子供のはさみはいつから?教え方~はじめての練習におすすめ7選
子供は何でも大人の真似をしたがりますね。子供が真似をしたがる代表的なものが「はさみ」。ただ、はさみは怪我の危険性が伴うので、親としては、いつから使わせるべきか悩んでしまいますね。
今回は、子供にはさみを練習させる時期・はさみの選び方・はさみの教え方・おすすめグッズなど、子供のハサミについて、詳しくご紹介していきます。子供にはさみを練習させる時には、くれぐれも怪我がないように注意してあげてくださいね。
子供のはさみ練習はいつから?ベストな時期
子供がはさみに興味を持ち始める時期には、個人差がありますね。自宅ではさみを使うなら、2~3歳頃がベストなタイミング。早い子供では1歳頃からはさみを触りたがるようになりますが、はさみは刃物ですので1歳の子供に触らせるのは少し早いでしょう。
親がマンツーマンで見てあげられる幼児教室では、2歳からはさみを使用しますが、幼稚園や保育園では3~4歳からはさみを使用するところが多くなっています。また、市販の子供用ハサミを見ても、くもんや七田式の市販教材では2歳~を対象年齢としています。
一方、こどもちゃれんじの「はじめてのはさみ」は2歳6ヶ月~、アンパンマンやトーマスの「はじめてのはさみ」はプラスチック製で1歳6ヶ月~が対象年齢となっていますが、プラスチック製は切れ味が悪いので、子供がはじめてのはさみを楽しく学ぶという点では、あまりおすすめできません。
子供のはじめてのはさみの選び方
子供に始めから大人用のはさみを使わせるのは危険です。子供が安全に使うことができる、子供用のはさみを準備してあげましょう。子供も自分専用のはさみがあるとモチベーションがあがりますよ。
ただし、たとえ子供専用のはさみでも、使わない時は子供の手の届かないところにしまっておくようにしてくださいね。
1先端が丸い安全なもの
子供がはさみで怪我をする危険性を低くするためには、刃の先端が丸い安全なものを選びましょう。刃先をしまうことができるカバーが付いているものだとより安全ですね。ビニールのカバーは破れやすいので、プラスチック製のカバーがおすすめ。カバーがない場合は、キルティングなど部厚めの生地ではさみケースを手作りしてあげてもよいでしょう。
2利き手に合うもの
左利きの子供に無理やり右利き用のはさみを使わせる必要はありません。今は左利き用の子供のはさみも数多く販売されていますので、使いやすい利き手に合うものを選んであげるとよいでしょう。
ただし、子供によっては「左利きだけど左利き用が使いにくい」ということもありますので、そのような場合は使いやすいはさみを与えましょうね。
3手の大きさに合うもの
子供の小さな手でも使いやすいものを選びましょう。12~15cmが長さの目安となります。刃が長すぎず、刃と持ち手の長さが同じはさみだと、バランスが良く慣れない子供でも使いやすいですよ。持ち手が太めで握りやすいものが、手に良く馴染むのでおすすめです。
4切れ味がよいもの
子供が力を入れなくてもよく切れる、切れ味のよいものを選びましょう。刃がプラスチック製は切れ味が悪く、子供がイライラすることがあります。なかなか切れないと子供が力を入れて無理矢理切ろうとして、指を誤って切ってしまう危険性も高まるんですよ。
刃がプラスチック製のはさみは、子供自身も危険を実感しにくいですよね。
また、使いすぎて切れ味が悪くなったはさみは、メンテナンスして切れ味を回復させてから使わせましょう。
切れ味が悪くなったハサミの修復方法
汚れを落とし、アルミホイルを5枚ほど重ねて、はさみでチョキチョキと切っていきましょう!
5スムーズに開閉できるもの
子供の弱い握力でもスムーズに開閉できるはさみを選びましょう。子供が自分で開閉できないものだと、無理に力を入れて切ろうとするためケガをしやすくなりますし、はさみを開けたまま子供が放置して、怪我をする危険性も高まります。
ただし、ハサミの刃と刃をとめている要の部分が緩んで開閉がスムーズになっているはさみはNG。
要はきちんと止まっていて、落としてしまった時にはさみの刃が開きにくいはさみの方が、子供が誤ってはさみを落としても安全ですよ。
子供への楽しいはさみの教え方
子供にはさみの使い方を教える前に、まずはハサミの危険性や正しい使い方について親が教えてあげることが大切です。幼児は理解するまでに時間がかかることもありますが、根気強く教えてあげましょうね。子供のペースに合わせて練習させ、慣れて来たらどんどんステップアップしていきましょう。
1はさみを使う時のお約束をする
まず初めに、「はさみを使う時のお約束」を子供と決めておきます。絵本などを用いると子供にも分かり易いので、さらに良いでしょう。「まだ小さいからわからない」と決めつけて説明せずに持たせるのではなく、必ず安全な使い方の約束をさせましょう。
はさみを使う時のお約束
- ママやパパが傍にいる時に使う
- 使う時は必ず座る
- 持ったまま歩かない、ふざけない
- 使わない時はテーブルの上に置く
- 刃を人に向けない
- 使い終わったら必ずケースに入れる
2はさみは立てて開閉することを教える
使い始めの頃は、はさみを横に寝かせて切ろうとしてしまう子供が多いです。寝かせたままでは切れませんので、はさみを立てて開閉させることを教えてあげましょう。
言葉の理解があまり進んでいない子供の場合は、ハサミの刃を動物の口に見立てて「寝たままだとハサミさんが紙をパクパク食べられないから、起こしてあげようね」などと声をかけて教えると分かり易く、楽しく学べますよ。
3紙をテープ状にしてカットさせる
テープ状に切った紙の両端を初めはママが持って子供に切らせ、慣れてきたら子供に自分で持たせてカットさせます。
切った紙は、画用紙などの上にちぎり絵のようにノリで貼らせてあげましょう。切ったものを使って何かを作れると、切るのがより楽しくなりますよ。
4広告に切り込みを入れて裂く
紙テープなど小さいものを切ることに慣れてきたら、広告など大きなものをはさみで切らせてみましょう。広告にはさみで切り込みを入れたら、手でビリビリ裂かせてあげます。紙が裂ける音や感覚などを楽しめますし、紙を裂くと複数に分かれることも学べるため、よい知育にもなりますね。
5太い線の間を真っすぐ切らせる
自由に切ることになれたら、目標を決めて切る練習に入ります。ママが紙に2~3cm幅の太い真っすぐな線を引き、線の上を子供に切らせる練習をしてみましょう。線が長すぎると年齢によっては最後まで上手く切れない子供もいるため、まずは紙を短くして練習します。紙は少し厚みがある方が切りやすいですよ。
上手く切れたら徐々に線の太さを1cm幅くらいまで細くし、紙の長さも長くしていきます。いきなり難しいことに挑戦させると、できない悔しさではさみへの苦手意識を持つことがありますので、少しの頑張りで達成感を得られるくらいのレベルに挑戦させましょう。子供のレベルを見ながら調節してあげましょうね。
6点線の上を切らせる
ママが紙に点線を引いて、その上を子供に切らせてみましょう。初めから長いとうまくいきませんので、短い直線から初めてくださいね。子供が少しずれてもあまり気にならないように、初めは太めのマジックで点線を書いてあげると良いでしょう。
7はさみではなく紙を動かす
直線に慣れてある程度上手に切れるようになったら、次はカーブを切る練習をしてみましょう。カーブを切らせる時も直線を切る時と同じように、はさみは真っすぐに向けて開閉します。はさみではなく紙を回転させて切ることを教えましょう。
カーブを切るには両方の手で違う動きをしなければならず、小さい子供には初めのうちは難しいですよね。まずは三角や四角を切らせるとよいでしょう。慣れてきたらギザギザを切らせ、一部分がカーブしているものからカーブが続くものへと、徐々に複雑にしていきます。
子供のはさみ使いを上達させるポイント
子供によっては、なかなか上手にはさみを使いこなすことが出来なくて、嫌になってしまうことがあります。はさみを使えるようになると工作や遊びの幅が広がり、手先が器用になるなど良いことが沢山ありますので、子供が上達できるような工夫をしてあげつつ、長い目でみながら教えてあげたいですね。
1楽しませる
どんな練習でも、子供には楽しみながらできると上達するのが早いです。はさみ使いの練習だけでなく、準備やお片付けまで、楽しみながらできるようしてあげましょう。お気に入りのキャラクターのはさみ練習帳などで、練習させてあげるのもひとつの手ですね。
また、ドリルなどを購入しても楽しめますが、使い終わったカレンダーや広告に子供の好きな柄や写真があったら、子供がはさみを使って切り抜けるように、ママが油性マジックで線を引いて渡してあげるとよいでしょう。絵を切ったり貼ったりさせてあげると、子供がはさみ練習をより楽しめますよ。
2褒める
子供が以前より少しでも上手にはさみを使えるようになったり、自分ではさみのお片付けができたりしたら、沢山褒めてあげましょう。ご褒美シール帳を作ってあげて、上手に切れたら1枚、自分でお片付けが出来たら1枚などとルールを決めることで、子供の意欲が高まることもありますよ。
3無理をさせない
小さい子供が集中できる時間は限られています。たとえ子供が次々やりたがったとしても、集中力が切れてきたらやめるか、一旦休憩させましょう。集中力が切れている中ではさみを使わせていると、思わぬ怪我をしてしまう可能性も高くなります。
子供のはさみ練習におすすめ絵本2選
2歳頃の小さい子供に言葉ではさみの危険性や使い方を教えても、なかなか伝わりにくいですね。そんな時は、絵本の力をかりてみましょう。読み聞かせにピッタリのはさみに関する絵本を2冊ご紹介します。
わにわにのおおけが
文:小風さち 絵:山口マオ
福音館書店
900円 + 税
大人気の「わにわにシリーズ」の中の一冊です。大きくて強いワニが指先にグルグルと包帯を巻いている様子は、子供にとっても印象的。親しみやすいキャラキターのわにわにが、はさみを使って創造することの楽しさや危険性を教えてくれます。
ゴロゴロ ドンドン パラパラパラ
著者: にしまきかやこ
こぐま社
1,400円 + 税
はさみが上手に使えるようになると、ものを切ることの楽しいに夢中になる子供がいます。この絵本はそんな子供が主人公。お子さんも主人公に感情移入して、楽しい気分になれる絵本でしょう。子供の無邪気なココロにほっこりさせられる内容ですよ。
子供のはさみ練習におすすめドリル3選
最近は、小さい年齢の子供でもできる知育ドリルが沢山発売されていますが、はさみ練習ができるドリルも沢山あります。2歳頃の小さいお子さんでも楽しく練習することができる、おすすめのドリルを3冊ご紹介します。
はじめてのはさみ
くもん出版
はじめてハサミを使う2歳頃の子供が無理なく練習するのに最適なドリルです。はさみの開閉練習→直線→曲線→工作と、徐々にステップアップしていきます。できたねシールや表彰状も付いているので、子供が意欲的に取り組むことができますね。
はさみであそぼう
しちだ
はさみを上手に使えるようになるだけでなく、はさみを使って色々な工作をすることで、はさみの楽しさを子供が実感できるようになるでしょう。はさみから色々な遊びが広がるドリルです。対象年齢は、2~5歳となっています。
はじめてのきるおけいこ2・3歳
学研
多胡輝のNEW頭脳開発シリーズのはさみ練習ドリルです。かわいいイラストもついているので、2歳頃の子供が飽きずに楽しくはさみの練習ができますよ。
こちらのドリルが終わったら「はじめてのきいるおけいこ おかわり」に挑戦してみるのも良いでしょう。
子供におすすめのはじめてのはさみ2選
子供用のはさみを色々と発売されていて、値段も様々なので、親としてはどのはさみを買ってあげればよいか迷ってしまいますね。初めてはさみを使う子供でも安全で使いやすいハサミを2つご紹介します。同じデザインで左利き用と右利き用があるハサミもありますので、間違えて購入しないようにしてくださいね。
安全はさみ・きっちょん
クツワ
500円 + 税
小さくて力が弱い幼児でもハサミを広げやすい構造で、紙しか切れない刃を採用しているので、安全で使いやすいハサミです。
慣れて来たら補助を外すことができるので、お子さんの上達具合を見ながら外す時期を考えてくださいね。
こどもちゃれんじ はさみ(イエロー×グリーン 左利き用)
すっく
1,000円 + 税
しまじろうで有名な幼児教育教材「こどもちゃれんじ」のベネッセが作っている子供用のはさみです。対象年齢は2歳半~。左利き用と右利き用があります。
本物の刃ですので、無駄な力を入れずに切ることができます。持ち手もゴム製で手にフィットします。