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落ち着きがない子供の原因は個性?親の接し方と相談先を知って前向きに対処しよう

落ち着きがない子供の原因は個性?親の接し方と相談先を知って前向きに対処しよう

「うちの子だけ落ち着きがない…」と悩む親御さんへ。落ち着かない行動の背景にある気持ちや環境、発達の特性の可能性、わかりやすい伝え方や褒め方のコツ、専門機関への相談の進め方までをまとめました。

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落ち着きがない子供の原因は個性?親の接し方と相談先を知って前向きに対処しよう

子供は大人と違って走り回り、何にでも手を出して落ち着きがないものですが、あまりに元気が良すぎると「うちの子って、ほかの子と違うのかしら…」と心配になることもありますね。公園やレストランで周りを気にせずやりたい放題だと、ママも周りの人の目が気になってしまうでしょう。

落ち着きがない行動は、ある意味で子供の専売特許ともいえます。ただし、なかには発達の特性が背景にあって、周りのサポートがあるとぐっと過ごしやすくなるケースもあります。今回は子供の落ち着きがない行動の原因や、親ができる対処法・接し方、相談できる窓口について、先輩ママの体験談も交えながらご紹介していきます。

子供に落ち着きがなくなる原因6つ!怒る前に子供を知って

落ち着きがない子供と不安な母親のイラスト

子供が何かにつけ落ち着きがないと、ママもゆっくりできず、何かと手間がかかります。それ以上に、子供に「落ち着きのない困った子」というレッテルが貼られてしまい、切ない思いをするママも多いのではないでしょうか。けれども、そうした状況でつらい思いをしているのは子供も同じです。

一般的に1〜2歳前後の子供は、興味の向くままに動き、落ち着きがないのがごくあたりまえです。とはいえ、子供が落ち着かずに動き回るときには、その子なりの原因があります。小さい子供は感情のコントロールがまだ苦手なうえに、自分の思いをうまく言葉で伝えられません。だからこそ、パパやママが子供の様子から原因をくみ取って、対処していくことが大切になります。

1何にでも興味がある

ブロックで遊ぶ子供

子どもは、赤ちゃん期はもちろん、言葉を操れるようになっても脳はまだまだ発達の途中です。大人のように感情をコントロールするのが難しく、かんしゃくを起こしてキレやすいのは当たり前のこと。

なんにでも興味を示し、大人の言うことよりも気になるもののほうへ手を伸ばしてしまうので、周りから「落ち着かない子」と言われてしまうこともしばしばあります。

子供は何にでも興味を示し、危ないことにも平気で突き進むのでママは気が気ではありませんが、裏を返せば、知的な好奇心にあふれている証拠でもあります。

歴史に名を残した偉人にも、小さい頃は落ち着きがなかったという逸話が伝わっています。我慢ができる年齢になるまで、怒らずに諭しながら、気長に見守ってあげましょう。

2遊びたい欲求を抑えられない

子供はエネルギーに満ちあふれていて、いつでもそのはけ口を探しています。エネルギーを発散したくて遊ぶことが大好きなので、お腹が空いて食事をしている途中でも、ママと手をつないでいる途中でも、遊べそうなものを見つけると体が動き出してしまいます。

大人はその場の空気や周りの気持ちを読み取って自分の欲求を抑えられますが、小さい子供にはまだ難しいものです。遊び道具を子供の目に触れない場所に片付けるだけで、遊びたい欲求がおさまり、行動が落ち着くこともありますので、子供が置かれている環境に気が散る原因がないか、見直してみましょう

3自分の思い通りにしたい

どんなにママが「甘やかさないわ」とがんばっても、小さな子供は家庭の中では王様です。自分の思いどおりにならなくて起こすかんしゃくは、どんな子供にも起こり得ること。

ママに「いけない」と言われても、なんとか自分の意見を通そうと大声を出して暴れるので、「落ち着きがない」と見られてしまうことも多いです。

自分の思いどおりにしたいという欲求は、子供の自我が芽生えてきた喜ばしい証拠です。しつけと称して無理に抑え込むことは、必ずしも良いことばかりではありません。

子供は自分の意見をはっきり言えず、行動がエスカレートしがちなので、パパやママがタイミングを見て子供の気分を上手にそらしていくよう働きかけてあげましょう。

4ストレスが溜まっている

泣く子供

勉強や習い事、お友達同士のトラブルなど、子供は小さいなりに自分の世界をもっていて、さまざまなストレスにさらされています。

大人でも強いストレスを受けると、わけもなく不安になっていてもたってもいられなくなりますが、子供は大人のようにうまくストレスを発散できないぶん、それが落ち着かない行動となって現れやすい傾向があります。

訳もなく大声を出す、突然かんしゃくを起こす——こうした行動は、子供が何らかのストレスを抱えているサインかもしれません。子供のストレスは落ち着きのなさだけでなく、おねしょやおもらし、爪を噛むといった様子にもつながることがあります。子供の様子をよく観察し、話をしっかり聞いて、安心させてあげるケアを心がけましょう。

5かまって欲しい…愛情を欲している

子供はいつも愛情を求めています。「大好きな人の関心を引きたい」「かまってほしい」というとき、注意を引くためにわざと暴れてしまうことも多く、その結果「落ち着かない子」と見られてしまいがちです。

兄弟の誕生や両親の不仲など、家族関係の変化があると、子供は愛情不足を感じて不安になり、思いがけない行動に走ることがあります。環境の変化があったときには、いつも以上に子供の心のケアを心がけましょう

愛情に関する強い不安は、自分の居場所を見失わせ、キレやすさなどの行動につながることもあります。家庭が穏やかであることは子供の成長に欠かせませんので、気になることがあるときは、大人が前向きに改善に取り組んでいきましょう。

6発達の特性が背景にある可能性もある

子供の落ち着きのなさは、年齢が上がるとともに少しずつ落ち着いていき、一般的には小学校2年生(8歳前後)ごろから落ち着いてくるといわれています。

そのため、小学校に入学してもなお落ち着きが見られず、授業中の立ち歩きや忘れ物の多さ、すぐに手が出てしまうといった行動が続く場合は、発達の特性(ADHD=注意欠如・多動症などの傾向)が背景にある可能性も、一つの視点として知っておくと安心です。

背景に発達の特性があるときに見られやすい様子

  • 注意が続きにくい・気が散りやすい
  • 必要な場面でもじっとしているのが難しい
  • 後先を考えず、思いつきで行動してしまう

こうした特性が背景にある場合、その行動は親や先生が工夫しても対応に苦労するほどのことがあります。

学校生活で困りごとが出やすいだけでなく、友達や先生とのトラブルにも発展しやすく、こじれると不登校などにつながることもあるため、子供を責めず、味方になって一緒に解決しようとする親の姿勢がとても大切になります。

ただし、ここで強くお伝えしたいのは、「落ち着きがない=発達障害」ではないということです。落ち着きのなさは年齢相応の成長の一過程であることがほとんどで、背景に特性があるかどうかの判断は家庭では難しく、診断ができるのは専門の医師だけです。「どうしてうちの子だけこんなに手がかかるの?」と一人で抱え込まず、気になることがあれば、後述する相談窓口に気軽に声をかけてみてください。早めに相談することは、決して大げさなことではありません。

「発達の特性があるかも」と思ったときに親ができること

落ち着きがない子供を育てるなかで、多くの親御さんが心配するのが「発達の特性があるのではないか」という点です。日本ではまだ相談へのハードルを高く感じる人が多く、どこに相談すればいいか分からないまま抱え込んでしまうケースも少なくありません。

「受診する勇気が出ない」「でも毎日怒ってばかりでつらい」——そんなときに、親としてできることを整理してみましょう。

1まずは家族で正しく理解する

子供の話を笑顔で聞く母親

発達の特性によって年相応の落ち着きやコミュニケーションが難しい場合、「自分勝手でわがままな子」「親のしつけが悪い」などと周りから誤解されやすいものです。けれども、子供にとって一番身近なパパやママまで、同じように誤解してしまってはいけません。

まずは両親が、落ち着けない子供の今の姿を否定せず、その子の特性の一つとして受け止め、子供の不安をやわらげてあげましょう。親が落ち着いて受け止めてくれること自体が、子供にとって何よりの安心になります。

2子供のありのままの姿を受け入れる

発達の特性から落ち着きのなさがある子供は、友達とのコミュニケーションが苦手だったり、授業に参加するのが難しかったりと、困りごとに直面しやすい傾向があります。

自分の行動を非難されることが多く、自信をなくしたり、緊張し続けてストレスを抱え込んだりしがちです。だからこそ家庭では、ありのままの姿を受け入れ、前向きに取り組む勇気を与え続けることが大切です。

ありのままを受け入れる=甘やかし、ではありません

ありのままの姿を受け入れるとは、他人に迷惑をかける行為を見て見ぬふりし、しつけもせず放っておく「甘やかし」とは違います。本人が前向きに受け入れられる範囲のことを、伝わりやすい方法で一つずつ確実に身につけていく——そんな関わりへの切り替えです。一度にすべての間違いを指摘すると、子供の心はいっぱいになって疲れてしまい、かえって身につきにくくなります。失敗を責めず、やり直せた経験を増やすサポートを心がけましょう。

子供の力を伸ばして自立へと導くには、親が早めに困りごとに気づき、その子に合った関わりや学びの環境を整えてあげることが肝心です。

「ありのままの自分を受け入れてもらえていない」と感じると、子供は心が傷つき、前向きに取り組む勇気を持ちにくくなります。目の前の問題行動や能力ばかりに目を向けず、子供の心の状態に寄り添って、無理なく課題に向き合えるよう支えてあげましょう。

3一人ひとりの特性に配慮する

落ち着きがない子供は、一つだけでなく複数の困りごとを抱えていることもあり、年齢や環境によって苦手なこともさまざまです。

子供が社会に適応する力を育みながら、その子らしく成長していくためには、子供を変えようと躍起になるのではなく、その子の状態や特性を大人の側が理解し、それに合わせてケアやサポートをしていくことが大切です。

落ち着きがない子の子育ては難しいと思われがちですが、特性を理解して伝わりやすい関わり方を学んだ親が、ちょっとしたコツをつかむだけで、ぐっと過ごしやすくなるケースも多くあります。苦手意識を持たず、前向きに接していきましょう。

4気になったら早めに相談する

落ち着きのなさは、その子に合った関わりを早めに始めることで、その後の発達をスムーズに後押しでき、次第に落ち着いていくことも少なくありません。気になることがあれば、抱え込まずに早めに相談してみましょう。相談先はいくつもあり、いきなり病院に行く必要はありません。

子供の落ち着きのなさを相談できるおもな窓口

  • かかりつけの小児科……まずは身近な相談先。必要に応じて専門の医療機関を紹介してくれます
  • 自治体の乳幼児健診・発達相談……保健師さんに気軽に相談できます
  • こども家庭センター(子育て世代包括支援センター)……妊娠期から子育てまで幅広く相談できます
  • 発達障害者支援センター……発達の特性に関する専門の相談窓口
  • 児童相談所……子育て全般の悩みを相談でき、必要に応じて専門機関につないでくれます
  • 園・学校……担任やスクールカウンセラー、特別支援教育コーディネーターに相談できます

「専門医はハードルが高い」と感じる場合でも、自治体の窓口や児童相談所なら相談しやすく、必要に応じて医療機関へつないでくれます。家庭内だけで抱え込み、親子で深刻に思い詰めてしまわないようにしましょう。

落ち着きがない子供への7つの接し方!特性の有無に関係なく役立つ

落ち着きのない子供を育てているママは、その原因を「自分のしつけのせい」「育児のやり方のせい」と考えて、自分を責めてしまいがちです。けれども、小さな子供の気質は、生まれもった個性が占める割合が大きいものです。

「ただでさえ、ほかの子よりできないのだから」とむきになって、厳格なルールやしつけを押しつけると、かえって子供のやる気を損ない、成長を妨げてしまいかねません。

パパやママが子供の状態を正しく理解し、適切な接し方やケアをすれば、手を焼くほどの落ち着きのなさも、やわらいでいく見込みがあります。前向きに、自分たちの態度や言葉を見直していきましょう。ここで紹介する接し方は、発達の特性の有無にかかわらず役立ちます。

1分かりやすい言葉で伝え、視覚情報も活用する

落ち着きがない子供は、難しい言葉やあいまいな表現だと理解しにくく、指示どおりに動くのが難しい傾向があります。

話すとき・注意するときのコツ

言葉は、短く・わかりやすく・順を追って、具体的に伝えましょう。怒らずに、その場で「何をすればいいのか」を教えます。子供は視覚的な情報を受け取りやすいので、絵に描いたり、あらかじめ用意した図やチェックリストを使ったりするのも良い方法です。

たとえば「3個くらい」「1分」「1箱」のように数字を使うと伝わりやすく、「授業中は席を立たず、手を上げてからお話ししようね」と絵を見せながら伝えると、行動が改善しやすくなります。

子供が大人の注意を受け止められない状態のときに怒っても、改善しないどころか、後々まで悪い影響を残すことがあるので注意しましょう。

2良いところを褒め、頭ごなしに叱らない

子供と向かい合う親

落ち着きがない子供は、周りから否定されやすく、劣等感や孤独感を抱きやすい傾向があります。自己肯定感を育て、心を良い状態に保つためにも、できるだけ子供の良いところを積極的に見つけ、感謝や褒め言葉、あるいは抱きしめるなどの分かりやすい形で伝えてあげましょう

特に、まだ幼い子供や発達の特性がある子供は、言われたことをとっさに判断して行動するのが難しく、叱られるとパニックになって自信を失い、少しずつ心が傷ついてしまうことがあります。叱るより、成功体験を積ませることを大切にしましょう。

3パニックのときは温かく見守る

落ち着きがない子供は、叱られたり意見を受け入れてもらえなかったりしたときに、パニックに陥りがちです。そうなると何を話しても耳に入らなくなるので、パニックになってしまったら、少し離れて、安心できる環境で子供が落ち着くのを待ってから対応すると、話し合いがスムーズになります。

そもそもパニックにならないよう、追い詰めすぎないことも大切です。子供が話を聞かないのは、反抗や悪意からではありません。親が自分の意見を押しつけすぎていないか、いつも気を配るようにしましょう。

4善悪やルールは繰り返し教える

「どうせ言っても聞かないから」「無駄だから」と、善悪の判断やルールを教えないのは好ましくありません。落ち着きがない子供は、話を聞かないのではなく、理解するのに時間がかかるだけのことが多いのです。
善悪の判断や社会のルールは、子供が社会で生きていくうえで欠かせないもの。子供に伝わりやすい方法で、あきらめずに繰り返し教えていきましょう。

5安心できる環境を整える

落ち着きがない子供の多くは、人混みが苦手だったり、大きな音や強い光などの刺激に敏感だったりする傾向があります。こうした環境では不安になり、気持ちが落ち着きません。大切な話をするときや、勉強などで集中してほしいときには、テレビの音や光などの刺激を取り除き、子供にとって安心できる環境を整えてあげましょう

6感情的になりすぎず応対する

向かい合って笑顔で話しあう親子

落ち着きがない子供を見ていると、パパもママも不安になりやすいものですが、大人が感情をコントロールできないと、子供に良いお手本を示すことはできません。声を荒げて感情的になると、子供に無用な反発心を抱かせるだけでなく、大人自身も興奮してしまうので気をつけましょう。

また、話すときは子供に近づき、しっかり目を見て、聞こえる声で、穏やかに、笑顔でが基本です。子供によっては正面から話されると緊張してしまうこともあるので、「心を開いてくれない」「緊張している」と感じるときは、斜めの位置に座って話すと、リラックスして心を開きやすいといわれていますよ。

落ち着きがない子供に話しかけるコツ

・近づいて
・穏やかに
・静かな声で

7好ましくない行動には反応しすぎない

何度教えても好ましくない行動が続く場合は、あえて過剰に反応しないことも一つの方法です。落ち着きがない子供は感情のコントロールが苦手なので、「静かにお話ししようね」と落ち着いた関わりを通じて、感情の整え方を少しずつ身につけてもらいます。

たとえば電話中に割って入ってくるとき、「やめなさい!」と感情的に注意すると、子供は静かに待つことを学べません。落ち着いて待てたときにこそしっかり褒める——そんなメリハリも覚えておきましょう。

落ち着きがない子供への環境づくりは親の腕の見せどころ

落ち着きがない子供は、興味のないことに集中するのが苦手で、長時間じっくり取り組むのが難しいうえ、すぐに気持ちが別の方向へ向いてしまいます。

大切な話があるときや学習中など、集中してほしいときは、できるだけ気を引くものを周囲から減らし、落ち着ける環境をつくってあげましょう。

たとえば、学習中はテレビを消す。目につくところに絵本やおもちゃ、スマホやゲームを出しっぱなしにしない。勉強机から見える壁にポスターを貼らない、机を部屋の隅に配置して余計なものが視界に入らないようにする——こうした工夫が効果的です。

園や学校での環境づくりは?「クールダウンできる場所」を相談しよう

落ち着きのなさが家庭だけでなく園や学校、外出先でも見られて困る場合は、幼稚園・保育園・小学校の先生と情報を共有し、その子に合った環境づくりや対応をお願いしましょう。

授業中に立ち歩くなど周囲が気になる行動があるときは、怒鳴ったり責めたりせず、保健室など安心して落ち着ける場所でいったんクールダウンさせてもらい、気持ちが落ち着いてから教室に戻してもらうとよいでしょう。

小学校では前のほうの席に座らせてもらい、掲示物をできるだけ横や後ろにして黒板に集中できる環境をつくってもらうのも一つの方法です。先生と協力して、その子が過ごしやすい工夫を一緒に考えていきましょう。

学校でも対応しきれないときは専門機関へ

先生の工夫だけでは対応が難しいほど落ち着きのなさが強い場合は、発達の専門医や相談窓口に相談しましょう。人格を否定され、迷惑そうにされる日々が続くと、子供の心は深く傷ついてしまいます。小さいうちは上手に表現できず笑っていても、心の傷が癒えないまま大人になって苦しむ人は少なくありません。子供の苦しみを軽く見ず、知識のある専門家の力を借りて、子供を守ってあげてください。

落ち着きのない子供への接し方がわかる!家族におすすめの本

落ち着きがない子どもへの接し方は、パパとママが「ペアレントトレーニング」(親が子供への関わり方を学ぶプログラム)を取り入れることで、大きく改善するケースがあります。

発達の特性の有無にかかわらず役立つ内容なので、子供が普段接する家族みんなで読み、適切な関わりを共有していきましょう。

きっぱりNO!で優しい子育て

『きっぱりNO!で優しい子育て』表紙

著者:シンシア・ウィッタム 訳:上林 靖子

出版社:明石書店

落ち着きがない子供の子育てに悩む親が、どのように子供と接し、どんな工夫を使って育てればよいのかを、26のケースを挙げてわかりやすく紹介しています。

落ち着きのなさが発達の特性によるものでない場合にも、大切なことが子供に伝わりやすくなり、行動の変化に結びつきやすい一冊です。親自身も子育てを通して理解を深め、正しい関わり方を学べます。

落ち着きのない子供が変わった!先輩ママの体験談

落ち着きがない子供の子育ては、原因が幼児期特有のものであっても、発達の特性によるものであっても、親にとって大変なものです。

子供の落ち着きのなさで大変だった時期を、親子で乗り越えた先輩ママたちの体験談を紹介しますので、参考にしてください。

ちま子
28歳

A特性も子供の個性と思えるようになりました

子供が小学校3年生のとき、学校の先生に勧められて専門医を受診し、発達の特性があると分かりました。3人兄弟の末っ子なのですが、上の子のときには感じなかった育児の大変さをずっと感じていて、特性があると分かったときには「今までイライラした態度で接してしまって、本当にごめんね」という気持ちでいっぱいでした。

その後、担当の先生のもとでペアレントトレーニングを教わり、自分の態度を見直しながら、子供の苦手な分野を繰り返し教えることに取り組んでいます。息子も徐々に落ち着き、学校でのトラブルも減って、お友達も増えてきました。

きちんとお医者さんの指導やカウンセリングを受けたからこそ言えることですが、特性も子供の個性の一つなのですね。まず親がしっかりと現実を受け止めて、ありのままの子供を愛してあげることが大事なのだと思います。

麻美・H
35歳

A親の態度が大事なんだと思います

15歳の女の子と、8歳の男の子のママです。上の子と年が離れて長男を授かりましたが、この長男が落ち着かない子で…。お店でお菓子を買ってとひっくり返って泣き叫ぶ、お友達からおもちゃを奪い取るなんてしょっちゅうで、「末っ子の男の子だから甘やかしすぎなのかしら」と自問自答の日々でした。

ネットでいろいろ調べて、発達の特性かもしれないと専門医にも相談に行きましたが、園では落ち着いて過ごせているようで、どうやら違うとのこと。どうすればいいのか悩んでいたところ、地区の保健師さんが開催しているペアレントトレーニングの講習会を勧められ、受講しました。

ほかの何組かの親子と一緒に悩みを相談しながら、子供との向き合い方を学んだところ、息子も少しずつ我慢ができるようになってきました。落ち着きのなさに悩んでいる人は、ぜひペアレントトレーニングの中の「親子タイム」を試してみてください。

1週間に1〜2回、5〜10分でいいので、その子だけと一緒に過ごす時間をとるだけ。親も子供を冷静に観察して受け止められるようになりますし、子供も親の愛情を実感して、満たされて落ち着いてくれるようです。

落ち着きのない子供を否定しないで!ありのままを受け入れることが大切

落ち着きがない子供を育てるのは大変なことで、特に発達の特性がある子の場合は「1人で10人を同時に育てるくらい大変だ」と表現する専門家もいるほどです。

けれども、子育ての苦労を子供にぶつけても、明るい兆しが見えるどころか、状況はますます悪化してしまいます。

厳しく社会のルールやマナーを教え込もうとしても、うまくいかないばかりか、愛情が伝わるどころか誤解が生じ、信頼関係を損ねてしまいかねません。悩んだときは一人で抱え込まず、家族や地域の保健所・相談窓口にも頼りましょう。

落ち着きのない子におすすめの習い事

落ち着きがない子供の多くは、習い事を苦痛に感じやすい面があります。集団の場では待つ場面も多く、じっと待てずに指示を聞き逃して怒られてしまうこともよくあります。

それでも、習い事を通じて落ち着く練習をさせたいと思う場合は、体や頭を思い切り使える次のような習い事がおすすめです。

ただし、落ち着きのある・なしにかかわらず、楽しいと思えない習い事はデメリットが大きいものです。始めてからも様子を見て、無理をさせて自信を失わせないように気をつけましょう。

スイミング

全身運動なので体を存分に動かしてストレスを発散でき、落ち着いて取り組みやすい習い事です。

また、多くのスイミングクラブには赤ちゃんや入園前の幼児向けのクラスがあり、先生も落ち着きのない子供への対応に慣れています。

空手

空手も、落ち着きのない幼児や小学生におすすめの習い事です。多くの道場では、体力づくりのためにジャンピングスクワットなど、幼児でもしっかり体を動かすトレーニングを行います。

異年齢との関わりがあるため、上のお兄さん・お姉さんが良いお手本になります。手や足がすぐ出てしまう子も、稽古を通じて相手の痛みや力加減を学べます。

ただし、落ち着きはないけれど乱暴なことが苦手な子には全く合わないこともあるので、必ず体験させてもらってから決めましょう。

そろばん

落ち着きがない子の中には、周囲より優れた学習能力をもつ子も多いので、「うちの子、勉強はできるんだけど」と思う場合はそろばんもおすすめです。

そろばんはスピードが求められ、常に頭をフル回転させる必要があります。落ち着きのなさから計算ミスもあるでしょうが、その失敗体験から、落ち着いて取り組む大切さも学べます。

子育て4コマ漫画:落ち着きがない我が子!子供だから当たり前?

落ち着きがない子供についての子育て4コマ漫画

集団生活が始まると、落ち着きのない子供を育てる親は先生や周りから指摘され、永岡さくら(saku)さんの「子供が挨拶をしないときのしつけ」の子育て4コマ漫画のように、「自分がしっかりしつけなければ」と力を入れすぎてしまいがちです。

その結果、唯一の味方であるはずの親が子供を傷つけ、子供はますます落ち着かなくなり、親子関係も悪化する——そんな悪循環に陥ってしまうこともあります。

家庭でも集団生活でも際立って落ち着きがなく、大人を困らせている場合、がんばってもできないことを怒られて、子供も親もどんどん傷ついていきがちです。

「子供だから当たり前」と捉えて自力だけで解決しようとするのではなく、子供のために、発達に詳しい専門家に相談するという選択肢を持つこと。それが、進むべき道を照らし、希望の見える環境をつくる第一歩になります。

この記事を書いたライター
小森ひなた

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪