幼児の水遊びの効果や注意点に関する記事

『幼児の水遊びは安全に楽しく!親が知るべき効果やねらい』

幼児は水遊びが大好きですが、危険もいっぱい。ここでは幼児が水遊びで得られる効果やおすすめの全国水遊びスポット、子育て4コマ漫画と共に、幼児の水遊びに適した気温や時間、ねらい、安全な服装やサンダルの必要性など7つの注意点をご紹介します。

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幼児の水遊びには危険もいっぱい!安全に楽しむための7つの注意点

幼児は海や川、湖、公園などでの水遊びが大好き!時間を忘れて過ごしてしまいます。しかし、水の事故は毎年起こっており、子供にとって水は危険と隣り合わせの遊びということを、大人はしっかり認識しておく必要があります。

警視庁「平成29年夏期における水難の概況」によると、子供の水難事故は全体の20.1%に当たる130人。そのうち亡くなったり行方不明になったりした中学生以下の子供は、河川が一番多く50%、次いで海が28.6%。水泳中よりも水遊び中や魚とりや魚釣り中が多く、全体の78.6%を占めています。

「幼児は数cmの深さでも溺れるので、付き添う大人はより注意」という情報は、みなさん一度は聞いたことがあるでしょう。ところが平成29年の乳幼児の水難者数はなんと30人。幼児の水難事故に繋がる水遊びを甘く見ず、注意点への理解を深めて楽しく遊ばせてあげてください。

子育て4コマ漫画:刺激がいっぱい!幼児の水遊び

幼児の水遊び効果は侮れない!?たっぷり楽しんで強く賢くなる

幼児に水遊びをさせると大人にとっては準備や後始末が手間ですが、子供にとっては良い効果がいっぱい。市民プールなどの格安施設やお風呂を利用して、夏だけでなく一年中楽しませてあげましょう。

聴覚・触覚・視覚・嗅覚・味覚も!?水は幼児の五感の発達に役立つ

水遊びは目、耳、手など全身を水で濡らす遊びのため、五感の発達に役立ちます。「嗅覚や味覚も?」と思うかもしれませんが、幼い頃に水遊びでプールや川、海の水を飲んでしまったという経験をしている人は多く、大人になって「プールの匂いや味は?」と聞かれた時、何となく香り付きの味を思い出せることからも、嗅覚や味覚の発達に役立ったことが分かります。

思わぬ水しぶきが手や足、時には顔にかかることで、幼児は驚きや楽しさを感じます。水は子供にとって五感を鍛える有効な教材。水遊びを体験する機会を増やすことで五感がどんどん発達しますので、大きくなってから「少しは勉強しなさい!」と言うより、よっぽどスペックを高めるのに役立つ効果があることを知っておきましょう。

体力を使う水遊びは、幼児の基礎体力のUPに大いに役立つ

水は空気のおよそ800倍の密度があるため、空気中と同じ動きをすると800倍以上の抵抗を受けます。また水の中での速度が2倍になると水の抵抗は4倍、3倍になると9倍というように動きをスピードアップすることで水の抵抗は急激に大きくなります。

さらに水中では浮力も働くため、いつもできない動きも可能になります。そのため陸上と同じように遊んでいるつもりでも、幼児は陸上ではなかなか体験できない抵抗を受けて体力を消耗しているのです。

プールや海などで水遊びをした後、体がだるいと感じる経験をした人は少なくないでしょう。これは水の抵抗により思っている以上に体力を使って疲れた証拠。ですから繰り返し水遊びをすることで、幼児は体をたっぷり動かせて丈夫な体へと成長しやすくなるのです。

何で?どうして?水の温度や動きなどが子供の好奇心を刺激する

水遊びにより子供の好奇心は刺激され、「なぜ?どうして?」という疑問を抱きます。子供が水道の水をじーっと見ている姿をみたことがあるパパママは少なくないでしょう。

子供は日によって水の温度が違うことや、川には流れがあり、海には波があり、プールには流れがないけど流れるプールには流れがあるといった場所による水の動きの違いなどを不思議に感じます。大人にとっては当たり前すぎて疑問を抱かないことでも、子供にとっては好奇心が刺激される不思議の塊なのです。

自然や水に親しむ体験で、幼児の感性がより豊かになる

陽の光を反射して水がキラキラ光る様子は、大人にとっても綺麗なものです。プールでは難しいかもしれませんが、海や川の水面がキラキラと輝く様子に感動するのは子供も同じ。

海の深い青色や波の音、潮の香りや味、透き通った川の水や川のせせらぎなど、古くから俳句や詩にも感動が表現されていますが、こうした経験を全身で感じることにより、幼児の感性はより豊かに成長するのです。

幼児の水遊びに適した気温・水温・時間を守って!

消費者安全調査委員会の「教育・保育施設等におけるプール活動・水遊びに関する実態調査(平成30年4月)」によると、公立保育所のプール遊びの気温と水温の基準は「気温+水温が50℃以上」となっています。

とはいえ、家庭のビニールプールで遊ばせる場合、気温が高くても水道水の水温が低くて基準を満たせないことがあります。特に風の強い日や雨の日は体感温度が低く水も体も冷えやすいので、幼児の水遊びにはあまり適していません。

幼児に家庭のプールで水遊びをさせる際は、天候の良い日を選び、水の温度調整をして子供が不快に感じない環境に整えましょう。

お家プールを楽しむ際の水温調節方法

  • 事前にビニールプールに水を入れて日向で温める
  • ビニールプールの水にお湯を足す

また水遊びの時間は、監視している大人も幼児も集中力が途切れて水難事故に繋がらないように、短めがおすすめ。最長でも30分を目安に切り上げます。

水から上がった際は、体温を冷やさない工夫だけでなく日差し対策にもなりますので、バスタオルや筒形のラップタオルで体を覆ってあげましょう。

無理は禁物!幼児の水遊びのねらいは水に親しみ楽しむこと

水遊びをさせて幼児が嬉しそうにしている姿を見ると、親はついつい欲が出て水嫌いを克服できるのではないかと感じ、幼児の水やプールへの恐怖心を克服させるために水に顔をつけるトレーニングをさせたくなりますが、無理に苦手なことを強要すると、幼児の水嫌いが悪化してしまう恐れがあります。

もし幼児のプールへの恐怖心を克服するためにトレーニングをしたいと思っている場合は、まず幼児本人の意思を確認し、幼児の気持ちを尊重して無理をさせないようにしましょう。

幼児期の水遊びのねらいは、あくまでも水に親しむこと。保育園でも技術向上ではなく、小学校入学後の自主性や意欲、感性や好奇心など心を育てるねらいで水遊びを行っています。

水遊びは楽しい。水は怖くない。と思わせることが重要ですので、ママやパパが無理をして本末転倒にならないように、広い心で温かく見守ってください。

幼児の水遊びの服装は?サンダルよりウォーターシューズがおすすめ

幼児の水遊びの服装はどのような場所で水遊びをするかにもよりますが、基本は水着が良いです。足だけつけて遊ぶような場所であっても、幼児はしゃがんだり頭から水を被ったりして最終的に洋服をビチョビチョに濡らしてしまいます。

洋服のまま遊んでいても全身が濡れることで洋服が水を吸って重くなり、子供が動きにくくなって思う存分遊べませんし、動きが鈍って転倒しやすくなります。怪我に繋がりますのでしっかり水着に着替えさせてから遊ばせましょう。

幼児の水遊びにはラッシュガードがおすすめ!

陽ざしの強さによる日焼け対策や切り傷防止になるので、ラッシュガードもおすすめです。幼児の体温が急激に下がるのを防ぐ効果もありますので積極的に使用しましょう。

また海や川での水遊びはゴツゴツした石などで足の裏を怪我することがあるため、幼児にサンダルを履かせるご家庭もありますが、ビーチサンダルのようなものはかえって滑りやすく、サンダル自体が流されてしまうこともあるためおすすめできません。

幼児の水遊びではしっかりと足にフィットして脱げないサンダルを選びましょう。水中で安全に遊ぶことができるウォーターシューズが一番おすすめです。
ただしプールやじゃぶじゃぶ池の中には土足禁止の所もありますので、確認してから使うようにしましょう。

浅瀬でも甘く見ないで!幼児に水遊びをさせる際のその他の注意点

水遊びは普段しない遊びだからこそ、幼児の思いがけない事故やケガなどのリスクが高い遊びです。特に人が多くて子供を見失いやすい民間施設のプールやじゃぶじゃぶ池、自然の驚異にさらされやすい河川や海などでは親がしっかりと注意してあげましょう。

そのため注意点を大人がしっかり把握して守り、子供から決して目を離さずに水遊びをさせることが、安全に楽しむために何よりも大切です。

水遊び前に必ず幼児の体調をチェックする

水遊びに出かける前に子供の体調をまずは確認をしましょう。暑くなると水を介することで「プール熱」や「流行り目」、「手足口病」や「ヘルパンギーナ」などの感染症に感染したり、他人に感染させたりしやすくなりますが、体調が悪く免疫力が低下している時は特に感染リスクが高まります。

また水を介しては感染しないものの、肌と肌の接触やかきむしった場所から出た汁がついた浮き輪などから感染する「とびひ」、治療していない「水いぼ」や「疥癬(かいせん)」「アタマジラミ」なども水遊びでうつることがあります。
日本皮膚科学会によると水いぼや疥癬、アタマジラミ症は皮膚科での治療中であればプールに入れますが、水に触れると悪化するとびひは治療中でも入れません。
万全な体調で幼児に水遊びをさせることは、子供達が気持ちよく遊ぶためのエチケットです。

幼児に水遊びをさせる前にチェックすること

  • 睡眠は足りているか
  • いつものようにご飯は食べているか
  • 疲れていないか、熱はないか
  • 鼻水や咳は出ていないか
  • 湿疹や傷はないか
  • 目ヤニはないか

自然は急変することを認識し、天気予報などを細かくチェックする

海や川、湖など自然に囲まれた場所での水遊びは、リフレッシュ効果もあり気持ちの良いものです。しかし自然になれている人ですら突然のコンディションの変化を予測できず、周囲も納得できない水の事故に巻き込まれることがあります。ですから幼児を水遊びさせる場合は、慣れている場所に行く場合でも自然への警戒が必要です。

政府広報オンラインによると、水難事故の約半数は最悪な事態。ですから水難塩を防ぐために事前に天気予報をチェックすることはもちろん、現地でもマメに天気をチェックすることが大切です。

また海や川には、水の流れる力が強いため泳ぎが得意な大人でも危険な「離岸流」や、浅瀬でも一瞬で引き込まれてしまう「戻り流れ」のような場所もあります。こうした場所では水難事故が起こりやすいため、現地の危険な場所は事前にチェックし、流れが急な場所やあまり深い場所に幼児を連れて行かないようにしましょう。

豪雨や台風の前後は要注意

遊びに行く当日は晴天でも、前日まで降っていた雨で水位が高くなり水の流れが早くなるなど、悪天候の後の水辺は危険です。また夕方豪雨の予想だったのに、低気圧の移動速度が増してお昼から雨になるということもありますので、無理をしないようにしましょう。

幼児が異変を訴えてからでは手遅れ!熱中症と日焼けに注意

水遊びが楽しくて熱中し過ぎると、幼児は時間や水分補給を忘れてしまいます。
また日焼けに関しても、幼児が大人のようにシミそばかすを気にして自ら予防することはありません。痛くなってから大騒ぎするのです。

水遊びは体が冷えるので熱中症にならないと勘違いしているママやパパもいますが、実は汗をかいたことがわかりにくく、幼児は特に水分補給をわすれがちになるため、水の中での熱中症のリスクは陸上より高いです。

また屋外の場合は水面からの日光の照り返しもあり、幼児にとっては日焼けをしやすい環境。帰宅後に日焼けで皮膚がヒリヒリして寝つきが悪くなる子もいます。

幼児に水遊びをさせる際は、大人が責任を持って水分を定期的に摂取させ、水遊びをする前には日焼け止めを塗り、万が一日焼けをしたら早めのアフターケアをしてあげることが必要です。

日焼け止めに表示されているSPFの数値が高い商品やPAの+マークが多い商品は、日焼け止めの効果が高い反面、肌に負担がかかる商品が多いです。

幼児の肌は敏感ですので、紫外線吸収剤の入っていないノンケミカルの日焼け止めで、かつ合成界面活性剤や合成ポリマーなどの入っていないケミカルフリーの日焼け止めを選ぶことをおすすめします。

幼児は蚊に刺されやすい!服装や虫除けで虫刺され予防をしよう

幼児は大人に比べて活発で新陳代謝が激しく、口や鼻、皮膚から多くの二酸化炭素が発生しやすいです。そのため、ただでさえ蚊やアブなど二酸化炭素で血を吸える生き物を発見している刺す虫にとっては格好の標的。

水遊びの際は動くことでより二酸化炭素を発生しやすくなりますので、遊んでいる時は気付かなかったけれど実は虫に刺されていたということが多いのです。

特に山中の河川やキャンプ場の水辺など自然の中で水遊びを満喫できる場所は、水や植物が豊富なため虫も多く、都会では見ることのない巨大なアブなどもいますので油断できません。車外に出る際は虫よけスプレーや虫除けシール、虫よけブレスレットなどで、しっかりと虫刺され予防をしてあげましょう。

じゃぶじゃぶ池や川遊びができる!幼児におすすめの水遊びスポット

自然が少ない東京をはじめ、全国にはじゃぶじゃぶ池や川などの幼児が水遊びを楽しめるスポットが沢山あります。ただし天候や清掃日などがあり使用できないこともありますので、事前に確認してからでかけましょう。

釜の淵公園

住所: 東京都青梅市駒木町3丁目

1年を通して四季折々の花を楽しむことができます。川は浅瀬なので足だけをつけて涼むこともできますし、小魚や海老も泳いでいるので幼児と探して盛り上がれます。
川辺でバーベキューも楽しめますので、都内で幼児と川遊びを気楽に楽しみたい方におすすめスポットです。

http://www.bbqjp.com/

舎人公園

住所: 東京都足立区舎人公園1-1

舎人公園の中心部にあるじゃぶじゃぶ池は夏休み期間のみの解放している水遊びスポットです。ウォータースライダーもあり子供に大人気。もちろん幼児でも十分楽しめます。
橋があったり斜面だったり噴水があったりとジャブジャブ池として充実しているため、子供には楽しい水遊びがたくさんできる公園です。

http://www.tokyo-park.or.jp/

多摩川中央公園

住所: 東京都福生市北田園1丁目先

緑がとてもきれいな公園です。ジャブジャブ池で遊ぶのもおすすめですが、小川があり子供が自然に触れあいながら遊ぶことができます。お水は通年流れているので早い時期から遊べるのも嬉しいポイント。公園から玉川まですぐ行けるため魚釣りも楽しめます。

http://www.city.fussa.tokyo.jp/

井草森公園

住所: 東京都杉並区井草4丁目12番1号

原っぱゾーン、多目的運動場ゾーン、水と森のゾーンと3つのゾーンに分かれています。水と森のゾーンは人工的な川が流れており浅瀬なので幼児も楽しく遊べます。
水質調査もしているので安全で綺麗な水が流れているのも嬉しいポイント。公園の緑も豊かですので遊びながら森林浴もできます。

http://www.city.suginami.tokyo.jp/

林試の森公園

住所: 東京都品川区小山台2-6-11

樹木が多く生い茂る林試の森公園は、都会の真ん中とは思えません。じゃぶじゃぶ池は幼児や小学校低学年までの子供が水遊びを楽しめるように作られています。
噴水は3つのノズルから出ていて子供に大人気です。自然を感じながら水遊びができ、木陰が多いので夏でも涼しいのは嬉しいです。

https://www.tokyo-park.or.jp/

浮間公園

住所: 東京都板橋区船渡2-15-1

公園のシンボルである大きな風車が印象的です。ジャブジャブ池は毎日水を入れ替えるのでママも安心して子供を遊ばせられます。
また池のそばに屋根付きのベンチがあるので、疲れた際の休憩にも困らないのが嬉しいポイント。ただし水着着用が必須で、おむつが取れていない子は入れませんので注意が必要です。

https://www.tokyo-park.or.jp/

国営木曽三川公園 138タワーパーク

住所: 愛知県一宮市光明寺字浦崎21-3

愛知県、岐阜県、三重県の3県にまたがる日本最大の国営公園の中にある138タワーパーク。やすらぎの池では4月中旬から11月初旬まで幼児も大人も水遊びをすることができます。
水深10cm~20cmと手頃な深さですので、水嫌いの幼児でも楽しく水遊びができるのも魅力的。水遊び場の他にも遊具や広場などがあり、一日たっぷり遊べます。

http://kisosansenkoen.jp/

柏原公園

住所: 福岡県福岡市南区柏原6丁目60

福岡市から1時間かからずに行ける、幼児の水遊びにぴったりのスポット。小さな川があり、水深は浅く、川のあたりは蚊が少ないという口コミも。
幼児がよじ登って遊べる石や小さな展望台、アスレチックなどもあるのでたっぷりと体を動かせます。

http://www.midorimachi.jp/

他にも幼児の水遊び向きの水深の浅いじゃぶじゃぶ池や川、池などは色々あり、地元の水道局の敷地に幼児が水遊びできる公園がある地域もあります。
今回は東京を中心にご紹介しましたが、関西にも子供が喜ぶ川遊びスポットがたくさんありますので、是非参考にして幼児と水遊びに出かけてみましょう。

幼児の水遊びにおすすめの手作りおもちゃ

遊びのバリエーションが多いのも水遊びの特徴です。海の生き物をまねたごっこ遊びやおもちゃを使った水鉄砲、船遊びなど子供にとっては普段できない遊びができて刺激的。

一番のおすすめはパパやママと一緒に水遊び用のおもちゃを制作し、実際に水遊び場で遊んでみることです。船を作る場合、「素材は何が良いか、どうすれば浮くのか、どうすれば進むのか」など子供は一生懸命考えるため、思考力が身に付きます。

幼児のうちは大人がヒントをあげながら一緒に作るのもおすすめですが、ある程度大きくなったら材料集めから子供に任し子供の自主性を育ててあげるのも良いでしょう。

この記事を書いたライター

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪