逆立ちのやり方を覚えよう!ママでも教えられる練習方法
子どもが逆立ちをできるようになりがたっているけど、教え方がわからない…とお悩みのママ。逆立ちは難易度が高いように思いますが、コツコツ練習することでできるようになりますし、できるとクラスでも人気者になれます。ここでは、ママにも簡単に逆立ちのやり方を教えられる練習方法をご紹介します。
運動は、運動ができるようになることだけが目的ではなく、できるようになるまでのプロセスや達成感を味わうことも大きな目的です。子どもと一緒に達成感を味わい、子どものキラキラした姿を見られるように、頑張って練習してみてくださいね。
逆立ちができない理由
まわりには逆立ちができる子が多いのに、自分にはなんでできないんだろう……とお子さんが悩んでいたら、なんと声をかけてあげますか。逆立ちができない理由は何なのでしょうか。これを克服すれば大丈夫、そんな理由を3つご紹介します。
恐怖心がある
身体が逆さまになると、体のバランスが取りにくくなり、「あ~転んじゃう…」という恐怖心が生まれます。恐怖心が生まれると、怖くて腕に力が入らずうまく突っ張ることができません。怖くて腰が曲がったままになり、足が上がらないことにもつながってくるのです。逆立ちを成功させるには、逆さまの状態に慣れることが大切です。
逆さの状態になること自体が怖い子どもさんの場合、まずは布団やクッションをまわりに敷いて、転んでも怖くないということをわかってもらいましょう。そうすることで転んだときの身の守り方も身につき、柔らかくない場所で転んだときでもケガをせずに済みます。
身体を支える腕の力がない
恐怖心がなかったとしても、自分の体の重さを支える腕の力がなければ、足を蹴っても体が上にあがりません。体の重さで腕がぐにゃっと曲がってしまい倒立が成立しないのです。腕の力が足りないことを子どもは意識していないので、何度やってもできないとイヤになってしまいますよね。これも「逆立ちができない!」と思ってしまう原因の一つです。
足が上がらない
逆立ちができない子どもが足を上げようとしているとき、やっている本人が思っている以上に足があがっていないものです。それは、床についた手と足が遠く離れているからです。手と足が遠く離れていると、足を上げようとしても体重を手に移動することができません。
逆立ちができるお友達を見てみると、自分との違いが分かるはずです。練習するときは鏡を見たりビデオに撮ったりして、手と足の位置を確認してみましょう。
逆立ちができるようになる前に
いきなり逆立ちをやろうとしてもできないこともあります。遠回りのように思うかもしれませんが、まずは簡単なことから順番にできるようになりましょう。ここでは、逆立ちの練習をする前にやっておきたいことを2つご紹介します。
逆立ちをしているイメージをする
普段は足を地面につけて立っていますが、どうやって立っているのかを理解することが、逆立ちをするイメージにつながります。
普通に立ったまま上に手をまっすぐ伸ばしてみます。これを逆さにした状態が逆立ちです。このとき自分の体がどのようになっているのか考えてみます。意外と力が入っていないこと、背中は少し反っていること、などに気付くはずです。この感覚を掴んでから実践に移ります。
逆さまの状態に慣れる
逆立ちしているイメージができたら、逆さまの状態に慣れましょう。倒立するまでの過程を訓練する前に、倒立したあとの状態に先に慣れておくということです。
腕立て伏せの体勢になり、台などを使って足の高さを徐々に高くしていきます。これによって腕で体を支えるイメージを掴むことができます。その後、壁倒立、補助倒立という段階を踏んで倒立に近付けていきます。
最初は3点倒立を練習する
逆立ちができないと悩む子どもさんには、いきなり倒立をやらせるのではなく、まずは3点倒立をやってみましょう。腕だけで体全体を支えなければならない倒立に対して、3点倒立は支点が多いので難易度も低く、バランス感覚を身につけることもできます。
3点倒立とは
3点倒立とは、名前の通り3点(右手・左手・頭)で体を支える倒立のことです。もともとヨガのポーズの一つですが、器械体操で学校でも教わることがあります。学校で習ったときのためにも、3点倒立を練習しておくのは予習にもなりよいですね。
3点倒立のやり方
倒立に向けて、まずは3点倒立のやり方をマスターしましょう。3点倒立ができるようになると、倒立までぐんと近づきますよ。
よつんばいになって床に頭をつく
よつんばいの状態で頭のてっぺんを床につけます。床につける部分はつむじとおでこの間のあたりです。おでこで支えると首を痛めやすく、つむじで支えると背中側に倒れやすいので気を付けましょう。このとき頭を守るためにタオルを敷くなどしましょう。フローリングよりも畳の部屋で練習した方が、衝撃が吸収されるので安全です。
コツは頭と両手で正三角形をつくること
右手と左手の位置よりも向こう側に頭をつき、位置関係が正三角形になるように気を付けます。手の指を少し外側に向けると倒れにくくなりますよ。
足を上げる
体重を3点にかけながら足を床から離し、伸ばしていきます。といってもここが難しいところなのですが、3点を床につけたら、跳ぶように足で床を蹴ってみましょう。最初はほんの数センチ、床から足が離れるだけで大丈夫です。
そして、3点で体を支えられる時間を少しずつ長くしていきます。3点をつけた状態でつま先立ち、肘に膝を乗せる、膝を曲げたままの倒立…のように、徐々に難易度をあげていきましょう。
身体をまっすぐにのばす
足を上げることができるようになったら、最後に体全体をまっすぐに伸ばします。ここまでで、逆さまの状態でのバランス感覚はかなり身についていると思うので、もう少し練習すると、きれいな3点倒立になるはずです。
ママは身体全体を支える
ママは子どもの足だけを持つのではなく、腰まわりを中心に体全体を支えてあげるようにしてください。子どもが慣れてくると、足を支えるだけでも大丈夫になってきます。
次は足で壁の下から上へ上る練習
3点倒立ができるようになったら、次は足で壁を上る練習です。壁倒立や倒立にもつながる大事な練習なので頑張りましょう。倒立のときに重要な「一直線」を意識して練習してみてくださいね。
両腕を床につく
壁にお腹を向けて逆立ちの練習をします。まずは両腕を床につき、壁につま先だけつけて手と手の間に目線を置きます。壁に足をかけた状態で、腕立て伏せのポーズをするイメージです。
足で壁を押すように下から上へ上る
膝を伸ばしたまま、足で壁を押すように上にのぼっていきます。最初は低い位置でもいいので、膝を伸ばしてのぼっていきましょう。
両腕は徐々に壁に近づけていく
足を高い位置に持っていきながら、両腕は徐々に壁に近付けていきます。腕立て伏せのような体勢から、倒立に近い体勢になります。
ママは肩を支える
手、肩、腰、足が一直線にならないと倒立はできません。そのためには、肩に体重を乗せることが大切なので、ママは子どもの肩を支えてあげるようにしてください。
続いて壁倒立を練習する
足で壁を上ることができるようになったら、次は壁倒立の練習です。難易度が少し上がりますが頑張って練習しましょう。壁から離れて倒立している気持ちで、一直線に体を伸ばしていきますよ。
壁の近くで両腕を床につく
壁ギリギリの近さに両腕をつくことで、体が反りにくくなります。そして、このとき腕が曲がらないことが重要です。どのようにしたら腕にきちんと体重を乗せることができるのかがわかれば、腕は曲がらないはずです。床に膝をついたままのよつんばいになり、右腕と左腕に交互に体重を乗せる練習をしてみます。体重を乗せようとすると、腕が伸びていることに気付くと思います。
目線は手と手の間におく
壁倒立したときに、目線が壁にあるのはよくありません。床の方、体を支えている両手の間に目線を置くようにしましょう。あごを引いてしまうと、自分の体がどのようになっているのかわからなくなってしまうことがあります。これが恐怖心にもつながるので、目線はしっかり手と手の間に置くようにしましょう。
上に向かって足を蹴り上げる
最初から壁の方に向かって足を蹴り上げるのではなく、まずは上に向かって足を蹴り上げる練習をします。片足ずつ床を蹴り、足を高く上げることを意識します。
ママはお尻と腰を支える
ママは子どもの横に立って、お尻と腰を支えてあげてください。足を高く伸ばすことよりも、まずは腰までをしっかり上げて垂直にすることが先です。足が伸びていても腰が曲がっていると、倒立の状態を保つことができません。手、肩、腰を一直線にすることで、足もしっかり伸びてきます。
次は壁に向かって足を蹴り上げる
まず片方の足を高く振り上げ、もう片方の足で床を蹴ります。あとから蹴り上げるほうの足は、伸ばした状態で蹴り上げるようにしましょう。最初に上げたほうの足が壁についてから、もう片方の足を蹴り上げて足を揃えます。
ママは膝を支える
上がってくる足を支えるときは、足首ではなく膝を持つようにします。足首を掴むと顔を蹴られてしまうことがありますので要注意。手で掴むのではなく、腕全体で抱きかかえるように支えることがポイントです。
そして逆立ちの練習!
壁倒立ができるようになったら、いよいよ逆立ちの練習です。壁がないからといって怖がらないように、ママはしっかり見守って支える準備をしてあげてくださいね。
少しずつ壁から足を離す
壁倒立は、あくまでも壁ありきの倒立なので、壁から離れても倒立の状態を保てるのとは話が別です。ここからは、壁倒立の状態から少しずつ足を壁から離していきます。
壁倒立の時に壁のギリギリに手をついて練習していましたが、手をつける位置を壁から徐々に離していきます。最初は壁に足をつけますが、そこから壁を蹴り、足を離すことで一瞬逆立ちができる瞬間があります。この感覚を体で覚え、数秒間静止できるようになり、最後はキープできるようになります。
ママは膝を中心に足を支える
壁倒立のときと同じように、膝を中心に足首側ではなく太もも側を支えます。足首を持つと蹴られる可能性があるという同じ理由からです。このときも、腕全体で抱きかかえるように支えてあげてくださいね。
腕の力をつけるには?
練習方法やコツはわかってきましたが、そもそも腕の力が弱くて体を支えきれないという場合は、腕の力をつけることが必要です。どういう訓練をしたら腕の力がつくのでしょうか。ここでは2つご紹介します。
鉄棒にぶら下がる
時間がかかってしまうかもしれませんが、足の届かない高さの鉄棒にぶら下がって数分耐えてみたり、懸垂をやってみることで、自分の体重を支えられるようになります。
手押し車をする
子どもが腕立て伏せの体勢になり、ママが子どもの足を持ちます。そのまま腕立て伏せの体勢の子どもは、腕の力で前に進みます。これが手押し車です。一見ただの遊びのようですが、しっかり腕の力をつけることができますよ。
逆立ちを練習する時の注意点
子どもは早く逆立ちができるようになりたいと思うかもしれませんが、練習するときには注意しなければならないことがあります。逆立ちは少し間違うと危険を伴うので、これを守って安全に練習しましょう。
子供一人だけで練習しない
子どもが帰ってきたあともママは家事に追われていますが、時間がないからといって子ども一人だけで逆立ちの練習をさせてはいけません。転んでしまって打ち所が悪いとかなり危険です。目の行き届く場所で練習をさせるようにしましょう。
転んでもいいように布団などを敷く
逆立ちの練習をしていて、首から転んでしまったり、かたい床に頭を打つと、怪我をしてしまいます。予防のためには布団やマット、座布団などを敷いて安全に練習するようにしましょう。
逆立ちができるまで何度も練習しよう!
逆立ちができるようになる練習法やコツをご紹介してきました。体力や筋力は一人一人違います。クラスの子がみんなできるのに、自分の子どもだけできないからといって焦らず、ゆっくり練習に付き合ってあげてください。子どもなりのペースで逆立ちができるようになるはずです。何度も練習してみてくださいね。