赤ちゃんのあんよ見守り方に関する記事

あんよの気配を感じたら…赤ちゃんのあんよ開始時期のママの接し方

あんよの気配を感じたら…赤ちゃんのあんよ開始時期のママの接し方

あんよが始まりそうな赤ちゃんの見守り方や危険の回避策など、ママが安心して育児に取り組めるように解説します。

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あんよが始まるころのママの心がけと見守り方

ハイハイが始まったと思ったら、つかまり立ちからたっちへ。生後8ヶ月ごろから赤ちゃんの体は、目覚ましく発達していきます。そうなると気になるのが「いつごろあんよが始まるか」ではないでしょうか?

「早く歩く姿が見たい!」と期待に胸もふくらみますが、赤ちゃんには赤ちゃんなりのペースがあります。ママが落ち着いて赤ちゃんの成長を見守っていけるよう、平均的なあんよ開始の時期、あんよが始まったときの心がけ、なかなかあんよを始めない赤ちゃんの見守り方についてお伝えします。

あんよの始まりは1歳ごろが目安

母親の手につかまって立つ赤ちゃん

統計で見ると、赤ちゃんの約半数は1歳のお誕生日ごろまでにあんよを始めるといわれています。早い赤ちゃんでは、生後10ヶ月のころにあんよを始めることもあります。

もちろん、あんよが始まっても、すぐにスタスタと歩けるようになるわけではありません。最初は2~3歩で尻もちをつくことを繰り返します。やがてバランスを取りながら足を踏み出すことを体で覚え、歩数を伸ばしていきます。

1歳半くらいまでは様子を見て

1歳までに半数があんよを始めるということは、残る半数は1歳を過ぎてからあんよを始めるということです。そのこともどうぞ胸に留めておいてください。

赤ちゃんの体の発達には個人差があります。特に歩くことに関しては、赤ちゃんによって1年近くの開きが出ても決しておかしいことではありません。月齢であんよの時期を判断せず、「つかまり立ちから伝い歩きができるようになり、やがて安定したたっちができるようになった」という赤ちゃんの状態を目安にするといいかもしれません。

私たちは何も気にせずに歩いていますが、足の裏で全身を支えて2本足で歩行することは、かなり高度なことだといわれています。その動きを赤ちゃんは一生懸命、身につけようとしているのですね。中には1歩を踏み出すことに慎重な赤ちゃんもいることでしょう。発達もそれぞれなら、性格もそれぞれ。「うちの子、あんよが遅い?」と不安に思わず、ゆったりと様子を見てあげましょう。

もし、どうしても不安に思うことがあるようなときは、自治体の保健所や小児科医に相談してみましょう。ママの不安は赤ちゃんにも伝わってしまいますから、できるだけ早く解消できればそれにこしたことはありません。

練習は環境を整えて焦らずに

たいていの場合は、時期が来れば自然にあんよを始めますから、特に練習をする必要はありません。ですが、「たっちは安定しているのに、1歩を踏み出すのが恐くてあんよができないのかな?」と思えるような場合は、少し手を貸してあげるとあんよのきっかけがつかめるかもしれませんね。

まず、転んだりしても危なくないように周囲を片付けます。次に、たっちした赤ちゃんの手を優しくにぎり、足が踏み出せるようにそっと手を引いてあげてください。「よいしょ、よいしょ♪」「いちにぃ、いちにぃ♪」などと、ゆっくりリズミカルに声をかけてあげると赤ちゃんも安心します。ママのほうが必死になって恐い顔にならないように気をつけてくださいね。

もしも赤ちゃんが嫌がったり、疲れたような素ぶりを見せたりしたら、無理強いはせずに。また機嫌のいいときに再チャレンジしてみましょう。

外も歩いてみよう

公園のベンチに赤ちゃんを座らせる母親

部屋の中でのあんよができるようになったら、靴をはかせて外へ出てみましょう。それまで靴をはくことがありませんでしたから、初めはいやがるかもしれません。外に出る前に、家の中で靴をはく練習をしておくことをおすすめします。焦らず、靴がまるで楽しいおもちゃであるかのように演出したり、ママが靴をはく姿を見せたりしてもよいでしょう。

なお靴の選び方については、最後にポイントをお伝えします。

あんよが始まったら気をつけたいこと

赤ちゃんのあんよが始まると、ハイハイのとき以上に行動範囲が広がります。そして、あらゆるものに興味を示します。それは成長の過程ではとても大切なことですが、場合によっては赤ちゃんのケガや事故につながることもあります。特に次のようなことに注意を払っていきましょう。

転んでケガをしないように

あんよができるようになったものの、まだまだ体は不安定ですから、転ぶ、尻もちをつくということは、しょっちゅうです。赤ちゃんは頭が重いので、尻もちをついた勢いで後ろにひっくり返ってしまうこともよくあります。

家具の角、家具のガラス扉など、ぶつかって危ないところはないでしょうか。クッションやスポンジなどで保護したり、転んでもぶつからないように配置換えをしたりして備えておきましょう。

できるだけ床の段差をなくすことや、フローリングにはカーペットやマットを敷くことも転んだときの衝撃をやわらげるのに役立ちます。また、新聞や広告の紙などもすべりやすいので、床に広げたままにしないことを心がけていきましょう。

落ちてケガをしないように

屋内の階段

マンションやアパート、2階建ての家の階段ベランダは、転落の危険性がある場所です。ベランダの柵は赤ちゃんの身長よりは高くなっていますが、何かを踏み台にして柵の向こう側に身を乗り出してしまうこともないわけではありません。ベランダに踏み台になるようなものは置かず、同時に、階段やベランダでは絶対に赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。

何が危険で何が危険ではないかわからない赤ちゃんは、ソファーやベビーベッド、ダイニングテーブルのイスなどにもたっちして、足を踏み出そうとすることがあります。気をつけてくださいね。

キッチンに注意

ハイハイと違い、あんよができるようになると、それまで手が届かなかったところに手が届くようになります。キッチンのコンロもそのひとつ。たまたま手が触れて点火してしまうこともないとはいえません。また、調味料や食器など、落ちてくると危険なものもキッチンにはたくさんあります。

コンロを使わないときは点火できないようにロックする、包丁や鍋が入っている扉や引き出しは簡単に開かないようにするなどの対策をしておきましょう。ベビーガードを取り付けることもひとつの方法です。

洗面所や浴室に注意

水が入った浴槽

洗面所や浴室にも危険はあります。洗濯用の洗剤や、お掃除用の洗剤などは赤ちゃんの手の届かないところに置き、誤って赤ちゃんが口に入れてしまうことのないように配慮しましょう。

もうひとつ注意したいのが、浴槽です。中にお湯やお水をはった状態でふたを開けたままにしておくと、中をのぞいた赤ちゃんがそのまま浴槽内に落ちてしまう危険性があります。お湯や水が入っていなければケガをするくらいですむかもしれませんが、もしもお湯やお水が入っていたら命に関わる事態になることも。浴槽のふたは常にしておく、赤ちゃんひとりでは浴室に入れないようにするなどの対策を考えておきましょう。

口に入れやすいものに注意

おせんべいのかけらや小さなボタン、錠剤など、赤ちゃんは何も知らずにつまんで、ひょいと口に入れてしまいます。思わぬものが誤飲につながりますので、床だけでなく、たっちした赤ちゃんの手が届くテーブルなども、きれいにしておきましょう。家族がタバコを吸う場合は、タバコそのものや吸い殻、灰皿の扱いにも十分注意を払ってください。ママだけではなく、家族全員の意識が大切です。

ファーストシューズを選ぶときのポイント

念願のお外デビューに備えて、初めての靴、ファーストシューズの準備をしましょう。あまり早く準備をしてしまうと赤ちゃんの足に合わなくなってしまいますから、あんよが始まってから探すことをおすすめします。その際のポイントは、赤ちゃんが無理なく歩けるように、デザインよりも機能性を重視することです。

<ファーストシューズ選びのポイント>

  • 柔らかい素材で靴底にクッション性があり、通気性のよいもの
  • サイズは足にフィットし、つま先に5mm程度の余裕があるもの
  • かかとと足首が柔らかくしっかりと包み込まれるもの
  • はかせやすく、マジックテープなどでしっかり留められるもの

お店でしっかりとフィッティングして、赤ちゃんの足に合ったものを選んであげてくださいね。また、成長の早い赤ちゃんですから、すぐにサイズも小さくなってしまいます。足に合わない靴では歩く楽しみを感じることができません。こまめにチェックして、サイズが合わなくなったら買い替えてくださいね。

あんよを楽しむために

赤ちゃんがあんよを楽しむためには、赤ちゃん自身の体に次のような準備ができていることが必要です。あんよの早い赤ちゃんと遅い赤ちゃんでは、1年近くの差がついても決して不思議ではありません。

  • 体を支える足首や太ももをはじめ、全身の筋力がついていること
  • 体全体のバランスが取れるようになっていること
  • 赤ちゃんに歩きたいという気持ちが生まれていること

これらの条件がそろったときに、赤ちゃんはあんよを始めます。まだ足首が弱いのに無理に歩かせようとしたり、気持ちが焦るあまり叱ったりしては、赤ちゃんも歩くことが楽しくなくなってしまいます。赤ちゃんがあんよを始めると目が離せなくなり「動かないときのほうがラクだった」という声もよく耳にします。

焦らずのんびり、赤ちゃん自身があんよを始める日を見守ってあげてくださいね。そして、あんよが始まったら、ママも一緒に歩くことを楽しんでいきましょう!

この記事を書いたライター
鈴木凛子

鈴木凛子

40代、趣味は付箋集め、晩酌が欠かせないのんべえですw