道路族って何!?トラブル回避5つの心得と近所付き合いの注意点
皆さん「道路族」という言葉を知っていますか?「道路族」とは最近インターネットの掲示板を中心に主婦の間で話題になっている現象で、主に道路で、我が物顔で遊んで迷惑をかける子供のことをいいます。道路で遊んでいる子供だけでなく、子供が周りに迷惑をかけていることを見逃してしまう親を含めて「道路族」と呼ばれることもあり、ご近所トラブルの原因になることも多いのです。
「ええっ、子供が外で遊ぶのもいけないの!?」と驚くパパやママもまだまだ多いのですが、誰もが気兼ねなく使えるはずの公共の道路ですから、子供がたむろすることで嫌な思いをする人がいても、おかしくはありません。急速な社会状態の変化により、安全面も生活の状況も、子供達を取り巻く環境は大きく変化しています。頭から「道路族」という考え方を否定せず、対策を一緒に考えてみませんか?
道路族に悩む人が増えている!
今の社会では、子供の置かれた状況はあまり恵まれているとは言い切れません。子供達が安心して遊べる公園自体が少ないですし、公園自体にさまざまな制限があって、子供が伸び伸びと遊ぶことができなかったり、学校の校庭が大人の社会体育に独占されていたり…。
「じゃあ、子供にどこで遊べっていうの!」と考えてしまうこともあります。
でも、誤解をしないでください。道路族とは、あくまでも道路を我が物顔で占拠して、周りに迷惑をかける行為を平気でする人を指して言うのであって、子供自体を否定するものではないのです。
子供と一緒に何がいけない行為なのか、周りで嫌な思いをしている人がいるかもしれないということを考えてみるだけで、こういった問題の解決の糸口を見つけることができるかもしれません。
道路族に悩む人の体験談
Aご近所トラブルという程のことでもないのですが・・・
我が家の隣に小学校高学年の男の子がいるお宅があるのですが、両親ともに共働きのせいか、学校から帰ると何人も友達が来て、よく団地の入口でゲームをしたり、おしゃべりをしています。高学年なので大騒ぎをしたり、ゴミを散らかすようなこともないのですが、集まってくる友達がみんな自転車乗ってきて、道路に自転車を止めるんです。
先日は友達が沢山集まっていて、私が車で帰宅すると我が家の駐車場の前に自転車があって、駐車場に入れず私がクラクションを鳴らしたら動かしてくれたのですが、なにせ何台もあったので時間がかかり、その間私は後ろの車からクラクションを鳴らされ、冷や汗をかいてしまいました。
相手のご両親は留守がちで、たぶん子供の状態に気づいていないでしょうし、子供も注意をすれば素直にごめんなさいはしてくれますが、こちらが気を使わなくても迷惑をかけないようにしてくれないものかと悩んでいます。
我が子を道路族にさせないための親の心得5つ
親の前では交通ルールを守っているのに、親に見えないところに行くと道路族にっなってしまう子もいるでしょう。お友達の誰かが道路族になれば、大抵の子供達は一緒に道路族になります。
それでも子供の安全を守りトラブルを回避するためには、親が出来る限りの努力をすることが必要です。我が子を道路族にしないために親ができる5つの方法を心得て置きましょう。
1問題と向き合う努力をしましょう
子供の何気ない遊びであっても、声がうるさいと感じる人もいますし、子供の遊びがエスカレートして敷地に入られたり、物を壊されたりしたらと不安に思っている人は意外と多いのです。
そういった周りの気持ちに気付けずにいると、いきなり相手に怒鳴り込まれてしまったり、親に一言もなしに警察や学校に通報されてしまったりと、問題が大きくなってしまいやすいのが道路族をはじめとする最近のご近所トラブルの厄介なトコロです。
子供の遊ばせ方に対する考え方は家庭によって違っていていいのですが、やっぱり相手のものを壊したり、権利を侵害することはNGですから、改善をしていきましょう。もし子供の遊び方で苦情を言われたら、生活の仕方をチェックする良い機会に恵まれたのだと、前向きに考えていくといいです。
2子供と一緒に安全面を考えて!
日本の社会は基本的に歩行者が優先されますが、交通死亡事故の多くは大きな道路だけでなく自宅近くの閑静な道路でも発生していて、交通安全教室でも「道路で遊んではいけません」と教えています。
車の数が多い今の社会では、道路は子供にとって安全な場所ではありませんので、普段から家庭でも子供に道路で遊ぶ危険性を教えて、道路で遊ばないように指導をしておくことはとても大切でしょう。パパやママにとっても、道路で遊ぶことが他人の迷惑だからと考えるより、道路で遊ぶことが子供にとって危険だから指導をすると考えた方が、ちょっと気が楽になるかもしれません。
3迷惑をかけないマナーを教えましょう
社会には夜勤をしていて昼夜が反転している人や、具合が悪くて自宅でゆっくり休みたい人、赤ちゃんを育てることに精いっぱいな人など、様々な人がいます。ご近所さんにも様々な人がいて、みんなが一緒になって生活をするためには、お互いに迷惑をかけないように心掛けることがマナーだと、お手本を示すことで子供にも教えてあげましょう。
「おじさんが怒っているからやめなさい」なんて曖昧な言葉は効果がないので、小さな子供であっても、どんなことが迷惑だからしてはいけないのか、きちんと説明をするのがポイントです。
子供とはいえ、立派な地域社会の一員です。子供にマナーや相手を思いやる気持ちを教える良いチャンス!と考えてみてはどうでしょうか。
4親同士の連絡も大事!
道路で一緒に遊んでいるお友達がいる場合には、近所迷惑だと苦情が来て困っているということを、お友達の親御さんにもやんわりと伝えておきましょう。
自分が直接、子供達が道路で迷惑な遊び方をしているのを見た時には、子供と一緒にお友達にも注意をすればいいのですが、その場にいないのにお友達に不用意な注意をするのは避けた方が無難です。今度は自分が、他のお宅を道路族と非難する立場になってしまう可能性があるからです。
友達の指導はその子の親の判断に任せて、二次的なトラブルを防止してください。
5子供を広い遊び場に連れ出しましょう
「道路族」と後ろ指をさされないためには、子供を公園で遊ばせることを徹底するのが一番ですが、近くに公園がない場合もありますし、年齢的に子供が利用しにくいという事情もあります。それならせめて休日は、大きな公園に家族で連れ出して、公園の魅力を子どもに教えてあげましょう。
広いスペースに遊べる遊具、車を気にしなくていい公園の安全な環境の魅力に気づけば、子供も自分から公園を遊び場に選ぶようになってくれるかもしれません。
トラブルを回避するご近所付き合いのポイント
「道路族」か「お隣の○○ちゃん」かは、普段からのご近所つきあいも重要な決め手となります。トラブルを未然に防ぎ通報をされたりするなど大騒ぎにならないように、5つのポイントを親子で心掛けるようにしましょう。
1挨拶はきちんとしましょう
道路族などのご近所さんとのトラブルには、お互いに「相手のことをよく知らない」ことが背景にあります。
誰でもよく知らない人には不信感を抱きますし、疑いやすくなってしまうのです。
相手に不信感を抱かれないためには、日常の挨拶をすることが効果的です。
自分だけでなく、子供にも挨拶の習慣を教えてあげて、家族そろってトラブルをよけつけない良いご近所さんとの関係を作っていけるといいです。
2適度な距離を維持しましょう
ご近所さんとのトラブルを避けるためには、相手との繋がりがあったほうがいいとはいうものの、必要以上に親密になってしまうことも、トラブルのリスクを大きくしてしまいます。
相手と仲良くなりお互いの生活に踏み込んでしまうと、いろいろなアラが見えてきてしまうもの。自分から相手に踏み込ませず、また相手にも自分の生活に踏み入る隙を見せないよう、程よい距離感をもって、交流を深めましょう。
3話題は無難なものを選びましょう
ご近所さんと顔を合わせて立ち話が始まることもありますが、話題は無難なものを選び、会話はほどほどに切り上げるように心がけましょう。互いに信頼感のある相手なら別ですが、ご近所さん同士の立ち話では他人の悪口や陰口が出てきて無用なトラブルに巻き込まれるなど、リスクが高くなることがあります。必要以上の立ち話は危険です。
ご近所さんとの立ち話の話題は、お天気の話などの当たり障りがなく、短い会話で終わるものの方が、相手にも好まれるものなのです。
4地区の仕事はできるだけこなしましょう
アパートなどの集合住宅か、一戸建ての住宅街かにもよって多少の違いはありますが、それぞれの地域で地区の清掃やゴミ収集所の見張りなどの自治会のお仕事があります。
こういった仕事は強制ではないものの、みんながそっぽを向いていれば快適な環境は作れないので、みんなそれなりに我慢してやっているものです。ですから、地区の活動をおざなりにしていると、いらぬ反感や敵意を向けられることは必須です!
地区のお仕事に参加することによってお互い顔を覚えてコミュニケーションがとりやすくなりますし、子供の情報も入手しやすくなりますので、思い切って参加してみてはいかかでしょうか。
5いつも笑顔を心掛けましょう
「笑う門には福来る」という言葉があるように、笑顔にはトラブルを撃退する効果があります。ご近所付き合いが嫌だな、面倒だなと思う時こそ、口角をあげて笑顔を作ってみましょう。
笑顔を作るために顔の筋肉を動かすだけでセロトニンという脳内物質が分泌され、脳はストレスに強くなり、プラス思考を持つことができると言われています。
笑顔は相手の警戒心をとく、最高のボディランゲージでもあります。ご近所さんの近くではいつも笑顔を心掛け、安定した女性であることを印象付けておくとお得です。
「道路族」とクレームが来た時の対処
思い返してみると、子供が道路で遊ぶことは昔からよくあることで、近所のおじさんやおばさんが子供を注意するなんてこともよくあることだったと思うのですが、いつの間にか相手に注意をしにくい環境が出来上がってしまい、「道路族」という言葉が生まれたのかもしれません。
道路族問題は社会の現代縮図と心得よう
昔だったら相手に直接言えたことも、相手を良く知らないからこそ「相手から逆切れされたらどうしよう」「意見を聞く気なんてないのではないか」と疑心暗鬼になり、警察に通報するなど問題を大きくする対処法を選んでしまう人も現代では増えてきました。
一方、道路族と呼ばれる子供達は、公園ではボール遊びも自転車も大声も禁止、学区外の自由に遊べる公園に行くことも禁止…と、行き場なくゲームに夢中になり、キレやすい、ゲーム中毒、SNS依存症などに拍車をかけていると問題視されています。
道路族問題は、人間同士の関係が希薄になり相手の気持ちを想像、許容することが難しくなった現代社会の縮図そのものなのかもしれません。
冷静になり、必要な部分は改善しよう
道路族という言葉は子供に向けられやすい言葉なので、そういったレッテルを貼られることは親として切ない気分になりますが、近隣住人同士のトラブルはこじれやすく長引きやすいので、子供が将来その地域で生活することにも悪影響を残しかねません。トラブル解決は、自分の子供の将来のためと割り切って、被害が広がる前に前向きに対応をすることがオススメです。
ご近所さんは本当に困っていて、周りのことを気遣う余裕さえ失っているのかもしれません。
また、自己中心的な年齢の我が子が、ご近所さんの気持ちを想像できず、知らずに迷惑行為を繰り返しているのかもしれません。
どちらにせよ、相手の立場を想像する機会を親が子供に与えてあげることで、子供の遊び方の改善にも繋がるでしょう。また、ご近所さんもそういった子供の行動の変化により余裕が生まれるでしょう。感情的にならずに冷静に、必要な部分を改善していくことを心掛けましょう。