ベビーラップで赤ちゃん安心!抱っこ紐・おんぶ紐との違いとは
赤ちゃんを抱っこするときの育児アイテムに最近、ベビーラップという商品が仲間入りしました。日本での赤ちゃんのお世話といえば、抱っこ紐やスリングが一般的ですよね。
海外では人気の高いベビーラップですが、日本ではまだまだ知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ベビーラップの基礎知識やメリット・デメリット、おすすめのベビーラップについてご紹介。これから出産予定の妊婦さんや、赤ちゃんの抱っこの仕方についてお悩み中のママはぜひ参考にしてください。
ベビーラップとは?
ベビーラップとは、赤ちゃんを抱っこやおんぶする時に使う長い布のことで、アメリカやヨーロッパなどで人気のある育児アイテムです。
ベビーラップの「ラップ(wrap)」には、「巻く」「巻きつける」と言う意味があり、赤ちゃんの寝かしつけに使うことも多いので「スリーピーラップ」と呼ばれることもあります。
ベビーラップは、スリングと似ていますが使用法が違います。「つるす」という意味のスリングは、細長い布で赤ちゃんを包みママの肩から吊るした状態で、リングで留める製品です。
それに対してベビーラップは、幅50cm、長さ5mほどの一枚布をママの体に巻きつけて赤ちゃんを固定。ママの肩やお腹に巻きつけてからぎゅっと結ぶので、スリングよりも安定性が高いという特徴があります。
ベビーラップの8つの特徴
ベビーラップは、使い勝手の良さから海外のママ達の間で愛用されていますが、どのような良さがあるのでしょうか。ベビーラップの主な特徴を8つご紹介します。
1新生児から使える
ベビーラップの一番の特徴は、新生児期から使用できることです。首が座っていない赤ちゃんの首を、幅の広い布でやさしく支えることができます。
この時期に使える抱っこ紐は少ないので、新生児期から使えるベビーラップは貴重なアイテムだといえます。
また、ベビーラップでは自然なM字型姿勢(カエル抱っこ)での固定が可能。無理な抱っこによる、赤ちゃんの股関節脱臼などの心配がないのも嬉しいですよね。
2ママへの負担が少ない
ベビーラップは、赤ちゃんに優しいだけではなく、ママの体への負担が少ないというメリットがあります。
スリングや抱っこ紐は、赤ちゃんの体重が一か所に集中してしまうので、肩こりや腰痛に悩まされるママは多いはず。その点ベビーラップは、重さが分散されるため、他の商品よりも肩や腰が楽なのです。
長時間使っていても疲れないため、抱っこすることが多い外出時に使うと重宝します。肩こりのひどいママには、特におすすめしたい商品です。
3抜群の安定感
ベビーラップは、長い布をママの体に巻き付けることで、赤ちゃんをしっかり固定できることから、他の商品よりも安定感があります。
斜めがけのスリングは、前かがみになると赤ちゃんが落下する恐れがあります。それに対してベビーラップは、抱っこの際は、ママの背中と赤ちゃんをお尻の下の2か所で交差して固定することで、赤ちゃんが抜け落ちるのを防ぎます。
4赤ちゃんとぴったり密着できる
ベビーラップでの抱っこは、ママと密着しているので赤ちゃんが安心するというメリットがあります。ママの両手が自由になるので、荷物を持てるのも特徴のひとつ。
おんぶ紐のような肩紐やベルトが無いので、ママコートを羽織っても邪魔になりません。
5パパもサイズを気にせず使える
抱っこ紐だと、サイズの関係でママとパパが共用できない場合もありますが、ベビーラップは一枚の長い布なので、サイズを気にせず使用できるのです。
大きいものでは長さが5mほどの商品もあるため、体の大きなパパでも余裕を持って使えます。また、シンプルな色や柄の製品が多いため、男性が着用しても恥ずかしくありません。
6抱っこもおんぶもできる
日本に古くから伝わる風呂敷は、形がシンプルなことからさまざまな包み方が可能です。それと同じようにベビーラップは、抱っこ紐やおんぶ紐、スリングに比べて、使い方のバリエーションが多いのも特徴です。
長方形の単純な形なので、普通の抱っこや腰抱き、おんぶなど、成長に応じて抱き方を変えられます。
7簡単に洗濯できる
ベビーラップは一枚布なので、簡単に洗って乾かせられます。抱っこ紐やおんぶ紐は洗った後で乾かすのに時間がかかるので、あまり頻繁に洗うことはできませんよね。
敏感な肌の赤ちゃんに触れるものは常に清潔にしておきたいもの。ベビーラップなら気軽にじゃぶじゃぶ洗えるので、洗い替え用に数枚準備しておけば、常に清潔な状態で赤ちゃんをくるむことができるのです。
8コンパクトにたためる
ベビーラップは部品や付属品がないシンプルな一枚布。なので、ハンカチやタオルみたいに、ささっと折りたためるだけでなく、コンパクトにまとまります。
たたむとかさばらず、ママバックにポンと入れておくこともできるので、特にお出かけや旅行にも便利ですよ。
ベビーラップのデメリットを知っておこう
どんな物にも良い面があれば、悪い面もあります。ベビーラップのデメリットを知っておくと、安全な使用につながります。これからベビーラップを使いたい!というママは、きちんと把握しておくと安心です。
巻き方のコツをつかむまでに練習が必要
抱っこ紐やおんぶ紐に比べて、装着にテクニックが必要なのが一番のデメリットです。商品の説明書を読むほか、メーカーが用意している巻き方の動画を見ながら、しっかり練習すると良いでしょう。
いきなり赤ちゃんを抱っこするのは不安…というママは、人形などを使って練習して、上手に装着できるようになってから、赤ちゃんを抱っこすると安心です。
装着するのに時間がかかる
抱っこ紐やおんぶ紐は装着が簡単なのに対して、長い布を体に巻きつけるベビーラップは、装着に時間がかかるのがデメリット。インストラクターなどの使い慣れている人でも、装着には2~3分かかるといわれています。
急いで装着する必要がある場合は、パパなどに手伝ってもらうなど、安全面を考慮して装着するとよいでしょう。
夏場のお出かけの時に暑い
ベビーラップはママと赤ちゃんの密着度が高い分、夏の暑い日は熱がこもりやすいといえます。そもそもベビーラップは、夏でも比較的に湿度が低い欧米で広まったベビー用品のため、高温多湿の日本の夏では、暑さが最大の敵。
日本製のベビーラップの中には、暑い日でもサラッと使える生地を揃えているメーカーが増えています。夏場は薄手の生地を選ぶなどして、暑い日の抱っこを乗り切りましょう。
ベビーラップの主な使い方4つ
ベビーラップは、赤ちゃんの成長に合わせて使い方を変えられます。抱っこやおんぶなど、ベビーラップの主な使い方を4つご紹介します。
1縦抱っこ
ベビーラップなら、ママの体に布を巻き付け、その布で赤ちゃんの全身を包むので、まだ首が座っていない赤ちゃんでもしっかり固定することができるのが特徴です。
赤ちゃんによっては、横抱きよりも縦抱きが好きな赤ちゃんがいます、巻き方によっては、そのまま授乳ができるので、スムーズに母乳を飲めるほか、げっぷが出やすくなるのもうれしいですね。
2横抱っこ
ママの体の前で揺りかごを作るようにベビーラップを巻いてから、その中に赤ちゃんを入れることで横抱きもできます。
ただし、ベビーラップによる横抱きは、やり方によって赤ちゃんの股関節に負担をかける恐れがあるため、各メーカーで注意を促しています。横抱きをする場合は、事前に説明書の注意書きを読んで、正しい方法で行う必要があります。
3おんぶ
赤ちゃんがある程度成長してきたら、おんぶ紐としても使えます。ベビーラップを赤ちゃんの背中に当ててから、そのままおんぶして、布をママの体に巻いて固定します。
胸の前でバッテンにしたくないというママは、リュックサックのように巻くことも可能ですよ。
4ブランケットとして
ベビーラップは一枚の生地のため、寒いかなと思ったら、たたんでブランケットのように赤ちゃんにかけることが可能です。
別にブランケットを持ち歩く必要がないので、お出かけ時の荷物を減らせて便利ですよ。
おすすめのベビーラップ4選
ベビーラップは徐々に日本でも普及しはじめて、さまざまなメーカーで取扱うようになりました。ここでは、使い勝手の良いベビーラップを4つご紹介します。
北極しろくま堂 Wrap you?
北極しろくま堂
12,000円
さまざまな抱っこ紐を販売する北極しろくま堂のベビーラップは、日本の気候に合わせ、肌触りのよい薄い素材で作られているのが大きな特徴です。
5サイズ展開で、使い方やママの体型に合わせて選べます。
ボバラップ
boba(ボバ)
7,000円
ボバラップは伸縮性の高い生地で作られているので、赤ちゃんとしっかり密着でき、巻き直しの手間がかからないのが魅力の商品です。
カラーバリエーションが豊富なので、ママが好きな色やパパにも使えそうな色が見つかりますよ。
ディディモス ベビーラップ
DIDYMOS(ディディモス)
12,700円+税 ~
世界で初めてベビーラップを開発したディディモスのベビーラップです。契約農場のオーガニックコットンを100%使用し、EU認証基準をクリアした製品。
染料にもこだわっているため赤ちゃんのおしゃぶりにも安心して使えるほか、お好みで重さも選べるのがママにとっては嬉しいポイントの一つです。
PITTARIwrap(ピッタリラップ)
ラッキー工業株式会社
6,000円+税
日本の老舗メーカーが開発した進化型ベビーラップ。ベビーラップに、腰ベルトとポケットを付けて、巻きやすさや収納性をプラスした商品です。
装着が簡単なので、ベビーラップ初心者におすすめですよ。
ベビーラップを使用する際の注意点
ベビーラップを安全に使うために、注意しなければならない点がいくつかあります。ここでは、購入の際や使う前にチェックすべき2つの注意点をご紹介します。
正しい装着方法を身につけましょう
誤った使い方をすると股関節脱臼のほか、赤ちゃんが窒息したり、抜け落ちて落下したりする恐れがあります。付属の説明書や動画を良く見て、正しい巻き方を身につけましょう。
体に合ったサイズを選びましょう
布の端を引きずった状態で歩いて、誤って踏んだ拍子に転倒してしまう恐れがあります。また、ママの体格に合っていないベビーラップは、赤ちゃんと体を密着できず、ベビーラップの良さである安定感が出ません。
特に身長が低いママは、小さめのサイズが選べる製品を選んだ方がよいでしょう。