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妊娠中に旦那が嫌いになる理由と距離の取り方:先輩ママ12人の体験談

妊娠中に旦那が嫌いになる理由と距離の取り方:先輩ママ12人の体験談

つわりや大きなお腹で余裕がない時期に、旦那の何気ない一言で拒否反応が出てしまう。妊娠中の夫への嫌悪感について、先輩ママ12人のリアルな声と、冷めた気持ちが戻る人と戻らない人の違い、夫を戦力に変えるための制度の使い方をまとめました。

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妊娠中に旦那のことが嫌いになった先輩ママの体験談12

妊婦さんは、慣れないつわりや大きくなっていくお腹をかかえながら、日々の生活を回していかなければなりません。体の変化と生活の変化が同時に押し寄せる時期は、気持ちに余裕がなくなりやすいものです。

旦那を嫌がる妊婦さん

そんな時に、旦那さんに配慮のない言動をされて、「旦那なんか嫌い!」と感じてしまう妊婦さんも多いようです。みなさんは、具体的に旦那のどのような言動に対して、嫌悪感を抱くのでしょう。

そこで、先輩ママたちに旦那が嫌いになった理由について聞いてみました。

やはり多かったのが、妊娠への理解のなさです。男性は妊娠のつらさを実感しにくいとはいえ、妊娠中の妻への気遣いのなさにイラッときたママや、逆に夫の的外れな優しさに嫌気がさしたというママもいらっしゃいました。

また、独身気分で自分だけで遊びに出かけるなど、自分がしたいことを優先させる夫や、自分は何もせずに妻に家事を押し付ける夫に嫌悪感を募らせるというママが多く見受けられました。

妊娠中に旦那が嫌いになるのは、あなただけではありません

「大切なはずの相手なのに、顔を見るのもしんどい」「同じ空間にいるだけで息が詰まる」。そう感じてしまった自分に驚いて、誰にも言えずにいる妊婦さんは少なくありません。友人に話せば「妊娠中なのに贅沢な悩み」と思われそうで、実母に話せば「みんな通る道よ」で片づけられそうで、結局スマホで検索しては黙って画面を閉じる。子育ての現場では、そんな夜を過ごしたという声を本当によく聞きます。

先に伝えておきたいのは、この記事に登場する12人が、決して特別に不仲な夫婦ではないということです。読み進めていただくと分かりますが、家事を手伝ってくれる夫、妊娠を喜んでくれた夫、健診に付き添ってくれた夫も含まれています。それでも、ある一言、ある態度をきっかけに、気持ちがすっと冷えてしまった。妊娠中の夫への嫌悪感は、夫が極端にひどい人かどうかとは別のところで生まれることがあるのです。

ですから、まず「こんなふうに思う自分はおかしいのでは」という自己嫌悪だけは、いったん手放してください。ここから先は、なぜその気持ちが生まれるのかという背景、12人のリアルな体験談、そして今日から試せる具体的な手立てを順番に見ていきます。

なぜ妊娠中は旦那への嫌悪感がふくらむのでしょうか

「妊娠前は気にならなかったのに、どうして今はこんなに腹が立つのだろう」。この問いに向き合っておくと、自分を責める気持ちがずいぶん軽くなります。妊娠中の妻が夫に対して強い嫌悪感を抱くという行動には、いくつかの理由が重なっています。

ひとつめは、負担の非対称性です。妊娠は、片方の身にだけ起こります。眠りにくい夜も、食べられない食事も、着られなくなった服も、すべて妻の側で起きている出来事です。ところが夫の生活は、朝出かけて夜帰ってくるという形が妊娠前とほとんど変わりません。同じ家に住み、同じ子どもを待っているはずなのに、日々の負担だけが片側に偏っている。この構造そのものが、理不尽さの感覚を生みます。夫が何か悪いことをしたわけではなくても、「私だけが変わっている」という事実だけで、隣にいる相手への感情はざらついていきます。

ふたつめは、想像の解像度の差です。妻の側では、日ごとに変わる体調も、お腹の中の動きも、生まれてからの生活も、否応なく実感として積み上がっていきます。一方で夫の側は、伝えられた情報から想像するしかありません。悪気なく「体調どう?」とだけ聞いて済ませたり、逆に見当違いの気づかいをしたりするのは、多くの場合この解像度の差から来ています。ただ、その差を「仕方ない」と受け止められるかどうかは、妻の側にどれだけ余力が残っているかで変わります。余力がない時期に差を突きつけられると、それは配慮のなさとして受け取られます。

みっつめは、期待値のズレです。妊娠が分かった瞬間から、妻の側では「これからは二人で育てていく」という前提が立ち上がります。ところが夫の側の前提は、生まれてから徐々に切り替わることが多いのです。妻が「もう始まっている」と思っている時期に、夫がまだ「これから始まる」と思っている。この時間差が、ひとつひとつのやりとりで摩擦を起こします。

よっつめは、逃げ場のなさです。妊娠中は、これまで気晴らしになっていたことの多くが制限されます。友人との遠出も、思いきり体を動かすことも、お酒の席も難しくなる。ストレスを外で発散する経路が細くなった状態で、家の中の不満だけが溜まっていけば、行き場のない感情は最も近くにいる人へ向かいます。

これらはどれも、妻の性格の問題ではありません。妊娠中という時期に起きやすい、構造的なすれ違いです。次からの体験談も、この4つの視点を頭の片隅に置きながら読んでみてください。

妊娠への理解のない夫が嫌いに

かゆちか
30代前半

妊娠を一緒に分かち合いたかったのに

料理をする旦那のイラスト

主人は、普段から家事は積極的に手伝ってくれるタイプでした。

共働きなので、お味噌汁を作っておいてくれたり、簡単な料理をしてくれて助かっています。掃除はあまりしてくれませんが、洗濯物を干してくれたり、畳んでくれます。

妊娠中からパパになる自覚はあったほうだと思いますが、恥ずかしいのか、あまり態度に出す方ではなかったので分かりにくかったです。

こればかりは仕方ないことなのでしょうけど、胎動を一緒に喜んでもらえなかったことに腹が立ちました。

確かにお腹の中に赤ちゃんがいるママに比べて、男性は実感しにくいとは思うのですが、もう少し一緒に「本当だ!動いてる!」なんて話をしたかったです。

当時は主人に「ねぇ、何で分からないの?」と詰め寄ったりもしてしまいました。今となっては、申し訳なかったと思っています。

出産後は、主人に対する嫌悪感は強くなりました。娘も3歳になった今はほとんどありませんが、妊娠中を含め3年程は大嫌いでした(笑)。

Yuuhi
20代後半

旦那がめんどくさい!

赤ちゃんを抱っこするパパとママのイラスト

私の旦那さんは、特に積極的に掃除などの家事を手伝ってくれるタイプではありません。言えば一応手伝ってくれるくらいです。

子どもは元々大好きなので、父親になりたいという気持ちはとてもありましたが、父親になるという自覚まであったかどうかはわかりません。

妊娠中は、ただでさえお腹が大きくなり体重が増えたことを気にしている私を、すぐ「どこかに食べに行こう!」と誘うので、体重管理ができませんでした

私があまり食べられないと言うと、「それなら、自分も食べに行かなくていい」などと言うので、結局はコンビニで何か買う始末でした。

出産後は幸せいっぱいですが、旦那さんへの嫌悪感はむしろ増えたような気がします。

産んでから半年くらいは正直触ってもほしくなかったです。でも、段々何か理由があったわけでもなく、元通りに戻りました。

ちむりんこ
20代後半

理解が無さすぎる旦那

妊娠がわかった時の旦那は、あまり嬉しそうな表情ではなかったです。多分、驚きの方が大きかったのだと思います。

喜んでくれていない旦那の様子がショックでしたが、次の日の朝にテーブルの上に手紙があり、仕事に行く前に書いてくれたみたいで嬉しかったです。

妊娠中でも優しいとかパパになる自覚を感じたことはなかったです。妊婦健診には付き添ってくれましたが、悪阻がつらい時「大丈夫?」と声をかけてくれたことはありませんでした。

男は仕事をして当たり前で、妊娠や出産は女の人の仕事と思っているタイプなので、妊婦のきつさとか精神的な面への理解や感謝がほとんどなく辛かったです。

きついと伝えても、「男だから分かるわけがない」と開き直られた時は余計に腹が立ちました。陣痛中も笑われたこともあり、嫌悪感は今も健在です。きっと一生忘れません。

MOMO
30代前半

もう少し父親の自覚を持て!!

出産の準備する妊婦さんのイラスト

初めての妊娠で、つわりもそこそこ長引いていました。いつまで続くのだろうと、毎日つわりとの格闘で、家事も出来ない位でした。

それなのに、主人は一切家事をしようとはしませんでした。「仕事で疲れてるから」と言って、自分のことしかしてくれませんでした。

妊娠の予定日が近づき、出産の準備をしているとき、さすがに自覚が芽生えだしたようで、「準備できた?」「後何が必要?」と積極的に準備はしてくれていました。

その時は、一番楽しみにしてくれているのは主人なんだなあと、思ったほどです。

予定日より3週間も早く破水してしまい、急遽翌日出産を迎えることとなりました。お互い心の準備も出来ていないし、どうすればいいか分からない状況でした。

夜中に、不定期の前駆陣痛が始まったのですが、主人は横で寝ていて腰もさすってくれませんでした。一人で痛みに耐えていた時、主人に対して憎悪さえ芽生えていました。

出産を終え、子どもも無事生まれてきてくれた後、主人にそれまでの不満をぶつけてやりました。すると「初めてで分からなかった」と言うのです。

「次の出産は自分が率先して手伝う」と言うので、今回のことは許しました。今、主人には嫌悪感はありません。次の子を出産する時の主人のサポート力が楽しみです。

自己中な夫が嫌いに

ゆな
30代前半

的はずれな夫の優しさにイライラ

共働きということもあり、旦那は家事全般一通りこなせるので、それなりに手伝ってくれる方だと思います。

父親としての自覚より、旦那としての妻への気遣いという感じでしたが、妊娠中は特に気を遣って、家事など積極的に手伝ってくれていました。

ただ、気の遣い方がズレていて、イライラすることが多かったです。

悪阻で色々な食べ物を受けつけず、食べられない私に脂こってりのお惣菜を買ってきたり、妊娠後半は体重が増えないよう気をつけているのに、甘い物を大量に買ってきたりしました。

優しさの的が外れていて、旦那に対して今までないくらい不満を抱えていました。

それで、正直に不満を打ち明けて、もっと妊婦について勉強してほしいと伝えたことで旦那が変わってくれました。

出産後は旦那も父親の自覚が芽生えたようで、育児も協力してくれるので、愛情も尊敬も増しました。

かえちゃま
30代前半

私の体調よりも自分がしたいことが優先の夫

妊婦の妻とデートする旦那のイラスト

家事に関しては、積極的にというより頼めばしてくれます。特に、料理に関しては独身時代に一人暮らしをしていたこともあり、作ることは苦ではないと言ってくれました。

「頼めばいいよ」と言ってくれますが、自分から率先しては作ってくれません。

妊娠後期に絶対安静の期間がありました。もちろん外出できない状況で、主人は残り少ない夫婦のデートがしたいと言うのです。

外出できないと伝えると機嫌が悪くなり、しかも何日も根に持たれました。仕方のないことに対してふてくされている主人の態度が嫌になりました。

その時は、今はとにかく赤ちゃんが無事に生まれてきてくれることが大切、ということを伝えました。今は当時の嫌悪感はないですが、産後はまた違う意味での嫌悪感が増えました。

りり
27歳

たかがつわり!されどつわり!

うちの主人は、元々家事を積極的に手伝ってくれる方ではありませんでした。手伝ってと言うと嫌々してくれるタイプでした。

妊娠が発覚した時、主人はとても喜んでくれましたが、自分が父親になるという自覚はなかったように私には見えました。妊娠後も、自分が一番という性格はそのままでした。

私は妊娠中、悪阻で何も食べられず、水を飲んでも吐くという状態でした。ですが、主人に「早くご飯作れ!」「家にいるのに何もしてないの?」と毎日のように言われました。

だんだん私のイライラもつもり、「たかがつわり!されどつわり!自分でしてよ!全部私に任せないで!」と思いきりキレてしまいました。

それ以降、彼は人が変わったように家事を手伝ってくれ、赤ちゃん産まれた後もイクメンになってくれました。今では最高の主人です。

ワカちゃん
40代後半

妊婦への気遣いゼロ?!

怒る旦那さんのイラスト

旦那は家事はほとんどしてくれず、いつもふんぞり返っていました。妊娠が判った時も「子供は欲しくない」とか「実感がない」とかと酷い事を平気で言っていました。

つわりが酷くて会社を休んでいたら、「ただのサボりだろ」とも言われました。家事をするのも大変なのに「ここが汚い」「ちゃんと掃除しろ」とか平気で言う始末でした。

自分の思い通りにならないと、不機嫌さを隠さない人でした。そんな人なので、色々言っても無駄だと思い、何も言いませんでした。

そういう人は、子どもが生まれても少しは可愛いがるけど、あまり子育てに協力するわけもなく、自分勝手なことばかりしていたので愛想がつきました。嫌悪感しか残っていません。

自分だけ飲み歩く夫が嫌いに

そると
40代後半

男の人って気楽でいいよね

夫はもともと外でお酒を飲むのが好きな人でしたが、私の妊娠が分かってからもあまり控えてくれませんでした。

私自身もお酒が好きなタイプだったので、そんな夫に腹が立ち何度も「私はしばらくお酒が飲めないのに、自分一人だけ飲みに行ってずるい!」と訴えました。

夫の言い分は「赤ちゃんが生まれたらいろいろ手伝わなきゃダメだし、飲み歩きできるのは今の間だけだから」ということでした。

父親になる自覚は多少あったのだと思いますが、男の人は気楽でいいよなあと私はいつもイライラしていました。

でも出産した後は本当に飲みに出かける回数を減らし、できるだけ早く帰宅して子どものお風呂や家事を手伝ってくれるようになりました。

おかげで、妊娠中に感じていた腹立たしさはすぐに忘れてしまいました。

ななみさん
30歳

土下座で反省

土下座する夫のイラスト

うちの旦那は、料理・洗濯・掃除の何一つできないので、家事を協力するなんて無縁の状態でした。

妊娠がわかった時、旦那はとても喜んでくれましたが、だからといって「俺が掃除やるよ」とか「家事は少し休んだら」などと言ってくれることはありませんでした。

これから父親になるというのに、まるで自覚がないように見えました。しまいには、妊娠する前と変わらない頻度で、毎週のように飲み歩いてばかりでした。

週末だけはお風呂掃除をして欲しいとお願いしていたのに、掃除もせずに連日飲みに行かれた時は、本当に旦那のことが嫌になりました。

飲み会から帰ってきた後、イライラをぶつけ、実家に帰るとわめき散らしたら、さすがの旦那も悪いと思ったのか、土下座をして謝られました。

その後、本当に少しずつですが、私を手伝おうという意思が見られるようになりました。出産後の今も継続してくれているので、嫌悪感はなくなってきました。

子どもがもう1人いるような感覚ですが、少しずつ旦那として父親として成長してきているように感じます。

家事をしない夫が嫌いに

あーくん
20代前半

口だけ亭主

私は妊娠中、旦那さんに常にイライラしていました。

私の旦那は家事はできません。掃除をやらせたら中途半端、洗濯をやらせたら洗濯機の中に洗濯物入れっぱなし、料理はからっきしダメ。おまけに、お金の管理もできません。

そのくせ、口では「大変だろうから俺がやろうか?」など、“積極的にやろうとしている感”を出してきます。

「父親になる自覚はある!」と言っておきながら、自分から産前の準備などの行動は起こさないし、もちろん家事もやってと言わなければやりません。

爆睡する旦那さんのイラスト

一番ありえなかったのは、休日の前日に「休みの日は家事なんてやらなくていいよ」と言っておきながら、次の日に昼過ぎまで爆睡していたことです。

さすがの私も怒りがピークに達し、今までの不満を一気に伝えたところ、返してきた言葉は、「だって、お前がやってって言わないからさー」でした。

ありえませんよね。もう彼には何も期待しません。自分で全てやっていこうと心に決めました。それは出産を終えた今でも変わりません。

もっと私や子どものことを考えてくれる人と結婚すればよかったと後悔しています。

ひよっこ
20代後半

なにもしてくれない旦那にイライラ

うちの旦那は元々、家事を積極的にするタイプではありませんでした。そんな旦那は、妊娠中は、パパになる自覚が全くありませんでした。

妊娠中のつわりがひどくて、一緒にご飯が食べられない時期があったのですが、自分の食べた食器さえも洗うこともしてくれませんでした

ちょっと調子が良くなったと思って台所へ行くと、汚れたままの食器が水につけられることもなく残っているのです。

ご飯粒がカピカピになってくっついているお茶碗を見て、悲しくなったことを覚えています。

旦那には毎回、子どもが生まれるんだから、自分のこと位自分でしてよ、と言い聞かせていたのですが、「はーい」とは言ってくれるものの返事だけでした。

出産後も旦那が変わることはなく、未だに嫌悪感があります。

12人の体験談を並べて見えてきた、4つの分かれ道

12人の声を通して読むと、嫌悪感が生まれるきっかけはバラバラでも、その後の展開には共通したパターンがあることに気づきます。

パターンきっかけその後の変化
伝えたら変わった不満を言葉にしてぶつけた、勉強してほしいと具体的に頼んだりりさん、ゆなさん、ななみさんのように夫の行動が変わり、嫌悪感が薄れた
時間が解決した飲み歩きや無理解が、出産という出来事で自然に収まったそるとさん、Yuuhiさんのように理由もなく元の関係に戻った
言わずに諦めた言っても無駄だと判断して、何も伝えないまま産後を迎えたワカちゃん、ひよっこさんのように嫌悪感が持続している
産後に持ち越した妊娠中の不満が解消されないまま出産、育児の負担が上乗せされたかゆちかさん、かえちゃまさんのように産後に嫌悪感が強まった

この表を眺めていると、ひとつの傾向が浮かび上がります。伝えた人は変化を得ているということです。もちろん、伝えても変わらなかったケースもありますし、伝えること自体に体力が要ります。それでも、「言っても無駄」と最初から口を閉ざしたケースでは、産後まで気持ちが持ち越されている割合が高くなっています。

もうひとつ見えてくるのが、嫌悪感の強さと夫の行動の悪質さが必ずしも一致しないという点です。家事を手伝ってくれていたかゆちかさんの夫は、胎動を一緒に喜ばなかったという一点で強い怒りを買っています。反対に、毎週飲み歩いていたななみさんの夫は、一度の謝罪と行動の変化で関係を立て直しています。妻が求めているのは家事の量そのものではなく、「一緒に迎えている」という感覚なのだ、という発達心理の観点からもうなずける構図が見えてきます。

気遣いなしの夫に、伝わる言い方と伝わらない言い方

「言っても分かってもらえない」という妊婦さんの多くは、実は何度も伝えています。ただ、伝わりにくい形で伝わってしまっていることが少なくありません。夫がなぜ動かないのかを考えると、悪意よりも「何をどうすればいいのか具体的に分かっていない」という理由が上回るケースが目立ちます。妻の側は毎日体で感じているので、言わなくても分かるはずだと思ってしまう。けれど夫の側は、指示された内容しか像を結べていないことがあるのです。この差を埋めるには、感情を伝える場面と、行動を頼む場面を分けるという方法が有効です。

場面伝わりにくい言い方伝わりやすい言い方
家事を頼みたい「少しは手伝ってよ」「今週は洗い物を全部お願いしたいの。夜9時までにやってもらえると助かる」
体調をわかってほしい「しんどいのに分かってくれない」「今は匂いがつらいから、台所に立つのを代わってほしい」
気づかいがズレている「そういうのじゃないんだよね」「気持ちはうれしい。今食べられるのは冷たいものだけだから、次はゼリーだと助かる」
飲み会が多い「またなの、ずるい」「今月は週1回までにしてほしい。帰りが遅い日は事前に教えてほしい」
一人の時間がほしい「ちょっと放っておいて」「今日は先に休みたいから、別の部屋で寝るね。嫌いになったわけじゃないよ」

ポイントは、頻度、期限、範囲を数字で区切ることです。「手伝って」は解釈の幅が広すぎて、夫の側は自分なりの基準で動き、結果として妻の期待とズレます。「今週」「夜9時まで」「洗い物を全部」と具体化すると、達成できたかどうかが両者で共有できます。できたら「助かった」と伝える。この小さな往復が積み重なると、次の依頼のハードルが下がっていきます。

それでも伝わらないときは、口頭以外の経路を試してみてください。冷蔵庫に貼った1週間分のリスト、共有アプリのチェック項目、母子健康手帳の記載を一緒に読む時間。文字にすると、感情の温度を抜いた状態で情報だけを渡せます。感情のぶつけ合いになりやすい妊娠中には、この「温度を下げた伝達経路」が思いのほか役に立ちます。

一緒にいたくないときは、少し距離を置いてもかまいません

伝える気力すら湧かない日もあります。旦那と一緒にいたくない、同じ部屋の空気が重い、声を聞くだけで拒否反応が出る。そこまで来ているときに「話し合いましょう」と自分を追い立てても、うまくいかないことのほうが多いものです。

そういうときは、距離を置くという選択を先に取ってかまいません。距離を置くというのは、関係を終わらせる準備ではなく、感情を回復させるための一時的な措置です。子育ての現場では、次のような形が実際に選ばれています。

  • 寝室を分ける。眠りの質が変わるだけで、翌朝の受け止め方が変わることがあります
  • 食事の時間をずらす。無理に同じ食卓につかず、食べられるものを食べられるときに食べる
  • 週末の半日だけ、別行動にする。図書館やカフェで一人になる時間を確保する
  • 実家や親族の家に数日滞在する。移動の負担がない距離であることが前提です
  • 会話の量を一時的に減らし、連絡事項だけを文字でやりとりする

大切なのは、距離を置くことを黙って始めないことです。「あなたが嫌いだから離れる」ではなく「今は自分の状態を整えたいから、しばらくこうさせてほしい」と、目的と期間をひとこと添える。それだけで、夫の側が見捨てられ不安から追いかけてきたり、逆に開き直ったりする展開を避けやすくなります。

また、距離を置いている間に自分の中で起きていることを、簡単でいいので書き留めておくことをおすすめします。何にいちばん傷ついたのか、何をしてほしかったのか。感情が高ぶっている最中には言語化できなかったことが、離れてみると整理されてくることがあります。それは、後で話し合う場面での材料になります。

冷めた気持ちが戻る人、戻らない人。分かれ目はどこにあるのでしょうか

12人の体験談には、「今は嫌悪感がない」という人と、「今も残っている」という人の両方が登場します。この違いはどこから生まれるのでしょうか。

戻った人たちの語りに共通しているのは、夫の側に変化があったという実感です。りりさんの夫は家事を担うようになり、ゆなさんの夫は妊婦について学び、ななみさんの夫は帰宅時間を変えました。そるとさんの夫も、出産後に飲み歩きを減らしています。変化の大きさはさまざまですが、いずれも「言葉ではなく行動が変わった」という点で共通しています。

一方、嫌悪感が残っている人たちの語りには、変化のなさが繰り返し登場します。ひよっこさんの夫は「はーい」と返事だけをして、産後も変わりませんでした。あーくんの夫は「お前がやってって言わないから」と、責任を妻の側に戻しています。ここで起きているのは、不満が解消されないまま次の負担が上乗せされるという構図です。産後は睡眠も食事も自分の思い通りにならない時期が続きます。妊娠中の未解決分を抱えたままその時期に入ると、感情が回復する余地が残りません。

この観点から言えば、妊娠中というのは実は「産後の夫婦関係を仕込む時期」でもあります。今すぐ関係を良くしなければ、と焦る必要はありません。ただ、産後に持ち越す荷物を少しでも減らしておくと、後の自分がずいぶん楽になります。今日ひとつだけ伝えてみる、今日ひとつだけ役割を渡してみる。その程度の積み重ねで十分です。

夫を戦力にするには、制度の話から始めるのが近道です

「気持ちを分かってほしい」という願いは、なかなか届きません。感情の共有は、そもそも相手の想像力に依存するからです。それに比べて、制度や手続きの話は誰にでも同じ形で伝わります。夫を動かすきっかけとして、ここから入る方法は意外なほど有効です。

厚生労働省の令和6年度雇用均等基本調査によると、男性の育児休業取得率は40.5パーセントで、前年度の30.1パーセントから大きく上昇しています。女性は86.6パーセントです。数年前まで1割台だったことを考えると、状況は確実に変わってきています。「うちの会社では無理」と言う夫にも、この数字は伝えておく価値があります。

制度の側も動いています。育児・介護休業法は令和7年に段階的な改正が施行され、子育て世帯が柔軟に働けるようにするための仕組みが追加されました。子どもの出生後8週間以内に父親が取得できる休業の枠組みもあり、分割して取ることも可能です。具体的にどの制度が使えるかは勤務先の就業規則や労使協定によって変わりますので、まずは夫本人に人事担当窓口へ確認してもらうのが確実です。

妻の側にも、働きながら妊娠期を過ごすための仕組みがあります。労働基準法では産前産後の休業が定められており、体調に応じた措置を勤務先に求めるための連絡カードという書式も用意されています。こうした情報を夫婦で一緒に調べる時間そのものが、「二人で迎えている」という感覚を取り戻すきっかけになることがあります。

会話の切り出し方に迷うなら、「あなたの会社の育休、どうなってるか調べておいてくれる?」という一文で十分です。感情を挟まず、宿題の形で渡す。調べて報告してくれたら、そこから話を広げていけます。

イライラを一人で抱えないために、頼れる窓口があります

夫に伝えることも、距離を置くことも難しい。誰にも言えないまま気持ちが行き詰まってしまう。そういうときは、家庭の外に相談先を持っておいてください。

お住まいの市区町村には、妊娠期から子育て期までの相談を受け付ける窓口が設けられています。母子健康手帳を受け取った窓口や、こども家庭センターと呼ばれる相談拠点、保健センターなどが該当します。保健師や助産師が対応してくれるところが多く、体のことだけでなく、生活の困りごとや家族関係の相談も受け付けています。名前を伏せた電話相談を用意している自治体もあります。

「こんなことで相談していいのだろうか」とためらう方が多いのですが、妊娠期の相談窓口は、まさにこうした話を聞くために置かれています。窓口の職員は、同じような相談を日常的に受けています。話すことで解決しなくても、外に出したという事実だけで、抱えていたものの重さが変わることがあります。

また、自治体が開いている両親学級やパパ向けの講座に、夫と一緒に参加してみるのもひとつの方法です。第三者から説明を受けると、妻が何度言っても届かなかった内容がすんなり入る、ということがよくあります。「私が言うと角が立つから、代わりに言ってもらう」という発想で、外部の場を使ってみてください。

妊娠中に夫と決めておきたい5つのこと

産後の生活は、想像以上に余白がありません。話し合う体力があるうちに、決めておくと後が楽になることを挙げておきます。全部でなくてかまいません。ひとつでも決まれば前進です。

  • 夜間の分担。産後、どちらがどの時間帯に起きるのか。曜日で区切るのか、時間で区切るのか
  • 頼る先のリスト。実家、義実家、自治体のサービス、それぞれに何を頼めるのかを書き出しておく
  • お金の流れ。産前産後の収入がどう変わるのか、支出をどこで調整するのかを共有しておく
  • 連絡のルール。陣痛が始まったとき、夫が仕事中だったらどう連絡し、どこで合流するのか
  • 不満の出し方。ためこまずに言える形を決めておく。週に一度10分だけ話す時間を作る、などでも十分です

この5つを話し合うときは、責める言葉を使わないことがコツです。「あなたは何もしてくれない」から入ると防御されて終わります。「生まれたらこうなるらしいんだけど、どうしようか」と、二人で外側の課題を見る形にすると、話が前に進みやすくなります。

妊娠中の夫への嫌悪感についてよくある質問

妊娠中に旦那を嫌いになるのは、よくあることなのでしょうか

めずらしいことではありません。この記事に登場する12人はもちろん、周囲に打ち明けていないだけで同じ気持ちを抱えている妊婦さんは多くいます。夫が特別ひどい人でなくても起こりますし、妊娠前は仲が良かった夫婦でも起こります。自分を責める必要はありません。

旦那に拒否反応が出てしまい、触れられるのも嫌です

体に触れられることへの抵抗は、妊娠期に語られることの多い変化のひとつです。Yuuhiさんのように「産んでから半年くらいは触ってもほしくなかった。でも段々元通りに戻った」という声もあります。無理に我慢せず、「今はこうしてほしい」と具体的に伝えることをおすすめします。理由を説明せずに拒むと、夫の側が誤解して関係がこじれることがあるためです。

旦那と距離を置きたいのですが、産後のことを考えると不安です

距離を置くことと、関係を断つことは別のものです。期間と目的を伝えたうえで一時的に離れる形なら、産後に向けた準備と両立します。むしろ、限界まで我慢してから爆発するより、こまめに距離を取ったほうが関係は保ちやすくなります。距離を置いている間に、自分が何にいちばん傷ついたのかを整理しておくと、後の話し合いに活かせます。

気遣いなしの夫に、何度言っても伝わりません

伝え方を変えてみてください。「手伝って」ではなく「今週は洗い物を全部、夜9時までにお願いしたい」というように、頻度、期限、範囲を数字で区切ると、夫の側でも達成の基準が持てます。口頭で伝わらないなら、リストや共有アプリなど文字の経路を使うのも有効です。

産後もこの嫌悪感が続くのではないかと心配です

12人の体験談を見ると、産後に薄れた人と続いた人の両方がいます。分かれ目になっていたのは、夫の側に行動の変化があったかどうかでした。妊娠中に不満を伝えて何かひとつでも変わった夫婦は、産後の回復も早い傾向がありました。今のうちに、小さくても具体的な変化を一つ作っておくと、産後の自分が助かります。

嫌いになった自分を、責めないでください

妊娠中に旦那が嫌いになるという出来事は、あなたの心が狭いから起きているのではありません。負担が片側に偏り、想像の解像度に差があり、期待の時間軸がズレ、逃げ場が減る。その4つが重なる時期だから起きています。

12人の先輩ママが教えてくれたのは、伝えた人には変化が起きやすいということ、そして変化が起きた夫婦では気持ちが戻りやすいということでした。同時に、伝えられない時期があってもいいということも教えてくれています。距離を置いていい。相談していい。今日は何もしなくていい。

できることをひとつだけ選ぶとしたら、頻度と期限と範囲を区切った依頼を、ひとつ夫に渡してみることです。洗い物ひとつでかまいません。その小さな成功が、産後の分担につながっていきます。

この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。

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