柔軟剤の使い方を極めよう!意外と多いNG10&正しい使用方法
最近よい香りを求めて柔軟剤ブームが起こっていますが、あなたは正しい使い方をしていますか?「タオルがフンワリしない」「香りの効果がすぐなくなる」など、柔軟剤の効果をイマイチと感じている方は、使い方を間違えている可能性大ですよ!
こちらでは、多くの主婦が間違えがちな柔軟剤の使い方のNG、洗濯機別の正しい使い方、香りがしない時の対策、洗濯洗剤との組み合わせ、洗濯以外での柔軟剤の使い方について解説していきます。
柔軟剤の使い方NG10とそのデメリット
テレビのCMで見るような、思わず頬ずりしたくなるような柔らかさを求めて柔軟剤をつかったのに、「がっかり…」ということがあるあなた、そのガッカリの原因は柔軟剤を使うルールを間違えているからかもしれません。
「ええっ!?洗濯の仕方にルールなんてあるの?」なんてビックリするベテラン主婦の方もいると思いますが、柔軟剤は使い方を間違えるとマイナス作用を引き起こしてしまうこともあります。意外と知らずにやってしまっている、柔軟剤の使用方法のNG例とそれによるデメリットをご紹介していきましょう。
1洗濯の度に毎回使う
柔軟剤は繊維表面に界面活性剤の膜を作り、繊維同士のからみつきや摩擦、静電気を減らすことで繊維が立ってフンワリと仕上がり衣類が柔らかくなりますが、洗濯の度に毎回使うことで界面活性剤の膜が厚くなり吸水性が悪くなってしまいます。
タオルやバスタオルは直接肌に触れるので、やわらかさを求めて毎回柔軟剤をつかってしまいがちですが、新しいタオルは既に繊維が柔らかいため効果を実感できませんし、逆に給水性が悪くなり繊維が抜けやすくなってゴワツキのモトを作ってしまいやすくなります。赤ちゃん用の衣類やタオルも同様で、柔軟剤の使い過ぎで汗を吸わなくなり肌荒れのもとになってしまうことがあります。
また、繊維自体が柔らかい使い込んだタオルでも、毎回柔軟剤を使うと繊維の表面に分厚い膜ができてしまい、吸水性が落ちてしまう原因になりますので、タオルや肌着の場合はごわつきを感じたら使うくらいにしておきましょう。他の洗濯物への使用も3~5回に1回程度がおすすめです。また、香りをつけたい場合はアロマオイルなど利用するとよいでしょう。
2柔軟剤を洗剤と一緒に入れる
意外と多いのが、この使い方!全自動洗濯機であれば適切なタイミングで洗濯槽に入れてくれるのでよいのですが、手洗いや全自動以外の洗濯機ではNGです!洗剤はマイナスの、柔軟剤はプラスの電気を帯びた界面活性剤が入っているので、それぞれの効果を打ち消し合ってしまうからです。
2つの薬剤が混じって水に溶けてしまうと、洗浄効果も柔軟効果も台無しになって洗濯したこと自体が無駄になってしまいます。また、入浴剤入りの残り湯ですすぐ場合も同様に効果がなくなってしまいますので、柔軟剤を使用する場合は洗剤と混ぜないようにし、残り湯は使わないようにしましょう。
3すすぎ一回や最後のすすぎ以外での使用
柔軟剤の効果を実感できない人は、入れるタイミングが間違っている可能性があります。全自動洗濯機の場合はセットしておけば洗剤が落ちたベストタイミングで柔軟剤を入れてくれるので安心ですが、その他の洗濯機や手洗いの場合は洗剤がしっかり落ちている最後のすすぎ水がたまったときが柔軟剤を入れるタイミングです。
すすぎ一回の場合はどうしても洗剤が残りがち!また、すすぎ二回以上の場合も、一回目に入れてしまうと残った洗剤と柔軟剤が一緒になって、柔軟剤の効果が得られません。
4柔軟剤の量が多すぎる
柔軟剤は「入れれば入れるほど効果がある」なんて思ってしまいがちですが、これは大間違い!洗濯物の黒ずみや吸水性の低下につながりますし、確かに量を多く入れれば香りは強くつきますが、最近は加齢臭や汗だけでなく柔軟剤の香りによるスメルハラスメントも問題視されていますので、気をつけたいですね。
また、次の洗濯のときに柔軟剤を落とさなければならなくなるため洗剤の効果も弱まり、肝心の汚れが落ちないこともありますので、柔軟剤はパッケージの表示通り量を守って使いましょうね。
5柔軟剤の量が少なすぎる
市販されている柔軟剤には濃縮タイプと、非濃縮タイプの2種類があります。大半はコンパクトに濃縮された柔軟剤なのですが、非濃縮のタイプの場合はパッケージにかかれた表示通りに入れないと、量が足りずに効果が実感できないことがあります。
柔軟剤は「キャップ1杯くらいだろう」と曖昧に考えてしまいがちですが、洗濯物の量や水量、柔軟剤の種類にあわせて規定量を入れないと効果が発揮できませんので、必ず使用量を確認する習慣をつけましょう。
6洗濯物の入れすぎ
子育て中のご家庭は、洗濯物が大量ですよね。一度洗濯機を回すとかなり時間がかかってしまうため、一度に大量の洗濯物を洗濯槽に突っ込んで、洗濯回数を減らそうとするご家庭が多いのですが、洗濯機の許容量をオーバーした洗濯物を入れてしまうと、柔軟剤と洗濯物の量のバランスが崩れてしまうため、結果的に柔軟剤不足になり柔軟剤の効果を発揮できません。
洗濯物の入れすぎは洗剤や柔軟剤のムラ付きの原因にもなりますので、柔軟剤を使う時には洗濯機に表示されている規定量の7~8割程度を目安にするのがおすすめ。ため込まずに洗うことで、毎日の負担を軽くしましょうね。
7柔軟剤のブレンド
メーカーが自社製品同士のブレンドを推奨している場合以外は、基本的に柔軟剤のブレンドはNGです。柔軟剤の香料の成分は基本的にパッケージに「香料」としか表示されず、他社メーカーの香料と混じるとどんな反応が起きるかわかりません。香り以外の成分の組み合わせが良くないケースもありますので、雑誌などで紹介している柔軟剤のブレンドは避けた方が無難ですよ。
8脱水しすぎ
柔軟剤は最後のすすぎ水に溶けて衣類に付着しますが、必要以上に脱水してしまうと水と一緒に柔軟剤も衣服から抜けてしまいます。また、過剰な脱水は洗濯物のシワの原因にもなりますよね。早く洗濯物を乾かしたくても、脱水しすぎには注意しましょう。
9漂白剤の入れすぎ
塩素系の漂白剤は衣類やバスタオルなどの繊維をこわばらせてしまうので、柔軟剤を入れても効果が実感できないことがあります。特に綿素材の衣類は漂白剤の影響を受けやすいので、漂白剤を使う場合は別洗いをするか、すすぎを1回増やして、漂白剤を良くすすいでから柔軟剤を使いましょう。
10干すときのひと手間をかけない
柔軟剤は繊維を柔らかくしているのではなく、表面を滑らかにして繊維がペシャンコになるのを防いでいるのですが、ドラム式洗濯機は特に洗濯の際に繊維がつぶれてしまいがちです。そのため、洗濯後にそのまま干すだけでは柔らかさが実感できません。
干す時にはひと手間かけて、衣類やタオル類はパンパンとよく振って、繊維を立たせてから干しましょう。少しだけ温めるのも繊維を立てる効果がありますから、軽く乾燥機をかけて干すのもフンワリ仕上げには効果的です。
柔軟剤を使った洗濯方法の手順
日常的に行っている洗濯ですから「いまさら」と感じるかもしれませんが、実は洗剤と柔軟剤を洗濯槽に入れるタイミングが間違っていたり、柔軟剤をいれる場所を間違ったりする主婦は多く、柔軟剤の効果を実感できない結果につながっていることが多いのです。洗濯機の種類によっても使い方が異なりますので、改めてご家庭での正しい柔軟剤を使った洗濯の仕方をおさらいしておきましょう。
全自動洗濯機を使う場合
全自動洗濯機は、きちんとセットをすればスイッチ一つで洗濯からすすぎ、脱水まで自動で洗濯物を仕上げてくれますので、必ず取扱い説明書に従って柔軟剤を使って下さいね。
- 洗濯槽に洗濯物を入れます。
- 洗剤を計量して、洗剤投入口に入れます。
- 柔軟剤を軽量して、柔軟剤投入口に入れます。
- 洗濯物の内容や量に適した洗濯コースを選び、運転を開始します。
- 脱水時間は短めにセットしておき、脱水が終了したらすぐに取り出して干します。
二槽式洗濯機を使う場合
二槽式洗濯機の洗濯機の場合は、洗濯の進み具合を見計らって柔軟剤を入れ、脱水槽へ洗濯物を移すなど、タイミングが大事になります。先程紹介したNG例を参考に、タイミングを間違えずに柔軟剤を入れていきましょう。
- 洗濯槽に洗濯物を入れます
- 水や洗濯物の量に合わせて洗剤を計量し、洗剤投入口か水が溜まった洗濯槽に入れて運転を開始します
- すすぎの水がキレイになったら、軽量した柔軟剤を入れて2~3分運転します
- 洗濯物を脱水槽で脱水します
- 脱水が終了したらすぐに取り出して干します
手洗いの場合
洗濯機が使えないオシャレ着などを洗う場合の手洗いでの柔軟剤の使い方も熟知しておきましょう。洗濯機を使うまでもないほどの、少量の洗濯物を洗う時にも便利です。
- 洗い桶などに洗濯物を入れます
- 洗剤を軽量して入れ、洗濯物を押し洗いします
- 汚れが落ちたら水を変え、2~3回すすぎ洗いをします
- すすぎ水がキレイになったら洗い桶に水と軽量した柔軟剤を入れ、2~3分程度軽く押し洗いします
- 軽く脱水して、すぐに干します
柔軟剤を使っても香りがしない時の対処法
柔軟剤を使っても、思ったほどの良い香りがつかない場合には、柔軟剤の使い方を間違えている可能性があります。もう一度パッケージなどの表示で柔軟剤の正しい使い方を見直して、次の洗濯に生かしましょう。
1柔軟剤を入れる場所を間違えていませんか?
全自動洗濯機は、メーカーや機種によって洗剤や柔軟剤の投入口が違います。投入口を間違えてしまうと洗剤と混じってしまうため、柔軟剤の効果が出ないことがあります。投入口は取扱説明書に説明がありますので、よく確認をしておきましょう。
2柔軟剤を入れるタイミングを間違えていませんか?
全自動洗濯機を使わない場合は、自分ですすぎ水に柔軟剤を入れなくてはいけませんが、すすぎ水がまだキレイになっていないのに柔軟剤を入れると、思うような効果が出ません。これはすすぎ水に洗剤成分が残ってしまっているからです。柔軟剤は必ず洗濯物をよくすすいでから、すすぎ水がキレイな状態で投入しましょう。
3柔軟剤や水の量を間違えていませんか?
柔軟剤はパッケージに表示されている通りの量を使わないと、良い効果は得られません。洗濯物の量によって柔軟剤の量を変え、いつも適正な割合で洗濯ができるようにしましょう。また、洗剤の量や水の量が違うと、洗剤が残ってしまったり、柔軟剤が薄まりすぎてしまったりして効果を発揮できませんので注意しましょうね。
柔軟剤の使い方は組み合わせも大切!
柔軟剤の効果を十分発揮させるためには、洗剤などとの組み合わせも大事です。洗剤と柔軟剤は効果を打ち消し合ってしまうことが多いのですが、できるだけ相性の良いものを選んで使うと、洗濯物をより心地よく仕上げることができますよ。
柔軟剤と組み合わせが効果的な洗剤
- 抗菌作用のある洗剤
- 防臭効果のある洗剤
- すすぎの回数を減らしても泡切れの良い洗剤
漂白剤は柔軟剤との相性があまり良くないのですが、先に漂白剤で浸け置き洗いしてすすいでおくことで、その後柔軟剤を使って改めて洗濯をすれば柔軟剤の効果が薄まることはありませんし、洗剤では落ちない頑固な臭いや汚れがしっかり取れて柔軟剤の香りや柔らかさを生かすことができます。
柔軟剤の香りを長持ちさせる使い方
最近は香りの良い柔軟剤が人気で、ナチュラルな香りからゴージャスな香りまでさまざまな柔軟剤が市販されていますが、乾いた洗濯物の香り付きがイマイチなんてことはありませんか?そんな時は柔軟剤の使い方を間違えていないかを見直して、柔軟剤の香りが長持ちするコツに気をつけてお洗濯をしましょう。
柔軟剤の香りが長持ちするコツ
- 脱水はかけすぎずに、2~3分程度を目安にする
- 太陽の光にはあまりあてず、部屋干しや日陰干しにする
- 乾燥機を使う時は、柔軟剤シートを使う
- 洗濯物は洗濯槽の八分目以下をキープする
洗濯乾燥機を使うと、柔軟剤の香りはほとんどなくなってしまいますので、洗濯乾燥機用の柔軟剤シートを使うとよいでしょう。また、天日干しよりも部屋干しの方が香りは長持ちしますよ。良い香りを引き出すためには洗濯物の汚れがしっかり落ちていなくてはいけないので、洗剤や漂白剤でしっかり洗っておくことも大事です。試してみて下さいね。
洗濯以外の柔軟剤の使い方
新しい柔軟剤を見つけて試しに買ってはみたけれど、香りがちょっと気に入らないこともありますよね。衣類に使いたくないのであれば、その柔軟剤を洗濯以外に活用してみませんか?実は柔軟剤に含まれる界面活性剤や香り成分は、洗濯以外にも次のような使い方ができるんです。余ってしまったものや、使い残した柔軟剤も最後まで活用して、生活に役立てて下さいね。
1掃除
柔軟剤少量と水をスプレーボトルに入れて、窓掃除に使ってみましょう。柔軟剤には中性洗剤などにも含まれている界面活性剤が入っていますので、窓をピカピカに磨き上げることができますよ。
また、下駄箱掃除に使うと嫌な臭いを防ぐことができますね。界面活性剤には、油や水などの混ざりにくいものを混ぜることができる作用がありますので、しつこい汚れ落ちが格段に違いますよ。
テレビやパソコン画面などの電化製品の掃除をするときにもおすすめです。洗剤代わりに使うと、ピカピカに汚れが落ちて静電気防止効果もあるためホコリがつくのを防いでくれますよ。
2衣類の静電気防止
ストッキングをはいたときのスカートのまとわりつきや、ニット帽やマフラーなどの毛糸物を使った時のパチパチ静電気、嫌なものですよね、柔軟剤を水で薄めたものをスプレーボトルに入れておくと静電気防止スプレーの代用に使えるので、良い香りを楽しみながら静電気を防止できます。
3ヘアブラシの静電気防止
ぬるま湯に柔軟剤を少量溶かした水に、ヘアブラシをつけておきましょう。冬になって静電気の多い季節になると、髪の毛をとかしただけで静電気が起きてしまいますが、柔軟剤には静電気を溜めこまずに外に逃す作用があるため、静電気が起こりにくくなり髪の毛が痛むのを防ぐ効果があります。
4ルームフレグランス
香りの気に入った柔軟剤を少し水に溶いてスプレーボトルに入れておけば、カーテンや絨毯、クッションなどにスプレーしてルームフレグランスとして使うことができます。柔軟剤は本来衣類や布製品に使うものなので、変色などを起こさず良い香りがついて静電気を防ぐ効果もあるので、ほこりもお掃除しやすくなりますよ。
生活に柔軟剤の良い所を生かしましょう
使い方を間違えなければさまざまなメリットがある柔軟剤ですが、最近は香りを強く付け過ぎて周りの人に迷惑をかけてしまうというスメルハラスメントも大きな社会問題になっています。香りは個人で楽しむものですが、柔軟剤は必要以上に周りに広がってしまいますので、周りにも配慮をしながら柔軟剤を使いましょう。
柔軟剤を使うと衣類の肌触りがよくなり、肌への刺激もやわらぐといったスキンケアでの良い効果もあります。その反面小さな子供や敏感肌の人には洗濯で残った柔軟剤の成分が強い刺激になってしまうこともありますので、柔軟剤は用法・用量を守って、使い初めは少量ずつ、家族の肌の様子を見ながら使って、柔らかさや香りを楽しめるといいですね。