【壁紙の掃除】壁紙の汚れを綺麗に掃除する方法とは
普段あまり気にしていないけれど、いつの間にか汚れているのがお部屋の壁紙です。壁にたまったホコリは掃除機で吸い取ればいいですが、壁紙に染みついてしまった汚れはゴシゴシこすっていいものか悩みますよね。ましてアパートなどの賃貸住宅の場合、引っ越すときに綺麗にしなければなりませんから壁紙掃除は必須です。
ここでは壁紙の掃除について、汚れの種類別掃除方法やエコ洗剤と言われる重曹やセスキ炭酸ソーダを使った掃除方法をご紹介します。
壁紙掃除の前にしておくこと3つ
壁紙を掃除する前にチェックしてほしいことがあります。掃除前のチェックポイントや準備について3つご紹介します。
水拭き可能な壁紙か確認する
はじめに壁紙が水拭きできるか確認しましょう。
ほとんどの住宅の壁紙は洗剤や水で掃除できるビニールクロスだと思われます。その場合は自分でお手入れできますが、万が一紙クロスや布クロスですと洗剤や水では掃除できません。賃貸住宅で分からない場合は念のため管理会社などに確認した方がよいでしょう。
また、ビニールクロスでもデコボコした加工が施されているものですと汚れが落ちにくい場合もあります。ゴシゴシこすって破けたり表面を傷つけたりすることのないよう注意しましょう。自分で掃除ができないと感じた場合は専門のクリーニング業者に頼んだ方が無難です。
汚れの種類を確認する
壁紙の掃除方法は汚れの種類によって変わってきます。壁紙掃除をする前にどのような汚れが多いのかを確認しましょう。よくある汚れについてまとめましたのでチェックしてみてください。
<よくある壁紙の汚れ>
- たばこを吸う人がいるならヤニ汚れ
- 小さい子供がいるなら手あかやクレヨン汚れ
- 台所なら油汚れ
- 窓のそばはカビ汚れが多い
壁紙掃除用の洗剤や道具を用意する
壁紙掃除をする時に用意したい基本アイテムは以下の通りです。
- 洗剤(市販の壁紙用洗剤、住居用洗剤、重曹、セスキ炭酸ソーダなど)
- 雑巾や古い布(汚れをこする・仕上げ拭きに使うので何枚か用意しておくと便利)
- スポンジやブラシ、古い歯ブラシ、メラミンスポンジなど(汚れをかき出したい時に使う)
- 白い消しゴム
市販の壁紙用洗剤や住居用洗剤を使って掃除しても良いですし、洗剤を使いたくない場合はどの汚れにもオールマイティーに使える弱アルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダの水溶液を用意します。壁紙掃除に使う重曹水、セスキ炭酸ソーダ水の作り方は以下の通りです。ただし、これらのアルカリ性洗剤は酸性のものと混ぜないよう注意してください。
重曹水(スプレー用)
水100ミリリットルに重曹小さじ1の割合で混ぜて作ります。重曹は水に溶けにくいので、お湯で溶かすと作りやすいです。
セスキ炭酸ソーダ水(スプレー用)
水500ミリリットルにセスキ炭酸ソーダ小さじ半分の割合で混ぜて作ります。重曹よりもアルカリ性が強く、油汚れに効果的です。
道具は雑巾やスポンジの他に部分汚れをこするためのブラシや古い歯ブラシがあると便利です。メラミンスポンジも使えますが、研磨作用で壁紙のツヤがなくなったり、表面が剥がれたりするリスクがあるので、目立たない場所で試してから、こすりすぎないよう注意して使いましょう。
また消しゴムも意外と重宝します。鉛筆やクレヨンのいたずらは消しゴムで軽くこすると落ちることもありますし、その他の諦めていた汚れも消しゴムで落ちる場合があります。試してみて損はないですよ。
【汚れ別】おすすめの薬剤と掃除方法
壁紙の汚れの種類が分かったら、それぞれの汚れに効果的な薬剤を使って掃除をしてみましょう。薬剤と掃除方法を汚れの種類別にご紹介します。
手垢を掃除する場合
電気スイッチの周りや子供がよく手をつく壁など手垢の汚れが目立つことって多いですよね。手垢は皮脂などの油っぽい酸性の汚れが多いので弱アルカリ性の洗剤が適しています。先ほどご紹介した重曹やセスキ炭酸ソーダ、住居用洗剤を試してみてください。
- 各種水溶液を手垢汚れの部分に直接スプレーする
- 古布やスポンジなどでこすって汚れを落とす
- 最後に水拭きをして洗剤成分を拭き取り、乾拭きで仕上げる
手垢が広範囲な場合や壁全体を掃除したい時は、各種水溶液を浸した雑巾やスポンジを使うと楽です。
壁紙のヤニ汚れを掃除する方法
たばこのヤニ汚れは水溶性の成分とタールなどの油性成分の両方を含みます。軽い汚れなら水拭きで落とすことができますが、少し頑固な汚れには弱アルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダ、住居用洗剤を試してみましょう。重曹よりもセスキ炭酸ソーダの方がアルカリ性が強く、油汚れによく落ちるので壁紙の汚れに応じて使い分けてください。
これらの方法を試しても落ちない場合は、白い壁紙に限り、最終手段として塩素系漂白剤(衣料用ハイターなど)を試す方法もあります。ただし、壁紙を脱色したり傷めたりするリスクがあるため、色付きの壁紙には絶対に使わないでください。
重曹やセスキ炭酸ソーダでの掃除法
- 水溶液を直接汚れにスプレーする
- スポンジや雑巾でこする
- 水拭きした後、乾いた雑巾で仕上げ拭きする
塩素系漂白剤での掃除法(白い壁紙のみ)
- 換気を徹底し、ゴム手袋と保護眼鏡を着用する
- 水100ミリリットルに対し、塩素系漂白剤を数滴混ぜたものを準備する(酸性の洗剤とは絶対に混ぜないでください)
- キッチンペーパーなどに液を染み込ませ、汚れ部分に数分間湿布する(体にかからないよう注意して)
- 水拭きして洗剤成分と汚れをふき取り、最後に仕上げ拭きする
台所の油汚れを掃除する方法
油でギトギトの壁は換気扇掃除などに使う油汚れ用のアルカリ性洗剤を使うと取れやすいです。台所回りに強い洗剤を使いたくない場合は、アルカリ性の重曹パックを試してみてください。
重曹パックの方法
- 重曹に水を少しずつ足し、ペースト状にする
- 油汚れの気になる部分に塗り、10分ほど放置する
- 雑巾などで重曹をふき取る
重曹ペーストが取れにくい場合は、食用酢を2倍に薄めた液をスプレーしてみて。重曹が泡立つので中和反応により拭き取りやすくなります。
クレヨンの汚れを落とす方法
子供が小さいと壁紙にクレヨンで落書きされることもありますよね。早めに対処すれば綺麗に落とすことができます。家庭にある古歯ブラシと歯磨き粉で掃除する方法をご紹介します。
- 古歯ブラシに歯磨き粉をつけ、クレヨンの汚れを軽くこする
- 固く絞った雑巾で拭く
- 汚れが取れるまで繰り返す(こすりすぎて壁紙を傷めないよう注意)
クレヨンは油性ですが、歯磨き粉の研磨剤と界面活性剤が汚れを浮かせ、落とすことができます。また、白い消しゴムやメラミンスポンジも有効ですが、消しゴムは強くこすると壁紙が黒ずむことが、メラミンスポンジは壁紙の表面を削ってしまうことがあるため、目立たない場所で試してから慎重に行ってください。
カビが生えた場合の掃除方法
家の外に面した壁や家具の裏側など結露しやすい場所の壁紙にはカビが生じてしまうことがあります。カビの根は深く、完全に除去するには塩素系のカビ取り剤が最も効果的ですが、臭いがキツイですし壁が変色してしまう恐れもあります。
安全な成分で掃除をしたい方におすすめなのが、殺菌効果のある消毒用エタノールや酢と重曹を使う方法です。消毒用エタノールはカビの表面を殺菌し、重曹水でカビのエサとなる養分を綺麗に掃除すればカビの発生を抑えることができます。
<酢と重曹を使った掃除法>
- 酢を2倍に薄めた液を雑巾に染み込ませ、カビの生えた部分を軽くたたくように拭き取る
- 重曹水をスプレーし汚れを浮き上がらせる
- 雑巾でよく拭き取り、仕上げに乾拭きする
ただし、これで落ちない黒カビはカビの根が壁紙の奥まで入り込んでいる可能性が高いです。その場合は、換気をしながら塩素系漂白剤を少量試すか、専門業者に依頼することを検討してください。カビ取り剤と酸性の洗剤(酢など)を絶対に混ぜないよう注意が必要です。
壁紙の掃除は手早くやるのがコツ
壁紙に洗剤を使う時は、水気が残っていると壁紙がふやけたり、シミになったりする可能性もあるので、手早く掃除し、最後に必ず乾拭きで水分をしっかり拭き取りましょう。
部屋の壁を一度に掃除しようとすると大変なので、数日に分けて行うよう計画するのがおすすめです。壁が綺麗になると部屋の中も明るくなりますよ。