赤ちゃんが怒り出すのはいつから?泣き叫ぶ・叩く理由と8つの対処法
赤ちゃんの顔が一人ひとり違うように、性格もさまざまです。いつもニコニコしている子もいれば、しょっちゅう怒ったり泣いたりする子もいます。赤ちゃんが怒る姿はかわいらしいものですが、頻繁に怒るとママはあやしたり泣き止ませたりするのが大変ですよね。ただ、ちょっとした工夫で赤ちゃんの機嫌が落ち着くこともあります。
ここでは赤ちゃんが怒るようになる時期、泣き叫んだり叩いたりする理由、怒りを和らげるための対処法をご紹介します。赤ちゃんのお世話でママが疲れすぎてしまうと、赤ちゃんにも影響が出てしまいます。そこで、ママの気持ちを軽くする方法についてもお伝えします。
赤ちゃんが怒るのはいつから?
赤ちゃんの怒るなどの喜怒哀楽は、生後4ヶ月頃からはっきり表れ始めます。中には生後1ヶ月半頃から少しずつ気持ちを表そうとする子もいて、驚いてしまうママもいるのではないでしょうか。
感情表現が豊かになってくると、欲しいものがある時には泣くだけでなく、気に入らないことがあると怒って大声で泣いたり、嬉しいときには屈託のない笑顔を見せたりします。ただし、反応の仕方には個人差があります。赤ちゃんの個性をママやパパが理解し始められるのもこの時期です。
生後4ヶ月頃の赤ちゃんは、怒る理由が分かればそれを取り除くことで比較的早く泣き止むことが多いです。しかし、生後9~10ヶ月頃になると、気に入らないたびに泣いて怒り、困った行動を見せるようになる子もいます。そのため「怒って赤ちゃんのしつけはいつから始めればいいの?」と悩むママも少なくありません。
赤ちゃんが怒ったときに見せる困った行動と対処法
赤ちゃんが怒ると同時に見せる、ママを困らせる行動があります。まだ言葉で感情を伝えられない赤ちゃんは、全身を使って気持ちを表そうとするのです。「うちの子もよくやる!」と思うママも多いのではないでしょうか。
1スプーンを投げる
赤ちゃんがスプーンを投げるのは怒っているときだけではなく、お腹がいっぱいになったときや、単純に投げるのが楽しいときにも起こります。いずれにしても食事のマナーは、時間をかけて覚えさせる必要があります。
赤ちゃんが怒ってスプーンを投げた場合は、無理に叱らず離乳食を切り上げるようにしましょう。やがて「スプーンを投げてはいけない」と赤ちゃん自身が理解できるようになります。
2おもちゃを投げる
怒っておもちゃを投げる赤ちゃんもいます。疲れたり眠くなって機嫌が悪くなる場合や、思い通りに遊べずイライラして投げる場合など理由はさまざまです。
機嫌が悪いときは抱き上げることで落ち着くこともありますが、思い通りにならず泣きながらおもちゃを投げている時に手を貸すと、さらに怒りが強くなることもあります。そのような時は、赤ちゃんの様子を見ながら適切に対応してあげましょう。
3頭をぶつける
中には、怒ると頭をぶつける赤ちゃんもいます。壁にぶつける感覚が楽しいのか笑いながら行う子もいれば、泣きながらぶつける子もいて、ママとしては心配になりますよね。
怒って頭をぶつけるのは「ママにかまって欲しい」というサインです。できるだけそばにいてあげましょう。
賢くなってきた赤ちゃんは、「壁に頭をぶつけたらママが心配してくれた」と覚えていて、「またやればママが来てくれる」と考え、怒るたびに頭をぶつけることがあります。
4ママを叩く
怒るとママを叩く赤ちゃんもいます。「大人が叩くと子どもも叩く」とよく言われますが、必ずしも親が叩いているわけではありません。赤ちゃんの個性によるものも多いため、落ち着いて対応することが大切です。
成長すると同じことをお友達にしてしまう恐れがあるので、「叩くことや物に当たるのは良くない」と根気よく教える必要があります。ただ「ダメ」と言うだけでは伝わらないため、「叩くと悲しいよ」「痛いからやめてね」など、叩かれた時にママがどう感じたかを言葉や表情で伝えることが大切です。
赤ちゃんの「叩く」行動は注意してすぐにやめさせられるものではありません。焦って親が怒ったり叩き返したりすると、恐怖心で信頼関係が崩れるなどのデメリットが大きく、効果的ではありません。赤ちゃんはママが大好きなので、ママが悲しむ姿を見せる方がずっと効果的なのです。
5寝ころぶ
スーパーや道路の真ん中で寝ころんで泣く赤ちゃんを見たことがある方も多いでしょう。赤ちゃんは怒りを全身で表現することがあり、感受性が強かったり自己主張が強い子ほど、このような行動をとりやすいです。
スーパーなどで寝ころぶ場合は、人に迷惑がかからない場所へ連れて行き、落ち着くまで待つ、気をそらす、抱きしめて安心させるなど、赤ちゃんの気持ちが和らぐように対応してあげましょう。
赤ちゃんが怒る8つの原因と対処法
赤ちゃんが怒って泣く原因は、大きく分けて「精神的不安や不快」と「肉体的不安や不快」に分けられます。ここでは代表的な8つの原因と、対応のポイントをご紹介します。
1かまって欲しい
赤ちゃんはママがそばから離れると寂しさから怒って泣くことがあります。長電話や抱っこしながら他の人と話しているときも同様です。
この時期に赤ちゃんの要求に応えることで、ママへの信頼感が高まります。忙しい場合はおんぶ紐を活用したり、一度抱っこして「ご飯支度が終わるまで待っててね」と声をかけて降ろし、終わったら「待っててくれてありがとう」と伝えると良いでしょう。
2眠たい
眠たいのに眠れない、寝かしつけてほしい時に赤ちゃんは怒ることがあります。生活リズムが乱れるとさらに機嫌が悪くなるため、起床時間・昼寝・就寝時間をできるだけ一定にすることが大切です。
3生活環境の変化による不安
引っ越しや保育園入園など環境の変化で赤ちゃんが不安を感じ、些細なことで泣いたり怒ったりすることがあります。ママ自身も落ち着き、気持ちに余裕を持つことで、赤ちゃんの怒る回数を減らせます。
4お腹が空いている
赤ちゃんはお腹が空くと途端に機嫌が悪くなります。外出時など授乳や食事のリズムが乱れそうな場合は、おやつを用意しておくなど事前に対策しておきましょう。
5おっぱいが美味しくない
おっぱいの味の変化で怒って飲まない赤ちゃんもいます。授乳中は和食中心で栄養バランスの整った食事を心がけ、香辛料や脂っこいもの、甘いものは控えると良いでしょう。
6暑い・寒い
赤ちゃんは大人よりも暑さ寒さを感じやすいため、外出時は特に注意が必要です。赤ちゃんの様子をよく観察し、快適な環境を整えてあげましょう。
7体調がよくない
赤ちゃんが怒る原因が体調不良の場合もあります。理由が分からない場合は、体温・便・顔色・食欲などを観察して、必要に応じて医療機関を受診しましょう。
8かゆみや痛みがある
あせもや乳児湿疹によるかゆみ、また中耳炎などの痛みが原因で怒ることもあります。皮膚科や耳鼻科で必要な治療を受け、赤ちゃんの不快を取り除くことが大切です。
赤ちゃんが怒る理由がわからない時の対処法
赤ちゃんが理由もわからずに泣き続け、オムツ替えや授乳、抱っこをしても泣き止まないと、本当に困りますよね。赤ちゃんがどうしても泣き止まず、途方に暮れた経験はありませんか?ここでは、赤ちゃんが怒る理由がわからない時に役立つ7つの対処法をご紹介します。
1音で気をそらす
赤ちゃんが怒って泣く時は、音の出るおもちゃなどで気をそらすのも有効です。胎内で聞いていた音に似た音を聞かせると落ち着く赤ちゃんもいます。
ビニール袋のこすれる音・テレビのザーッというノイズ・ドライヤーの音などは、赤ちゃんにとって心地よく感じることが多いようです。最近では、赤ちゃんを泣き止ませるアプリもありますね。
2外に出て気分転換
怒って泣き叫ぶ赤ちゃんと家の中で二人きりだと、ママも気持ちが沈みがちです。外の空気に触れると、赤ちゃんも落ち着きやすくなります。
暑さや寒さで外出が難しい場合でも、ベランダに出るだけでも赤ちゃんの気分転換になりますよ。
3車に乗せてみる
車の走行による振動を心地よく感じる赤ちゃんもいます。少し手間かもしれませんが、赤ちゃんとのドライブを楽しんでみてはいかがでしょうか?
なかなか寝付けない時に車に乗せると、よく寝てくれる赤ちゃんも多いです。眠くて泣いている場合や夜泣き時に、先輩ママたちも実践しているおすすめの方法の一つです。
4泣き止みグッズを準備する
「これがあれば泣き止む!」という赤ちゃんのお気に入りグッズを用意しておくと便利です。特に外出先や電車で泣き出した場合、ママも助かります。
赤ちゃんによっては、オムツのテープ部分を触るだけで怒りが収まり寝てしまう子もいるそうです。タオルやぬいぐるみなど、持ち運びしやすいお気に入りの物を見つけておきましょう。
5いないいないばぁをする
赤ちゃんは「いないいないばぁ!」が大好きです。大げさにやってあげる方が、より喜びます。ママは恥ずかしがらずに、思いっきり「いないいないばぁ」をしてあげましょう。
「いないいないばあ!」の絵本も様々に出版されています。外出先での対策として、赤ちゃんが喜びそうな絵本を用意しておくのもよいでしょう。
6鏡を見せる
赤ちゃんを抱っこして鏡を見せると、鏡に映った自分やママに一瞬戸惑い、泣き止む場合があります。大きな鏡があれば、顔を近づけたり遠ざけたりすると喜びます。手鏡の場合は、顔の前に出したり隠したりすると楽しんでくれます。
外出先など鏡がない場合は、携帯電話やスマホのカメラや動画機能を活用するのもおすすめです。ただし、長時間の使用は控えましょう。
7耳に指を入れてコチョコチョ
赤ちゃんの耳に指を入れて優しくコチョコチョすると、気持ちが落ち着く子もいます。中にはそのまま眠ってしまう赤ちゃんもいます。
ただし、赤ちゃんが暴れている場合や、爪が長いママは、怪我をさせる可能性があるため控えましょう。指を耳に入れる場合は、手を指先まで清潔に洗ってから行うようにしてください。
よく怒る赤ちゃんの特徴とは?
すぐに怒る赤ちゃんのママは、子育てが本当に大変ですよね。しかし、生まれ持った性格的特徴(気質)が赤ちゃんの時期に強く現れるため、子どもの気質をしっかり把握しておくことで、その子に合った子育てがしやすくなるというメリットがあります。
よく怒る赤ちゃんの気質
「自己主張が強い」「感受性が豊か」といった気質を持つ赤ちゃんは、よく怒って泣き出すことがあります。ママはその個性を否定せず、できるだけそばにいて赤ちゃんの気持ちを受け止めてあげましょう。
自己主張が強い赤ちゃんは、自分の意見をきちんと言える人に育つなど良い面も多くあります。
また、感受性の豊かな赤ちゃんは、人の気持ちを理解できる優しい人になったり、芸術的な才能を発揮したり、物事の本質を見抜ける賢い人に育ったりします。
よく怒る赤ちゃんとの接し方
よく怒る赤ちゃんと一緒だとママも疲れてしまいますね。ここでは、よく怒る赤ちゃんと過ごす際に気を付けたいポイントと心構えをご紹介します。
1赤ちゃんと濃密な時間を過ごす
仕事で時間が取れないママも多いですよね。赤ちゃんを安心させるのは、一緒にいる時間の長さではなく、過ごし方です。
日頃一緒に過ごす時間が短い場合や、あまり遊んであげられない時は、赤ちゃんと過ごす時間に集中し、密度の濃い時間になるよう心掛けましょう。
2イライラしたら深呼吸する
赤ちゃんが「物を投げる」「叩く」といった行動をした時、ついカチンときたり怒りたくなるママもいますよね。確かに悪いことだと伝える必要はありますが、長い説教や感情的な言い方では「何が悪いのか」が伝わらず、親子関係に悪影響を与える可能性があります。
まずはママ自身のイライラを落ち着かせることが大切です。
赤ちゃんが成長すると、悪いことをした時にしつけをする必要が出てきます。その際、ママが感情的になると、「ママは怒るのが好き」「ママは自分のことが嫌い」と誤解されることがあります。
3アンガーマネジメントを取り入れる
アンガーマネジメントとは、怒りをコントロールする方法です。自分の心の状態に気づき、困った状況を整理し、カッとなったときの適切な表現や問題解決方法を学ぶことで、怒りをコントロールします。
子育て中は些細なことで怒ってしまいがちですが、アンガーマネジメントをトレーニングすることで、徐々に必要以上に怒らずに済むようになります。
子どもが反抗期を迎えた時にも役立つので、イライラをコントロールできず悩んでいるママは、今のうちに習得しておきましょう。
4悩みを共有する
赤ちゃんの怒りや泣きに悩むママは多くいます。同じ悩みを持つママと共有したり情報交換したりすることで、気持ちがずいぶん楽になります。
お散歩や児童館など、ママ友を作れる場所に積極的に出かけてみましょう。中には、子どもではなくママ友作りが目的でベビースイミングに通うママもいるそうです。
5リフレッシュする
赤ちゃんの怒りでママが行き詰まった時は、リフレッシュする時間を意識的に作りましょう。自分なりの気分転換方法を見つけておくと良いです。家事を後回しにして、好きなテレビを見たり本を読んだりするだけでも気分がリフレッシュされます。
パパに赤ちゃんを預けて買い物や美容院に行くのもおすすめです。赤ちゃんはママと離れることを嫌がるかもしれませんが、「悪循環を断つため」と割り切って、自分の時間を大切にしましょう。
帰宅したら、赤ちゃんを笑顔でたっぷり抱きしめてあげてくださいね。





