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ステップファミリーがうまくいかない原因とは?崩壊を防ぐ6つの知恵と体験談

ステップファミリーがうまくいかない原因とは?崩壊を防ぐ6つの知恵と体験談

「子どもを愛せないかもしれない」「前の父親と比べられる」といった親の悩みから、「気を遣われて疲れる」という子どものリアルな本音まで、当事者たちの体験談を包み隠さずご紹介。血の繋がりだけではない、新しい家族の絆を築くためのヒントが隠されています。

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ステップファミリーがうまくいかない原因&崩壊させない知恵6つ

日本の家族形態は目まぐるしく変化していて、今や3組に1組の夫婦が離婚し、そのぶん再婚率が上昇してステップファミリーが急増しています。厚生労働省の人口動態統計などを見ても、新婚カップルの約4分の1が再婚者を含むという結果が出ており、子どもを連れて新しいパートナーとの生活に踏み切る人が増えています。

しかし、「夫婦は愛情で結びついていても、相手の子どもまでをいきなり無条件に愛せるかというと、現実はそう簡単ではない」と悩む人は少なくありません。子どもの戸惑いや後々のトラブルを考えると、再婚に踏み切れないという声もよく聞かれます。今回は、子連れ再婚が生み出すステップファミリーの実状やうまくいかない原因を紐解きながら、家族を崩壊させないための具体的な対処法についてご紹介していきます。

「ステップファミリー」とはどんな意味?

ステップファミリーとは?

皆さんは「ステップファミリー」という言葉を正しくご存知でしょうか?親の子連れ再婚によってできた、前の配偶者との子どもを含んだ新しい家族関係のことで、「ステップ」とは「継親子関係」を意味する言葉です。

一言にステップファミリーといっても、次のように様々なパターンがあります。

  • 前の配偶者との子どもを連れて、結婚歴のない(初婚の)パートナーと再婚する
  • 前の配偶者との子どもを連れて、離婚歴のあるパートナーと再婚する
  • お互いに前の配偶者との子どもを連れて再婚する

ステップファミリーは、連れ子である子どもの年齢や性別、人数、これまでの生活環境によっては、子どもが葛藤を抱えたり、大人同士が気を使いすぎて生活に支障が出ることも多いため、普通の結婚以上に「家族を少しずつ創り上げていく」という強い覚悟が必要な関係ともいえますね。

ステップファミリーが難しい関係である5つの原因

血のつながりがあってさえ難しいのが家族関係ですが、ステップファミリーの場合は、全く別々のルールで生きてきた大人と子どもが突然一つ屋根の下で暮らすことになります。ちょっとしたボタンの掛け違いで関係が一気に崩れてしまいがちですので、まずは「なぜうまくいかないのか」その原因を論理的に理解しておきましょう。

生活習慣や価値観のギャップが大きい

日本のステップファミリーの多くは、新しい継親が「実の親の代わり(父親役・母親役)」になろうと頑張りすぎる傾向があります。短期間で無理に「普通の家族」の枠に当てはめようとするため、大人も子どももプレッシャーを感じて戸惑うことが多いようです。

頭では「今日から家族だ」と理解していても、食事のマナー、休日の過ごし方、金銭感覚など、これまで別々の環境で培ってきた生活習慣のギャップをすぐに埋めることは容易ではありません。その結果、お互いに気を使いすぎて顔色をうかがうようになり、家の中が息苦しくなってしまうのです。

無意識に「以前の家族」と比べてしまう

ステップファミリーの生活がスタートして少しでも意見が食い違うと、ついつい「前のパパ(ママ)の時はこうだった」「再婚する前の、母子だけの生活の方が気楽だった」と、過去の環境と比較をしてしまいがちです。

継親の側も、「こんなに尽くしているのに懐いてくれない」と理想の家族像と現実を比べて挫折感や失望感を感じやすく、少しうまくいかないことがあるだけで「こんなはずじゃなかった」と関係づくりを諦めそうになってしまう人が多いようです。

「血のつながり」を意識して自己嫌悪に陥る

再婚した夫婦の間に新しい命(セメントベビーと呼ばれることもあります)が誕生することは喜ばしいことですが、「これから生まれる実子への愛情」と「継子への愛情」に差が出てしまうのではないかと不安になるあまり、関係がギクシャクしてしまうこともあります。

付き合いの浅い継子に対する気持ちと、血を分けた実子に向ける気持ちに違いがあるのは、人間としてある意味自然なことでもあります。しかし、その「気持ちの差」に罪悪感を抱き、苦しんでしまう継親も多いのです。また、赤ちゃんが生まれることで、継子が「自分の居場所がなくなる」という強い焦燥感を感じ、わざと反抗的な態度をとって親の気を引こうとする(試し行動)こともあります。

継子が親の再婚を受け入れられない

窓際で体育座りして悩んでる子供

家族関係がスムーズにいくかどうかは、子どもの年齢や発達段階が重要なポイントになります。一般的に、まだ物心がついていない幼児期や、精神的に自立しつつある高校生以降は、比較的環境の変化を受け入れやすいと言われています。逆に、多感な思春期や受験期だと、見知らぬ大人が家に入り込んでくることへの抵抗感が強く、新しい家族を拒否してしまうケースが多いようです。

また、実親との別れ(死別・離別)の傷が癒えていない場合、新しい親を受け入れることは「本当の親を裏切ることになるのではないか」という子どもなりの深い葛藤を生みます。この心のケアをおろそかにすると、継親を敵視するようになってしまいます。

単純に「人間としての相性」が悪い

アドラー心理学でも「10人いれば、2人は何もしなくても気が合い、1人は何をしても合わない」と言われるように、どれだけ大人が努力をしても、単純に「性格の相性が合わない」人間関係というものは存在します。継親と継子のパーソナリティがどうしても噛み合わず、お互いにストレスを抱えてしまうことも少なくありません。

相性ばかりは無理に変えることはできません。その場合は「無理に親子の愛情で結ばれよう」とするのではなく、「同居人として最低限のルールを守って平和に暮らす」という割り切った関係性にシフトするなどの柔軟な対処が必要になります。

ステップファミリーの悩み…先輩ママ・パパのリアルな体験談

大人も子どもも複雑な心を抱えているステップファミリー。実際のパパやママ達はどのような悩みを抱え、どう乗り越えようとしているのでしょうか。

みちこ
44歳

血のつながりは難しい

2年前に当時12歳の娘を連れて、子連れ再婚しました。相手にも4歳の男の子がいて、夫婦2人、2人の子供と一緒に暮らすようになりました。最初のうちはやはりお互いの子供がうまく再婚を受け入れてくれるかどうか不安で、相手の子の方ばかりをかまってしまったり、娘に対して遠慮ばかりをしたりして、家族がギクシャクしている期間は1年以上続きました。

家族4人がお互いの顔色をうかがいながらスタートした生活でしたが、2年がたってようやく子供達が「お父さん」「お母さん」と呼んでくれるようになり、ちょっとしたことでも相談ができるような家族になることができました。

たろう
31歳

子供は欲しいけれど…

5年程前に子供2人を連れた妻と結婚しました。私は初婚です。妻には当時5歳と3歳の娘がいたのですが、まだ小さかったのですぐに私になついてくれ、私も子供好きでしたのですぐに家族で仲良くなれました。ただ、自分の子供を作ることはヤッパリ不安です。

もちろん小さい頃から一緒にいるので、血がつながらなくても娘への愛情は変わらないとは思うのですが、実子ができてしまった場合やはり実子の方が可愛くなってしまい、扱いに差が出るような気がします。妻は気にしなくてもいいと言ってくれていますが、自分としては子供を作ることに不安を感じてふんぎれていません。

ひろみ
31歳

まさか学校で…

小学2年生の息子と3歳の娘を連れて夫と再婚しました。ステップファミリーとなった当初、下の娘はすぐ夫に懐いたのですが、上の息子は前の夫が好きだったためか今の夫を警戒していたようです。そんな矢先、学校で個人面談があり「最近ご家庭で何か環境の変化がありましたか?実は学校で落ち着きがなくなり、お友達への乱暴な言動も増えていますし、勉強も頭がいいお子さんなのにテストの点がかなり下がっていて…。」と先生に言われました。

私達夫婦は共働きですが、昼間はおばあちゃんが見てくれていますし、夫は休みの日には子供達と遊んでくれたり遊びに連れて行ってくれたりして、頑張ってくれています。それでもやはり息子なりにストレスを感じていて、上手くいかない影響がでて私自身とても落ち込みます。焦らず時間が必要なのですね。

ステップファミリーへの「子どもの本音」体験談

親が再婚すると知ったとき、子どもはどのような思いを抱えているのでしょうか。良い関係を築けたケースと、葛藤を抱えたままのケース、それぞれの体験談をご紹介します。

さゆちゃん
20歳

仲良しです

私の母は兄が5歳、私が2歳の時に父と離婚して、しばらく親子3人で暮らしていたのですが、私が15歳の時に今の義父と再婚しました。母は私たち2人を連れた子連れ再婚でしたが、義父は別れた奥さんが子供を引き取っていたので、5年前から母と義父と兄と私で生活をしています。

ウチの場合は義父が私たちの生活の中に加わっただけという印象なので、それほど抵抗はありませんでした。義父も口数が多い方ではありませんが、特に私たち子供に気を使いすぎるという感じではないので、受け入れやすかったのかな。でも、それまでは学校の行事に母しか来てくれなかったのに、義父が結構マメに参加してくれたので。嬉しかったですよ。
今は、兄は大学で県外に出てしまったので、母と義父と3人で暮らしていますが、母も仕事をしているので、家事を3人で分担して仲良くやっています。

チコ
24歳

妹は仲良くやっているけれど…

私の母は私が小さい頃に亡くなり、しばらくは父と私、3歳下の妹とで家族3人で暮らしていました。10年ほど前に父は今の義母と再婚して、家族4人のステップファミリーになりました。再婚当時私は14歳でしたが、頭では父の再婚は良いことだと思っていましたが、やっぱり不満でした。妹は小さかったからかすぐに義母に打ち解けていましたが、私はあんまり仲良くなれず、今でも義母がいろいろと気を使ってくるのが負担です。

仲が悪いという訳でも、義母が嫌いという訳ではありません。父と義母と妹は親子という感じで、私だけが浮いているような気がして、私は大学入学を期に1人暮らしをはじめて、一定の距離を置いています。

ステップファミリーを崩壊させない!6つの知恵

両親と手を繋いで歩いている女の子

どんな家族でもトラブルはつきもので、血縁があっても必ずしも家族円満というわけではありません。信頼し合い、支えあう良い家族関係は、一人ひとりが「お互いを理解しよう」と努力をすることによって少しずつ創り上げられるものです。問題を未然に防ぎ、関係を前向きに育むための「6つの知恵」をご紹介します。

間違った「家族の理想像」や思い込みを捨てる

「継母は意地悪だと思われるのではないか」「再婚したからには、実の親と同じように子どもを愛さなければならない」といった完璧すぎる理想像や思い込みが、自分自身を苦しめ関係を壊してしまうことがあります

何事も相手によって状況は変わります。無理に「お母さん」にならなくても、「信頼できる年上の同居人」「頼れるおじさん・おばさん」というフラットなポジションからスタートする方が、子どもにとっても息苦しさがなく受け入れやすいことが多いです。世間の「普通の家族」の枠組みを捨てて、自分たちなりの心地よい距離感を探りましょう。

問題から目を背けず、少しずつ歩み寄る

「一緒に暮らせば、自然と愛情が湧いて幸せな家族になれる」という考えは幻想です。今まで全く違う環境で生活してきた大赤の他人が、最初からうまくいくはずがありません。違和感やトラブルが起きるのは「当たり前の通過儀礼」だと受け止め、一つ一つルールをすり合わせていく努力が不可欠です。

相手の価値観を否定せず、「うちではこういうルールだったんだけど、これからはどうしようか?」と、当たり障りのない話題から少しずつ話し合い、新しい家族の土台を固めていきましょう。

「いきなり親子になろう」と焦ることはやめる

「一日も早く懐いてほしい、仲良くなりたい」と思うあまり、大人が無理に距離を縮めようと張り切ると、子どもは心のテリトリーを侵されたと感じて逆に警戒感が強くなってしまいます

ステップファミリーは、狭く長い階段を家族全員で一緒に昇っていくような関係です。大人も子どもも焦って駆け上がろうとすれば、息切れしてつまずいてしまいます。「適度な距離を保ちながら相手を観察する時間」をしっかり設け、子どものペースに合わせて徐々に歩み寄る心の余裕を持ちましょう。

「家族」ではなく「ひとつのチーム」としての意識を持つ

キャンプ場でみんなで料理をしてる家族

いきなり「今日から新しいパパ(ママ)だよ」と家族愛を強要されるのは、子どもにとって酷な話です。最初は親子の情愛を求めるのではなく、スポーツチームやシェアハウスのような「ひとつのチームとして協力して生活を回していく」という意識を持ちましょう。

「お父さん・お母さん」と呼ばせることにこだわらず、「〇〇さん」「〇〇くん」と呼びやすい名前で呼び合うのも良い方法です。家事を分担したり、一緒に買い物に行って荷物を持ってもらったりと、「生活を支え合う共同作業」を積み重ねることで、少しずつチームとしての信頼感と連帯感が高まっていきます。

「一対一の関係」を意図的に大事にする

父親の肩を揉む女の子

「みんなで一緒に」を重視しすぎると、かえって本音が言えず気を遣ってしまいます。対人関係の基本は一対一です。継親と継子が2人きりでゲームをしたり、共通の趣味の話をしたりする時間を作ることで、個別の親密度が増していきます。

そして何より重要なのが、実親と実子(血の繋がった親子)だけの「一対一の時間」を必ず確保することです。新しいパートナーに気を遣うあまり実子を後回しにしてしまうと、子どもは「親を取られた」と感じて深く傷つきます。「あなたが一番大切だよ」と2人きりで愛情を伝える時間を意識して作ってください。

悩みは夫婦で共有し、パートナーとの絆を最優先する

子供のことを相談してる夫婦

ステップファミリーにおいて様々な問題が起きるのは想定の範囲内です。ここで一人で悩みを抱え込んだり、継親に「もっと子どもと仲良くしてよ」と丸投げしたりするのは絶対にNGです。

ステップファミリーの土台となるのは、親子の愛情ではなく「再婚を決意した夫婦の強い絆」です。夫婦間のコミュニケーションが不足していると、家族全体が不安定になります。子どもは親の姿をよく見ています。夫婦がお互いを思いやり、笑顔で支え合う姿を見せ続けることが、子どもに「この家は安心できる場所だ」と思わせる最大の安心材料になります。

悩みを相談できる強い味方!ステップファミリー支援団体

再婚生活の中で「実子と継子の扱いの差に自己嫌悪してしまう」「誰にも相談できない」と孤立感を深めてしまう親は非常に多いです。そんな時は、一人で抱え込まずにステップファミリーを支援する専門団体の力を借りることをおすすめします。

日本にも「SAJ(Stepfamily Association of Japan)」という非営利の支援団体があり、ステップファミリー特有の葛藤を乗り越えるための専門的な情報提供や、当事者同士が悩みを共有できるグループ活動(ピアサポート)を行っています。同じ境遇の人たちと「うちもそうだよ!大変だよね」と共感し合えるだけで、心の負担は驚くほど軽くなります。

焦らず、自分たちだけの「新しい家族のカタチ」を築こう

ステップファミリーは、血のつながりという「無条件の絆」がないゼロからのスタートだからこそ、お互いに努力し合い、思いやりを積み重ねることで、血縁以上の強い信頼関係を築ける可能性を秘めています。

すぐに理想の家族になれなくても大丈夫です。「今日は普通に挨拶ができた」「一緒にテレビを見て笑えた」といった小さな一歩を喜び合いながら、焦らずゆっくりと、皆さんのペースで新しい家族のカタチを創り上げていってくださいね。

この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。