小学校の運動会で子供に恥をかかせないで!保護者のマナー違反
ゴールデンウィークが過ぎ、いよいよ暑く夏が近づいてくるこの季節ですが、秋の9月ともに6月は、小学校の運動会が多く開催されます。親にとっての小学校の運動会は、子供が頑張っている姿をみる絶好のチャンスなのですが、その一方で最近は「親のマナーが悪い!」という苦情が増えています。
そういった親のマナー違反が親同士のママ友トラブルや、子供のトラブルなどに発展するケースも多発していて、昨今の小学校の運動会事情は楽しく子供の姿を応援するだけではないのが実情です。今回、実際の体験談も交えながら、小学校の運動会で親がやりがちなマナー違反、運動会の時期、親の服装、お弁当、下の子の授乳などについて詳しくご紹介します。
小学校の運動会で保護者がやりがちなマナー違反11
最近の小学校の運動会は、「我が子のため!」と親や親戚が張り切るあまりに行き過ぎた迷惑行為に走ったり、昔であれば寛容だったことに対して保護者や近隣住民からクレームがきたため、教師がルールを作ってお便りを配ったりすることが多くなりました。
高学年にもなれば親宛に配布されるお便りの内容も理解しますし、親がマナー違反をすることで子供が恥をかかされたり、それをきっかけにお友達との仲がうまくいかなくこともありますので注意が必要です。実際にはどのようなマナー違反が横行しているのか、体験談も交えながらご紹介していきましょう。
1場所取りのマナー違反
運動会での親のマナー違反で一番多いのが、場所取りに関するマナー違反です。運動会は朝の9時から午後4時ごろまでに及ぶことが多く、季節柄どうしても人気があるのは日陰の場所ですが、グランドにはあまり日陰がないので良い場所の争奪戦はすごいことに!
なかには良い場所を求めて門が開いた途端に猛ダッシュで突き進み、周りの人に怪我をさせる親や、待っている最中に殴り合いの喧嘩をするパパもいて、対応に苦慮している学校も多いようです。快適に運動会を観戦するために良い場所を確保したい気持ちはわかりますが、どの家庭の親御さんも同じ気持ちです。
そうした親の行動はPTAや教師間、ママ友間でも話題になり、子供達の耳にも届いています。特に小学生は日頃から「ルールやマナーを守らないことは悪いことだ」と教えられていますので、自分の親のマナー違反を友人から聞いて子供が深く傷つくこともあります。たくさんの子供達が集まる小学校の運動会だからこそ、お互いに譲り合って、マナーに注意をしながら気持ち良く子供の応援をしたいものですね。
不審者通報されました
うちの子供の通う小学校は校庭の面積が狭く、大きな木が植わっていないので、毎年運動会の場所取りはすごいことになります。学校で「朝6時に門を開けるので、場所取りはそれ以降にしてください。前日にした場所取り等は学校で撤去します」と決まりを作っていますが、夜中から門の前に並んで騒いで待っている熱心な親も結構いて、近所の人からは苦情が来るそうです。
過去には夜中に学校に忍び込んだ親がいて、不審者が侵入したということで警備会社から警察に通報されて、始末書を書かされたそうです。そういう場所取りをする親御さんって、大抵運動会の最中は疲れてしまってシートの上で寝ていて運動会も見ていないので、何のための場所取りか疑問です。
せっかくの運動会なのに子供がかわいそう…
子供達が通う小学校では抽選席にはずれたご家庭を対象に、運動会前日の午後から場所取りが始まり、列の先頭の人から数人ずつを時間で区切って校庭に入れるシステムにしています。うちは抽選で席が当たったので場所取りには行かなかったのですが、土曜日に娘が帰宅すると「◯◯君のパパが喧嘩してたよ」と言い出しました。
翌日の運動会で場所取りに行ったママ友に聞いてみると、殴り合いの喧嘩を先生が止めて大変だったらしいのですが、その後喧嘩を目撃した子供達や保護者間でも話題になりました。子供に「○○くんどうしてる?」と聞くと、「いつもと同じだけど、あの子乱暴だから…」と苦虫を噛みつぶしたような顔をしていました。なんだかご家庭での様子を想像して、そのお子さんが可哀想に感じられて仕方がありませんでした。
2写真やビデオ撮影のマナー違反
運動会は子供の成長記録を残す良い機会でもありますが、最近は我が子の写真やビデオを撮ろうと白熱してしまう親が多く、写真の取り方などで親同士がトラブルになってしまうことも…。
学校側も、かけっこのゴール地点を多くの人が撮影できるような広い場所に調整したり、事前に子供がダンスを踊る場所を親に知らせたりといった対応をしてはいますが、勝手にグランドの中に入り込んで子供の競技や次の競技の準備を邪魔したり、自分の子供の出番が終わってもベストポジションを独占していたりと、トラブルのタネはつきません。
特に男性は背が高いので、どうしてもママは写真やビデオをとりにくいといった面も多いようです。運動会でも仕事の都合でママしか応援に来られず、パパのためにもビデオを撮りたいと頑張っているママもいますので、前方の人は後方の人のことを考えて姿勢を低くし、子供の出番が終わったら他の人に場所を譲るなど、公共のマナー意識を持ちましょう。
報道陣!?
小学校1年生のママです。今年初めて小学校の運動会に参加しましたが、スゴイとは聞かされてはいましたが、親のビデオ撮影のすごさにビックリしました。かけっこなんですが、ゴール地点に脚立をセットしてプロカメラマン並みに撮影しているパパ達が多くて、「なんじゃこりゃ?」な感じでした。押しあいへし合いしているので脚立が倒れてしまったら危ないし、学校の先生が注意していましたがやめないんですよね~。先生との信頼関係が壊れちゃったらどうするんだろう…。
3応援のマナー違反
「頑張っている我が子に、精いっぱいの声援を送りたい!」と白熱する親の応援ですが、熱が入るあまりに「○○なんかやっつけろ!」とか、「〇組なんて負けろ!」と暴言に近い言葉を言ってしまう親は結構います。運動会はあくまでも子供を応援する行事であって、他人に嫌な思いをさせる行事ではありません。こういった親の言葉がきっかけで「あんなことをいう親の子供と付き合っちゃいけません!」と子供が敬遠されてしまうこともあるんです。
また、わざわざ運動会のお便りに喫煙への注意書きをしている学校もあるのですが…。応援場所や校舎の陰に隠れて喫煙する保護者の方もいます。生徒への受動喫煙の害だけでなく、混み合っている運動会で喫煙していると、応援に来ている小さな子供にやけどなどの怪我をさせてしまうリスクもありますよね。
運動会の後で子供達が後片付けやグラウンドの清掃をしますが、毎年タバコの吸殻が落ちていて学校の先生や子供達が嫌な思いをしている小学校もあります。喫煙場所以外ではタバコを吸わないなど、最低限の公共マナーはみんなで守っていきたいものですね。
サッカーだったら退場なのに!
昨年次男の小学校の運動会を見に行った時に、「○○バカヤロー、何やってんだ!」と自分の子供をメチャクチャ叱りながら応援をしているパパがいました。ちょうど騎馬戦の時だったのですが、「まわりこめ!」「後ろにさがるな、男だったら前へ出ろ!」とか…。あんな土煙のなかで自分の子供を見つけるのはスゴイし、本人は叱咤激励のつもりなんだろうけど、「ちょっとは周りのことも考えてくれない?」と腹が立ちました。
ウチの子は少年サッカーをやっていて、大会によっては親がこういった応援をしていると場外からの指示でペナルティ退場をさせるんだけど、運動会でも人をけなしたり、やる気をなくすような応援をしたりしないようにルールがあればいいのにと思いました。
4後片付けのマナー違反
運動会はとっても長丁場なので、お昼ごはんに水分の補給、おやつなど結構な大荷物で出かけて大量のゴミが出ます。そういったゴミは自分で持ち帰るのが常識なのですが、ゴミをグランドや植え込みなどに放置してしまう親もいて、学校が対応に苦慮するケースもあとを絶ちません。
汚したものは誰かが片付けなくてはいけません。周りに迷惑をかけないように、自分の汚したものは自分で片付けるという最低限のマナーを守りましょう。
環境委員はゴミ当番じゃないよ!
運動会での親のマナー違反が問題になっていますが、ウチの小学校の場合はゴミ!田舎の小学校のため校庭に環境観察池があるのですが、毎年池やその周りにお菓子のゴミや空き缶を捨てていってしまう親がいるんです!
以前は学校の先生が片付けていたそうなのですが、あまりに量が多いので、一昨年からPTAの環境委員が運動会の翌日に集まって、池をさらったり植え込みをかき分けてゴミの後片付けをしています。結構古いものもあるので、運動会だけが原因じゃないんだろうけど、迷惑だからやめて欲しい!
5順番待ちのマナー違反
運動会で応援をする時はできるだけ近くで子供の様子を見たいものですが、親が応援する場所は限られています。よい観覧場所はやはり順番待ちになってしまって、みんなで譲り合わなくてはいけないのですが、こういった順番待ちのマナーが守れず、順番を譲らずに居座ったり、横入りをしてしまったりと周りに迷惑をかける親も…。
なかには数人のママが徒党を組んで、「あ、こっちこっち!ここは入って!」など、親しいママ友を平然と列に横入りをするといったケースもあり、ママ友同士のトラブルに発展するケースも少なくありません。「少しくらい…」という気持ちでいると、後々のPTA活動にも支障が出てしまいますので、周りの目を気にする心の余裕を持つように心掛けましょうね。
注意くらいは許してよ!
小学校の運動会の親のマナーって、良くない人が多いですよね。でも子供同士が友達だったり同じクラスだったりする親御さんだと、注意もしづらくて困ってしまいます。
数年前の運動会でみんなが場所を譲り合って応援をしているところに、堂々と割り込んできてビデオを回し始めた人がいて「順番守って下さい!」って言ったらギロッとにらまれちゃった。その人はフンッて感じでそこからいなくなったけど、注意した方だって気分が悪いのに、いまだに思い出すとムッとします。
6シート敷きのマナー違反
子供の出番になるまで、休憩をするために校庭の片隅にシートを敷くのはいいのですが、敷き方にもやはりマナーがあります。家族が2人しかいないのに「疲れたら横になりたいから」といって大人5人が座れるほどの場所をとってしまうのはNGです。限られた場所しかありませんから、できるだけたくさんの人が座れるように、シートを敷く場所も譲り合わなくてはいけません。
キャンプなどに使う椅子やテントを持ち込んでもいいという学校も多いようですが、場所によっては通路をふさぐなど周りの人を困らせてしまうこともあります。シートを敷く際にはあくまでも譲り合いの精神で、周りの人と一緒に楽しく過ごすことを心掛けましょう。
親同士でケンカに発展!
娘の運動会で目の前であった事なのですが、親同士がシート敷きで大ゲンカをしていました。娘の通う小学校の校庭は狭く、いつもシートを敷く場所で取り合いになってしまうのですが、良い場所が取れなかったママが仲のいいママ友を見つけて、たまたま応援でシートを離れていた人のシートをずらして、その場所に割り込んでしまいました。
そりゃ、ばれますよねぇ。後になって戻ってきた家のパパが割り込んだママに怒って、二人で大ケンカ!結局見かねた学校の先生が仲裁を買って出てくれてその場は収まりましたけど、まわりもびっくりしてしまって、応援どころではなくなってしまいました。
7日よけのマナー違反
長時間炎天下で応援をする小学校の運動会に日よけ対策は欠かせませんが、日よけの仕方によっては思わぬトラブルに発展することもあります。紫外線をよけるために女性に人気のある日傘を使うこと自体は問題ないのですが、混み合っている応援場所で日傘をさしていればやはり場所をとってしまいますし、後ろの人も前が見えなくて迷惑をします。
かといって、せっかくだから日焼けをしようと、多くの人目がある場所で堂々と上半身裸でいられるのも困りものです。運動会はレジャーの場所ではなく、子供の学校行事です。その場所や行事にあわせた最低限のマナーを守って、楽しく応援をしたいですね。
運動会でタープ張る?
子供達の通う小学校は、トラックをぐるりと囲んで子供たちの席があり、その後ろに親が応援する場所やシートを敷ける場所があるのですが、今年はなんとタープを張って日陰を作っている親がいました。しかも最前列で。
確かにその家庭には小さい下のお子さんがいたし、おじいちゃんたちも来ていたので、熱中症が気になるのかもしれないけれど、最前列でそれはないでしょ~。案の定PTA会長さんがすっ飛んできて注意をしてくれたのでタープを外してくれましたが、いまの運動会は何でもありの無法地帯ですよ!
8立ち入り禁止場所でのマナー違反
小学校の校庭には遊具などや花壇などがあり、運動会に親が入れないようにロープなどを張って立ち入り禁止にしている場所もありますが、写真やビデオがとりやすいからといって、こういった立ち入り禁止場所に入るのはマナー違反です。
運動会の間は事故や盗難が起きないように、親が校内に立ち入れないことも多いのですが、トイレが混んでいるからとかってに校内に入る、高齢者のために開けてある敬老席や車いす席に堂々と座るなどのマナー違反も散見されます。なかにはビデオを撮ろうと花壇に入り込み、子供達が世話をしているお花をグチャグチャにしたまま黙っている親もいて、子供達も悲しい思いをしています。
公共の物であっても学校は校長先生たちが管理している施設です。学校側が決めたルールを守って、施設を損なわないように運動会に参加しましょうね。
運動会に救急車が来ました
うちの息子の小学校では、学校側が禁止している「うんてい」にのぼってビデオをとっていたお父さんが、誤って落ちてしまって救急車が来る大騒ぎになりました。生徒会の子供達が「登らないでください」という張り紙もしていたのに、親がルールを破るのでは子供に示しがつきませんよね。
9お昼時のマナー違反
運動会は一日かかる行事なので親も子供も学校でお弁当を食べるのですが、このお昼時にハメを外してしまう親は多く、なかには校庭でお酒を飲みだす親や、仲の良い家庭で集まって大宴会をしていて学校側から注意をされたというケースもよく聞きます。
確かに運動会は親の拘束時間も長く、「少しぐらいは楽しみがないと、やっていられない!」という気持があるのかもしれませんが、お昼時は子供を励ましたり、同じPTAである周りの親御さんと楽しく交流したりする場です。節度を守って、周りに迷惑をかけずに美味しく食事をいただきたいものですね。
校庭でバーベキュー!
小学校5年生と1年生の子供がいます。通算5回目の運動会に先日参加してきましたが、運動会のお昼休みになんと校庭でバーベキューした保護者がいました。うちの小学校は住宅街の真ん中にありますし、お昼を子供と一緒にとれないのでシートを敷いたままお昼が自宅にかえって食べる親が多いのですが、人気が少なくなったところでいくつかの家庭が集まってバーベキューパーティーをしていて、学校側から注意を受けたそうです。
後日学校からは「運動会の応援マナーについて再考して下さい」という内容の通知が出たのですが、そもそも学校でバーベキューをするなんて考え方がおかしいと思うんですが、ビックリしました。
10駐輪・駐車のマナー違反
小学校には基本的に大型の駐車場はありませんから、子供と同様親も徒歩で参加するべきなのですが、自宅から遠かったり荷物が多かったなどの理由で、学校側が禁止しても車できて路上駐車をしたり、公園などに勝手に車を長時間駐車して、周りに迷惑をかけるという話も運動会で良く聞く親のマナー違反です。
なかには「年寄りが一緒だから」と近隣のスーパーなどの駐車場を長時間占領する親もいて、学校としても近隣住民からの苦情に苦慮しているということも多いのですが、近隣住民からの風当たりが強くなると学校の運営自体に支障をきたしてしまいます。
お年寄りを車で送り届けたら自宅に車を止めに行く、親も子供と一緒に歩いて学校に行きながら通学路の危険チェックをするなど、気持ちの余裕が持てるといいですね。
呼ばれても出てこないなんて…
運動会ってお昼のお弁当やシートで荷物が多いので、どんなに学校で注意しても車で来てしまう親って多いですよね。子供達が通っている小学校の周りはスーパーやドラッグストアがあって、運動会だけでなく参観日も違法駐車してしまう親が多いので、PTA役員が監視に立って駐車させないようにしているのですが、見つかると「後で買い物していくんだからいいのよ!」なんて逆切れする人もいるそうです。
昨年の運動会では、近所のアパートの駐車場の前に路上駐車をしてしまった親がいました。アパートの人は出かけられなくてカンカンになって学校に怒鳴り込んでくるし、警察も呼ばれて動かすように放送してもらったのですが、本人は出てこず2時間以上も車を止めっ放しだったんですよ。運動会が終わってもPTA役員がずっと車に張り付いていて、しぶしぶ車に戻ってきた親を捕まえて相手や警察に謝罪に連れて行ったそうですが、マナー違反というよりは交通違反ですよね。
11観戦する時のマナー違反
運動会は子供の応援をするだけでなく、親同士が集まって情報交換をしたり、楽しく交流したりする場でもありますが、応援そっちのけでママ友と大騒ぎなんて苦情も多いようです。我が子の可愛い姿をビデオで撮影しているのに、隣で大騒ぎされて音声が入ってしまい、成長記録をダメにされたなんてママも…。
他にも、日程やプログラムについて学校にクレームをつけたり、かけっこの判定に納得できずにビデオ判定を要求したりする親がいることも最近ネットなどで問題視されていますよね。
運動会はあくまでも子供が主役であって、親は主催する学校に招かれたお客さんです。子供にまで迷惑を及ぼす自分勝手な要求はマナー違反ですので、節度を持って子供の応援に参加することを心掛けましょうね。
運動会の日程変更を要求!
嘘のような本当の話なのです。長男が小学校6年生だったころ、クラスに体操をやっている男の子がいたのですが、たまたま大きな大会と運動会とが重なってしまった時に、お母さんの方から「大会に参加しないといけないので、運動会の日程をずらして下さい」って要求があったそうです。その子はジュニア選手として全国でも上位に入っている子で、よく大会だなんだと学校を休んだりしていて、周りのママ達も「頑張ってね」なんて応援していたのですが、そんな話を聞いてガッカリしました。
しかも、そのお母さんは学校から日程変更はできないといわれると「ウチの子は将来の金メダリストなんですよ。もう少し考えてくれてもいいじゃないですか」といっていたそうです。そんな自分勝手な親の子供が、国の代表になるのってなんだか納得できなくて、モヤモヤしてしまいます。
小学校の運動会の時期や時間
運動会といえば秋の「体育の日」に前後して開催されるというイメージがありますが、最近は梅雨に入る前の5月後半から6月前半に開催する小学校が増えています。もともと運動会の開催時期は、北海道は秋が寒すぎるから、九州では台風のために練習ができないから春に開催する学校が多いなど運地域性が強かったのですが、全国的に春の運動会開催が増えているのは、温暖化を原因とする熱中症対策が背景にあるようです。
確かに近年の9月初旬は残暑が厳しく、真夏日が続くことが多いので、そんな厳しい天候下で長時間にわたって校庭で運動をすることは子供にとっても、親にとっても大変ですよね。また、2学期は遠足や音楽会、文化祭などのさまざまな行事が集中しているため、比較的行事の少ない1学期に行事を移して、行事の分散化を図るといった意味合いもあるのでしょう。
春は感動が薄い!?
小学校6年生の運動会ってこれまでの集大成で、6年生だけのプログラムが多くて一番の晴れ舞台ですよね。ウチの息子たちは3歳違いですが、学校の方針が変わって、長男が6年生の時の運動会は9月に、次男が6年生の時は6月に開催されました。ウチの地域では6年生が音楽にあわせて組体操をして、6年間の思い出を表現するのですが、長男の時は夏休み前から徐々に練習をするので技も多く、連帯感もバッチリで、6年生のママ達そろって大泣きをしました。
次男の時はクラス替えから2ヵ月弱で、技も少ないし動きがバラバラ…。周りのママ達も結構シラケムードでした。子供達も「おまえ、ちゃんと支えろよ!」みたいな感じで、長男の時のような「失敗したら、俺が支えてやる!」みたいな連帯感はなく、その後もクラスはバラバラで、担任の先生もまとめるのに苦労したといいます。運動会って当日だけでなく、それに至る経過が大事なのに、6月は時間が無くて、ただ急がされるだけなので子供は可哀想かなあ…。でも、確かに陽射しはきつくなく、親は応援が楽でした。
運動会のお蔭で、クラスに馴染めるのが早かったかも
私は結婚してすぐ北海道に移り住みましたので、子供達は道産子!上の子の運動会が6月と知って初めはビックリしましたが、入学直後やクラス替えでお友達と馴染めずに憂鬱な日々を過ごしていた娘や息子も、運動会の練習が始まってから次第にクラスメイトの話しをするようになり、運動会が終わるころにはクラスのお友達にもすっかり打ち解け「6月の運動会っていいなぁ」と思うようになりました。秋は風邪をひく子が増えますが、春の運動会は欠席者が少ない点もいいですね。
その他にも、秋以降は中学校受験に備える子供が増えるから、春のうちに運動会の連取に取り組むことでクラスの団結を図るためなど、さまざまな理由から全国的に運動会は春の開催が主流になりつつあります。
小学校の運動会開催日は、毎年教育員会の意見や地域周辺の学校などの行事予定を参考に、年当初に学校で決定して4月にPTAに対して行事予定表が配られるのが通例ですので、早めに行事予定をチェックして運動会に備えましょうね。
小学校の運動会とお弁当
子供にとって運動会のお楽しみは、いつもよりちょっとスペシャルなママのお弁当ですね。運動会に家族そろって楽しくお弁当を食べたという思い出を持つパパやママは多いのですが、最近は親子で一緒にお昼を食べない学校も…。
子供と親が一緒に食べられない小学校
運動会というと、昔は親や祖父母などの家族が子供の応援に駆けつけて、お昼は一緒に校庭で重箱を囲んだものですが、最近は親子別々にお昼をとる学校が増えています。
こういった学校の動きの背景には、
- 校庭が狭く、各家庭がシートを広げる程のスペースが取れない
- シングル家庭が増え、家族そろっての行事で淋しい思いをする子供に配慮が必要
- 仕事が忙しく、運動会を参観できない家庭がある
- 貧困のために、周りの豪華なお弁当に引け目を感じてしまう家庭がある
などの社会的構造の変化があります。
子供はもちろん大好きなパパやママと一緒に食べるのも楽しいのですが、お友達と午前中の競技の感想を言いながら、ワイワイガヤガヤと食べるのも楽しいといった意見も…。親子で食べるにしろ、友達と食べるにしろ、運動会という特別な雰囲気の食事の楽しみは不変のようですね。
一緒に食べない時のお弁当作りのポイント
子供と一緒にお弁当を食べない小学校の場合、子供達は教室で、親はそのまま校庭か体育館などの広い場所で食べる事が多くなります。親子で一緒に食べることができないのであれば、せめてお弁当位は豪華にと考えてしまいがちですが、親が側でサポートしてあげられないからこそ、量や内容に対する配慮が必要です。
一緒に食べない運動会のお弁当作りのコツ
- 多すぎない量を心掛ける
- おにぎりなどの食べやすいものにする
- 汁気の無いものなど、傷みにくいもの選ぶ
- 梅干しやレモンなどの疲労回復になるものを一品入れる
子供達は運動後で食欲がないこともありますし、お弁当の量が多すぎると無理に食べて体調を崩してしまうケースもあります。また、少し休憩したいのにお弁当の量が多くて休む時間がとれない子も…。
低学年の場合は、大はしゃぎして食べていて真っ白な体操服を汚してバツの悪い思いをさせないよう、ケチャップなどの色の強い食材も避けた方が無難な場合もあるでしょう。食べやすく、消化しやすいものを考えてお弁当を作ってあげると、午後の部でも思う存分動けるはずですよ。
小学校の運動会でのママの服装
親のマナー違反に近いものがありますが、子供が主役の運動会に、張り切ってパーティーのような服を着てきてしまうママもいます。親の服装なんて一見誰にも迷惑をかけないような感じもしますが、ヒールのある靴で校庭の芝生に穴を開けたり、「今日はスカートだから、片付けはできないわ」などPTAとしてすべき作業に参加しなかったりとトラブルに発展することも…。
写真やビデオを撮るのに夢中で、間違ってヒラヒラした服やジャラジャラしたアクセサリーをひっかけて壊してしまっては大変と、思わず場所を開けてしまったというパパもいます。他のママからも浮いてしまいますので、運動会では、次のような服装は控えましょう!
- ヒラヒラとしたスカートやミニスカート
- 脚がむきだしのホットパンツや胸の谷間が丸見えのタンクトップ
- 足元のおぼつかないピンヒール
- 過剰なアクセサリー
小学校の運動会、下の子の授乳はどうすればいい?
小学生ママだと、まだまだ下の子供が小さくておむつの交換や授乳が必要な人が多いですよね。そんなとき、「小さな子供だから仕方がないでしょ」なんて考えて堂々と混雑する校庭のシートの上でおむつの交換や授乳をするのは、やっぱりマナー違反ですし、子供の衛生的にも良くありません。
運動会の時には、具合が悪くなった保護者や高齢者を休ませるために保健室などの学校施設を一般に公開していますから、おむつ替えや授乳などのお世話が必要な子供を運動会に同行させる場合には、あらかじめ学校に利用ができるか確認しておきましょう。
炎天下に長時間屋外にいさせることは小さな子供にとって苦痛ですので、子供から目を離さず、水分補給や直射日光対策をしっかり行い、健康状態をしっかりと確認してあげてくださいね。
マナーを守って子供の運動会を楽しみましょう
運動会などの小学校行事は時代と共にさまざまに変化し、ユニークな種目や手間を省くプログラムなど、自分の子供の頃とは様変わりした面も多いのですが、あくまでも子どもが主役の学校行事ということには変わりがありません。保護者のあまりのマナーの悪さに、近隣から苦情がくる小学校が多いのが現状で、このままでは近い将来運動会自体を自粛せざるを得ない状況になる恐れも否定できません。
小学生になれば、子供はしっかりとパパやママの行動を見ています。運動会も多くの人が集まる公共の場ですから、子供の楽しみを奪ってしまわないよう大人がしっかりとマナーを守り、パパやママが良いマナーのお手本を示してあげることで、子供に公共マナーを教えていけるといいですね。