雪道の歩き方を覚えましょう!子連れでもすたすた歩けるコツ教えます
雪がめったに降らない地域では、たまに雪が降ると嬉しい人も多いと思います。子供たちが雪だるまを作ったりかまくらを作ったり雪合戦をしたり・・・楽しいですよね。しかし、雪が降ると、雪道の歩き方に気を付けなければなりません。では、雪国に住む雪道歩きに慣れている人たちは、どのようなことに気をつけて歩いているのでしょうか。
最近では関東など、豪雪地帯以外でも突然雪が積もるということが増えてきました。今回は、雪道を安全に歩く方法をご紹介します。特に、赤ちゃん連れ、子供と一緒に移動することが多いママは危険が大きくなるので、前もって確認しておくといいですよ。雪で覆われた道を親子で安全に歩けるように準備をお願いします。
雪道を上手に歩くポイント
雪が積もっている道や凍った道は滑りやすいので、普通の道と同じような歩き方では転んでしまうことがあります。雪道を上手に歩くポイントをご紹介するので、ポイントをおさえて転びにくい歩き方を覚えておきましょう。ママもお子さんもぜひ身につけたい基本の歩き方は、「かかと」に意識を向けるとうまくいきます。
歩幅を小さくする
歩幅が大きいと足を高く上げて前へ進むので、体の揺れが大きくなって転びやすくなります。雪が積もっている道や滑りやすい道を歩くときは歩幅を小さく、足を上げすぎないようにしましょう。足を上げる時は、足の指先からかかとまでを水平の状態にします。また、足の左右の幅は、肩幅と同じくらいに離れているほうがいいですよ。
足はかかとから下ろす
足を下ろすときは、かかとから下ろします。足を上げる時は足を水平にすることを意識して前に少し出し、足を下ろす時はかかとから下ろす、これを慎重に繰り返します。雪道歩きの上級者は、足のつま先だけを使ってちょんちょんと飛び跳ねるように歩くことができますが、不慣れな方はやめた方がいいです。バランスを崩してズルッと転んでしまいますよ。
足の裏全体でガッと踏む
雪道や凍った道路を歩くときは、親指や人差し指の下あたりを中心に力を入れるようなイメージで、足の裏全体で歩きます。足の指先からかかとまで足の裏全体に体重をかけて地面をガッと踏み込んで、地面を踏むときも足をあげるときも慎重に、一歩一歩確実に歩くようにしましょう。
身体の重心は前
足をおろすときは、かかとから下ろしていきますが、かかとに重心を乗せてしまうと後ろにのけぞって危険なので、体の重心をやや前にもってきます。体が地面と垂直になるように保ちながら重心だけは前にするイメージです。若干姿勢が前かがみになりますが、それでOKです。
視線は下を向く
普段歩くときは前を見て歩きますが、雪道や凍った道路を歩くときは下を向いて足の先を見ます。足元への注意が一番大事なので、前方注意も必要ですが基本的には下を向いて歩くようにしましょう。お子さんが一緒にいる時は、お子さんへの注意も必要なのでママはちょっと大変かも知れませんが、ここは慎重にいきましょう。
ペンギンのように歩くと転びにくい
両手があいた状態で、歩幅を小さく地面に足を付けてぺたぺた歩くと転びにくくなります。氷や雪の上を歩くプロであるペンギンや、よちよち歩きの赤ちゃんをイメージするとわかりやすいと思います。足の指先からかかとまでしっかりと大地を踏みしめるようにゆっくり歩くことで、転倒のリスクを減らすことができますよ。お子さんに歩き方を教える時も、「ペンギンさんのように歩こうね」と話すと伝わりやすくなりますね。
赤ちゃん連れのママが気を付けること
子育て中のママは、赤ちゃんを連れて雪道を歩かなければならないこともあると思います。そんなときに気を付けたいポイントがいくつかあります。
ベビーカーは普段の道路のようにスイーッと進むことができず危険なので使わないようにしましょう。ベビーカーに雪が積もってしまうことも考えられます。赤ちゃんには手袋や帽子、マフラーなどで暖かい服装をさせて抱っこひもを使うようにします。
雪道は、大人が一人で歩くだけでも転びやすいです。赤ちゃんを連れている時はなおさら気を付けて歩かなければなりません。ママは携帯を触りながら歩いたり、荷物を両手に持ったりせず、両手を開けておくようにしましょう。
滑りやすい雪道とは
雪があまり降らない地方にお住いのママは、雪道で転んだことがないかも知れませんね。でも、一口に雪道と言ってもより滑りやすい雪道があります。ここでは、お子さん連れのママに特に注意していただきたい滑りやすい雪道をご紹介します。
踏み固められた圧雪路面
降ったばかりの雪はとても軽くふわふわしています。しかし、地面に雪が積もると人や車によって踏み固められることでどんどん硬くなっていきます。このようにして硬くなった雪で覆われた路面のことを圧雪路面と言います。踏み固められて硬くなった圧雪路面は、密度が高く氷に近い状態になるので滑りやすいです。見た目は雪なので「滑らない」と思い油断しがちですが、侮ってはいけない危険な路面です。
凍結したつるつる路面
雪が融けて水が発生することで圧雪の隙間に水がしみこんで凍ると、雪の中の空気の隙間が小さくなって氷のような状態になります。このように路面が氷で覆われることを凍結路面やアイスバーンと呼びます。アイスバーンは文字通り「氷の道路」なので、人も車も容赦なく滑ります。雪国で雪や氷に慣れている人であっても一番警戒する路面です。
こんな場所は注意しましょう
普段歩いている道の他にも、転ばないように注意を必要とする場所があります。少し気を付けるだけで転倒を防げる可能性が高くなるのですから、ママからお子さんにしっかりと教えてあげてくださいね。
地下鉄などの出入り口
地下鉄や地下街の出入り口は人通りが多いため、路面が滑りやすくなります。地下は雪がないため普通に歩けますが、地下から出てきたとき急に滑りやすい路面を歩くことになるので注意が必要です。また、階段や段差にも気を付けて、慌てずゆっくり歩くようにしましょう。
バス・タクシーの乗り場
バスやタクシーの乗り場は、人や車によって雪が踏み固められて滑りやすいです。バスやタクシーの乗り降りの際は段差に気を付けて、急な路面状況の変化に注意してゆっくり動くようにしましょう。
横断歩道の白いところ
横断歩道は車や人が通ることで雪が踏み固められたり、車の熱で雪の表面が溶けたり、タイヤの摩擦で道路が磨かれたりと、滑りやすい要素がたくさん詰まっています。横断歩道の白いところは他の道路と違って水がしみ込まないので、氷の膜ができやすく滑りやすくなっています。雪が降ったあと、横断歩道の白線の上はなるべく歩かないことをおすすめします。
車が出入りする歩道
店舗やマンションなどの駐車場の入口など車が出入りするところの歩道は、タイヤに踏み固められたり摩擦で磨かれたりして滑りやすくなることがあります。車が車道に出るための傾斜がある歩道にも注意が必要です。
日陰の歩道
日が当たるところは雪が融けていても、日陰はまだ雪が融けていないということも考えられます。日が当たっていて雪が融けているような道を選んで歩くようにしましょう。
建物の入り口
建物の中はもともと雪があるわけではありませんが、外から入ってきた人の靴についていた雪や氷によって濡れていることが多いです。まわりの人のためにも、雪道を歩いたあとに建物に入るときには、靴の裏の雪や氷を落としてから入るようにしましょう。
地下街などの濡れたタイルの床
地下街も建物の中に入るときと同じように、外から入ってきた人の靴の裏についていた雪や氷で濡れています。地下街に入る時は、靴の裏の雪や氷を落としてから入るようにしましょう。また、雪道を歩きやすいようにピンのついた靴は、タイルの上では逆に滑りやすくなります。収納できるものは収納、取り外せるものは取り外してから地下街に入るようにしたほうが安全です。
滑って転びやすい人の歩き方
同じ雪道を歩いていても、転びやすい人というのは存在します。雪道を歩くだけでも危険なのですから、わざわざ転びやすい歩き方をしないようにしましょう。ママもお子さんも知っておきたい雪道で転びやすい人の歩き方を3つご紹介します。
お酒に酔っている
お酒に酔っていると、足元への注意力が低下するため動きが鈍ります。これによって滑って転びやすくなってしまいます。千鳥足でふらふらするのはとても危険なので、お酒の飲みすぎに注意しましょう。
急いで小走りしている
雪道を歩くときは、常に注意しながらゆっくり歩くことが一番なのですが、急いでいるときや時間ぎりぎりで焦っていて小走りしていると、足元まで注意がいかず転ぶことが多くなります。雪国に住んでいる雪道歩きの上級者は慣れから小走りできるかもしれませんが、雪に慣れていない人は気を付けるようにしましょう。
両手に荷物を持っている
荷物を持っていて両手がふさがっていると、滑って転びそうになっても体を守ることができません。両手があいている状態で転んだときよりも、大きな怪我につながる可能性があります。ポケットに手を入れたまま歩くことも同じように危険なので、雪道を歩くときは両手がふさがった状態で歩かないようにしましょう。荷物をたくさん持って移動することが多いママは、リュックタイプのバッグに荷物を詰めると安全です。
もしも転んでしまったら…
どれだけ気を付けていても転んでしまうことはあります。転ぶときは思い切って尻もちをつくようにしましょう。手や腕をついてしまうと骨折の原因にもなり危ないです。柔道の受け身のようなイメージで、体全体で転ぶとケガが少なくなります。雪が降りそうな前の日に、お子さんと一緒に尻もちの練習をするといいかもしれませんね。
転びにくい靴の選び方
靴底がゴム製で深い溝があるものがおすすめです。革靴や溝の浅いゴム製のものは転んでしまう可能性がありますし、キャンバス地のものや通気口があるような靴だと、雪が解けた水が浸水するのでやめたほうがよいでしょう。お子さん用に一足準備しておくことをおすすめします。
手袋と帽子は転んだ時に身を守ります
手袋や帽子はもし転んでしまっても、頭や手を守ってくれます。そもそも雪が降る冬は寒いので、防寒の意味でも手袋や帽子を使う人は多いと思いますが、体が寒いままだとこわばって歩きにくい上に、早く温かいところに入ろうと急いて歩いてしまうことにもつながります。雪国でも、毎年転んで骨折をする人が後を絶ちませんから、雪に慣れていないママやお子さんは、必ず手袋と帽子を身に着けて歩くように心がけましょう。
雪の日は時間に余裕をもって行動しよう
正しい歩き方を理解しているつもりでも、急いでいるときはつい忘れてしまうこともあります。転んで怪我をしてしまってはせっかくの楽しい冬が台無しになってしまいます。冬はほかの季節よりも移動に時間がかかるものだとあきらめて、時間に余裕をもって行動するようにしましょう。ママは雪道の安全な歩き方を覚えて、お子さんを転倒から守ってあげてくださいね。