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【里帰り出産】妊婦/赤ちゃん連れの飛行機搭乗ポイントまとめ

【里帰り出産】妊婦/赤ちゃん連れの飛行機搭乗ポイントまとめ

妊婦だって赤ちゃんだって、空の旅は安全!飛行機での里帰り出産での注意点をチェックして、安心して良いお産を迎えましょう。

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【里帰り出産】妊婦が飛行機に乗る時期と注意点・赤ちゃん連れフライトの完全ガイド

妊娠中は、心身ともに大変デリケートな時期です。環境の変化を避けたいところですが、里帰りのために飛行機を利用しなくてはいけない場合もあります。

「もしも何かあったら…」「お腹の赤ちゃんに影響は?」と、何かしら不安や疑問を持つ妊婦さんが多いかと思います。ここでは、妊婦が飛行機に乗ることの体への影響、航空会社の規定、そして注意点を詳しくご紹介します。

妊婦の飛行機搭乗:時期とフライトが与える影響

「妊娠中に飛行機に乗るのは危険だ」と言われることがありますが、妊娠経過に問題がなく、ママに充分な体力があれば、お腹に赤ちゃんがいても飛行機での移動は、過度に危険なものではありません。

ただし、万が一の体調悪化を考えれば、安定期と呼ばれる妊娠16週~妊娠28週(妊娠中期)内の移動が比較的安全であるといえます。

フライトが妊婦さんの体に与える影響とリスク

飛行機内座席

フライト中は気圧や温度が地上とは変化しますし、長時間同じ姿勢でいることのリスクもあります。特に、妊娠中は血栓ができやすい状態にあるため、エコノミークラス症候群(旅行者血栓症)のリスクが高まるため、注意が必要です。

フライト中起こりがちな不快な症状とリスク

・気圧の変化:耳鳴りや頭痛、息苦しさなどの症状があらわれることがあります。
・酸素濃度の低下:地上の約8割まで酸素濃度が低下し、胸の圧迫や呼吸が苦しくなることがあります。
・乾燥:フライト時間が長くなるほど湿度が低下し、喉や目の痛みなどの症状が現れる場合があります。
・エコノミークラス症候群(旅行者血栓症):長時間座っていることで血栓ができやすくなります。妊娠中は血栓症のリスクが高い状態なので、特に注意が必要です。

妊娠中のトラブルがある場合は必ず医師に相談を

妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などの合併症がある場合や、切迫早産、前置胎盤など、赤ちゃんや胎盤に何らかのトラブルがある場合は、妊娠週数に限らず飛行機での移動はあまり推奨できません。

妊娠経過に異常がない場合でも、妊娠中に飛行機に乗るのであれば、必ず主治医に相談をしてください。ママと赤ちゃんの安全にかかわることですので、独断での判断は避けてください。

 

里帰り前の飛行機搭乗制限:いつまで乗れる?

空港チェックカウンター

里帰りの時期は主治医に相談して決めるのが最善ですが、一般的に妊娠35週までに飛行機での移動を済ませるのが安心でしょう。これは、妊娠36週以降になると、いつ陣痛がきてもおかしくないため、航空会社による搭乗制限が設けられるためです。

各航空会社による搭乗制限と診断書

各航空会社によって搭乗規定が若干異なりますので、予約をするときには各航空会社のサービスセンターに必ず問い合わせをしてください。

国内の大手航空会社の大半は、出産予定日から28日以内(妊娠36週以降)の搭乗には、医師の診断書が必要とされます。これは、フライト中に陣痛や早産が起こるリスクに備えるためです。

規定上、申請の必要がない時期でも、搭乗する時には、客室乗務員さんに自分が妊娠していることを伝えておきましょう。その方がフライト中に細やかなケアをしてもらえますし、万が一の時の対応もスムーズになります。妊婦さんや赤ちゃんへの体のことを考えれば、飛行機での里帰りは安定期の終わる妊娠28週を目安に、余裕をもって済ませたいものです。

国内大手の航空会社の主な搭乗規定

・出産予定日から28日以上前(妊娠35週頃まで):特に申請の必要なし
・出産予定日から28日以内~8日前まで(妊娠36週・37週):医師の診断書の提出が必要
・出産予定日から7日以内(妊娠38週以降):診断書の提出と医師の同伴が必要
※詳細は各航空会社のホームページを参考に、必ずご自身で確認してください。

 

妊娠中に飛行機に乗るときの注意点7つのポイント

妊娠中は体内の血液量が増加して心臓への負担が増えるなど、体の調子が非妊娠時とは異なりますので、万全の準備をして飛行機に乗ることが大切です。次の7つのポイントに気を付けて、里帰りを楽しみましょう。

母子手帳と保険証は必ず携帯しましょう

妊娠中、特に里帰りをする妊娠後期の場合は、出産が早まる可能性もあります。飛行機に乗る際には、必ず母子手帳や保険証を手荷物で携帯し、万が一の時に対処できるようにしておきましょう。

母子手帳は、これまでの妊娠経過を記録した貴重な資料であり、緊急時に医師が医療の判断材料にする重要な情報源です。緊急時の連絡先などの記載も忘れずに行ってください。

通路側でトイレに近い席を予約しましょう

座席につく女性

妊娠後期は膀胱が圧迫されるため、どうしてもトイレの回数が増えてしまいます。周りの乗客に気兼ねなくトイレにたてるよう、通路側の席を予約するのがおすすめです。

つわりがあるママや、お腹が大きくなったことで乗り物酔いをしやすくなる時期でもありますので、トイレの近くの席だと安心感があります。予約をするときに妊娠していることを告げて、フライト中も過ごしやすい席を確保してください。

フライト中の炭酸飲料を控えましょう

機内は乾燥していますので、こまめな水分補給をした方が良いのですが、フライト中は炭酸飲料は控えた方が無難です。なぜなら気圧の低下により、お腹の中で炭酸ガスが膨張してしまうからです。

ただでさえお腹が大きくなって苦しいのに、お腹が張るのは大変です。妊娠後期はできるだけ糖分を控え、お茶や水で水分補給をしましょう。服もお腹を締め付けすぎない、ゆったりとした服の方が、フライト中は快適に過ごせます。

感染症対策にマスクを着用しましょう

マスク着用で飛行機の座席に座る女性

飛行機内は乾燥していて、長時間のフライトになると湿度は20%以下にまで低下することもあります。空気が乾燥している時はウィルスなどの病原菌の活動も活発になりますので、感染症予防のためにママはマスクを着用しましょう。

妊娠中は免疫力(抵抗力)が低下し、風邪やインフルエンザにかかりやすい状態です。密閉された空間に不特定多数の乗客が長時間乗る機内ですから、予防をするに越したことはありません。病原菌は粘膜の荒れたところから体内に侵入しますので、こまめに水分補給をして、喉の乾燥を防ぐのも、感染症予防に効果的です。

エコノミークラス症候群に特に気を付けましょう

長時間同じ姿勢で座っていなければならない機内で特に注意したいのは、エコノミークラス症候群(旅行者血栓症)の発症です。

これは、長時間座っていることにより下肢が圧迫されて血流が滞り、血栓が生じて肺などに詰まってしまう危険な症状です。妊娠中は大きくなったお腹のために下肢がうっ血しやすく、下肢静脈血栓症のリスクが高い状態です。長時間座りっぱなしにならないように、定期的に席を立って積極的に体を動かすように心掛けてください。

エコノミークラス症候群の予防法

・定期的にトイレに行くなどして立ち上がり、下半身の血流を良くしましょう。
・座ったままで足首を上下に動かしたり、立った状態でかかとを上げてつま先立ちを繰り返すなど、足の運動を行いましょう。
・足のうっ血対策のために、着圧ソックス(むくみ解消ソックス)の着用も効果的です。
・血液粘度の上昇をおさえるために、こまめに水分補給をしましょう。

延長ベルトを活用しましょう

フライト中は乱気流の発生も予想されるため、お腹に赤ちゃんがいるからこそシートベルトをする必要があります。お腹が大きくなるとシートベルトが窮屈に感じることがありますが、無理にお腹を圧迫する必要はありません。

飛行機のシートベルトは、延長ベルトをつけ足すことができますので、遠慮なく客室乗務員さんに相談をしましょう。窮屈な姿勢でいることで気分が悪くなることも多いので、キャンディーやタブレットなど、口の中の不快感を抑えてくれるようなものを用意しておくと安心です。

荷物は最小限を心掛けましょう

肩掛けバッグ一つで空港内を歩く妊婦

里帰りの時にはあれやこれやと荷物を持ってしまいがちですが、機内は狭いものです。大きな荷物を持ち歩くのは身体に大変負担がかかりますし、荷物で座席を埋めてしまっては、具合が悪くなったときにゆっくり休むこともできません。

荷物は最小限にすることを心掛け、大きな荷物は宅配便で送るようにすることをおすすめします。

 

里帰り終了:赤ちゃんとの自宅に戻る時期と料金

飛行機を使って里帰りをしたのであれば、当然里帰りから自宅に戻るのも飛行機を使ってになります。赤ちゃんと一緒に飛行機に乗れる時期がいつからなのかがポイントになります。

赤ちゃんは生後8日目から搭乗可能

国内線でも国際線でも、赤ちゃんは生後8日目から搭乗ができるようです。意外と早いうちから飛行機に乗れて驚くママも多いのではないでしょうか。

とはいえ、飛行機の中は気圧の変化も激しく、健康な人でも体調不良を起こすことはよくあります。自宅に戻る時期は、赤ちゃんが無事に育っていることと、ママの体が十分に回復した時期を見計らって決めることが大切です。

里帰り終了・自宅に戻る時期は生後1ヵ月すぎが目安

里帰りを終了するのは、飛行機を使わない場合と同じ、生後1ヵ月を過ぎた頃が目安です。赤ちゃんの健康状態を考慮し、念のためにお医者さんにも相談をしておくと安心でしょう。航空会社によっても若干の違いはあるようなので、念のため予約をとるときに確認をするようにしてください。

赤ちゃんの運賃(国内線・国際線)

・国内線:3歳未満の乳幼児で座席を使用しない場合、無料(LCCは規定が異なる場合があります)。
・国際線:2歳未満で座席を使用しない場合、大人の約10%の幼児運賃が適用されることが一般的です。
※いずれも座席を利用する場合は小児運賃が必要です。事前に確認してください。

搭乗中の赤ちゃんのケア 3つのポイント

搭乗中の赤ちゃんのケア 3つのポイント

・耳抜き対策:フライト中は気圧の変化で耳が詰まりますが、赤ちゃんは自分で耳抜きができません。特に離陸時、着陸時は気圧の変化が激しいので、母乳や飲み物を飲ませてあげると自然に耳抜きができます。
・体温調節:機内は一定温度が保たれていますが、エアコンの風があたると体感温度が急激に変化します。靴下や洋服を調節して、快適な環境を作ってあげましょう。
・乾燥対策:機内は乾燥しています。脱水症状の進行が早いので、こまめに水分補給をしてあげましょう。

 

赤ちゃん連れで飛行機に搭乗する時の5つのポイント

里帰りを終了して帰るときは、まだ赤ちゃんが小さい時です。早めの予約で快適に過ごせる座席を指定するなど、次のような赤ちゃん連れだからこその準備を忘れずに行いましょう。

早めの予約で座席指定!バシネットの活用

おむつ替えや授乳など、赤ちゃんのお世話で頻繁に席を立つことが予想されます。授乳をする場合は、人目につかない通路側でない方が人目につかずに行いやすいでしょう。

また、最前列にはベビーベッド(バシネット)が利用できる座席もあるので、おすすめです。最前列は比較的スペースが広く、赤ちゃんのお世話もしやすいです。人目を気にせず授乳をするためにも、授乳用のケープなどの持参は忘れないようにしましょう。

バシネットとは?どうやって予約するの?

バシネットとは、赤ちゃんを寝かせておける機内用のベットのことです。赤ちゃんが小さく、首が座っていない時にはバシネットを活用すると、ママがずっと抱いていなくても良いので快適です。座席に固定することができるので、乱気流などの時も安心です。

バシネットは数に限りがあり、使える座席が限られています。また、利用できる赤ちゃんの年齢や体重、身長などは、各航空会社によっても違いまので、必ず事前に航空会社に問い合わせをして予約をするようにしてください。

なお、赤ちゃんを寝かせたまま移動させることができる便利なベビーカーは、ほとんどの航空会社で機内に持ち込むことができません。預かり荷物扱いになってしまいますので、搭乗前に慌てないように、荷物の準備を計画的に行いましょう。

計画的に、早めの行動を心掛けましょう

空港ロビーの人ごみ

赤ちゃん連れの移動は、赤ちゃんの状態やお世話の様子によって大きく予定が変わりがちです。飛行機の場合は出発時間が決まっていますので、早め早めの行動を心掛けましょう。

空港には1時間以上余裕をもって到着することをおすすめします。その方が搭乗前におむつ替えも余裕で済ますことができますし、ママもリラックスして旅を楽しむことができます。赤ちゃんがお昼寝をする時間を狙って飛行機に乗るよう計画したり、授乳時間を工夫するなど、赤ちゃん連れのフライトは、入念な計画と早めの行動が成功の秘訣です。

おむつ替えは早め早めを心掛けましょう

機内でのおむつの交換は、基本的にトイレでするのが基本です。おむつ交換台のついたトイレが用意されていますが、すべてのトイレに交換台がついているわけではないので、機内に入ったらどのトイレが使えるかチェックをしておきましょう。

離着陸時や乱気流が発生している時など、シートベルト着用サインが点灯している間は、トイレに立つことはできません。赤ちゃんのおむつ替えもできませんので、おむつ替えはできる時に、早めに済ませておくと安心でしょう。搭乗前も、あらかじめおむつ替えを済ませてからがベストです。

こまめに水分補給をしてあげましょう

哺乳瓶

ママに対しても言えることですが、機内はとても乾燥しています。赤ちゃんは脱水症状の進行も早いので、ミルク、もしくは水分補給を怠らないようにしてあげて下さいね。

国際線でも液体物の持ち込み制限があるのですが、赤ちゃん用の飲み物は保安検査を通ることができます。赤ちゃんの耳抜き対策としても飲み物を飲ませるのは効果的なので、こまめな水分補給を心掛けましょう。

機内でのグズリ対策をしておきましょう

赤ちゃん連れのフライトでママが一番心配するのは、赤ちゃんか泣きだしてしまわないかということでしょう。こればかりは、その時の運次第なのですが、赤ちゃんに無理強いをできるものではありません。もちろん、周囲への配慮も必要ですが、客室乗務員さんも何かと気にかけてくれますので、あまり心配しすぎず、気を楽にして飛行機を利用すると良いでしょう。

赤ちゃんがぐずるときには、抱っこであやして気分転換をはかるのも良い手です。抱っこひもを使うとママの負担も軽くなります。

 

航空会社のサービスをフル活用して快適なフライトを楽しみましょう!

妊娠中の里帰り、また小さな赤ちゃん連れの搭乗など、飛行機以外の手段がなく里帰りをするのは、とても不安なことかもしれません。しかし、これまでご紹介してきたように、航空会社のサービスは充実しています。

ママ向け、特に赤ちゃん向けのサービスは実に細やかです。優先搭乗サービスや、ベビーカーの優先返却など、赤ちゃん連れに嬉しいサービスも多くありますので、ぜひ利用しましょう。機内でもおもちゃのプレゼントや絵本の貸し出しサービスもあります。

また、ママがトイレ行くときには客室乗務員さんが赤ちゃんの面倒を見てくれることもあります。あまり頼りすぎて、赤ちゃんをほったらかしにするのはいけませんが、遠慮をしないで、フライトのプロをどんどん頼りましょう。必要以上に遠慮をする必要はありません。甘えられる時はさまざまなサービスに甘えて、ママも快適な旅をエンジョイしてくださいね。

この記事を書いたライター
小森ひなた

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪