子供と一緒に料理をするのは、準備や後片づけに手間がかかるため、なんとなく避けてしまう…という方も多いのではないでしょうか。
でも、早い子では2歳頃から料理に興味を持ち始めます。休日や夏休み・冬休みなどの長期休みを利用して親子で取り組むと、親子で過ごす楽しい時間になります。農林水産省や自治体も、家庭での食育を楽しく取り入れることをすすめています。
今回は、子供と一緒に料理をする6つの魅力、料理のときの注意点、年齢別にできること、親子で作れる簡単レシピ、親子で参加できるおすすめの料理教室を紹介します。
子供と一緒に料理をする6つの魅力
家庭での食育に興味はあっても、「具体的に何をすればいいかわからない」という声をよく聞きます。そんなときは、まず親子で一緒に料理をしてみましょう。親子でキッチンに立つと、こんなうれしい変化が生まれます。
1食べ物への興味が広がる
嫌いな食べ物を食べてもらおうと、みじん切りやフードプロセッサーでペーストにするなど、工夫しているママも多いですよね。それでも野菜を見つけて「食べられない」と言われてしまうこともあるかもしれません。
そんなときに試したいのが、子供と一緒に料理をすること。自分で作った料理だと、苦手だった野菜でも「ちょっと食べてみようかな」という気持ちになりやすいものです。食べ物そのものへの興味がわき、食への親しみが自然と深まっていきます。
2道具の使い方やお約束が身につく
料理には包丁やコンロ、電子レンジなど、扱いに気をつけたい道具がつきものです。始める前に「刃には触らないでね」「熱くなるから気をつけようね」と使い方のお約束を伝えると、子供はいつもより集中して話を聞いてくれます。
実際に体験しながら覚えることで、道具を大切に扱う習慣が身につきます。大人が包丁や火を使っているときにも、むやみに近づかず見守れるようになっていきます。
3清潔にする習慣が身につく
子供と一緒に料理をするときは、髪の長い子は髪を結ぶ、しっかり手を洗う、清潔な食器を使う、野菜をていねいに洗う…といった身支度から始めましょう。「きれいにしてから作ると、おいしく気持ちよく食べられるね」と伝えると、清潔にする大切さが自然と伝わります。
手洗いなどの基本的な生活習慣は、毎日のしつけの中でも大切なもの。一緒に料理をしながら経験したことは記憶に残りやすいため、食事の前や帰宅後に手を洗う理由も、すんなり理解しやすくなります。
4考える力や会話が広がる
料理をするには、まずレシピの手順を理解する必要があります。そのため、ママの話をよく聞いたり、順番を考えたりする機会が自然と生まれます。「同じ大きさに野菜を切るにはどうしたらいい?」と工夫することで、考えるおもしろさも味わえます。
もちろん、作業をしながら親子でたくさん会話も生まれます。「次はどうする?」とやりとりしながら進める時間は、コミュニケーションを楽しむ絶好の機会です。
5「自分でやりたい」気持ちを伸ばせる
親子で料理をすると、子供の「自分でやってみたい」という意欲を大切に伸ばしてあげられます。やりたい気持ちがあると、子供は自然と話に耳を傾け、教わったことを覚えて自分からやろうとするようになります。
大切なのは、その「自分でやりたい」という気持ちを芽生えさせてあげること。できることが少しずつ増えていくと、子供の自信にもつながります。
6食べ物や作る人への感謝が生まれる
「この野菜はどうやって育つのかな?」「誰が育ててくれたんだろう?」といった疑問に答えながら一緒に料理をすると、食べ物がたくさんの人の手を通って自分のところに届くことを知るきっかけになります。
出された料理をただ食べるのとは違い、一緒に作ると、食事ができるまでにいろいろな工程や時間がかかることも実感できます。だからこそ、野菜やお肉を育てる生産者の方や、いつも料理をしてくれるママ・パパへの感謝の気持ちが芽生えるのです。
子供と一緒に料理をする際の注意点
料理中は、大人がつい手を出したくなる場面がたくさんあります。でも、気になることを全部口にしてしまうと、子供が料理を楽しめなくなってしまうことも。
本当に手助けが必要なことなのかを、子供の年齢や料理の経験を踏まえて考えながら、次のような点に気をつけて接してあげましょう。
1干渉しすぎない
大きな心配のない失敗なら、学びのよい経験になります。卵の殻が入ってしまった、タネをこぼしてしまったといった些細な失敗は、子供自身もちゃんと気づいているもの。その場でいちいち注意して、やる気をくじく必要はありません。
少しの失敗は先回りして防がず、体験させてあげましょう。「次はどうしたらうまくいくと思う?」と考えさせる程度にとどめて、やる気を後押ししてあげてくださいね。
2できるだけ任せる
「子供がやりたい」ということは、できるだけさせてあげましょう。子供に危険が及ばないかぎり、親が手を出すのは最終手段です。簡単な作業は、多少雑に感じても目をつぶって任せてみてください。
たとえば、野菜の大きさがバラバラでも、それは子供が頑張った成果です。「火の通りをそろえるには、同じ大きさに切るといいよ」といったアドバイスは、子供が求めてきてからでも遅くありません。
子供の中には、先回りしたアドバイスを嫌い、のびのび作りたい子もいます。ケガや、火の通りが不十分なまま食べてしまうことにつながらない範囲であれば、多少の失敗は体験として見守ってあげましょう。
「ママ、人参が硬くておいしくない!」と言われたら、「そうだね、どうしてだと思う?」と笑って考えさせ、そのあとにアドバイスをするとよく聞いてくれます。ラップをしてレンジで加熱し、硬い野菜に火を通すリカバリー方法を教えてあげれば、子供のプライドを傷つけず、より深い学びになりますよ。
また、小さい弟や妹がいる場合、「まだ料理は早いかな」と思っても、上の子と一緒にやりたがることが多いものです。下の子にはできることを考えて役割を与えると、みんなで楽しく料理ができます。できるだけやる気を尊重してあげましょう。
3時間に余裕を持つ
大人だけで作る場合の調理時間に、最低30分ほどプラスした時間を、子供と料理を始める目安にするのがおすすめです。
子供はお腹が空くと機嫌が悪くなり、集中力も切れてしまいます。いつも食事をとる時間から逆算して、早めに作り始めましょう。簡単な料理でも、子供と一緒だと思いのほか時間がかかるものです。
4ママ(パパ)も一緒に楽しむ
子供は手際が悪いので、つい場面ごとにイライラしてしまうパパ・ママも少なくありません。でも、一緒に料理をすると決めたら、まずは大人が心から楽しむことを心がけましょう。
楽しい雰囲気の中で一緒に作り、完成した料理を大げさなくらい喜んであげると、子供は「またお料理したい」「次はもっと頑張ろう」と前向きな気持ちになります。
【年齢別】子供と一緒にできる料理のお手伝い
「うちの子には何ができるかな?」と迷ったら、年齢の目安を参考にしてみてください。あくまで目安なので、お子さんの様子に合わせて、できそうなことから少しずつ挑戦してみましょう。
| 年齢の目安 | できることの例 |
|---|---|
| 2〜3歳ごろ | 野菜を洗う、混ぜる、こねる、ちぎる、型で抜く、盛りつける |
| 4〜5歳ごろ | 卵を割る、ピーラーで皮をむく、材料を計る、材料を並べる |
| 6歳ごろ〜 | 子供用包丁で切る、電子レンジを操作する、大人と一緒に火加減を見る |
親子クッキングおすすめレシピ3選
子供と一緒に作るのにおすすめの、コンロを使わない3つのレシピを紹介します。3歳ごろの子でも一緒に作れるものばかりです。包丁やレンジを使うときは、使い方のお約束をしてから始めると安心です。
小さい子供は調理台に手が届かないので、椅子や踏み台で高さを調整してあげたり、食卓テーブルを使ったりするのもおすすめです。
簡単なレシピで慣れてきたら、包丁で下ごしらえを任せるなど、一人でできるところを少しずつ増やしてあげましょう。同じ料理でも飽きずに楽しめます。
1レンジでチン!簡単ミルクドリア
牛乳やチーズのコクでまろやかな、子供が大好きな味わいの一品です。野菜はあるものでOK。時間がないときはミックスベジタブルを使うのもおすすめです。
野菜の火の通りが気になるときは、様子を見ながら加熱時間を増やしましょう。
レンジでチン!簡単ミルクドリアのレシピ
材料:ごはん、野菜(今回は、玉ねぎ2個、ピーマン2個、人参半分)、ハム4枚、コンソメ小さじ3、牛乳、スライスチーズ
- 玉ねぎをみじん切りにし、耐熱容器に入れレンジ600W5分
- 1にピーマン人参をみじん切りにしたものをレンジ600w3分
- 温かいうちにコンソメを加えて混ぜる
- ハムを手でちぎって加える
- 温かいごはんを加えて混ぜる
- ごはんが浸るぐらいまで牛乳を加え混ぜる
- 器に分けてスライスチーズをトッピング。レンジでスライスチーズがとけるまで温めれば完成
2全粒粉一口ホットケーキ
いつものホットケーキも、タコ焼き器やワッフルメーカーで焼くだけで子供は大喜び。今回は一口サイズのドーナッツメーカーで焼きました。
全粒粉のホットケーキミックスを使うと、全粒粉ならではの香ばしい風味とやさしい味わいが楽しめます。
今回は野菜ジュースを使いましたが、生地にほうれん草や人参をフードプロセッサーでペーストにして牛乳と混ぜてもおいしく作れます。
全粒粉一口ホットケーキのレシピ
材料:全粒粉ホットケーキの粉200g、野菜ジュース80cc、卵2個
- 材料をすべて混ぜます
- 1分半焼いて完成
3レンジでチン!クレープサンド
クレープはクリームや果物だけでなく、野菜を巻けば立派な食事になります。手で食べられて一口サイズなので、生野菜が苦手な子もパクパク食べてくれます。ラップで包めばお弁当にもぴったり。簡単で見た目もかわいい一品です。
ただし、生地を厚くするとレンジの中で破裂することがあるので、薄くのばしましょう。火の通りが気になるときは、様子を見て時間を増やしてください。
レンジでチン!クレープサンドのレシピ
材料:小麦粉40g、溶き卵1個、牛乳大さじ4、油小さじ1、具(今回は、水菜、チーズ、ハム)
- 小麦粉、溶き卵、牛乳、油を混ぜる
- ラップを直径25cmぐらいのお皿の上にピンと張る
- お皿にタネの1/4を薄くのばし500W1分30秒レンジで加熱する
- 水菜を食べやすい大きさに切る
- クレープ生地に水菜、ハム、チーズを巻いて完成
親子で参加できる!おすすめ料理教室
ここで紹介する2つの料理教室は、4歳から親子で参加できます。どちらも1回制のレッスンがあるので、気軽に試せます。いつもと違う環境で子供と料理をするのは、よい刺激になりますよ。
家で一緒に作るだけでも親子の絆は深まりますが、教室に参加すると新しいメニューや知識に出会えて、親子ともに新鮮な体験ができます。
ABCクッキングスタジオ 親子ペアレッスン
ABCクッキングスタジオの子供向け料理教室です。満4歳〜小学校6年生と、20歳以上の大人1人のペアで参加できます。1DAYレッスンなら入会費はかかりません。WEBまたはスタジオへ直接電話での予約が必要です。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
東京ガス キッズ イン ザ キッチン親子クラス
東京ガスの親子料理教室です。4歳〜小学校2年生までの親子で参加できます。大人1人につき子供1人の参加ですが、追加料金で子供2人まで参加可能です。インターネットやはがきで申し込みますが、人気の教室は抽選になることもあります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
子供と一緒に料理をするときのよくある質問
子供と料理を始めるのは何歳から?
早い子では2歳ごろから食べ物や料理に興味を持ち始めます。まずは「洗う」「混ぜる」「ちぎる」など、手を使う簡単な作業からで十分です。お子さんが「やりたい」と言ったタイミングが始めどきです。
準備しておくとよいものは?
子供用のエプロンや三角巾、扱いやすい子供用包丁、高さを合わせる踏み台などがあると便利です。調理台に手が届かないときは、食卓テーブルで作業するのもおすすめです。
料理を嫌がるときはどうすれば?
無理に続けさせると「料理=楽しくないもの」になってしまいがちです。好きな食べ物に関わる作業から誘ったり、その日は見ているだけでもOKにしたりと、興味が向いたときにゆるやかに取り入れてみましょう。
どんなメニューから始めるといい?
火を使わず、混ぜる・のせるだけで作れるメニューがおすすめです。この記事で紹介したレンジ調理のレシピなら、3歳ごろの子でも一緒に楽しく作れます。
まとめ
子供と一緒に料理をすると、食べ物への興味が広がり、道具の使い方や清潔にする習慣、考える力や「自分でやりたい」という気持ち、そして感謝の心など、たくさんのうれしい変化が生まれます。何より、親子で過ごす楽しい時間そのものが宝物です。
まずは火を使わない簡単なレシピから、気軽に挑戦してみてください。上手にできなくても大丈夫。ママやパパも一緒に楽しみながら、親子クッキングの時間を味わってくださいね。




