にいます。
ジャッジが正しいかどうかではなく、郷に入っては郷に従えで相手のお宅で好き勝手をするのはマナー違反。訪問先の親の言うことはキチンと聞くように、事前に約束してから遊びに行かせましょう。
自分を良く見せるための行為がしつけやマナーの本質ではありません。本当に育ちがいい人に育てるためには、靴だけでなく後始末に関するしつけ、周囲への気配りなども大切。両親揃って日頃から他者への思いやりを行動で示すことが大切です。
家に上がり込むことが分かっていれば、相手のお宅でお菓子やお茶を出してくれると察しがつくため、大人は訪問先へのマナーとして手土産を持って行くのが一般的。子供が小さいうちは親がおやつを持たせ、招かれたら招くといった配慮をする家庭が多いので、親が気遣ってあげましょう。
8親の理解や家庭環境
子供の心根が真っすぐに育つためには、親の共感や愛情、健全な家庭環境が重要です。
自分の気持ちを理解し、自分にとってプラスになる「快」を与えてくれる親を子供は信頼します。逆に「何でこんなことするの!」と子供の気持ちを理解せず、自分にとっての不都合を責める親を、子供は信頼できなくなります。
表面的なルールやマナー、自分自身の体裁に捕らわれて我が子の気持ちを疎かにしてしまうと、子供の心根は歪んでしまいやすいです。本当の意味で育ちがいい子供に育てるためには、いかなる時も我が子のよき理解者となり、子供にとって本当にプラスになることは何かを考えましょう。
親が子供にとって必要だと考えたことが、必ずしも子供にとって本当に必要なこととは限りません。例えば衛生面も度を越せば神経質になってしまい、子供にとってマイナスです。勉強や学歴に関しても然り。子供は興味があることを学びたいのに、親が自分の幸せを勝手に決めて無理やり自由を奪ってしまうようでは、親が自分のことを考えてくれているとは到底思えません。
また人を傷つけないなどの本当に子供にとって必要なことであっても、その意味を理解して自分をコントロールするには、時間をかけて失敗や経験を重ねることが必要な子供もいます。
そうした子供なりのペースや努力を認め、親だけでも我が子がいつかできるようになることを信じて励まし、理解してあげることが大切です。
育ちが悪い友達とは遊ばせない方がいい?
子供は親だけでなくお友達やご近所さん、先生など社会全体から影響を受けて育っていきます。ですから我が子の選んだ友達付き合いに口出しをするのは控えましょう。
もし育ちが悪いお友達が自分の前で問題がある言動をした場合は、その子のことも考えて「○○されたら嫌だな。〇〇して欲しいな」と愛情をもって注意することが大切です。
そうした親の様子を見ることで、育ちが悪いお友達だけでなく自分の子供も対応の仕方を学び、コニュニケーション力を上げていけます。またお友達も悪い点を改善するきっかけになるため、巡り巡って我が子が悪影響を受けにくくなります。
子供へのしつけは焦らずに!
子供は親がいくら頑張って美しい言葉遣いなどを身につけさせようとしても、拒んだりなかなか覚えられなかったりしますので、親もつい頭ごなしに叱りつけてしまいがちになります。
けれど本当に育ちがいい人とは心根が健全で、他人を簡単に憎んだり妬んだりせずに優しさや愛情を示せるため、頭ごなしに怒鳴りつけて子供の心根を歪ませてまでルールやマナーを守らせるのは、本当の意味で育ちがいい子供に育てることにはなりません。
子供の素行が悪いと親のせいにされる?
子供にしつけが見につかないと、親が恥ずかしくなったり周囲に責められるため辛くなったりしがちですが、親が良い手本を示しつつ子供に丁寧に諭す姿や、日頃から手をかけて子育てしている姿を見ている育ちがいい人達は、母親の苦労を理解してくれます!
育ちが悪い子供だと他人から後ろ指を指されているような気がする人は、しつけの結果が出ることを焦らずに、幼児へのしつけの仕方や親自身ができているかを再確認してみましょう。