月刊絵本『こどものとも』がオススメ!1年購読した感想まとめ
子供にたくさんの絵本に触れて、豊かな想像力や言葉を身につけてほしい。そう思った時に、非常に便利なのが絵本の定期購読という方法です。
筆者は、数ある絵本の定期購読サービスの中から、福音館書店で発行されている月刊絵本『こどものとも』を1年間購読してみたのですが、内容が非常に良質で親子のコミュニケーションツールとして最高だったため、迷わず次年度の継続を決意しました。
「本屋で買うのと何が違うの?」「途中で飽きない?」と迷っているママに向けて、『こどものとも』とはどのような絵本なのか、1年間購読して分かった特徴や、親にとっての意外なメリットを詳しくご紹介します。
ちなみに、こどものともシリーズには年齢に合わせて『こどものとも0.1.2』、『こどものとも年少版』、『こどものとも年中向き』、年長向きの『こどものとも』の4段階がありますが、本記事で単に『こどものとも』というときは、これら全4種類を総称しています。
定期購読の定番!『こどものとも』とは?
『こどものとも』とは、「ぐりとぐら」や「はじめてのおつかい」などで有名な福音館書店が発行している月刊の物語絵本です。大型書店では一部取り扱いもありますが、基本は半年~1年単位での定期購読で毎月新しい絵本に出会うスタイルが主流です。絵本は送料別で毎月自宅のポストに郵送してもらうことも、お近くの書店で受け取ることもできます。
対象年齢は生後10ヶ月~6歳(就学前)となっており、その年齢の子供たちの心の発達や発育にぴったりのテーマや言葉のチョイスで構成されています。2016年に創刊60周年を迎えた超ロングセラーであり、幼稚園や保育園を通しての「定期配本」としても広く親しまれています。
『こどものとも』ならではの4つの特徴と魅力
絵本の定期購読サービスは数多くの出版社や会社が行っていますが、『こどものとも』には他のサービスとは一線を画す明確な特徴がいくつかあります。
絵本はすべて「書き下ろしの新刊」だからかぶらない
絵本の定期購読サービスの中には、既存の有名な名作絵本を毎月送ってくれるものも多いです。その場合、「この本はもう持っているから別の本に変えてください」と毎月ラインナップをチェックして入れ替えの手続きをする手間が発生します。
しかし、『こどものとも』が画期的なのは、届く絵本がすべて「その月のための新作・書き下ろし絵本」という点です。絵本を執筆するのは、著名なベテラン絵本作家もいれば、今作がデビューとなる気鋭の新人作家など、非常に多様で個性的です。すべてが新作なので、手持ちの絵本とかぶる心配がなく、入れ替え手続きの手間が一切不要なのは忙しいママにとって大きなメリットです。
1冊389円!お財布に優しい圧倒的な低価格
『こどものとも』は毎月1冊、年間12冊の発行ですが、なんと1冊389円(税抜)、税込みでも420円強という破格の安さで購入可能です。書店店頭や園での受け取りではなく、自宅配送を希望する場合は送料が別途80~100円ほど掛かりますが、それでも半年(6冊)で3,000円程度、1年間(12冊)で6,000円程度です。
ちなみに筆者は、こどものとも年少版を定期購読し、近所の書店店頭での受け取りにしているので、1年間でたったの5,040円で済んでいます。
「定期購読に興味はあるけど、もし子供が読まなかったらもったいないな…」と足踏みしているママのニーズに、この低価格は力強く応えてくれます。
収納に困らず子どもが持ちやすい「ソフトカバー」
この低価格を実現できている最大の理由は、表紙が硬い厚紙ではない「ソフトカバー(薄い冊子のような形式)」であることです。
書店等で実物をご覧になることが難しい方もいると思いますので、写真付きでハードカバーとの違いを解説します。今回は『こどものとも年少版』を例に比較してみます。
左が書店で一般販売されている福音館書店の幼児絵本『わにわにのおふろ』、右がこどものとも2016年3月号の『のりまき』です。実は左の『わにわにのおふろ』も、もともとは『こどものとも年少版』としてソフトカバーで発表されたものが、人気を集めて後日ハードカバーで単行本化されたものです。
縦と横の比率はほとんど変わりませんが、ハードカバーの大きさは22センチ×横21センチ、ソフトカバーのこどものともは20センチ×19センチなので、ソフトカバー版の方が一回りコンパクトになっています。
なにより、表紙の質感が違います。ハードカバー版はツルツルとした頑丈な作りですが、こどものともの表紙はやや厚手の画用紙のような、さらさらしたマットな触り心地です。
次に背表紙です。どちらも中身の構成は24ページですが、厚さはあきらかに違いますよね。ソフトカバーは非常に薄いため、本棚を圧迫しません。
裏表紙です。ソフトカバー版の『こどものとも』にも、ちゃんと可愛らしい絵が入っています。
ちなみに、ハードカバーの幼児絵本シリーズ(2~4歳むき)は、ペラペラの紙カバー(帯カバー)はついていないのが通常で、税抜き800円前後が基本価格です。こちらも非常に丈夫でお買い得な価格設定になっています。
本を開いた時の感じは、ソフトカバーはハードカバーに比べれば自立しにくく、やや開きづらい感じもありますが、比べてみて初めてわかる程度で、普通に膝の上で読み聞かせをするのに支障は全く感じません。見開きいっぱいに描かれたダイナミックなページも、真ん中が隠れることなくストレスなく見ることができます。
せっかくなので重さも比べてみました。ハードカバーの『わにわにのおふろ』は24ページで重さ221g。一方のソフトカバー『こどものとも年少版』も同じく24ページですが、重さはわずか106グラムでした。
『こどものとも年少版』は、ハードカバーの半分以下の重さです。この「薄くて軽い」という特徴は、小さな子どもの手でも扱いやすく、ママがお出かけの際にバッグに2〜3冊忍ばせても全く苦にならないという素晴らしいメリットを生み出しています。
人気作は後日「こどものとも絵本」としてハードカバー化される
月刊絵本『こどものとも』で発表された作品のうち、特に読者からの反響が大きかった人気作は、数年後に福音館書店からハードカバー版の単行本「こどものとも絵本」として一般発売されます。(以前は「こどものとも傑作集」と呼ばれていました)
書籍化される際には、表紙や裏表紙のデザイン、色味などに細かな変更が加えられてブラッシュアップされることもあります。「定期購読で毎月読んでいたソフトカバーがボロボロになってしまったけれど、子供が本当に気に入っているからハードカバーが出たら一生の宝物として買い替える」というご家庭も多いです。
こどものともは年齢別に4種類!ラインナップの選び方
「こどものとも」は、年齢と発達段階に合わせて4種類に分けられています。子どもの成長に合わせてステップアップしていく楽しみがあります。
価格はいずれも1冊税別389円で、配送料なし(書店受け取りなど)の場合は年間税込み5,040円です。
こどものとも0.1.2(対象年齢:10ヶ月~2歳向け)
『こどものとも0.1.2』は、対象年齢10ヶ月~2歳向きで、赤ちゃんが初めて出会う物語として楽しめる絵本です。
福音館書店は、このシリーズを「赤ちゃんが絵本の楽しさに親しみ、ママやパパが赤ちゃんと心を通わせて語り掛けるためのツール」と位置付けています。リズミカルな擬音語や、赤ちゃんの目を引くはっきりした色彩が特徴です。
最大の特徴は、まだ手元がおぼつかない赤ちゃんが紙で手を切ったり、破いてしまったりしないように、全ページが丈夫なボードブック(厚紙仕様)になっていることです。口に入れてなめてしまっても大丈夫なように、紙やインクの安全性にも最大限配慮されています。
「0.1.2」という名前ですが、言葉の理解が早ければ1歳後半から次のステップ「年少版」に切り替えても十分に楽しめます。子どもの興味に合わせて選んであげてください。
- サイズ:20×19センチ(厚紙ボードブック)
- ページ数:22ページ
こどものとも年少版(対象年齢:2~4歳向け)
『こどものとも年少版』は、2~4歳児が対象です。お散歩で見つける動物や植物、毎日のお着替えや食事といった生活習慣など、この年代の世界の広がりにあわせて、身近な題材をもとにした分かりやすい物語が主体です。「年少版(3〜4歳)」とついていますが、イヤイヤ期真っ盛りの2歳児の心にもスッと入り込む内容が多く、我が家でも大活躍しました。
『おやおや、おやさい』や『わにわにのおふろ』、『くだもの』など、現在本屋さんで平積みされている超ロングセラーの多くが、この年少版から誕生しています。
- サイズ:21×20センチ(ここからソフトカバーになります)
- ページ数:24ページ
こどものとも年中向き(対象年齢:4~5歳向け)
『こどものとも年中向き』は、年中児である4~5歳をターゲットにしています。この時期になると想像力が飛躍的に発達するため、ページ数も文字数もぐっと増え、物語のテーマが日常から離れたファンタジーの世界へ広がっていくこともしばしばあります。日本の昔話や海外の民話なども増えてくるので、読み聞かせる大人も一緒に物語の世界に引き込まれます。
大人気シリーズ「そらまめくん」シリーズも、この年中版から生まれました。また、年中向きからは本のサイズも一回り大きなB5版に変わります。
- サイズ:B5判
- ページ数:28~32ページ
こどものとも(対象年齢:5~6歳の年長向け)
1956年に創刊したシリーズの原点であり、最高峰です。5~6歳の年長児向け『こどものとも』は、数々の歴史的名作を生み出し、今では親子2~3代で読み継がれる物語も数多く出版されています。
『ぐりとぐら』『ばばばあちゃん』『だるまちゃん』シリーズをはじめ、『ぞうくんのさんぽ』や『おおきなかぶ』など、誰もが子どもの頃に一度は読んだことのあるロングセラーは、すべてこの『こどものとも』から誕生しているのです。
5~6歳になり小学校入学を控えると、ひらがなを覚えて自分で絵本が読める子も増えてきます。しかし、福音館書店は「絵本は親子の絆を深める大切な時間を作るもの」と考えており、たとえ字が読めるようになっても、ママやパパの温かい声での「読み聞かせ」の時間を大切にしてほしいと呼びかけています。
- サイズ:B5判
- ページ数:28~32ページ
こどものとも以外の福音館書店の月刊誌ラインナップ
福音館書店では、物語絵本以外にも子どもの好奇心を刺激する素晴らしい月刊誌を発行しています。こちらも同じ価格帯で定期購読が可能です。
ちいさなかがくのとも・かがくのとも
動植物や人間の体、身近な物理現象などをテーマにした3~5歳向けの『ちいさなかがくのとも』と、5~6歳向けの『かがくのとも』は、「どうして?」「なんで?」と質問攻めにしてくる好奇心の塊のような子供に激推ししたいシリーズです。
ダンゴムシやどんぐりといった自然観察から、「かまぼこはどうやってできるの?」「血やうんちの役割は?」といった身近な疑問まで、月刊誌ならではの季節感あふれるテーマを深く楽しく掘り下げてくれます。(名作『みんなうんち』もこのシリーズから生まれました)
たくさんのふしぎ(対象年齢:小学校3年生〜)
小学生以上になると「たくさんのふしぎ」という月刊誌があり、自然科学だけでなく、歴史、数学、哲学、世界の文化など、多種多様で骨太なテーマが取り上げられます。その内容の深さと視点のユニークさには、大人でも思わず感心して読み入ってしまうほどです。
母の友(大人向けの育児情報誌)
福音館書店が発行する唯一の大人向け月刊誌が「母の友」です。育児雑誌によくある広告やキラキラした読者モデルのページはなく、子育てのリアルな悩みや絵本選びについて、保育の専門家や絵本作家が温かい目線で語りかけてくれる、文字通り「母の心の友」となる冊子です。A5版とコンパクトなので、家事のちょっとした隙間時間にも読みやすいですよ。
こどものともを申し込むには?バックナンバーの買い方
『こどものとも』などの月刊絵本を定期購読するには、以下の3つの方法があります。
- 近所の書店で申し込む:送料がかからず、毎月本屋さんに足を運ぶ楽しみができます。
- インターネットで申し込む:福音館書店の公式HPなどからすぐに申し込みでき、毎月自宅のポストに届くので買い忘れがありません(送料が別途かかります)。
- 幼稚園や保育園経由で申し込む:園が取りまとめている場合は、園を通じて申し込むことができます。
「定期購読する前に、どんな内容か一度見てみたい」という場合は、全国の書店でバックナンバーの取り寄せや購入が可能です。(※インターネット通販ではバックナンバーの単品購入はできないことが多いので注意してください)。
1年間購読してわかった!こどものともをオススメする3つの理由
最後に、筆者が『こどものとも年少版』を実際に1年間購読して感じた、リアルな感想とメリットをお話しします。
1親が選ばない「意外な絵本」に子どもが夢中になる
本屋さんで親が絵本を選ぶと、どうしても「絵が可愛いもの」「自分が知っている有名なもの」など好みが偏ってしまいます。しかし定期購読では、毎月全く違うテーマや画風の新作が自動的に届きます。
最初は「この絵柄、ちょっと個性的すぎてうちの子には合わないかも…?」と思った絵本にこそ、子どもが爆発的に食いつき、「読んで!読んで!」と何度も持ってくることが多々ありました。親の固定観念を壊し、子どもの新しい興味の扉を開いてくれるのは、定期購読ならではの最大のメリットです。
2収納を圧迫せず、子どもが「自分の本」として愛着を持つ
月刊で毎月届くと本棚がパンパンになるのでは…と心配していましたが、薄くて軽いソフトカバーなので1年分(12冊)並べても数センチの隙間にスッと収まり、全く収納スペースを圧迫しませんでした。
また、毎月自分宛てに届くこの薄い冊子を、子どもは「自分専用の特別な郵便物」として認識するようになり、ハードカバーの立派な絵本よりも愛着を持って大切に扱うようになりました。
3付属の保護者向け冊子「絵本のたのしみ」が最高に面白い
絵本に挟まって毎月届く、大人向けの薄い付録冊子「絵本のたのしみ」。これが実は隠れた名コンテンツなのです。今月の絵本を描いた作家さんが、どんな思いでこの絵本を作ったのか、アイデアの種はどこから来たのかという「創作の裏話」が語られています。
これを読んだ後に子どもに絵本を読み聞かせると、「このページの隅っこに描かれている小鳥には、作家さんのこんな思いが込められているんだな」と、親自身の絵本への理解と愛情が劇的に深まります。ただ文字を追うだけだった読み聞かせの時間が、親にとっても待ち遠しいワクワクする時間に変わりました。
1冊たった400円で、親子の時間をこんなにも豊かにしてくれる『こどものとも』。絵本選びに迷っているママには、心からおすすめしたいサービスです。



