音痴を直す方法~子供の音感を良くするソルフェージュ
お遊戯会や発表会など子供たちが一生懸命歌う姿はとってもかわいいですよね。いつの間にか言葉を話すようになって、歌まで歌えるようになるなんて、と我が子の成長をしみじみ感じていると・・・。「あれっ?うちの子少し音程がずれているかも・・・」「他の子は上手に歌っているのに・・・もしかして音痴なの?」と不安を感じた事はありませんか。
子供だから多少音程が外れていても、元気に歌っていればそれでいいですが、大人になってからも音痴のままだと困りますよね。小学校中学年くらいからは自分でも音痴かもと認識できるようになるようです。できればコンプレックスにならないように小さいうちに直してあげたいと思うママも多いはず。音感はトレーニングすればよくなるものなので、ママも一緒に楽しく練習してみましょう。
音痴とは
音痴と聞くと歌が下手な人の事を指しますが、音痴にも種類があります。リズム音痴な人、音程音痴な人、強弱音痴な人などいろいろなタイプがあります。その原因は大きく分けて2つあります。自分では正しい音程を聞き取れているのに、声を発する際にずれてしまう場合と、自分で正しい音程を聞き取れていない場合があります。前者はトレーニングをすれば比較的結果がでやすいので、練習してみるといいかもしれませんね。
音痴は遺伝しない
ひと昔前までは音痴は遺伝が原因だと考えられていましたが、実は遺伝ではありません。むしろ成長していく環境の方が強く影響しています。普段から良質な音楽に触れている子供は、自然と音楽に興味をもつようになります。そしてたくさんの音楽を聴いたり、歌ったりしながら音感やリズムを覚えていくのです。とにかく、子供が歌う事が楽しいと思わせる環境づくりがとても大切なのです。
小さいうちは音痴が当たり前
上手く歌えないという子は、声をコントロールする声帯と自分の声を正確に聞き取る聴力が未完全という事が原因になっている事がほとんどです。聴覚は、幼児期にはまだまだ未完成な状態です。また、声帯も子供の成長の中でも比較的発達が遅く、個人差も大きい部分です。聴覚も声帯も未完成なのですから、小さいうちは上手に歌えなくて当たり前ですよね。
音痴を直す方法10選
なんだ!小さいうちは音痴で当たり前なんだ!と一安心されたかもしれませんが、そのまま放っておいたらいつまでたっても音痴なままかもしれません。子供が元気よく音を外しているのは愛らしいですが、大人になるとそうはいきません。人前で歌う機会がある時に困ってしまいますよね。そうならないためにも、子供のうちにできるだけ音痴は直してあげたいと思うのが親心です。歌が上手になる方法は割り箸やアプリを使った方法などさまざまありますが、特におすすめの方法をご紹介します。簡単にできるので、ぜひチェックしてみてください。
1.「音痴だよ」と言ってはいけない
誰だって「音痴だね」と言われるといい気分はしませんよね。子供の場合は、コンプレックスになるほど傷つく事もあるんです。人に音痴と言われた事で、人前で歌う事が恥ずかしくなり、だんだん歌う事自体が嫌になり、音楽というもの自体が嫌いになってしまう事もあります。音楽が嫌いな子が急に歌が上手になるはずありませんよね。下手でもいいから音楽は楽しいものだと子供に分かってもらうためにも、決して「音痴だよ」と言ってはいけません。
2.いい歌をたくさん聴く
とにかくいい歌をたくさん聞かせてあげましょう。「いい歌って何?ショパン?」などクラシック音楽を思い浮べてしまいそうですが、実は身近な曲で大丈夫です。子供が大好きな「おかあさんといっしょ」などでよく流れている曲や童謡など、楽しく歌える曲がおすすめです。たくさん聴いているうちに、音楽が好きになり、音楽を聴く事や歌う事が楽しくなってきます。音痴克服の第一歩です。
3.ママと一緒に歌う
しつこいようですが、音痴克服には音楽を楽しいと思える事が必要不可欠です。子供はママが大好きですよね。大好なママと一緒なら、たとえ苦手な音楽でも楽しめちゃうものです。童謡など子供の好きな歌を中心に歌いましょう。教えるというよりは、遊びの延長のイメージで気楽に。ママも楽しんでいる事がとっても大切です。
4.踊りながら歌う
踊りながら歌うなんて難易度高すぎ!と感じてしまいますが、これも最初からうまくやろうとする必要はありません。とにかく楽しくやってみましょう。踊りも複雑なものではなく、最初は手拍子をポンポンとたたくような単調なものからでかまいません。踊りながら楽しく歌う事でリズム感が養われるので、テンポがうまく合わないという人にはとってもおすすめです。
5.自分の歌声を聴いてみる
たいていの人は歌いながら自分の声を聴いています。しかし、音痴の人は自分の歌声を聴くという事ができない人が多いのです。自分が発した音が正しいのか自分で確かめてみる必要があります。耳を優しくふさいで自分の歌を聴くと、音がずれているという事に気づきやすいので試してみてください。
6.自分の歌声を録音し聴いてみる
小さいうちはここまでしなくてもいいかもしれません。しかし、小学校中学年にもなると自分でも音痴という事に気が付き始めます。そのころまでには一度自分の声を聴かせてあげてもいいかもしれませんね。ただ、場合によってはがっかりしてコンプレックスになる事もあるので、注意しましょう。こどもの様子をみながら試し、フォローしながら進めていきましょう。
7.ハミングで歌う
ハミングが歌の練習に効果的な理由は、歌詞の事を考えず、音程とリズムに集中する事ができるからです。歌詞を考えなくていいというだけで負担がとっても軽減されますので、ハミングだとうまく歌えるという人もいます。うまくハミングできるようになると気持ちよくなり、つい知らない間にハミングしていた!という事もあります。歌う事が楽しくなってきた証拠ですね。
8.短い音で練習する
歌う事が楽しくなってきた所で、実際に音程を合わせる練習をしましょう。最初はなかなか難しいと思いますので短い音で練習しましょう。「ドレミ~」「ミレド~」「ドミド~」など最初は3音からスタートしましょう。慣れてきたら徐々に「ドレミファソ~」「ソファミレド~」「ドミドレド~」など音を増やしていきましょう。子供に合わせてゲーム感覚で行うと楽しめますよ。
9.合唱クラブに入る
思い切って合唱クラブに入るというのもいいかもしれません。そりゃ、プロの指導を受けた方が上達しますよね。また、たくさんの人と一緒に歌う事は刺激にもなりますし、何より楽しいと思います。本人が人前で歌うという事が嫌ではないのなら、音楽の幅が広がりますので、ぜひ試してみてください。
10.楽器を始める
歌ではなく、ピアノやバイオリンなどの楽器を始めてみるのもおすすめです。楽器を弾くという事は少なからず、テンポや音程を鍛えるための練習になります。また、今まで聴いていた音楽を自分が演奏するという楽しさも深まります。
ソルフェージュを習ってみよう
ソルフェージュという言葉をご存じですか。なかなか耳慣れしない言葉なので、いまいちピンとこない人も多いかもしれません。しかし、音楽に興味があるのなら、ソルフェージュは抑えておいたほうがいいでしょう。ピアノを習っていれば、音楽の知識や音感、リズム感などは勝手に身につくものだと思いがちですが、意外と知らなかったソルフェージュの大切さについてみていきましょう。
ソルフェージュとは
ソルフェージュとは、音楽を勉強する上で欠かせない「楽譜の理解」を中心にした基礎訓練の事です。どんなことでも基礎をおろそかにすると、なかなか上達しませんよね。日本ではソルフェージュは音楽の初歩として扱われていますが、欧米ではとても重要視され、どんなレベルの人でもソルフェージュは大切な勉強として考えられています。
どんな勉強をするの
実際どのような勉強をしているのか気になりますよね。ソルフェージュは視唱、聴音、楽典、初見奏という風に分かれています。楽譜を見て正確に歌ったり、聴いた音を楽譜に記譜したり、音楽理論など音楽大学などでは幅広い内容を勉強していきます。お子様の場合、簡単にいうと楽譜を見てドレミで歌ったり、リズムを打ったりして、リズム感や音感を鍛えていきます。教室によってソルフェージュの勉強内容が異なる場合があるので、興味がある場合は先生に訪ねてみましょう。
どんな力が身につくの
ソルフェージュができるようになると、具体的にはどんな力が身につくのでしょうか。まずは、楽譜を正確に理解できるようになります。他にも音楽的な表現豊かな演奏ができるようになったり、読譜が早くなり、短時間で曲を弾けるようになったりとたくさんのメリットがあります。つまり、感じる力や聴く力、音感やリズム感、読譜など、音楽に関わる必要不可欠な力が身につくのです。
子供を音痴にしないために
子供を音痴にしないために、一番大切な事はとにかく音楽が楽しいと思わせる事です。それにはパパやママ、周りの人達の環境づくりがとても重要になってきます。音楽は楽しい!もっと上手に歌いたい!と思う事ができれば、子供は自分でどんどん練習するものです。最初の内は、ママと一緒にゲーム感覚で音楽を楽しみ、身近なものにしていきましょう。子供の可能性は無限大です。