胎内記憶は何歳まで?聞き出せる場所やコツは?NGな聞き方に注意
子供の体内記憶について、「1回しか聞けないらしいよ~」なんてママ友の間でも話題になることがありますよね。「私も聞いてみたい」と思うかもしれませんが、適したタイミングや場所がありますので、チャンスを無駄にしないように、子供に聞く前に確認しておきましょう。
今回は、赤ちゃんが生まれてくる前の記憶「胎内記憶」について解説していきます。胎内記憶は、あまりにも幼過ぎると言葉で伝えられず、大きすぎれば忘れてしまいますので、上手に聞き出すには年齢や場所が大切ですよ。体内記憶に関する興味深いおすすめ本や映画もご紹介しますので、イヤイヤ期などで子育てに行き詰った時にぜひ読んでみて下さい。きっと心が癒されますよ。
胎内記憶とは?
胎内記憶とは、一般的には赤ちゃんがママのお腹の中にいる頃の記憶のことです。子供から聞かれる体内記憶の中では、お腹の中にいる時の話が多いのですが、中には生まれてきた瞬間の話やお腹にいる前の話(中間生記憶や前世の記憶)をする子供もいます。
赤ちゃんはママのお腹の中にいる頃から、ある程度聴覚が発達しているので音に関する記憶をもつ子供も多くいます。赤ちゃんは、お腹の中にいる時からママ・パパや兄弟の声を聞いていることがわかりますね。
ただ、胎内記憶はすべての赤ちゃんにはありません。胎内記憶を持つ赤ちゃんは約3割とも5割とも言われており、様々な研究が行われていますが、はっきりとした数値が出ている訳ではありません。ご自分のお子さんから何も話を聞けなくてもガッカリしないでくださいね。
胎内記憶は何歳まであるの?
胎内記憶は、3歳頃を境に子供の年齢が上がるにつれて薄れていきます。多くの子供は5歳頃までに胎内記憶を忘れてしまうと言われています。子供が自分の言葉で意味のある文章を話すことができるようになるのが2~3歳頃ですので、子供から胎内記憶が聞ける期間は、2~5歳頃までになります。
ただし、子供のことですので語られる体内記憶がすべて正しいとは限りません。周囲から聞いた話や絵本で読んだ話などを自分の記憶と混同して話してしますこともあります。また、年齢が上がってくると心優しいお子さんは、ママやパパの喜ぶ顔が見たくて作り話をしてしまうこともあります。
胎内記憶を聞いたママやパパは、子供の話に一喜一憂せず子供の話す様子を見守ってあげてくださいね。
胎内記憶の子どもへの聞き方は?
自分の子供にも胎内記憶があるのなら、親として聞いてみたいですよね。子供の胎内記憶を上手に聞き出す方法をご紹介します。
子供によっては、ママやパパが質問しなくても、自分から急に胎内記憶について話をし始めることもありますが、子供から聞かれる話がママやパパが予想していたような心温まるエピソードとは限りません。もし子供の口からネガティブな話が語られたとしても、ガッカリしないで受け止めてあげてくださいね。
胎内記憶を聞き出すベストな年齢
子供から胎内記憶を聞き出しやすいベストな年齢は3歳です。3歳を過ぎると次第に記憶が薄れていきますし、3歳になるとほとんどの子供が自分の思っていることを上手に文章にして、周囲に話せるようになります。もちろん、子供の成長のスピードにより、聞き出しやすい年齢は異なります。子供が上手に言葉で表現できるようになったと感じたら、聞き出してみてはいかがですか?
胎内記憶を聞きやすい場所
子供から胎内記憶を聞き出したいなら、子供がリラックスできる空間で話してみるのが良いでしょう。子供がママやパパにお話をしたいなと思えるようなシチュエーションを作ってあげることが大切です。
お風呂の中
お風呂の中は体も温まるので気持ちよく子供もリラックスできますね。お子さんと一緒に湯船に入って、お子さんと同じ目線で座り、「○○ちゃん、ママのお腹の中にいる時のこと覚えている?」と聞いてみてはいかがでしょうか。
布団に入ってから
暖かいお布団の中は子供にとっても気持ちよく、ママと一緒にお布団に入っているとママのお腹の中にいる時の感覚を思い出すかもしれません。お子さんの目を見て、優しく聞いてみましょう。
子供の生まれた病院
お子さんを出産した病院の近くを通った時に、「ここで○○ちゃんは産まれたんだよ~」と教えてあげると、子供が何か思い出すかもしれませんね。里帰り出産をされた方は、帰省の際に、出産した産院の近くまで行ってみてはいかがですか?
妊娠中によく行った場所
お子さんがお腹の中にいる時にご主人とよく行ったスポットやお散歩した道などを、お子さんと一緒に訪れてみるのも良いでしょう。ママやパパが大好きな場所なら、お子さんもきっと気に入ってくれるはず。お子さんから素敵なエピソードが聞けるかもしれませんよ。
胎内記憶を聞くときのNG行動
お子さんの胎内記憶を聞き出したいというママの気持ちが強すぎると、逆に子供が話しにくくなってしまうこともあります。胎内記憶を聞き出す時には、以下のような行動をしないように注意しましょう。
何度も繰り返し聞く
ママやパパが何度も繰り返し胎内記憶について質問すると、子供が答えるのに面倒になってしまったり、何度も質問されるのが嫌で作り話をしてしまったりする可能性があります。早い年齢から何度もしつこく聞くのではなく、お子さんの様子をみながらベストと思えるタイミングで聞き出しましょう。
答えを誘導するような聞き方
胎内記憶は、子供が自主的に話してくれることが理想です。「ママのお腹の中は○○だったでしょ?」などと、お子さんの答えを誘導するような聞き方は止めましょう。
お子さんに質問するなら「ママのお腹はどんな感じだった?」などと子供が自由に話せるようにしてあげてくださいね。また、子供に答えを急かすのもやめましょう。
子供の話を否定する
子供が話す胎内記憶の内容は、否定せず全て受け止めてあげましょう。自分の話したことをママやパパに否定されてしまうと、子供に他の記憶が残っていたとしても話したいという気持ちがなくなってしまう可能性があります。
また、小さい子供は順序よく話ができないこともありますが、子供の話を途中で遮って質問することはせず、最後まで話をきちんと聞くことが大切です。
子供の機嫌の悪い時に聞く
子供から胎内記憶の話を聞きたいなら、子供の機嫌がよくリラックスできる状況を選んで質問してください。子供の機嫌が悪い時や体調を崩している時は、胎内記憶についての質問をするタイミングとしてふさわしくありません。
また、子供を問い詰めるような聞き方をすると子供のご機嫌が悪くなってしまう可能性がありますので、気をつけてくださいね。
赤ちゃんや幼児の体内記憶を実感した体験談
こちらでは、赤ちゃんの体内記憶があることを実感した、ママの体験談をご紹介します。赤ちゃんにママの声やパパとの喧嘩の声が聞こえていると言われていますが、本当なのでしょうか?また、赤ちゃんはそれを生まれてからも覚えているのでしょうか?
子守唄、聞こえていたんだね
初めての子どもを授かったことが分かってから、私は毎晩自然に子守唄を歌ってから寝ていました。つわりがきつくなってきて辛い日も、なぜか「この子に何か母親らしいことをしてあげたい」と思い、歌い続けました。
いざ出産の時、息子は首にへその緒が2重に巻かれていて、心拍数も30台に下がりハラハラする状態で産まれてきましたが、まるでパニックを起こしているかのような元気な声で泣き叫び、まるで怪獣を産んだかのような錯覚を起こすほどで、看護師さんも「元気ね~」と笑っていました。
そんな息子をなんとか泣き止ませてあげたくて、とっさにいつも歌っていた子守歌を歌ってみました。するとピタッと息子が泣き止んだのです。驚いたのですがたまたま泣き止んだのか胎内記憶があるのか確かめたくて、歌うのをやめてみました。すると息子はまたギャン泣きしたので、また歌ってみると、またまたピタッと泣き止みました。
ちなみに味を占めた私は、退院後息子が泣き叫ぶたびに子守唄を歌ってあやしていましたが、次第に泣き止まなくなりました。
胎内記憶と前世
ママが体内記憶を聞こうと思っていたら、前世に関する記憶を話し始める子供がたまにいます。ママの胎内に宿る前の記憶があるなんて、とても不思議なことですね。前世の記憶を持つ子供たちは、どのようなことを覚えているのでしょうか。
<前世の胎内記憶の例>
子供の中には、ママのお腹の中に入る前の中間生記憶を持つ子もいて、「神様にお願いしてママのお腹に入った」「空から見てママが一番優しそうだから選んだ」などという話をすることもあります。子供からそんな話をされたら、ママやパパは嬉しいけれど驚いてしまうでしょう。けれど、「ママとパパの所に来てくれてありがとう」と笑顔で抱きしめてあげてくださいね。
胎内記憶の本や映画
世界中で胎内記憶に関する様々な研究が行われていますが、我が国の胎内記憶研究の第一人者と言えば産婦人科医の池川明先生です。池川明先生は胎内記憶についての研究とともに、多くの本を出版されています。胎内記憶に関してだけでなく、子育てに悩んだ時に役立つ本や子供を授からずに悩んでいる方向けの本なども書かれていますので、ぜひよんでみてくださいね。子育てに行き詰った気持ちをリフレッシュできますよ。
胎内記憶に関する本
こちらでは、子供たちが語ってくれた心温まるエピソードが載せられた、胎内記憶に関する本を1冊ご紹介します。
おぼえているよ。ママのおなかにいたときのこと
池川 明
リヨン社(二見書房)
1000円 + 税
実際に子供が語った胎内記憶に関する言葉が載せられています。たった一言の中にも、子供のママやパパに対するあふれんばかりの愛情が感じられます。
出産経験のある女性なら子供を産んでよかったと思えるような言葉が詰まった作品になっていますよ。
胎内記憶に関する映画
胎内記憶に関するドキュメンタリー映画「かみさまとのやくそく」についてご紹介します。子供の胎内記憶についての話や幼児教育の専門家の方のインタビューなどのドキュメンタリー映画です。子育て中のママ・パパには非常に興味深い内容の映画になっていますので、興味のある方は上映会情報を確認して、ぜひ見に行ってみてはいかがですか?