赤ちゃんは飛行機にいつから乗れる?注意点/料金/便利サービス
年末年始やゴールデンウィーク、夏休み、里帰り出産など、赤ちゃんと一緒に飛行機での旅行や、実家へのお披露目などを計画しているママは少なくありませんよね。けれど、初フライトの事前準備を怠ると、道中や機内でかなり困ってしまうことも…。
空の上は気圧が違い、赤ちゃんにも負担がかかります。「泣き声がうるさい!」と睨む、心無い人も実際にいますし、ママがしっかり対応しないと、辛いフライトになってしまいます。そこで事前に、いつから赤ちゃんが飛行機に乗れるのか、航空会社の赤ちゃん連れへのサービス、赤ちゃんが飛行機に乗るときの注意点(耳抜きなど)などをチェックしておき、楽しい初フライトにしましょう。
赤ちゃんが飛行機に乗れるのはいつから?
国内線でも海外線でも赤ちゃんが飛行機に乗れる時期は決まっています。里帰り出産をする人はしっかりと覚えておきましょう。
JAL/ANAの国内線はいつから?
赤ちゃんがJALやANAの国内線に乗れるようになるのは、同伴者がいる場合に限り生後8日からと規定されています。これは、旅行出発日の年齢を指しています。
ママが抱っこしてもOKですし、赤ちゃん用の座席をとり、チャイルドシートをつけて乗せることもできます。
JAL/ANAの国際線はいつから?
国際線の場合も国内線と同様で、生後8日以上であれば、飛行機に乗ることができます。機内のトイレには、おむつ交換台もついていますし、事前申し込みをすれば、赤ちゃん用ベッドの貸し出しサービスもあります。ただし、座席や機種によっては利用できませんので、事前に確認しましょう。
他にも紙おむつ(MかL)、粉ミルク、哺乳瓶、エプロン、フォーク、スプーンなどもありますが、種類や数などが十分ではないため、自分で持って行くようにしましょう。
赤ちゃんの飛行機料金と座席
赤ちゃんの飛行機料金は無料だと思っているあなた、国内線と国際線では料金が異なりますし、状況によっては無料とならないこともあるんです。
国内線
赤ちゃんの飛行機料金は、座席を利用するかどうかでも変わってきます。座席を利用せず、同伴者(ANAでは12歳以上、JALでは16歳以上)と一緒に座る場合は無料になります。大人1人につき3歳未満の乳幼児2人までいっしょに乗ることができます。
この場合、3歳未満なら一人目は無料、2人目はチャイルドシートを使用して座席に座ることになります。そのため、2歳以下であっても小児運賃の座席を購入することになりますので注意しましょう。座席の料金は、小児運賃ですので大人運賃の50%の金額となります。
ただし、出産予定日から28日以内の妊婦さんの場合、同伴できるのは3歳未満の乳幼児1人までになっていますので気をつけましょう。また、一緒に乗る乳幼児は座席を購入し、チャイルドシートを使用して一人で座席に座ることが条件となっています。子供が満2歳~3歳未満の幼児の場合、チャイルドシートを使用しなくても、一人で座席に座らせることができます。
赤ちゃんを座席に座らせる場合のチャイルドシート
- JALにはチャイルドシートの無料貸し出しサービスがあり、3日前まで予約できますが、数に限りがありますので早めの予約を心がけましょう!
- ANAにはチャイルドシートの貸し出しサービスがありません。座席予約をして、日本(MLIT)・欧州(ECE R44)・米国(FMVSS1)承認のチャイルドシートか、CARESを持参しましょう。また、チャイルドシートやCSRESの種類に指定があるため、ANAのHPを確認しましょう
国際線(ANA・JAL)
国際線の場合でも、赤ちゃんが座席を利用するかどうかでも変わってきます。赤ちゃんが座席を利用せず、同伴者といっしょに座る場合は、幼児運賃の料金(大人運賃の10%の金額)となります。
ただし、赤ちゃんでも座席を利用する場合は、小児運賃の料金(大人運賃の75%の金額)を支払う必要があります。
ちなみに、満2歳以上は、必ず座席を利用しないといけません。
また、JALのみチャイルドシートの貸し出しサービスもあり、国際線の場合は出発の96時間前までの予約となっていますが、こちらも数に限りがありますので、早めに予約しましょう。
運賃は、国内線と同様に幼児運賃と小児運賃が設定されていますが、一部幼児運賃の設定のない場合があったり、割引率が異なる場合があったりすることがあります。また、赤ちゃん連れの場合は座席にも細かな指定があることから、座席指定して事前予約するときには、航空会社や旅行会社に赤ちゃん連れであることを伝えましょう。
赤ちゃんを飛行機に乗せるときの7つの注意点
赤ちゃんが飛行機で泣くことだけを心配しているママさんパパさん。赤ちゃんと飛行機に乗る際は他にも注意すべき点が色々ありますので、しっかりとチェックしておきましょう。
1手荷物に着替えを入れておく
赤ちゃんは汗をかきやすいですし、母乳やミルクを吐いたり、うんちがオムツからはみ出してしまったりと、常にトラブルが想定されますよね。ですから、手荷物に着替え最低1組は必須です。離陸して高度が上がると、気温が下がりますので、バスタオルが1枚あると、おくるみやひざ掛け、おむつ替えシートにもなり何かと便利です。
また、機内で赤ちゃんが吐いたり、うんちで服を汚したりした時は、周囲への臭いの迷惑が気になりますよね。強力消臭効果のある袋を持って行くと安心ですよ。
A隣のおじさんごめんなさい
子供が5ヶ月の時実家に連れて帰るために、初めて飛行機に乗せました。暖かい時間帯を狙って飛行機をとったためか、耳抜き代わりに母乳を飲ませたためか、たった1時間なのに飛行機の中でうんちをしてしまったんです。
シートベルト着用サインが消えていたので助かったのですが、おむつ替えにトイレに行くと、なんとうんちがおむつからはみ出していて…。着替えさせたのですが、座席に着くと隣のおじさんがこちらを見て咳込んでしまい…。
「なに?」と思った次の瞬間、またうんち臭くて…。なんとビニールに入れてあるカバンの中の汚れたベビー服が元凶だったんです。
実家で姉にその話をすると、「赤ちゃん連れで出掛ける時は、消臭ビニールを持ち歩かないとね」と言われ、BOSもらいました。こんなのがあるなんて知らなかったですが、次から安心して飛行機に乗れるようになりました。
2自分達に合った座席を選ぶ
前方の座席は
- バシネットを使う
- 足元が広い方がいい
- 飛行機への乗り降りが楽な場所がいい
という人におすすめです。
首が座らない赤ちゃんの場合、特にバシネットがあると便利ですので、前方がおすすめですよ。ただし、全ての飛行機で使える訳ではありませんので、座席を予約する前に確認しましょう。
また、前方のテレビ画面の壁のすぐ後ろの席は、足をバタバタさせる赤ちゃんが、前の座席を蹴って迷惑を掛けずに済み、席を立つのも楽なのでおすすめです。
後方の座席は
- 空いている席が多い場所がいい
- 横の通路が広い場所がいい
- 赤ちゃんがつかまり立ちをするので、後ろの座席に人がいない方がいい
と言う人におすすめです
掴まり立ちをする赤ちゃんは、座っているのが辛くて、泣いたり暴れたりすることがあります。そのため、ママの膝や、隣の座席に立たせることがありますが、後ろを除いて後部座席の人をジロジロ見ます。それはそれで、微笑ましいく、大抵の人は喜んで相手をしてくれたりもしますが、気になる場合には、最後尾の座席がおすすめです。また、最後尾は座席数が少なく、通路が広いこともあるため、トイレに行くのも楽ですよ。
3赤ちゃんの生活リズムに合わせる工夫を!
生後3ヶ月未満であれば、赤ちゃんも寝ている時間が長いため、飛行機に乗ることも想像しているよりは楽かもしれません。厄介なのが生後4ヶ月以降で、目が覚めている時間が長い上に、じっとおもちゃや絵本を見ることよりも、ずりばいやハイハイで動きたくて仕方ない月齢なのです。
対策としては、空港のキッズスペースなどで飛行機に乗る前にたくさん身体を動かして遊ばせておくようにしましょう。そして、飛行機の中で母乳やミルクでお腹いっぱいにし、遊びもお腹も満足して、ぐっすり寝てくれるように誘導していきましょう。
4早めに予約する
夫婦で並びの座席を希望していたり、時間帯に関して希望があったりするなら、早めに予約することが大切です。普段の生活リズムで寝ている時間と飛行機に乗る時間とを合わせるようにしたり、赤ちゃんの機嫌の良い時間帯にしたりすることも大切ですから、時間帯にはこだわりたいですね。
また、修学旅行などの団体客が重なっていた場合に、赤ちゃんがうるさくて眠れないときのことも考慮して、他のフライトにずらすことも必要となってきますから、変更にも対応できるように余裕を持って計画を立て、早めに予約することが大事なのです。
5おもちゃは音の出ないものにする
いくら赤ちゃんのお気に入りだからといっても、音の鳴るおもちゃは周りにいる人にも迷惑になるのでNG。赤ちゃんがぐずることには「仕方ない」と思う人が多いのですが、おもちゃの音には「周囲への配慮が足りなすぎる」と不快に感じる人もいます。
機内では寝る人や静かに本を読む人など様々な人がいるため、「騒いで周囲に迷惑をかけない」というマナーを守って搭乗している人がほとんどです。ですから、赤ちゃんには寛容でも、赤ちゃんをしつけるべきママやパパのマナー違反には、寛容ではないので注意しましょうね
6体温調節をこまめに
赤ちゃんは大人よりも体温が高く、体温調節も苦手なため、飛行機の中が大人にとってはちょうどいい温度でも、赤ちゃんにとっては暑過ぎたり寒過ぎたりすることもあります。脱ぎ着しやすい衣服にし、バスタオルやブランケットを持参するなどして、体温調節に気をつけましょう。
7早めに座席につくようにする
赤ちゃん連れの場合、ゆとりのある行動が大切です。赤ちゃん連れの場合、他の搭乗者が搭乗する前に、優先的に登場させてもらえますので、搭乗口には早めに行きましょう。
座席についたらおもちゃ、飲み物、ケープ、おやつなどを使いやすくセットしたり、荷物を足元に置いたりと、何かとバタバタしますが、他の乗客が乗り込んでくると、狭くて身動きがとりにくくなりますので、手早く準備しましょう。離陸後ママが慌てずのんびりしていると、赤ちゃんもリラックスできて比較的落ち着いて過ごせますよ。
赤ちゃんを飛行機に乗せるときのお助けアイテム
フライト中は赤ちゃんのトラブルにお助けアイテムで対応するのがおすすめです。いくつか持って行くとかなり安心できますので、飛行機に乗る前に忘れずに準備しましょう。
授乳ケープ
赤ちゃんがぐずったときの最強兵器として、おっぱいやミルクに頼るママも多いはず。授乳ケープを持っていれば、気兼ねなく座席で授乳ができるので便利です。また、ママも授乳しやすい服を着ていた方が楽ですよ。授乳ケープがない場合は、バスタオルと洗濯バサミで代用するのも一つの手です。
抱っこ紐
座席をとらずママやパパがずっと抱っこしている場合、抱っこの負担を少しでも軽減するために、抱っこ紐があると便利です。また、シートベルト着用サインが点灯している間も、ママがシートベルトを着用して、赤ちゃんを抱きかかえるだけですので、赤ちゃんの安全確保のためにも、抱っこ紐があると安心ですね。
新しいおもちゃや絵本
お気に入りのおもちゃでも良いとは思いますが、いつもと違う目新しいおもちゃや絵本は、ぐずった赤ちゃんの気を惹くのに最適です。航空会社によっては飛行機のぬいぐるみやミニ絵本をプレゼントしてくれて、おもちゃや絵本を貸し出ししてくれるサービスもありますが、すぐに飽きてしまいますので、多少荷物になっても自分で持って行っておく方が万全でしょう。
紙パックの飲み物
国際線では液体の持ち込み制限がありますが、乳幼児の麦茶やイオン飲料は、機内で飲む分に関しては持ち込みOKです。気分転換するときや水分補給に飲ませると良いですが、赤ちゃんがよく使うストローマグに入れていると、上空で蓋を開けたときに、気圧の変化で中身が噴き出すことがあるのです。
機内に持ち込むなら、赤ちゃん用の100ml程度の紙パックに入っている麦茶やイオン飲料がおすすめですよ。
赤ちゃんの飛行機搭乗と鼓膜への影響
飛行機に乗ると、大人でも耳がキーンとなることがありますよね。これは、通常中耳と咽頭部をつないでいる耳管に空気が通って外部の気圧と中耳の気圧を一定に保っているはずが、離着陸時の急激な気圧の変化によって、耳管が閉じられてしまい、鼓膜の内側と外側で圧力の差が生まれることで引き起こされる症状です。
この症状がひどくなると航空性中耳炎といい、痛くて泣き出し、吐いてしまう赤ちゃんもいます。軽症の場合は数分から数時間で治るので心配ないのですが、飛行機に乗るときに風邪をひいていたり、アレルギー性鼻炎だったりすると、重症化して強い痛みや耳鳴り症状が現れ、適切な処置をおこなわなければ数日治らないままのことがあるのです。
赤ちゃんの航空性中耳炎予防
風邪やアレルギー性鼻炎、蓄膿症は、飛行機に乗せる前に治療しておきましょう!薬を貰っている場合は、きちんと服用させましょう
赤ちゃんの飛行機での耳抜きの方法とタイミング
航空性中耳炎によって、耳の不快感が原因で赤ちゃんがぐずっているようなら「耳抜き」をしなければなりません。
一般的にはスキューバダイビングで用いられる耳抜き(バルサルバ法)をしますが、これは赤ちゃんに自分でするのは難しいですよね。
離着陸のタイミングは気圧の変化があり、航空性中耳炎を起しやすくなりますので、水分やミルク、母乳を与えましょう!耳抜きができます。また、卵ボーロなどのおやつが食べられる赤ちゃんは、おやつを噛んで顎を動かすと痛みが軽減します。
寝ている赤ちゃんはそのままで大丈夫ですが、赤ちゃんを飛行機に乗せる時は、できるだけ授乳のタイミングを、離陸時に合せるようにしておきましょう。
赤ちゃん連れに便利な航空会社のサービス
ANAやJALなどの航空会社では、赤ちゃん連れに便利なサービスをおこなっています。機内でのベビーベッド、チャイルドシート(JALのみ)の用意、おもちゃや絵本の貸し出し、紙おむつの用意、赤ちゃん用の食事などのサービスを基本としている他、赤ちゃん連れに嬉しい独自のサービスもあるので、詳しくみていきましょう。
ANAの国内線
事前改札できる優先搭乗サービスは有名ですが、他にも搭乗口までのベビーカー貸し出しサービスや、客室乗務員がミルクを作ってくれるサービス、哺乳瓶の簡単な洗浄サービスもあります。
さらに、オムツ交換台付化粧室もありおむつ替えが楽にできる他、保護者が化粧室を利用する時、赤ちゃんを客室乗務員に預けることもできるなど、物の貸し出しだけでなく、細かなところまで気を配ったサービスをしてくれるので、赤ちゃん連れでも気分良く飛行機を利用できますよ。
ANAの国際線
出発空港と乗り継ぎ・到着空港にて、空港でのチェックインカウンターから搭乗ゲートまで、降機から乗り継ぎカウンターまたは到着ロビーまで、案内の手伝いをしてくれるエアポートサポートというサービスがあります。ただし、大人1人に3歳以下の子供を1人以上同伴している場合に限ります。搭乗72時間前までの事前に電話予約が必要になります。
また、出発24時間前までに予約すると、ベビーミールを用意してくれます。アレルギーのある赤ちゃんの場合は、出発96時間前までに予約すると、アレルギー対応のベビーミールを用意してくくれますよ。
JALの国内線
「ママ&ベビーおでかけサポートガイド」によって、赤ちゃん連れのママが機内で快適に過ごすために知って得する情報を提供してくれています。また、「クラスJ」利用の際に後方に3歳未満の赤ちゃんの優先座席を用意してくれています。ただし、座席数に限りがあるので、早めに予約するようにしましょう。
JALの国際線
国際線では、0~8ヶ月までの赤ちゃんに、エプロン、スプーン、瓶詰め離乳食が付いたポーチ、9ヶ月~2歳までの乳幼児に、特製BOX入りのチャイルドミールを提供してくれます。ただし、メニューなどは路線によりことなります。事前予約が必要ですので、早めに航空会社に確認予約しましょう。