ハンドパペットの口が開く作り方:型紙不要の簡単な方法とフェルトで手縫いする手順
パペットの作り方には、市販品のような本格的なものから、手芸初心者の方やお子様でも作れる簡単なものまで様々あります。
型紙が必要な本格的なパペットは難しそうに思われがちですが、手芸に慣れていない場合は、既存のグッズや廃材をアレンジすることで、型紙を使わずに簡単な方法でスムーズにパペットを手作りすることができます。
パペットには様々な種類がありますが、特に幼児にプレゼントする場合は、フワフワとした手触りの優しいパペットがおすすめです。モチーフは、うさぎ、犬、くま、猫、ぞう、ぶた、ひつじ、やぎなどの可愛い動物を使うと喜ばれます。こちらでご紹介する5種類の作り方を参考に、お子様好みのパペットにぜひアレンジしてみてください。
あわせて、フェルトを手縫いして作る本格的なハンドパペットの手順と、型紙を自分で用意する方法もご紹介します。
子育て漫画:手作りパペットが育児に大活躍する理由
子どもは幼児期に入ると自我の芽生えが訪れ、感情や思考が複雑になってきます。
そのため、思っていることをママやパパにうまく言葉で伝えられず、一人で抱え込んでしまうことがあります。そのような時、親御さんも子どもの気持ちになかなか踏み込めずに歯がゆい思いをすることもあるかもしれません。
そんな時こそパペットの出番です。パペットを子どもにとって身近な第三者として使うことで、子どもが気持ちを表現しやすくなります。「育児が難しくなってきたな」と感じる場合は、ぜひパペットを手作りして、コミュニケーションに活用してみてください。
ハンドパペットの口が開く仕組み:3つのタイプ
作り始める前に知っておくと役に立つのが、口が開く仕組みには3つのタイプしかないということです。どのタイプを選ぶかで、必要な材料も作業時間も変わります。
| タイプ | 仕組み | 向いている人 |
|---|---|---|
| 折り返し型 | 箱や紙に切れ込みを入れて折り、その線を口にする | 道具を増やしたくない、その日のうちに作りたい |
| 芯入れ型 | 靴下や布の中に折った厚紙を入れ、指で挟んで開閉する | 縫わずに、しっかり動くものを作りたい |
| 縫製型 | 型紙から布を裁ち、口の内側を別布で縫い込む | 長く使いたい、洗えるものにしたい |
「口が大きくパクパク動くパペットを作りたい」という場合、鍵になるのは口の内側に硬さがあるかどうかです。布だけで作ると、手を開いても布がついてきてくれず、口がぼんやり開くだけになります。牛乳パックや厚紙、スポンジといった張りのある素材が口の骨格になることで、あの「パクッ」という気持ちのよい動きが生まれます。
この記事では、折り返し型と芯入れ型を中心とした5種類を先に紹介し、後半で縫製型の作り方と型紙の用意の仕方をご説明します。
1. 100均鍋つかみ製!フワフワネズミのミトンパペット
まずは100円ショップで購入できる鍋つかみを使った、フワフワなネズミのミトンパペットの作り方をご紹介します。
顔のパーツを取り付けるだけでとても簡単に作れます。ご家庭にある材料や100均の材料で手軽に作れるため、経済的にも優しいパペットです。
材料
- ミトン(キルティング地の鍋掴みがおすすめです)
- フェルト
- 刺繍糸
- 手芸用ボンド
目や鼻はフェルトで作るのがおすすめです
目や鼻にビーズなどを使うと可愛く仕上がりますが、小さなパーツは遊んでいるうちに外れやすく、そのたびに付け直すことになります。フェルトを使って作れば、面で貼り付けられるためしっかりと留まり、手触りもやわらかく仕上がります。
作り方
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フェルトでネズミの目や耳、鼻のパーツを切り出します。ネズミなので耳と鼻は大きめに。目も大きめにし、黒目を少し寄り目にするとコミカルな表情になり、お子様との会話がしやすくなります。 -
鼻を立体的に膨らませます。円形の鼻パーツの周りをぐし縫い(なみ縫い)し、不要なフェルトの切れ端を詰めてからギュッと絞ると、コロンとした丸い鼻ができます。 -
ミトンの先に刺繍糸でヒゲをステッチし、中央に鼻を縫い付けます。さらに目と耳も縫い付ければ完成です。手芸が苦手な方は、手芸用ボンドでしっかりと貼り付けたり、ヒゲの部分を布用のペンで描いたりしても良いでしょう。 -
口の中に歯や舌などを取り付けると、「ボクと一緒に食べるよ~、モグモグ」と口を動かすことで、苦手な食べ物にも興味を向けられる会話遊びがしやすくなります。
完成したパペットをパパやママが手で動かし、口パクで会話遊びを楽しみましょう。手の動かし方でパペットの表情がコミカルに変わり、機嫌の悪いお子様も思わず引き込まれる面白さがあります。
慣れてくると、お子様自身がパペットを動かし、おもちゃなどを使ってストーリー遊びも楽しめるようになります。
パペットのモチーフはネズミ以外にも、お子様のお気に入りの絵本のキャラクターなどを参考にしても良いでしょう。
2. 牛乳パック製!カエルの口パクパペット
手芸が苦手な方には、牛乳パックで作る口パクパペット工作もおすすめです。
紙でできているとは思えないほど、パクパクと口が動くのが楽しいペーパーパペットです。ほぼ0円で作れるため、いくつか作って机に体を隠し、口パクで歌を歌って見せてあげるとお子様が大喜びするでしょう。
材料
- 牛乳パック(1リットルサイズ)
- 色紙・折り紙
- ハサミ
- ノリ
- サインペン
作り方
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牛乳パックの対角線上の2辺に、底から5cm程度を残してハサミなどで切れ込みを入れます。 -
切れ込みの入った部分で、牛乳パックを外側に折り返します。この部分がパペットの口になりますので、しっかりと折線をつけましょう。 -
口パク部分が口になるように、色紙や折り紙に好みのモチーフの絵を描いてノリで貼り付けます。余計な部分は切り落とせば完成です。底の部分を手の平で握ると、口をパクパクと動かして遊べます。
口パクパペット作りを成功させるコツ
小さな子どもが遊ぶ場合、パペットの底が浅いほうが操作しやすいのですが、浅すぎると口が動きにくくなってしまいます。底の残しは5cmまでを限度にしてください。
今回はカエルをモチーフにしましたが、このタイプのパペットは口が大きく開くのが魅力ですので、サルやヒヨコなど、口の動きが面白いモチーフでも楽しめます。
同じ折り返し型は、ティッシュの空き箱でも作れます。箱の真ん中に1辺を残して切り込みを入れ、半分に折るだけです。牛乳パックより口が横に広くなるので、カバやライオンのような大きな口の動物に向いています。折り紙で野菜や果物を作っておいて、「もぐもぐ、おいしいなあ」と食べさせる遊びに広げると、お子様が自分で物語を作り始めます。
3. スポンジ製!ワニの歯みがき練習パペット
パペットは、子どもの話し相手になるだけでなく、苦手意識のあることに親しむきっかけづくりにも役立ちます。
次は台所などで使う四角いスポンジを使って、幼児の歯みがきの練習に役立つパペットを作ってみましょう。
筆者も、歯みがきを嫌がる時期に実際に活用したところ、子どもが泣かずに練習に取り組めたという経験があります。
材料
- スポンジ(2層になっているもの)
- カッター
- 色紙・折り紙
- ボンド・両面テープ
作り方
-
スポンジの中央部分に、研磨面までカッターで切り込みを入れます。2つに折ると、研磨面が大きく開く口になります。 -
口をパクパクと動かしやすいよう、スポンジに人差し指や中指を入れられる切り込みをカッターで入れます。この切り込みがないと、動かしている途中でスポンジが手からすっぽ抜けてしまうことがあるので注意が必要です。 -
最後に色紙などでワニの目鼻や歯のパーツを作り、ボンドや両面テープで貼り付ければ完成です。
歯みがきが苦手なお子様と一緒に、スポンジパペットの歯をブラシでごしごしと磨いて練習をしましょう。
今回は口が大きく開くワニをモチーフにしましたが、カバやライオン、オオカミやキツネなどのちょっと怖い動物モチーフを使うと男の子は特に盛り上がります。
歯のパーツを大きめに作ったり、目鼻を「気持ちよさそう」な表情にしたりすると、遊びとしての楽しさが増します。「ピカピカになったね」と一緒に確認する流れを作ると、お子様も自分の番を待ちきれなくなります。
実際のやりとりは、こんな具合です。
ママ「ワニさん、お口あけて」
子ども「あーん、ってしてる!」
ママ「じゃあ、ごしごししてあげて」
子ども「つぎ、わたしの番ね」
順番を「パペットが先、子どもが後」にするのがポイントです。先に見本があると、次に何が起こるか分かるので、身構える時間が短くなります。
4. 超簡単!ヘビのニョロニョロ靴下パペット
目鼻をつければ、靴下も立派なパペットになります。次は靴下をそのまま使ってヘビを作る、5分とかからず簡単に作れる靴下パペットの作り方です。
赤ちゃんが笑うツボだったという体験談もあるほどの優れものですので、ぜひ作ってみてください。
材料
- 靴下
- 牛乳パック(または厚紙)
- ハサミ
- 色紙・折り紙
- 両面テープ
作り方
-
ソックスの底の部分を平らにし、牛乳パック(または厚紙)を底の形に合わせて切り出します。できた厚紙は3:2ぐらいの割合で2つに折っておきましょう。 -
厚紙を靴下の底に入れ、色紙などで目鼻や舌のパーツを作り、両面テープで貼り付ければ、ヘビの靴下パペットの完成です。
遊ぶときは、親指を手の平側に折って下の口に、人差し指から小指までを上の口にしてパクパクと動かします。
大人用・子ども用のサイズ、シマシマ模様など、使う靴下の大きさや模様によって様々な表情が楽しめますので、いくつか作って楽しく遊びましょう。
もう一手間かけられるなら、折った厚紙の上下に少量の綿を詰めると、頭がふっくらして市販品のような見た目になります。口の内側にピンクや赤のフェルトを貼れば、開いたときの色の変化が加わり、遠くからでも口の動きが分かりやすくなります。
靴下パペットは口が大きく開くため、「食べちゃうぞ~」といった感じで、ヘビやオオカミなどの少し怖いモチーフのほうが、怖いもの見たさのお子様には喜ばれるかもしれません。ぜひ会話をしてみてください。
5. 折りたたむだけ!ウサギの手袋パペット
次は、冬のお出かけの際に持っている手袋や軍手を折りたたむだけで作れる、ウサギのパペットを作ってみましょう。
赤ちゃんや未就園の小さなお子様は、バスや電車などの乗り物でぐずってしまうことがあります。そんな時、カバンの中の手袋や軍手を取り出してササッとウサギのパペットを作ってあげれば、あっという間に機嫌が直ることもあります。
外出先で手袋パペットは大活躍してくれますので、ぜひ作り方を覚えておくと便利です。
材料
- 手袋か軍手
- 色紙・折り紙
- 両面テープ
作り方
-
手袋の人差し指と中指の部分を残し、親指、薬指、小指は手のひら側に折りたたみます。折りたたんだ指を包むように手首の部分をクルッと折り返すと、ウサギの頭ができあがります。 -
もう片方の手袋はウサギの体になります。親指を内側に折り返し、人差し指と中指を、ウサギの頭の耳の部分に入れます。色紙などで目のパーツを作り両面テープで貼り付ければ、ウサギの手袋パペットの完成です。
遊ぶときは、小指を手の平に折り畳み、親指と薬指でパペットの両手を、人差し指と中指で耳を動かします。今回はわかりやすいように折り紙で目を作りましたが、目のパーツが無くても、折り畳んだだけでお子様にはウサギだとわかります。耳を作らず丸い頭を作れば人型のパペットにも応用できます。
手袋や軍手は持ち運びしやすいため、育児中のママのバッグに一組入れておくと便利です。順番待ちの時間が長くなったときなど、お子様の気分を切り替えるのにも役立ちます。
タオルを指にかけて「お化けだぞ~」と見せたり、紙コップや紙袋に顔を描いて手に動かしたりするだけでも、子どもは喜ぶおもちゃになります。こういった簡単なアイデアを知っておくと、お出かけ先で子どもがぐずったときでも、気分を簡単に変えさせることができて大変便利です。
パペットの型紙の作り方:手の形をなぞるだけ
ここからは、布から作る本格的なハンドパペットの手順に進みます。まずは型紙です。市販の型紙を買わなくても、自分の手をなぞるだけで作れます。
型紙を作る手順
- チラシの裏や画用紙の上に、パペットを操る人の手を置きます。親指を下、人差し指から小指までを上にして、口を動かすときの形にします。
- 手の輪郭をぐるりとなぞります。指を1本ずつなぞる必要はなく、上の4本はまとめて一つの山として描きます。
- なぞった線の外側に、全体を2cmほど大きくした線を引きます。これが縫いしろと余裕分になります。
- 手首側は、腕が隠れるように7~8cmほど長く伸ばしておきます。
- 線を切り抜けば、本体の型紙が1枚できあがります。この1枚を布2枚分に使います。
口の内側になるパーツは、本体の先端部分に合わせた楕円形を1枚描きます。手を開いたときの口の大きさをイメージして、少し大きめに取っておくと、あとで動かしやすくなります。
型紙作りでつまずきやすいところ
手にぴったり合わせて作ると、実際に布で仕上げたときに窮屈になります。布の厚みと縫いしろの分だけ内側が狭くなるためです。「少し大きいかな」と感じるくらいで切るのがちょうどよく、大人と子どもで共用したい場合は大人の手に合わせておくと両方で使えます。
フェルトで手縫いする基本のハンドパペット
フェルトは、切りっぱなしでも端がほつれないため、手縫いの初心者に最も向いた素材です。ミシンがなくても、テレビを見ながら1~2時間ほどで一つ仕上がります。
材料と道具
- フェルト(本体用の大きいサイズ・パーツ用の小さいサイズ)
- 口の内側用のフェルト(ピンクや赤)
- 刺繍糸
- 刺繍針
- 手芸用ボンド
- チャコペンまたは水で消えるペン
- 綿(少量)
手縫いの手順
- 型紙をフェルトに写し、本体を2枚切り出します。フェルトの上に型紙を置き、ペンで縁をなぞってから切ると、線がぶれません。
- 口の内側になる楕円を1枚切り出します。
- 顔のパーツ(目、鼻、耳、舌など)を先に本体の表側に縫い付けるか、ボンドで貼り付けます。本体を袋状にする前に付けておくのが、失敗しないための一番のコツです。
- 本体2枚を外表に重ね、手首側の入り口を残して周囲をぐるりと縫い合わせます。
- 先端の口になる部分に楕円のフェルトを挟み込み、上下それぞれに縫い付けます。
- 頭のてっぺんに少量の綿を入れると、形がふっくらと安定します。
縫い方はブランケットステッチひとつで足ります
フェルトを縫い合わせる方法はいくつかありますが、ブランケットステッチを一つ覚えれば、パペット作りは十分にこなせます。布の縁を糸で巻き込むように留めていく縫い方で、縫い目そのものが飾りになります。
やり方は単純です。2枚のフェルトの間から針を出して玉結びを隠し、少し横の位置に垂直に針を刺して、出てきた針に糸をかけて引き抜きます。これを繰り返すだけです。刺繍糸は3本どりくらいが縫いやすく、縫い目の高さと幅をそろえると、それだけできれいに見えます。
初めての方がつまずきやすいのは、糸を引きすぎてフェルトが波打ってしまう点です。糸は「布に沿うところで止める」くらいの力加減にしておくと、ふっくら仕上がります。間隔が乱れそうなら、あらかじめ水で消えるペンで等間隔に点を打っておくと安心です。
もっと簡単に済ませたい場合は、巻きかがり縫いでも構いません。2枚の端を斜めに巻くように縫っていくだけで、こちらのほうが速く進みます。見た目の好みで選んでください。
手縫いが苦手なら:縫わずに作る3つの方法
「針を持つのが久しぶり」「途中で挫折しそう」という場合は、縫わずに作る方法もあります。仕上がりの丈夫さは縫ったものに一歩譲りますが、遊ぶには十分です。
| 方法 | 使うもの | 特徴 |
|---|---|---|
| 手芸用ボンドで貼る | 布用の手芸ボンド | 乾くまで時間がかかるが、洗濯に比較的強い |
| 布用両面テープで留める | 布用の両面テープ | すぐに固定でき、子どもと一緒に作業しやすい |
| アイロン接着で貼る | 両面接着芯、アイロン | 面でしっかり付き、はがれにくい |
おすすめは、目や鼻などの小さいパーツはボンド、本体の縫い合わせは両面テープという使い分けです。パーツはボンドのほうが位置を微調整しやすく、本体は面積が広いので両面テープのほうが早く仕上がります。
お子様と一緒に作るなら、両面テープが断然おすすめです。ボンドは乾くまで待つ間に飽きてしまいますが、両面テープならその場でくっつくので、「できた!」がすぐに来ます。
100均で揃うパペットの材料と選び方
パペット作りに必要なものは、ほとんどが100円ショップで手に入ります。売り場が分かれていることが多いので、リストにして持っていくと迷いません。
| 売り場 | 買うもの |
|---|---|
| 手芸コーナー | フェルト(大判・カラーセット)、刺繍糸、手芸用ボンド、綿、針セット |
| 台所用品 | キルティングの鍋つかみ、2層スポンジ |
| 衣料品 | 靴下、軍手、手袋 |
| 文具コーナー | 折り紙、色画用紙、布用両面テープ、油性ペン |
フェルトを選ぶときは、厚みのあるタイプを選ぶと形が安定します。薄いものは切りやすい反面、縫っているうちに伸びてしまい、左右の形がそろいにくくなります。カラーセットは色数が多い分1枚が小さいので、本体には大判のもの、パーツにはセットのもの、と分けて買うのが結果的に無駄がありません。
色選びで迷ったら、顔の色と口の内側の色をはっきり変えることだけ意識してください。茶色の顔にピンクの口、白い顔に赤い口、といった組み合わせにすると、口を開いたときの動きがはっきり見えて、お子様の反応が変わります。
年齢別:手作りパペットの遊ばせ方
同じパペットでも、年齢によって楽しみ方が変わります。反応が薄いと感じるときは、遊び方が年齢に合っていないだけかもしれません。
0~1歳:見せる、動かす
顔の前で左右にゆっくり動かしたり、口を開け閉めしたりするだけで、目で追って笑います。話しかける言葉は短いほうが伝わります。「こんにちは」「ばあ」の繰り返しで十分です。
1~2歳:まねをする、渡す
パペットの口に食べ物のおもちゃを入れる、パペットと手を合わせる、といったやりとりが成立し始めます。自分の手にはめたがるようになったら、小さめのパペットを一つ用意してあげましょう。
3~4歳:会話する、役を演じる
パペットに名前をつけて、毎日登場させると愛着がわきます。この時期は、親に直接言いにくいことを、パペット相手だと話してくれることがあります。
5歳以降:作る側にまわる
牛乳パックや靴下のパペットなら、自分で作れるようになります。「どんな動物にする?」から一緒に考えると、作る楽しみと遊ぶ楽しみが両方味わえます。
パペットを使った声かけの例
パペットが力を発揮するのは、親が直接言うと角が立つ場面です。同じ内容でも、パペットの口から出ると、子どもは素直に受け取ることがあります。
| 場面 | パペットのセリフ例 |
|---|---|
| 片付けをしない | 「わあ、ぼくのおうちどこ? 迷子になっちゃった」 |
| 着替えを嫌がる | 「ぼくも着替えるから、競争しよう。よーいどん」 |
| なかなか寝ない | 「ふあぁ、ねむいなあ。おやすみのごあいさつしてくれる?」 |
| お友達とけんかした | 「今日、どんなことがあったの? ぼくにも教えて」 |
| やりたくないと言う | 「ぼくもちょっとこわいなあ。一緒にやってくれる?」 |
ここで重要なのが、なぜパペット越しだと子どもが応じやすいのかという点です。幼児期の子どもは、自分でやりたい気持ちと、まだできない現実の間で揺れています。親から「やりなさい」と言われると、内容そのものよりも「言われた」という事実に反発してしまうことがあります。ところがパペットは、子どもから見て親でも自分でもない第三者です。指示ではなく誘いとして受け取れるうえに、パペットに教えてあげる、助けてあげるという立場に立てるので、自分で決めた行動として動けます。さらにパペットは表情が変わらないぶん、子どもが自由に気持ちを重ねられる相手でもあります。「ぼくもこわいなあ」と言うパペットに、自分の不安を代弁させることができるわけです。うまくいかない日があっても構いません。パペットが登場する時間そのものが、親子でひと息つける時間になります。
パペット作りでつまずきやすい場面と対処
口がうまく開かない
口の内側に張りのある素材が入っていないことが原因です。厚紙を折って入れる、フェルトを二重にする、口の内側に接着芯を貼るといった方法で解決します。
左右の形がそろわない
型紙を写すときにペンが寝ていると、1枚ずつ大きさがずれます。ペンを立てて、型紙をしっかり押さえながらなぞりましょう。フェルトを2枚重ねて一度に切ると、確実にそろいます。
作っている途中で子どもが飽きる
工程を分けるのがコツです。「今日はパーツを切るところまで」と決めて、続きは翌日にまわします。切ったパーツを並べておくだけでも、次の日の楽しみになります。
手が入らない、きつい
縫いしろの分を見込んでいなかったケースがほとんどです。手首側の縫い目を少しほどいて広げるか、次に作るときは型紙を2cmではなく3cm外側で取ってみてください。
パーツがすぐ取れる
ボンドを点で付けていると外れやすくなります。パーツの縁に沿ってぐるりと線で付けるか、外周をブランケットステッチで一周縫うと、格段に長持ちします。
手作りパペットについてよくある質問
Q1:一番簡単に作れるパペットはどれですか
手袋を折りたたむだけのウサギと、靴下に厚紙を入れるヘビです。どちらも5分ほどででき、道具もほとんどいりません。
Q2:型紙がなくても口が開くパペットは作れますか
作れます。牛乳パックやティッシュの空き箱に切り込みを入れて折る方法なら、型紙も裁縫も不要で、口が大きく開きます。
Q3:ミシンは必要ですか
不要です。フェルトは端がほつれないため、手縫いのブランケットステッチだけで仕上げられます。
Q4:子どもと一緒に作れますか
5歳頃からは、色を選ぶ、パーツを貼る、模様を描くといった作業を任せられます。針を使う工程は大人が担当し、貼る作業をお子様に、と分担するとうまくいきます。
Q5:洗えるようにするにはどうしたらよいですか
厚紙ではなく、洗える接着芯や厚手のフェルトを口の芯に使い、パーツはボンドではなく縫い付けておくと、手洗いができるようになります。
パペットを活用して幼児との時間を楽しみましょう
1歳から3歳頃のイヤイヤ期には、幼児は自我が芽生え、大好きなママから少しずつ自立しようとします。毎日かんしゃくを起こして「イヤイヤ」を連発する子どものパワーに圧倒されることもあるかもしれませんが、子どもの気持ちも大きく揺れ動いている時期です。
そんなイヤイヤ期の幼児と向き合う時間を、少し軽くしてくれるのがパペットやぬいぐるみです。
ぬいぐるみやパペットは、子どもが執着して手放せなくなることもありますが、お子様にとって落ち着けるよりどころになっていることは、育児においてよく知られています。
多くの先輩ママがパペットやぬいぐるみのおかげで育児の難所を乗り切っていますので、ぜひあなたも手作りのパペットやぬいぐるみを利用して、楽しい育児を行ってください。






