美味しいトマトの見分け方!スーパーで迷わず選ぶには
トマトは夏が旬ですが、ハウス栽培や温室栽培もあるので一年中スーパーに出回っています。露地栽培の夏ものは熊本や愛知、栃木県産が多く、ハウスや温室栽培の冬春ものは北海道や茨城、福島県産などが多いです。トマトの種類も想像しているよりずっとたくさんの種類がありますよ。
スーパーでトマトを選ぶ際、どのようにして選んでいますか。実は、美味しいトマトを選ぶにはポイントがいくつかあるんです。このポイントをおさえていれば、同じ値段でも美味しいトマトを買うことができるのでお得ですよね。
ここでは、美味しいトマトの選び方と美味しいトマトの種類をご紹介しますので、さっそく今日のお買い物から役立ててくださいね。
美味しいトマトを見分ける方法
スーパーにはたくさんのトマトが並んでいますが、いったいどのトマトが美味しいのか悩みますよね。なかなか美味しいトマトに出会わない、せっかく買ったのに酸っぱい、水っぽい、という経験はありませんか。ポイントをおさえて選ぶと、美味しいトマトを見分けることができます。その方法をご紹介しますので、ぜひスーパーで役立ててみてくださいね。
色が真っ赤
全体が均一に真っ赤になっているものを選びましょう。へたのまわりは緑色っぽくて大丈夫ですが、それ以外は色味に差がないものがおいしいです。均等に丸くて均一に赤いものを選ぶと間違いありません。
形がいい
トマトは、きれいな球状のものほど美味しいです。角ばったものは中が空洞になっているため、水気が少なくあまり味がよくありません。中のゼリー状の部分が詰まっていないため、押し広げられずに外が角ばっているという原理です。
重い
トマトを選ぶときは、持ってみて重さを確認します。中に空洞があると軽く感じます。中身がしっかり詰まった、ずっしり重いものを選びましょう。完熟しすぎるとやわらかくなり、甘みが薄れてしまうので、表面が固いものも選ぶポイントです。
ヘタがみずみずしい
へたが青くてみずみずしく、ツンと立っているものを選びましょう。トマトは実よりもへたのほうが水分の蒸発が早いため、へたが先にしなびます。へたがしおれていたり、黒ずんだもの、黄色くなったものは鮮度が落ちている証拠です。
お尻に放射状の白い線がある
トマトのへたのほうではなく、反対のお尻のほうを見ます。てっぺんから白い線が放射線状にのびて、星のような形になったものは実がしっかりつまっています。糖度が6以上あるトマトには、だいたいこの白い線が出てくるので、星の大きさが大きいほど甘くなります。
白い斑点がない
へたの周辺に白い斑点があるトマトは選ばないようにしましょう。植物が呼吸する穴である「気孔」が開いていることで、白く見えるというのが白い斑点の正体です。
この白い斑点がないトマトは気孔が閉じているため、甘みや旨みが逃げていません。白い斑点があると甘みが弱く、食感もやわらかくなりますが、斑点がないものは肉質がぎゅっと締まっているため固めです。
ひび割れがない
実が成長しているときに雨が続いたり水分のバランスが崩れることで、へたの部分からひびが入ることがあります。へたのまわりに茶色い筋のようなものがあれば、それがひびです。ひびが入ると鮮度が落ち、水っぽかったり、腐ってしまうこともあります。トマトを選ぶときには気を付けましょう。
知っておきたいトマトの種類と特徴
一口に「トマト」と言っても様々な種類があります。世界では8000種類以上、日本でも120種類以上のトマトが栽培されています。スーパーでみかけたときに、トマトの特徴がわかるとお買い物しやすいですよね。ここでは、トマトの種類や特徴をたっぷりご紹介します。
桃太郎
1980年代に開発された品種で、スーパーで売られているトマトは、この品種がほとんどというほどメジャーな種類。玉が大きくて皮がかたく崩れにくいことが特徴です。大玉といいましたが、実が小さいほど糖度が高く、わざと小ぶりに作って糖度を高めたものは「フルーツトマト」といわれています。この桃太郎は25の種類があり、中でも黄色っぽい「桃太郎ゴールド」がよく知られています。もしかすると、一度くらい食べたことがあるかも知れませんね。
ファーストトマト
桃太郎トマトが作られる前によく食べられていたのがこのファーストトマトです。桃太郎トマトぐらい大きく、お尻のてっぺんが尖っているのが特徴です。皮が薄く、果肉が少なくて甘みがあります。傷みやすいので保存性は低いですが、昔ながらの味で今も根強い人気を誇っています。サラダで食べると美味しそうですね。
ミディトマト
ミディトマトとは、大玉とミニトマトをかけあわせるなど、品種改良により誕生した中玉トマトの総称です。卵1個くらいの重さで、皮も果肉もしっかりしています。桃太郎などの大玉よりも栄養が多く含まれているので、好んで買うママも多いでしょう。このミディトマトには、フルティカなどのいろいろな品種があります。ドライトマトにするといいのではないでしょうか。
アイコ
別名「ロケットミニ」ともいいます。こちらのほうが聞いたことがあるかもしれません。卵型のミニトマトで、皮が厚く、しっかりした歯ごたえが特徴です。黄色いものは「イエローアイコ」という品種になります。どんな料理にも合いそうですね。
シシリアンルージュ
イタリアのシチリア島で開発されたトマトで、調理用トマトの傑作ともいわれています。イタリアントマトといえばシシリアンルージュというほど、イタリアで愛されているトマトです。大玉のトマトと比べると、リコピンが8倍、グルタミン酸が3倍あり、栄養がとても豊富に含まれています。加熱するとコクが出てさらに美味しくなるので、ソースに使われたり、炒めて食べられることが多いです。
フルーツトマト
フルーツトマトというのは品種名ではありません。特別な栽培方法によって作られた高糖度のトマトのことを、栽培者や販売者がそのように呼んでいます。糖度は8以上あり、サイズはミディタイプのものが多いです。キンキンに冷えたマリネなんかで食べるとよさそうですね。
塩トマト
塩トマトも品種名ではなく、土壌の塩分濃度が高いところで栽培されたトマトのことをいいます。熊本県八代地域で作られブランドになったことで、よく知られるようになりました。糖度は高いですが、その甘みの中に適度な酸味もあり濃厚な味わいです。ゼリーなどの加工品も大人気ですよ。
サンマルツァーノ
シシリアンルージュと並んで知られるイタリアントマトで、にんじんのような縦長の形をしています。サンマルツァーノの特徴は、煮込み料理に使っても煮崩れしないことです。果肉がたっぷりなので、加熱することで旨みが増し、とても美味しく仕上がりますよ。
プチトマト
これも品種名ではなく、実の大きさが小さいトマトの総称です。ミニトマトともいわれますが、この中にもたくさんの品種があり、色も形もさまざまです。トマトの糖度とトマトの大きさには関係があり、ミニトマトは甘みが強く栄養価が高いことで知られています。
アメーラビーンズ
アメーラビーンズは、静岡県で開発されたトマトのブランド名で、水やりを極力控えた方法で栽培された高濃度のトマトです。この栽培方法で作られたトマトは通常の3割くらいの大きさで成熟するので、甘みや栄養価が凝縮された濃厚な美味しさになります。豆のような形で実に張りがあり、とても人気なのですがお値段が少し高いかも。
マイクロトマト
実の大きさが10mmほどしかない、トマトの中でもっとも小さい品種です。2000年頃から市場に出回るようになり、実の色はオレンジや黄色、赤など様々で、甘みが強いのが特徴です。サラダの彩によさそうですね。
グリーンゼブラ
グリーンゼブラは完熟しても黄色い縞模様の緑色のままです。「トマトは赤いもの」という概念が覆されますね。大きさはミディトマトと同じぐらいから、少し大きいものまであります。切っても中は緑色で、果肉はしっかりとしています。味は酸味が強く、シャキシャキした食感です。変わり種として食卓に並べると、家族の会話がはずみそうです。
ブラックミディ
ロシア原産の皮が黒みがかった濃い赤色のトマトです。大玉はブラックトマト、中玉はブラックミディ、小玉はブラックチェリーと大きさによって名前が変わってきます。酸味が控えめなので、まろやかな甘みで生でも美味しく食べられます。
トマトはどこから来たの?
トマトはナス科トマト属の1年生果菜です。原産地はペルーやボリビアにかかるアンデスの高地といわれています。大航海時代の16世紀にじゃがいもと一緒にヨーロッパに伝わりましたが、当時は毒をもっていると思われていたので、観賞用の植物とされていました。
ヨーロッパで食用として広まったのは18世紀になってからで、19世紀以降に本格的に栽培されるようになったようです。日本に渡ってきたのは17世紀頃で、日本でも当時は観賞用として用いられていました。食用として栽培されるようになったのは明治時代以降、一般家庭に普及したのは第二次世界大戦の後です。今となってはイタリアやスペインはもちろん、日本でもトマトなしでは料理ができないほどですよね。
みんな大好き美味しいトマト
トマトが大好きっていう人は多いと思います。サラダやトマトスライスなど生だけでなく、トマト煮込みやミネストローネなどさまざまな調理法がありますよね。トマトが必ず冷蔵庫に入っているという人も少なくはないでしょう。葉酸やビタミンAが豊富なのでトマトは妊婦さんにオススメの食材です。また、トマトは離乳食初期から赤ちゃんに与えられ抗アレルギー作用が期待できます。栄養価が高く、熱を加えることで色々な料理にも使えるので、日々の食卓でいつも美味しく食べられたらいいですよね。
もうスーパーで迷わない!
スーパーでは、どれを買っていいのか分からなくなるぐらい多くの種類のトマトが売られています。品種によって見た目や特徴は様々で、合う調理法も違ってきます。今回ご紹介したのはその中のごく一部ですが、覚えておくとスーパーでトマトを選ぶ際に役立ちますよ。
また、レストランなどではどのようなトマトの種類が使われているのか、注目してみるのも楽しそうですね。スーパーでのお買い物で、いつもと違うトマトを買ってみてはいかがでしょうか。