絵馬の正しい書き方に関する記事

『絵馬の書き方を覚えよう!家族の願い事を叶える祈願の仕方』

絵馬の書き方を知っていると神社であたふたしなくても済みます。初詣や安産祈願、お宮参りなど人生の節目に神様にお願い事がしたくなった時、正しい書き方で奉納するとさらにご利益があるかも知れません。絵馬の書き方を覚えて家族の幸せをお願いしましょう。

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絵馬の書き方~知っておきたい合格祈願・安産祈願・お宮参り

お正月の初詣や、有名な神社へお参りに行く際に、お参りと併せて絵馬を書いた経験がある方も多いと思います。合格祈願、安産祈願、お宮参りなどお願い事を書く絵馬ですが、みなさまは正しい書き方をご存知でしょうか。書き方がよく分からず、なんとなく雰囲気で書いてしまった経験はありませんか。

神様へ願いを届けるためには、失礼のない作法や書き方で臨みたいものです。もし間違った書き方や失礼にあたる書き方をしていると、せっかくの願い事が届きにくくなってしまうかもしれません。本記事では、そもそも絵馬の由来は何か、正しい神社の参拝マナーから絵馬の書き方例までご紹介していきます。絵馬について理解を深めることで、より心を込めて願いを奉納できるでしょう。

絵馬の意味と由来

そもそも絵馬とは何なのでしょうか。単に願い事を書く板というわけではなく、古くから伝わるしっかりとした由来や意味があります。絵馬の起源は、奈良時代までさかのぼります。かつて神様は馬に乗って現れると考えられており、お願い事をする際には神様が乗る「神馬(しんめ)」と呼ばれる生きた馬を神社へ奉納していました。しかし、馬は大変高価であったため、奉納する側と受け入れる神社の双方にとって大きな負担となっていました。

そのため、生きた馬の代わりに土や木で作った馬の像を奉納するようになり、さらには木板に馬の絵を描いたものを奉納するようになったのです。これが現在の絵馬の原型です。元々は、願い事を書くのではなく神様へのお供え物という意味合いが強かったのですが、江戸時代ごろからこれに併せて願い事を書き添えるという習慣が広まりました。

絵馬はどこで授与してもらえるの?

絵馬は、基本的には神社や寺院の授与所でいただくことができます。神社では「買う」という言葉を使わず、「初穂料(はつほりょう)」という言い方をします。初穂料とは、日本古来の文化から来ており、その年に初めて収穫された稲穂を神様にお供えしたことに由来する、感謝の気持ちとして納める金銭のことです。

絵馬の初穂料は?

絵馬の初穂料は神社によって異なりますが、平均的に500円から1000円程度です。巫女さんが「〜お納めください」というのを耳にされることがあるかもしれません。それは、「お金をお支払いください」という意味を丁寧に表現したものです。

絵馬やお守りなどは神様の力が宿るもの(分身)と考えられているため、値段をつけるのは失礼にあたるという考え方があります。そのため、感謝の気持ちを込めて初穂料を納めます。もちろん、初穂料を納めなければ授与してもらえませんので、お支払いはきちんとしましょう。

絵馬に書くお願い事はなんでもいいの?

絵馬に書くお願いは基本的にどんなことでも大丈夫です。しかし、神社によってお祀り(まつり)されている神様が異なり、授けてくださるご利益の傾向も違います。例えば、縁結びの神様を祀る神社は縁結びに、学問の神様を祀る神社は合格祈願に、特にご利益があるとされています。参拝する前に、お祀りされている神様が誰なのか、どのようなご利益があるのかを調べていくと、より心を込めてお願いできるでしょう。

絵馬はいつ書くの?

なんとなくお正月や何かの節目に書くイメージがある絵馬ですが、実はいつ書いても大丈夫です。お正月や入試前など決まった時期だけでなく、縁結びや安産など人生の節目となる出来事をお願いする際にも絵馬を奉納します。

絵馬は何ヶ月位かけてあるの?

自分が書いた絵馬を見ようと数年後に神社に行っても、自分の絵馬がないという経験をした事がある人もいるのではないでしょうか。神社では毎日多くの人が絵馬を奉納していきます。それをずっとかけておくのは、スペース的に難しくなります。

奉納された絵馬は、一般的に古札納め所などに集められ、年に一度、お焚き上げ(焼納)されています。お焚き上げは、お正月飾りなどと合わせて「どんど焼き(左義長)」などの行事でまとめて行われることが多いです。どんど焼きとは、お正月に迎えた神様が天にお帰りになる際に、しめ縄や書き初めなどを燃やしお見送りするという、古くからの習慣です。

絵馬の書き方

絵馬の由来などを知ると、実際に書いてみたくなりますよね。とはいえ、いざ神社で絵馬を手にして「書き方が分からない」とならないよう、絵馬の正しい書き方をご紹介します。心を込めた正しい書き方をすることで、さらにご利益も上がるかもしれません。

絵が書いていない方に願い事を書く

絵馬には、絵が描かれている面(表)と、何も描かれていない面(裏)があります。書くときは、絵が書いていない裏面にお願い事を書きましょう。また、奉納する際は、願い事を書いた面が内側(神様側)になるようにかけるのが一般的な作法とされています。

お願い事は油性ペンで書く

お願い事は油性ペンで書きましょう。鉛筆や筆で書いても構いませんが、奉納後に雨などで文字が消えてしまうと縁起がよくないため、油性ペンがおすすめです。神社でも大抵ペンは準備してありますが、ご自身で持参するとよりよいでしょう。

お願い事は最も強い願いを絞る

せっかくだからと、たくさんの願い事を書いてしまうのは避けましょう。絵馬に書くお願い事は、本当に叶えたいこと一つに絞るのが望ましいとされています。たくさん書くよりも、最も強い願いを一つに絞り、心を込めて書く方が、神様に願いが届きやすくなります。

お願い事は断定的な表現で書く

つい「~叶いますように」「~なるといいな」などの表現を使いがちですが、絵馬に願い事を書く際は、「○○を達成する」「○○になる」など、必ず言い切る、断定的な表現で終わるようにしましょう。「~しますように」といった願いの形式でも問題ありませんが、目標を宣言する形で書くことで、ご自身の決意を明確にし、神様へ強い願いが届きやすくなります。

住所と名前を書く

神様に、どこの誰のお願いか分かっていただくために、お願い事の最後には住所と名前を書くのが本来の形です。住所は都道府県名や市町村名など大まかで構いません。ただし、最近は個人情報保護の観点から、イニシャルやペンネームだけを書く人も多くいます。ご利益がなくなるという訳ではありませんので、個人情報が気になる方はイニシャルやニックネームを書きましょう

祈願する

絵馬を書くだけ書いてすぐに絵馬かけ所にかけるのではなく、しっかりとお願いをしましょう。強い思いを込めて奉納する絵馬ほど、願い事が叶う可能性も高まります

絵馬を絵馬かけ所にかける

書いた絵馬は、基本的に絵馬かけ所と呼ばれる絵馬をかけておく場所があるので、そこにかけて奉納しましょう。持ち帰っても問題はありませんが、家に飾る場合は神棚や目線より高い清浄な場所を選ぶなど、飾り方に注意が必要です。絵馬かけ所にかけて奉納する方が安心で一般的です。

願いが叶ったらお礼参りを忘れずに

願いを叶えてくださった神様に、お願いをするだけで終わりにしてしまうのは、失礼にあたります。お願い事が叶ったら、必ずお礼参り(再び神社へ参拝し、感謝の気持ちを伝えること)を忘れずに行いましょう

お願い事の具体的な書き方

基本の書き方をマスターしたところで、具体的な書き方をご紹介します。お願いする事柄によって文言が変わってくるのはもちろんですが、名前を夫婦連名にしたり学校名を書いたりと、お願い事によって書くべき内容が異なりますので、気をつけましょう。

合格祈願の書き方

合格祈願の場合は、具体的な志望校名を必ず書きましょう。また、「合格できますように」という書き方よりも、言い切る形で書く、または強い決意を込めた表現で書きましょう。学問の神様は、福岡県の太宰府天満宮などが有名です。

具体例

     
  • ○○学校合格!!
  •  
  • ○○学校 合格祈願
  •  
  • ○○学校に絶対に合格する!

お宮参りの書き方

お宮参りとは赤ちゃんが産まれてから、その土地の氏神様(うじがみさま)に赤ちゃんをお披露目し、健やかな成長を願う行事です。赤ちゃんが元気に育つように心を込めて絵馬を書きましょう。多くの場合、地元の神社にお参りに行く人が多いです。

具体例

     
  • ○○(赤ちゃんの名前)が健やかに育つ!
  •  
  • ○○の健康な成長を祈願します

安産祈願の書き方

妊娠五ヶ月目の「戌の日(いぬのひ)」に安産祈願に行くことが縁起が良いとされていますが、混み合う神社もありますので、母子の体調を最優先にして参拝しましょう。安産祈願の場合は、出産予定日や夫婦の名前を連名で書くとより丁寧です。

具体例

     
  • 安産祈願
  •  
  • 元気な赤ちゃんを無事に出産する!!
  •  
  • 母子ともに健康で安産!

無病息災の書き方

無病息災は、神社だけでなく、寺院にお参りすることもあります。一般的に、お寺は仏教なので自分の力でなんとかする「仏事(ぶつじ)」、神社は神事なので神様に力を借りる「神事(しんじ)」という意味合いが強くなります。ご病気など、ご自身の力ではどうしようもないことは、神社で神頼みをするのも良いでしょう。

具体例

     
  • 無病息災
  •  
  • 今年一年病気をしない!
  •  
  • 健康な年を過ごす

夫婦円満の書き方

夫婦円満を願う絵馬は、二人で奉納する場合は夫婦連名で名前を書くと気持ちが伝わります。一方が書く場合は、相手の名前を本文に入れ、具体的な願いを込めて書くとよいでしょう。

具体例

     
  • 夫婦円満
  •  
  • 家内安全
  •  
  • ○○さんと末永く幸せに過ごす

縁結びの書き方

縁結びの場合は、特定のお相手がいるかいないかでも書き方が変わってきますので、状況に合わせて使い分けましょう。

具体例

     
  • 恋愛成就(特定の人がいて、その人との結びつきを願うという意味)
  •  
  • 良縁成就(特定の人がおらず、良い出会いに恵まれることを願うという意味)

神社参拝のマナー

絵馬の書き方を紹介してきましたが、そもそも神社参拝の際の正しいマナーをご存知でしょうか。いくら絵馬に心を込めてお願い事を書いても、参拝マナーが間違っていると、神様へ失礼にあたってしまうかもしれません。ここでは、神社参拝の基本的なマナーについても確認しておきましょう。

午前中に行く

神社の参拝は、午前中に行くのが好ましいとされています。これは、一般的に早朝の方が参拝者が少なく、神社の空気が清らかであるため、神様に願い事が届きやすいという考え方に基づいています。特に午前5時から7時の間が最も清々しい時間帯と言われています。

鳥居をくぐる時は一礼する

神社には必ず鳥居があります。鳥居は神様が鎮座する神域(しんいき)と人間が住む俗界を分ける結界です。鳥居をくぐる際は、「今からお参りさせていただきます」という意味を込めて、軽く一礼しましょう。また、参道の中央は「正中(せいちゅう)」と呼ばれ神様の通り道とされているため、端を歩くのがマナーです。いくつかの鳥居がある場合は、一番外側の鳥居から順番にくぐりましょう。

手と口を清める

参拝する前に、参道の脇にある手水舎(てみずや/ちょうずや)で手と口を清めます。これは「手水(てみず)」と呼ばれる、身を清める作法です。手水舎には柄杓(ひしゃく)が用意されていますので、以下の作法に則って清めましょう。

     
  • 右手で柄杓をもって水をすくい、まず左手を清めます
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  • 次に、左手に柄杓を持ち替えて右手を清めます
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  • 再び右手に柄杓を持ち替え、左手で水を受け、その水で口を軽くすすぎます(柄杓に直接口はつけません)。
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  • 最後に、残った水で柄杓を立てて柄の部分を清め、元の場所に戻します。

お賽銭はそっと入れる

お賽銭は丁寧に入れましょう。神様にお金を投げつけるのは失礼にあたりますので、静かにそっと入れます。お賽銭の金額に決まりはありませんが、「ご縁があるように」と五円玉を入れる人や、五円玉2枚で「重ね重ねのご縁」、四十五円で「始終ご縁がありますように」と、縁起の良い語呂合わせを組み合わせる人も多いです。

鈴は穏やかに鳴らす

お賽銭を入れ終わったら、鈴がある場合は鳴らします。この鈴の音色には参拝者を祓い清める効果と、神様を呼び起こすと言われています。激しくガランガランと鳴らすよりも、穏やかな気持ちで軽く鳴らしましょう。

二礼二拍手一礼でお参りする

拝殿(お参りをする場所)での参拝は、一般的に「二礼二拍手一礼」という作法で行われます。

     
  • まず、姿勢を正し、二回深くお辞儀(二礼)をします。
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  • 次に、胸の高さで両手を合わせ、右手の中指の先を少し下にずらして二回拍手(二拍手)を打ちます。二回目の拍手で両手を合わせたら、心の中で願い事や感謝の気持ちを唱えます
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  • 最後に、深く頭を下げて一回お辞儀(一礼)をして終了です。
この記事を書いたライター

木下みずき

ウォーキング始めました!運動と食事で5kg減を目指すダイエッターです!