子供が朝ごはんをペロリと食べる4つの工夫!朝食べさせたい食材
「子供が朝ごはんを食べてくれない…」「朝は一口食べてくれればいいほう…」とお悩みの保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。朝ごはんは一日の始まりのスイッチであり、文部科学省は「早寝早起き朝ごはん」国民運動として、子供の生活リズムづくりを社会全体で進める取り組みを続けています。とはいえ、朝は家の中がいちばん慌ただしい時間帯。食べてくれない日が続くと、作る側の気持ちも折れてしまいます。
そこで今回は、子供が朝ごはんに手を伸ばしやすくなる工夫と、その工夫が効く理由、忙しい朝でも回る段取り、園児から小学校高学年までの簡単メニューをまとめて紹介します。あわせて、前の日の夜にできる仕込みや、食卓での声かけの言い換え例、朝の食事づくりで気持ちがすり減らないための考え方まで具体的にお伝えします。
子供が朝ごはんを食べない問題を解決!ペロリと食べる工夫4つ
朝ごはんは、一日の活動のためのエネルギーを補う食事です。農林水産省は食育の情報の中で、脳はブドウ糖をエネルギー源として使っており、ごはんなどの主食にはそのブドウ糖が多く含まれていると説明しています。つまり、朝に主食をひと口でも入れておくことには意味があります。ここで大事なのは、完璧な献立を用意することではなく、子供が手を伸ばしたくなる形にしておくことです。まずは負担が小さいのに効きやすい4つの工夫から見ていきましょう。
1見た目を工夫する
子供は見た目が変わるだけで食欲が動きます。お弁当でキャラクターを模した「キャラ弁」にしたり、星型にくりぬいた野菜を入れたりすると、普段食べないものでも口に運ぶことがありますよね。あれは食べ物が変わったのではなく、食べ始めるきっかけが変わっただけです。
なぜ見た目が効くのかというと、幼児期から小学生の子供は、食事を「栄養をとる時間」ではなく「その場が楽しいかどうか」で判断しているからです。眠くて食欲がわいていない朝に、いつもと同じ皿にいつもと同じものが並んでいると、体は動く理由を見つけられません。ところが皿の色が変わったり、盛り付けの形が変わったりすると、まず興味が動きます。興味が動くと手が動き、手が動くと口が動く。この順番で食が進みます。
実際の工夫としては、ワンプレートにまとめてカフェ風に盛る、おにぎりを丸く小さく握って顔をのせる、といった方法があります。「朝からそんな手間はかけられない」という場合は、好きなキャラクターの皿におにぎりとおかずを置くだけでも十分です。木のプレートや小さな豆皿を使い分けるだけでも、食卓の印象は変わります。
つまずきやすいのは、手をかけた朝に食べてもらえなかったときです。デコレーションに10分かけて残されると、その日一日引きずってしまいます。だからこそ、続けるコツは手間ゼロの見た目替えを持っておくこと。皿を変える、ピックを刺す、コップを新しいものにする。この三つは1分で終わり、食べなくても損した気持ちになりません。
2小さめにカットする
お箸に慣れていない幼児にとって、限られた時間の中でお箸だけで食べ終えるのは、かなり難しい作業です。おかずをつまむこと自体に集中力を使ってしまい、食べ進める前に飽きてしまいます。それならば、はじめからおかずを小さめにカットしたり、おにぎりを一口大にしたりして、完食までのハードルを一つ下げてしまいましょう。
この工夫が効く理由は、量の見え方が変わるところにあります。茶碗いっぱいのごはんは、食欲のない朝の子供にとっては「これ全部食べるのか」という壁に見えます。同じ量でも、一口大のおにぎりが三つ並んでいるだけなら、「一個なら食べられそう」に変わります。人は終わりが見える作業から先に手をつけるもので、これは子供でも同じです。
小学生でもサッとつまめる小さめカットなら、「あんまりお腹すいてないけど、一口食べてみようかな」と気軽に手が出ます。一口食べれば、二口、三口と進むことが多いものです。目安としては、幼児は親指の先くらい、小学生は一口で無理なく入る大きさ。前日のおかずも、朝のうちに切り直すだけで別のメニューのように見えます。
つまずきやすいのは、切っておいたのに手が止まる日です。そんな朝は残った分を無理に勧めず、そのまま容器に移して、帰宅後のおやつ代わりに回してしまえば気持ちが軽くなります。捨てる前提の準備ではなくなるので、翌朝もまた作れます。
3スムージーにしてみる
噛んで食べるのが億劫な朝には、飲み物の形にしてしまう手があります。小松菜などの葉物、バナナやリンゴといった季節のフルーツ、ヨーグルト、牛乳、豆乳を入れてミキサーにかけるだけ。凍らせたフルーツを使えば氷がいらず、とろりとした冷たい仕上がりになります。
飲み物にすると進みやすくなるのは、噛む回数が減って口に運ぶまでの手間が消えるからです。眠気が残っている朝は、噛む動作そのものが面倒に感じられます。そこにストローの一本があるだけで、口に入る量が変わります。さらに、甘いフルーツや牛乳と合わせると、青菜の青くささが甘みととろみに包まれて、味が丸くなります。野菜そのままの見た目が苦手な子でも、色と口当たりが変われば飲めることがあります。
おいしく作るコツは三つあります。まず、バナナを必ず一本入れること。甘みととろみの土台になり、味が決まります。次に、青菜は小さくちぎってから入れること。繊維が残るとざらつきが出て、飲み込みにくくなります。最後に、水分は牛乳や豆乳から始めること。水だけだと味が薄く、青さが前に出ます。子供の好みに合わせるなら、はじめはフルーツ多め、青菜はほんのひとつまみから。慣れてきたら少しずつ増やしていくほうが失敗しません。
つまずきやすいのは、朝にミキサーを洗う手間です。前の晩にフルーツと青菜を一回分ずつ袋に分けて冷凍しておき、朝は牛乳と一緒に回すだけにすると、動作が二つで終わります。使ったミキサーは水を張ってスイッチを一度回せば、あらかたの汚れは落ちます。
4好きなものプラス苦手なもの1つ
朝ごはんを食べたがらない子には、朝食に限って好きなものを主役にしてしまう方法があります。ただし、苦手な食材を一つだけ添えるというルールをセットにします。好きなものだけでは食卓が偏り、苦手なものだけでは箸が止まる。この二つを一皿に同居させるのが、いちばん現実的なやり方です。
なぜ「一つだけ」なのかというと、子供が苦手な食材を受け入れるかどうかは、量より回数で決まる場面が多いからです。皿に二つも三つも苦手なものが並ぶと、食卓そのものが交渉の場になり、朝から空気が固くなります。一つだけなら「これだけ食べたらおしまい」という終わりが見えるので、口をつける確率が上がります。食べられなくても、目の前に置かれた経験は残ります。
組み合わせの例を挙げます。生野菜は苦手だけれど卵サンドが好きな子には、卵サンドにハムとレタスをプラス。菓子パンを出す朝なら、バナナや青菜入りのスムージーをプラス。コーンフレークが好きな子には、みずみずしい柑橘系の果物をトッピング。白ごはんしか食べたくない子には、ごはんが進む味海苔や「ごはんですよ」をプラスしてみましょう。味の濃いものが一つあるだけで、白ごはんの箸が止まりにくくなります。
選ぶときの基準は、色と食感が今の皿に足りていないものにすることです。茶色ばかりの皿には赤や緑を、やわらかいものばかりの皿にはパリッとしたものを。彩りと歯ざわりが増えると、食卓の見え方が変わって食も進みます。
食べない理由は前の日の夜にあることも多い
朝ごはんの工夫を重ねてもうまくいかないときは、メニューではなく前の日の過ごし方に原因があることがあります。ここを切り分けておくと、무駄な努力が減ります。
そもそも、起きた直後に食欲が高まらないのは自然なことです。体はまだ動き出したばかりで、食べる準備が整っていません。ところが忙しい朝は、起こしてすぐ席に座らせてしまいがちです。この状態で「早く食べて」と促しても、体の順番が追いついていないので進みません。目が覚めてから食卓に着くまでに少し時間を置くだけで、同じメニューでも食べられることがあります。
もう一つが、前日の夕食の時間と量です。夜遅くに食べたり、寝る前に甘いものを食べたりすると、朝におなかがすいていない状態で起きます。就寝が遅ければ、起床がつらくなり、食卓に座る時間も削られます。つまり、朝ごはんの問題は前の晩の夕食と就寝時間から続いている一本の流れなのです。文部科学省が「早寝早起き朝ごはん」を一続きの生活リズムとして掲げているのは、この三つが切り離せないからです。
| 朝の様子 | 考えられる背景 | 先に試すこと |
|---|---|---|
| 起きてすぐは何も口にしたがらない | 体が食べる準備に入っていない | 起こしてから食卓まで15分ほど間を置く |
| おなかがすいていないと言う | 夕食が遅い、寝る前の間食がある | 夕食を30分早める、夜の甘いものを翌日のおやつに回す |
| 眠くて食卓で動きが止まる | 就寝が遅く睡眠が足りていない | 夕食後に部屋の明かりを落として寝る流れをつくる |
| 時間がなくて食べ終わらない | 朝の手順が詰まっている | 着替えと支度を先に済ませ、食事を最後に置く |
| 食卓に座るが箸が進まない | 量が多く見えている | 一口大にして品数を減らす |
この表の使い方は、上から順に一つずつ試すことです。全部を同時に変えようとすると家の中が回らなくなり、三日で元に戻ります。まずは夕食を30分早めるところから始めると、就寝、起床、朝の食欲まで自然に連鎖して動きます。
起きてから食卓までの15分をどう設計するか
朝の流れを組み替えるだけで、食べる量が変わることがあります。ポイントは、食卓に着く前に体を軽く動かしておくことです。
おすすめの順番は、起こす、カーテンを開ける、顔を洗って着替える、それから食卓に呼ぶ、という流れです。着替えや洗面で体を動かしているうちに、食べる準備が整っていきます。逆に、寝起きのままパジャマで席に着かせると、机に突っ伏したまま時間が過ぎていきます。順番を入れ替えるだけなので、追加の手間はゼロです。
声かけも、急かす言葉から役割を渡す言葉に変えると動きが変わります。「早く食べて」ではなく、「カーテン開けてくれる係、お願いします」。「まだ食べてないの」ではなく、「ママのおにぎり、どっちが大きいか選んで」。食卓に着くまでの動作に子供の出番をつくると、その流れのまま席に座ります。
朝の準備を子供に手伝わせるのも有効です。コップを並べる、ふりかけを選ぶ、ヨーグルトにフルーツをのせる。自分が関わった皿は、目の前に置かれたときの受け取り方が変わります。手伝いに1分かかっても、食べ始めるまでの押し問答が5分減れば、全体では早く終わります。
つまずきやすいのは、時間に余裕のない朝に手伝いを頼んでこちらが待てなくなることです。任せる作業は、失敗しても片づけが要らないものに限定してください。ふりかけの袋を選ぶ、皿を指さして決める、といった程度で十分です。
「完食」を目標から外すと朝が変わる
朝ごはんで保護者の方がいちばん消耗するのは、残されたときの落胆です。ここは考え方を切り替えたほうが、家族全員にとって楽になります。
結論から言うと、朝の目標は完食ではなくひと口を毎日続けることに置くのが現実的です。理由は二つあります。一つは、食べる量には日ごとの波があり、大人でも朝から同じ量を食べられるわけではないからです。もう一つは、目標を完食に置くと、食卓が達成できたかどうかを確かめる場になってしまうことです。促す言葉が増え、子供は食卓を居心地の悪い場所として覚えます。
国の食育の計画でも、朝食を欠食する子供の割合を減らす目標を掲げると同時に、朝食をとることが難しい子供に配慮し、数値の達成だけを追い求めないようにと書き添えられています。国の計画にすら「事情はそれぞれ違う」という一文が置かれているのですから、家庭でその日の量に一喜一憂しなくてよいのです。
具体的な置き換え方はこうです。今日食べた量を数えるのをやめ、「席に座って何か口にした日」をカレンダーに丸で記録します。丸が続いていれば習慣は育っています。量は後からついてきます。一週間単位で見ると、多い日と少ない日でならされていくことにも気づけます。
つまずきやすいのは、周りの家庭と比べてしまうことです。しっかり食べる子の話を聞くと焦りますが、体格も生活時間も違えば、朝の食欲も違います。比べる相手は他の家庭ではなく、先月の自分の家の朝です。
子供の朝ごはんに選びやすい定番食材と取り入れ方
毎朝ちがう献立を考えるのは無理があります。そこで、朝に回しやすい定番食材をいくつか決めておき、その中から組み合わせるようにすると、考える時間そのものが減ります。ここでは昔から朝ごはんに使われてきた食材を、味と手間の視点で紹介します。
1味噌(味噌汁)
朝ごはんの定番といえば味噌汁です。温かい汁物には、食卓の空気をやわらげる力があります。湯気とだしの香りが立つと、食欲がわいていない子でもまず一口すすってくれることが多いのです。固形のものが進まない朝に、汁物だけは飲めるという子も少なくありません。
具は冷蔵庫の半端な野菜で十分です。豆腐と乾燥わかめだけなら包丁も使いません。子供に食べやすいのは、口の中でつぶれるやわらかい具。玉ねぎ、大根、じゃがいも、白菜あたりは甘みが出るので受け入れられやすく、味噌の塩気と合わせて味が決まります。青菜だけを浮かべるより、甘い野菜と組み合わせたほうが箸が進みます。
「朝から作るのは大変」という場合は、インスタント味噌汁を常備しておくか、味噌と乾燥具材を一杯分ずつラップに包んだ味噌玉を作っておきましょう。味噌玉は日曜に十個ほどまとめて作って冷凍しておけば、お湯を注ぐだけで一杯になります。かつお節を少し混ぜ込むと、だしをとらなくても味が立ちます。
2カレー
朝からカレーというと驚かれますが、これは朝ごはんに向いた一皿です。理由は単純で、前日の残りをそのまま温めるだけで一食になり、しかも子供が好きな味だからです。作る手間がゼロで、確実に食べてくれるメニューを一つ持っておくと、朝の気持ちが軽くなります。
香りの強さも味方になります。カレーの香りは部屋に広がりやすく、寝室にいる子供にも届きます。食卓に呼びに行く前に香りが先に届いていると、席に着くまでの動きがスムーズになることがあります。「今日はカレーの日」と前の晩に予告しておくのも効果的で、起きる理由が一つ増えます。
朝に出すときは量を控えめにして、ごはんを少なめに敷いた小さめの器に盛るとちょうどよくなります。辛さは子供に合わせて調整し、残りは牛乳やヨーグルトを少し加えると味がまるくなります。前夜のうちに一食分だけ小分けにしておけば、朝は温めるだけ。野菜と肉が一皿に入るので、品数を並べる必要もありません。
3バナナ
バナナが朝に重宝されるのは、包丁もまな板もいらず、皮をむけばそのまま出せるところです。やわらかく、甘みがはっきりしていて、寝起きでも口に入りやすい。皿に輪切りを並べるだけでも、食卓の彩りが一つ増えます。
使い方の幅も広い食材です。ヨーグルトにのせる、トーストに並べる、スムージーに入れる、フォークでつぶしてパンに塗る。どの形でも味が決まるので、朝の献立に迷ったときの逃げ道になります。少し熟れて黒い点が出てきたものは甘みが強く、つぶして使うのに向いています。
バナナを朝に回すためのメモ
買ってきたら房から一本ずつ外して並べておくと、傷みが遅くなります。熟れすぎたものは皮をむいて一本ずつラップで包み、冷凍しておきましょう。凍ったまま輪切りにすればシャーベットのような口当たりになり、スムージーに入れれば氷がいらずとろみが出ます。朝に食べきれなかった分は、その日のおやつやおにぎりの横に添えても違和感がありません。
4グレープフルーツ
柑橘系の果物は、朝の食卓に爽やかな香りと酸味を足してくれます。切った瞬間に立ちのぼる香りは、眠気の残る食卓の空気を変えてくれます。みずみずしい口当たりなので、パンやヨーグルトの合間に挟むと、口の中がさっぱりして次の一口が進みます。
子供に出すときは、酸味の強さを見て選ぶのがポイントです。酸っぱさが苦手な場合は、皮と薄皮をしっかり取り除いて果肉だけにすると食べやすくなります。ヨーグルトにのせて少し甘みを足すのも定番の食べ方です。前の晩に房から果肉を外して保存容器に入れておけば、朝は器に移すだけで一品になります。
柑橘の色は、茶色や白が多くなりがちな朝の皿の中でよく目立ちます。おにぎりと卵焼きだけの皿に果肉をいくつか添えるだけで、食卓が明るく見えます。同じ量でも、見た目が華やかな皿のほうが箸は進みます。
5白米(ご飯)
朝の主食として扱いやすいのが白ごはんです。農林水産省は食育の情報の中で、脳のエネルギー源であるブドウ糖はごはんなどの主食に多く含まれていると説明しており、朝に主食を一口でも入れておくことには意味があります。
白ごはんの利点は、おかずを選ばないところです。パンだと合わせるものが限られますが、ごはんなら味噌汁でも卵でも納豆でも前日の煮物でも成り立ちます。味が淡いので、味海苔やふりかけ、鮭のほぐし身など、味の濃いものを少し添えるだけで一気に進みます。単品で終わらず、自然に二品目が並ぶのも助かる点です。
朝に楽をするなら、炊いたごはんを一食分ずつ小さなおにぎりにして冷凍しておくのがおすすめです。前夜のうちに冷凍庫から冷蔵庫に移しておき、朝は電子レンジで温めるだけ。握った形をそのまま出せるので、皿に盛る手間さえ省けます。ラップの色や柄を変えておくと、子供が自分の分を選ぶ楽しみも生まれます。
前の日の夜10分でできる朝ごはんの仕込み
朝を楽にするいちばん確実な方法は、朝以外の時間に作業を移すことです。夜の10分を使うだけで、翌朝の手数がはっきり減ります。
やることは三つに絞ります。一つ目は、主食を用意しておくこと。おにぎりを握って冷凍する、パンを切って袋に入れておく、これだけで朝の主食に迷いません。二つ目は、汁物の準備。味噌玉を作る、鍋に水と具を入れて冷蔵庫に入れておく。三つ目は、皿を出しておくこと。朝の食卓に皿が並んでいるだけで、作業の入口が見えて動き出しが早くなります。
夕食を作るついでに翌朝の分を取り分けておく方法も効きます。煮物やきんぴら、ゆで野菜は、盛り付ける前に小鉢へ一人分だけ移してしまいます。夕食の残りを翌朝に回すと、家族が食べ尽くしてしまって当てが外れることがありますが、先に取り分けてしまえば確実です。
週末にまとめて作るなら、常備菜を二品だけ決めておくのが続けやすいやり方です。ゆで野菜と卵焼きのように、一つは彩り、一つはたんぱく源という組み合わせにしておくと、皿の中身がいつも決まります。全部の朝ごはんを作り置きでまわそうとすると負担が大きくなるため、二品までにとどめるのがコツです。
つまずきやすいのは、夜に力尽きて何もできない日です。その場合の逃げ道も用意しておきましょう。バナナ、インスタント味噌汁、コーンフレークと牛乳。この三つを切らさずに置いておけば、何もできなかった翌朝も食卓が成立します。
子供が朝ごはんを食べない!年齢別おすすめレシピ
朝は子供が早く起き、しっかり食べて登園・登校してくれるのが理想ですが、現実には寝坊してばたばたする日もあります。ここでは、子供が食べやすく作る側も楽な朝ごはんを、園児、小学校低学年、高学年に分けて紹介します。年齢によって食べやすい形が違うので、今のお子さんに合うものから試してみてください。
園児向けの朝ごはん
お箸を上手に使えない園児は多いものです。この時期は道具の壁を外してしまうのが早道で、手でつまめる形にするだけで食べる量が変わります。おにぎりやサンドイッチなら、道具の扱いに気を取られずに食べ進められます。好きなふりかけを混ぜたり、キャラクターのラップで包んだりすると、それだけで楽しみが増えます。
見た目も可愛いサンドイッチのワンプレートを紹介します。一つの皿に食べる分をのせると、目で楽しめるうえ後片づけも楽です。サンドイッチは食べやすくカットしておくのがポイント。スープやスムージーを添えると、汁物までそろった食卓になります。
サンドイッチワンプレートのレシピ
材料:食パン2枚、ゆで卵1個、マヨネーズ大さじ1、レタス1枚、ハム1枚、ミニトマト3個、ヨーグルト大さじ3、バナナ1/3本
- ゆで卵をつぶしてマヨネーズと混ぜ、食パン1枚に塗ります。
- 1にレタスとハムをのせてもう一枚のパンで挟み、食べやすいよう4等分に切ります。
- ミニトマトは食べやすいように半分に切ります。
- バナナを1cm角に切ってヨーグルトにのせます(あればブルーベリーなどほかのフルーツも添えても良いでしょう)。
この時期に気をつけたいのは、盛る量です。皿いっぱいに並べると、それだけで食べる気が引いてしまいます。少なく盛って、食べ終わったら「まだある?」と聞かれるくらいがちょうどよい配分です。おかわりを求められる経験は、次の朝の食卓にもつながります。
小学校低学年向けの朝ごはん
小学校低学年の子にも、手でつかめる小さめのおにぎりや、一口大にカットしたおかずが向いています。お箸でも簡単につまめるので、食が進みやすくなります。おかずは好きなウインナーや卵焼きで十分です。苦手な野菜は細かく切って味噌汁に入れると、汁ごと口に入って気づかないうちに食べ終わることもあります。
この時期は登校時間が決まっているため、時間の読める献立にしておくと朝が回ります。おにぎりと味噌汁と一口おかず、という型を決めてしまえば、中身が日替わりでも手順は同じ。前夜に取り分けた煮物や卵焼きを並べるだけで完成します。
一口おにぎりごはんのレシピ
材料:ご飯 お茶碗一杯分、味噌汁 好きな具材を入れて、卵焼き 1切れ、野菜の煮物 1食分
- ご飯にふりかけを混ぜ込み、3等分にして一口大のおにぎりに丸めます。
- 卵焼きと野菜の煮物は一口サイズにカットします。
- 1と2をワンプレートに並べます。
この年齢になると、自分で選びたい気持ちが強くなります。ふりかけを二種類出して選ばせる、おにぎりの形を三角と丸のどちらにするか決めさせる。選ぶ場面を一つ作るだけで、食卓への向き合い方が変わります。
小学校高学年向けの朝ごはん
小学校も高学年になると一日の活動量が増えるため、腹持ちのよい和食の朝ごはんが向いています。納豆を一品プラスすれば、それだけで食卓が締まります。あとは主菜と副菜を二品ほど並べれば十分です。
おかずは前日の夜の残り物でかまいません。ごはんと味噌汁におかず、という型で考えると準備が楽になります。この時期は体つきがしっかりしてくるので、魚やウインナー、卵といった主菜を一品しっかり置いておくと、昼まで気持ちよく過ごせます。ごはんはおにぎりにすると、時間がない朝でも手早く食べられます。
和食で簡単朝ごはんのレシピ
材料:ご飯 お茶碗1杯、味噌汁 好きな具材を入れて、魚の切り身 1切れ、納豆 1パック、野菜のお浸しや煮物など
- ご飯を小さめのおにぎりにします。
- おひたしや煮物など一口大にカットします。
- お皿に並べます。
高学年になったら、朝ごはんづくりを少しずつ本人に渡していくのも一つの手です。自分でおにぎりを握る、味噌汁を温める、納豆を混ぜる。この程度から始めると、寝坊した日にも自分で食卓を用意できるようになります。作る側の手が減るだけでなく、食への関心も育ちます。
和食には子供の朝ごはんにおすすめの秘密がたっぷり!
組み立てのよい食事とはどんなものでしょうか。難しく考える必要はありません。日本には昔から和食の基本として「一汁三菜」という言葉があります。主食はごはん、汁は味噌汁、主菜(肉、魚、卵、大豆製品など)と副菜(野菜、海藻類など)を用意する。これだけで形が決まります。あとは好きな野菜やフルーツを足すだけです。
和食が朝に向いているのは、決まった型があるおかげで献立を考えなくて済むところです。今日は何を作ろうと迷う時間がなくなり、器に入れるものを選ぶだけになります。皿の数は多く見えても、作るのはごはんと味噌汁で、残りは器に移すだけという朝も少なくありません。
味の面でも、朝の口に合いやすい組み合わせです。だしの香りとごはんの甘み、味噌の塩気、副菜の歯ざわり。味の濃さがそろっていないので、食べ進めても口が飽きません。おかずの味が淡いときは、味海苔や梅干し、鮭のほぐし身を一つ添えるだけで箸が動きます。
朝から和食を作るのは大変ではないかと思うかもしれませんが、常備菜をうまく使えば、朝に火を使うのはごはんと味噌汁だけになります。手間がかかりそうに見えても、始めてみると意外に簡単です。もう少し寝ていたいという保護者の方こそ、型を決めてしまうやり方が向いています。
食卓の空気を変える声かけの言い換え
同じ朝ごはんでも、食卓でかけられる言葉によって進み方が変わります。急かす言葉が増えるほど、子供は食卓を気の重い場所として覚えていきます。言い換えの型をいくつか持っておくと、朝の空気がずいぶん軽くなります。
| 場面 | つい言ってしまう言葉 | 試したい言い換え |
|---|---|---|
| 手が止まっている | 「早く食べなさい」 | 「どれから食べる? 好きなの決めていいよ」 |
| 苦手なものを残す | 「全部食べないとだめ」 | 「ひと口だけ味見してみて。あとはママが食べるね」 |
| 時間が迫っている | 「もう時間ないよ」 | 「長い針が6にいったら片づけよう。それまでゆっくりでいいよ」 |
| 食べる量が少ない | 「それだけしか食べないの」 | 「今日はおにぎりを食べられたね。それで十分」 |
| おしゃべりで進まない | 「食べるときは黙って」 | 「その話の続き、ひと口食べたら聞かせて」 |
右側の言葉が効くのには理由があります。左側はどれも子供の行動を否定していますが、右側は選ぶ余地を残しています。人は指示されると身構え、選べると動きます。特に朝の眠い頭では、否定の言葉ほど動きを止めてしまいます。
もう一つ効くのが、食卓の話題です。今日の予定、給食の献立、昨日見た虫のこと。食べ物と関係のない話でもかまいません。会話がある食卓では、子供は食事の場に留まる時間が長くなり、その分だけ口も動きます。逆に、食べる量の話ばかりが続くと、席を離れたくなります。
つまずきやすいのは、こちらに余裕がない朝です。時間に追われているときにやさしい言い方をするのは難しいものです。そんな日は、言葉を増やさずに黙って隣に座るだけでもかまいません。急かす言葉を一つ減らすだけで、食卓の空気は変わります。
作る側が疲れないための割り切り方
朝ごはんの工夫は、続かなければ意味がありません。長く続けるために、はじめから力を抜く場所を決めておきましょう。
まず決めておきたいのが、平日の朝は一種類でよいということです。同じメニューが続いても問題ありません。おにぎりと味噌汁とバナナ、これが毎朝でもよいのです。変化をつけたいなら休日に回します。献立を毎日考える負担は思ったより大きく、そこを外すだけで朝がぐっと軽くなります。
次に、頼れるものを堂々と使うことです。インスタント味噌汁、冷凍のおにぎり、市販のカット野菜、コーンフレーク。手作りかどうかで食卓の価値が決まるわけではありません。作る側が落ち着いて座っていられる朝のほうが、子供にとっても居心地のよい食卓になります。
役割を家族で分けるのも有効です。休日の朝ごはんはパパの担当にする、子供に配膳を任せる、前夜の仕込みだけ交代でやる。一人で全部を抱えると、食べてもらえなかった日の落胆も一人分では収まらなくなります。誰かと分けているだけで、残された皿を見る気持ちが変わります。
そして、うまくいかない朝があってもよいと決めておくことです。寝坊した日、機嫌が悪い日、家を出るまで一口も食べなかった日。そういう日は必ずあります。今日できなかったことは明日に持ち越さず、翌朝また皿を出せばそれで十分です。習慣は連続記録ではなく、続けた回数で育っていきます。
子供の朝ごはんについてよくある疑問
どうしても食べないときは、飲み物だけでもいいのでしょうか
まずは口に入るものから始めるのが現実的です。牛乳やヨーグルト、スムージー、味噌汁のように、飲み込みやすいものから入ると食卓に座る習慣が続きます。飲み物が入ると口の中が動き出し、そこから固形のものに手が伸びることもよくあります。飲み物だけの日を「食べなかった日」と数えず、席に着いた日として記録していくほうが、長い目で見て量も増えていきます。
朝は時間がなく、10分しかありません
10分あれば足ります。作るのではなく、出すだけの朝にすると成立します。前夜に冷凍しておいた小さなおにぎり、味噌玉にお湯を注いだ汁物、皮をむいたバナナ。この三つなら、温めて注いで置くだけで終わります。皿も前の晩に出しておけば、朝は動作を三つこなすだけです。子供の食べる時間を確保するために、着替えと支度を食事より先に済ませる順番にしておくのもおすすめです。
パンよりごはんのほうがよいのでしょうか
どちらでもかまいません。大事なのは、子供が口にできて、作る側が続けられることです。ごはんは味が淡いのでおかずを選ばず、味噌汁や納豆と自然に組み合わせられます。パンは手に持って食べられるので、道具の扱いが苦手な時期に向いています。おかずが並びにくいのが気になるときは、ヨーグルトやフルーツ、ゆで卵をひとつ添えると食卓の形が整います。
同じメニューばかりになってしまいます
平日の朝は同じで問題ありません。むしろ型が決まっているほうが、子供も次に何が出てくるか分かって安心します。飽きが心配なときは、主食は固定したまま添え物だけを入れ替える方法が楽です。おにぎりの具を変える、果物を季節で変える、味噌汁の具を替える。この程度の変化で十分に印象は変わります。凝った献立は休日に回しましょう。
下の子が食べていると、上の子も食べないことがあります
兄弟がそろう食卓では、量や内容の違いが気になって手が止まることがあります。対処としては、同じ器で量だけ変える、盛り付ける前に本人の希望を聞く、といった方法が有効です。「お姉ちゃんのほうが多い」と言われたら、量を比べる話には乗らず、「じゃあどっちの皿にする?」と選ばせてしまうのが早いです。選んだ皿は自分のものになるので、食べ始めるまでの押し問答が減ります。
朝ごはんは家族の一日を軽くする時間
朝ごはんの工夫は、見た目を変える、小さくする、飲み物にする、好きなものに一つだけ足す。この四つから一つ選ぶだけで十分に効きます。うまく回らないときは、メニューではなく前の晩の夕食時間と就寝、起きてから食卓までの15分を見直してみてください。
目指すのは完璧な献立ではなく、毎朝食卓に座ってひと口食べる流れをつくることです。今日はおにぎりを一つ、明日はバナナを半分。それが続いていけば、量は後からついてきます。前の晩の10分と、朝の言葉を一つ言い換えること。この二つから始めてみてください。



