赤ちゃんの発語はいつから?気になる初語と発語を促す方法
それまでは、喃語ばかりだった赤ちゃんのおしゃべりの中に、何らかの意味のある言葉が混じりはじめると、ママは「そろそろ言葉を話すようになるのでは?」と期待してしまいますよね。
その反面、同じくらいの月齢の子が「マーマ」のように、言葉をはっきりしゃべっているのを聞くと、「うちの子は言葉が遅いのかしら?」と不安になることも…。
ここでは、赤ちゃんが話し始める時期や、初めて話すのはどんな言葉なのかを知りたいママのために、赤ちゃんの発語について詳しく解説します。
発語について正しい知識を持っておくと、言葉の発達が遅いことでママがナーバスになることもありません。
発語とは?喃語との違いは?
「発語(はつご)」とは、赤ちゃんが発する意味のある言葉のことをいいます。そのため、大人の言った言葉をオウム返しした場合や、たまたま「マーマ」と口をついて出た場合は、発語にはあたりません。
逆に、アンパンマンのことを「あんまんまん♪」と、本人が意味を理解したうえで言っている場合は、たとえ正確に発音できていないとしても、立派な発語にあたります。
それに対して「喃語(なんご)」とは、赤ちゃんが発する意味のない言葉のことで、「ダー」や「キー」、「バーブー」などのように子音を含むのが特徴です。
生後4~6ヶ月頃から話し始める喃語は、段階を経てさまざまな難しい発音ができるようになり、それが徐々に意味を成す言葉に変化して、発語へとつながるのです。
赤ちゃんの発語はいつ?
赤ちゃんの発語がみられるのは、一般的に1歳前後です。赤ちゃんが歩くために、足や腰などのさまざまな部分の発達が必要なのと同じように、赤ちゃんの発語は、耳の聞こえや声帯、脳などが発達することで獲得されます。
そして、赤ちゃんは初めて発語を口にするわけですが、その初めて発した言葉のことを「初語(しょご)」といいます。どんな言葉が初語となるかは、それぞれの赤ちゃんによって異なりますが、主に次のような言葉が多いようです。
赤ちゃんの初語はこんな言葉♪
- ママ
- まんま
- パパ
- ワンワン
「まんまん」や「パッパッ」などの同じ音を繰り返す言葉は、比較的に発音しやすいことから、「ママ」や「パパ」などの言葉が初語になりやすいのですね。
赤ちゃんの発語を促す5つの方法
子育て中のママなら誰でも、赤ちゃんの発語を心待ちにしているはず。早く赤ちゃんの発語を聞きたいけれど、なかなか思うようにはいかないことも。
赤ちゃんが発語できるようになるには、どうすればいいの?何か練習方法はないの?というママの疑問にお答えするために、ここでは赤ちゃんの発語を促す方法をご紹介します。
赤ちゃんの発語には個人差があるので、次の5つの中から赤ちゃんに合った方法を探してみるといいですね。
1とにかくいっぱい話しかける
赤ちゃんの発語を促すには、やはり大好きなママに話しかけてもらうのが一番です。話しかける際は、赤ちゃんにも分かりやすいマザリーズで話しかけてみましょう。
マザリーズとは「母親語」という意味の赤ちゃんへの話しかけ方のことで、高めのトーンで抑揚のあるゆっくりとした口調が特徴。赤ちゃんはマザリーズで安心するので、いっぱい話しかけることで親子の絆も深まりますよ。
赤ちゃんにどう話しかけていいか分からないママは、次の3つの例を参考に赤ちゃんの発語を引き出しましょう。
例1~赤ちゃんが見ている物の名前を教える
「あっ、ワンワンだ!」
「ほら、ブーブーが来たよ」
「あれ?ゾウさんのお人形はどこかなー?」
例2~ママが感じたことを言葉にする
「うれしいよー」
「楽しいね」
「ママ悲しいな」
例3~おもちゃを使った提示・手渡し
「それなあに」
「ママにみせて」
「ちょうだい」
赤ちゃんの持っているものを指さして、「見せて」とか「ちょうだい」と手を出すと、ママに手渡すことを「応答の提示・手渡し」といいます。
1歳前後の赤ちゃんは、このような物を介してママとコミュニケーションをとる「共同注意(ジョイントアテンション)」を身につけることで、相手の気持ちを推測したり、共感することができるようになります。
2絵本の読み聞かせ
赤ちゃんにどう話しかけたらいいのか分からない…というママにおすすめなのが、絵本の読み聞かせです。絵本には、赤ちゃんの興味をひく楽しい絵に、簡潔で分かりやすい文章が添えられているので、発語の促進にぴったり。
最初は意味が分からなくても、繰り返し読み聞かせを行なうことで、徐々に絵と文のつながりが理解できるようになります。さらに、赤ちゃんの寝かしつけにも効果的なので、入眠儀式として取り入れてみてはいかがでしょう。
3ママとパパの会話を弾ませる
ネイティブの会話を聞くと、英会話が上達するのと同じように、赤ちゃんの発語を促す上で重要となるのが、生の会話を聞かせることです。ママとパパの会話を耳にすることで、コミュニケーションの楽しさを学ぶことができます。
ママやパパが楽しそうに会話しているのを見ると、赤ちゃんも仲間に入りたくなって、発語への意欲が高まるはず。そのため、赤ちゃんがママとパパの会話に関心を示した際は、意識して楽しげに話してみましょう。
4手遊び歌で遊ぶ
手遊び歌とは、「大きな栗の木の下で」や「おべんとうばこのうた」のような振り付きの歌のこと。言葉に楽しい手の動きが加わって、赤ちゃんの言葉に対する興味が深まるでしょう。
月齢が低いうちは、ママが実際に歌いながらやって見せてあげるようにして、お座りができるようになったら一緒にやってみると、楽しみながら発語を引き出すことができます。
5おもちゃのラッパを吹く
「発語にラッパは関係あるの?」と思われるかもしれませんが、赤ちゃんがラッパを吹いて遊ぶことで、呼吸が鍛えられて発語につながります。
吹いても吸っても音が鳴るラッパなら、音を出すためには「吸う」と「吐く」の両方を意識的に行う必要があるので、自然と呼吸機能がアップするのです。
1歳のお誕生日が近くなったら、次のようなラッパで赤ちゃんと一緒に遊びましょう。
純国産お米のらっぱ
People(ピープル)
表面にデコボコやギザギザがあるデザインなので、赤ちゃんでも握りやすく、感触を楽しみながら遊ぶことができます。
生後8ヶ月くらいの赤ちゃんから、音を出すことが可能です。
材料は国産米で、しかも日本国内で製造されているので、安心して赤ちゃんを遊ばせられますね。
吹いても吸ってもぷっぷ~笛
Toyroyl(トイローヤル)
生後8ヶ月から使うことができる、音を鳴らして楽しむラトルです。商品名にある通り、吹いても吸っても音が出るのが特徴。
また、真ん中のお魚がクルクル回るので、指先の発達にも役立ちます。
無塗装でネジなどの部品を一切使っていない安全設計で、軽くて持ちやすいのもポイントです。
発語の遅い子に起こりやすいトラブルに注意!
赤ちゃんの成長には個人差があるので、必ずしも早く発語したからといって良いとは限りません。ただし、発語が遅れることで、思わぬトラブルが起こりやすくなります。
特に、発語の遅れが次のようなトラブルにつながることから、ママは普段から注意が必要です。
癇癪を起こしやすい
自分の気持ちを相手に伝えたいのに、上手く伝えられないことにイライラして、癇癪を起こすことがあります。赤ちゃんがカーっとなって、ママのことを叩いたり、物を投げつけたりすることも…。
言葉は出なくても理解はできているので、赤ちゃんが癇癪を起こした際は、「嫌なんだよね」とか「○○したいんだよね」と、ママが赤ちゃんの気持ちを代弁してあげることで、気持ちを落ち着かせてあげましょう。
ぐずりやすい・すぐ泣く
発語がうまくできない赤ちゃんは、泣くことでしか自己主張ができないので、感情的になるとすぐに愚図ったり、泣き出したりすることが多くなります。
ただ泣くばかりで、赤ちゃんが何を訴えたいのか分からないと、ママの方が泣きたい気分になってしまいますが、あきらめずに赤ちゃんの気持ちに寄り添ってあげることが大切です。
口より先に手が出てしまう
お友達が遊んでいたおもちゃで遊びたい時や、お友達が割り込んでき時に、「貸して」とか「やめて」という言葉が出ないので、相手を叩く・つかむ・押し倒すなど、つい手が出てしまいます。中には噛みつくという子も…。
ママとしては仲良く遊んでほしいのに、お友達を泣かせてしまうこともしばしば。赤ちゃんが何かを伝えたそうにしていたら、横から声をかけるなどして、さり気なく助け船を出してあげましょう。
赤ちゃんの発語の遅れが気になる時は…
一般的には、赤ちゃんは一歳ごろから発語を始めるとされていますが、言葉の発達には個人差があることから、早く話す子もいれば、遅れる子います。そのため、一歳で発語が見られないからといって、それほど神経質になる必要はありません。
ただ、ママがどうしても赤ちゃんの言葉の遅れが気になるという場合は、次のようなところで相談してみるといいでしょう。
- お住まいの地域の保健センター
- 子育て支援センター
- 乳幼児健診
1歳前後で受ける乳幼児健診は、無料で受けられる公的健診では1歳6ヶ月児健診、任意健診では9~10ヶ月児健診があります。申込み方法や日程を知りたい場合は、お近くの保健センターに問い合わせると分かります。