昔話の絵本で学べる!日本/世界のおすすめ10作品&厳選セット
子ども時代に読んだ絵本として、真っ先に思い浮かべるのが昔話ではないでしょうか。昔話は、時代を超えて語り継がれてきた普遍的な教訓や道理を、時には面白おかしく、時には恐ろしく、時には感動を交えて子ども達の心に直接届ける強い力を持っています。
自分が親の膝の上で読んでもらい、ハラハラしたり笑ったりした昔話は、ぜひ我が子にも伝えていきたい宝物です。今回は、子どもに語り継ぎたい日本と世界の素晴らしい昔話絵本を計10冊と、プレゼントにも最適な絵本セットをご紹介します。絵本の読み聞かせは、親子の愛着形成を促すかけがえのない時間です。ママだけでなくパパも、休日のリラックスした時間などにぜひ読み聞かせをしてあげてください。
【日本の昔話】心に残る絵本5冊
「昔、昔、あるところに…」という決まり文句で始まる日本の昔話。このリズミカルな導入は、子どもを日常から一気に不思議な物語の世界へと引き込むスイッチの役割を果たします。勇敢な主人公が悪を退治する話、言葉を話す動物たちの恩返し、ユーモアたっぷりの笑い話など、日本の風土に根ざした物語は子どもの情緒を豊かに育てます。
数ある昔話の中から、子どもも大人も夢中になれる名作絵本を5冊厳選しました。単に読み聞かせるだけでなく、物語を通じた親子の対話も楽しんでくださいね。
1川端誠 落語絵本6 「めぐろのさんま」
秋の味覚・さんまにまつわる面白い話♪オチは・・・
作:川端誠
出版社:クレヨンハウス
価格:1,200円 + 税
落語の有名作「めぐろのさんま」を子どもにも分かりやすくダイナミックな構図で描いた絵本です。お殿様が庶民の味である「さんま」の美味しさに感動するという滑稽な筋立ては、身分や立場の違いをユーモアで乗り越える落語ならではの面白さがあります。
「お殿様、お魚を食べて目が飛び出ちゃったね!」「〇〇ちゃんもさんま好きだよね」と、身近な食の話題と結びつけると子どもの興味が深まります。テンポの良いせりふ回しを、ちょっと大げさな声色で演じてあげると、大爆笑間違いなしの一冊です。
2若がえりの水
こんな水あったらいいな「若返りの水」。飲んだおばあさんは??
文:川村たかし 画:梶山俊夫
出版社:教育画劇
価格:1,200円 + 税
山形県の民話として知られる「若返りの水」。欲張って若返りの水を飲みすぎたおばあさんが、なんと赤ちゃんになってしまうという展開は、幼児期に学びたい「何事もほどほどが大切」という教訓を視覚的に分かりやすく教えてくれます。
「おばあさん、お水をごくごく飲みすぎちゃったね。どうなると思う?」とページをめくる前に問いかけると、子どもの想像力が刺激されます。人間の欲の滑稽さと同時に、赤ちゃんになった妻を優しく抱き上げるおじいさんの夫婦愛も描かれており、読み終わった後に温かい気持ちになれる昔話です。
3はちかづきひめ
室町時代から伝わる日本版シンデレラストーリー!
再話:長谷川摂子 絵:中井智子
出版社:福音館書店
価格:800円 + 税
頭に大きな鉢をかぶせられた奇妙な姿の姫が、いじめや困難に耐え抜き、やがて幸せを掴むという「御伽草子」を代表する日本版シンデレラストーリーです。見た目の美しさではなく、内面の気高さや心の強さが真の幸せをもたらすという深いメッセージが込められています。
「鉢をかぶって前が見えなくて怖いのに、お姫様はえらいね」「意地悪されても泣かないで頑張ってるね」と姫の心の強さにフォーカスした声かけをすることで、子どもの折れない心(レジリエンス)を育むヒントになります。美しい日本画のタッチは、女の子の審美眼を養うのにも最適です。
4さんまいのおふだ
方言満載でテンポの良いハラハラドキドキの昔話絵本
再話:水沢謙一 画:梶山俊夫
出版社:福音館書店
価格:800円 + 税
やまんばから逃げる小僧さんと、和尚さんの知恵比べがスリリングに展開する大迫力の昔話です。「ちょっぴり怖いお話」は、親の膝の上という絶対的に安全な場所で体験することで、子どもの恐怖心をコントロールする力やカタルシス(感情の浄化)をもたらすと言われています。
「うわー、やまんばが追いかけてきた!逃げろー!」と膝の上で少し体を揺らして臨場感を出してあげると、子どもはキャーキャーと大喜びします。最後は和尚さんの機転でやまんばをやっつけるため、「頭を使えば怖いものにも勝てる」という勇気をもらえる一冊です。
5へっこきよめどん
優しさあふれるユーモアたっぷりの一冊
文:富安陽子 絵:長谷川義史
出版社:小学館
価格:1,000円 + 税
おならが強烈すぎる働き者のお嫁さんが、その凄まじいおならの威力で柿の木の実を落としたり、船を進めたりして大活躍する痛快な昔話です。子どもが大好きな「おなら」というテーマは、物語への興味を引きつける最高のフックになります。
「ブッブブー!おならで木が飛んでっちゃったね!」と大げさに笑い合うことで、日頃のちょっとした失敗やコンプレックスも「笑い飛ばせば強みになる」というおおらかな価値観を共有できます。長谷川義史さんのダイナミックな絵柄が、物語のユーモアをさらに引き立てています。
【世界の昔話】興味深い絵本5冊
世界中には、それぞれの国の風土や歴史を背景にした多様な昔話が存在します。外国の昔話は、生活習慣や登場する動物が日本とは異なり、子どもの「世界にはいろんな場所があるんだな」という多様性への気づきを自然に促してくれます。
イソップ童話やグリム童話など有名なものから、アフリカのユニークな民話まで、親子で新鮮な驚きを味わえる5冊をご紹介します。
1すてきな三にんぐみ
世界の名作絵本と言えばコレ!大人にも大人気の秀作
作:トミー・アンゲラー 訳:今江祥智
出版社:偕成社
価格:1,200円 + 税
黒マントに黒い帽子の恐ろしい泥棒3人組が、孤児の少女ティファニーちゃんとの出会いをきっかけに、奪った財宝を恵まれない子どもたちのために使うようになるという名作です。「怖い見た目の人が実は優しい」という展開は、物事を見た目や先入観だけで判断しないという深い視点を育てます。
「最初は怖かった泥棒さんたち、ティファニーちゃんに会って優しいおじさんに変わったね」と語りかけることで、人間の多面性や優しさの連鎖について考えるきっかけになります。青と黒を基調としたスタイリッシュな色彩も秀逸です。
2イソップのライオンとねずみ
「寓話の父」イソップの代表的なお話を格調高い絵でお届け
原作:イソップ 絵・再話:ワッツ,B. 訳:ささきたづこ
出版社:講談社
価格:1,600円 + 税
命を助けてもらった小さなねずみが、後に罠にかかった百獣の王ライオンを助けるというイソップ寓話の代表作。「どんなに小さく弱い存在でも、大きな助けになることができる」というメッセージは、大人に守られる立場の幼児にとって大きな自己肯定感に繋がります。
「ちっちゃなねずみさんでも、ライオンさんを助けられたね!」「〇〇ちゃんも、ママがいっぱい助けられてるよ」と日頃のお手伝いなどと結びつけて褒めてあげると、子どもの自信がさらに深まります。緻密で格調高いイラストが、物語の説得力を高めています。
3ラプンツェル
グリム童話の秀作!ラプンツェルと王子様の運命は?
原作:グリム 絵:サラ・ギブ 訳:角野栄子
出版社:文化出版局
価格:1,300円 + 税
高い塔に閉じ込められた長い髪の少女ラプンツェルが、王子様と出会い、過酷な試練を乗り越えて結ばれるグリム童話の秀作です。過保護な魔女から自立し、自分の足で外の世界へ踏み出す姿は、親からの精神的自立という普遍的な成長のプロセスを描いています。
「高い塔から外に出るのはドキドキするね」「最後は王子様と一緒に幸せになれてよかったね」と、困難の先にある希望を一緒に味わいましょう。ディズニー映画のアニメーションとは一味違う、繊細でロマンチックな影絵のようなタッチが、想像の世界を優しく広げてくれます。
4おおぐいひょうたん
現地の雰囲気が伝わる絵も◎。西アフリカの昔話。
再話:吉沢葉子 絵:斎藤隆夫
出版社:福音館書店
価格:362円 + 税
アフリカで身近な植物である「ひょうたん」が化け物になり、人間や動物を次々と飲み込んでしまうというスリル満点の西アフリカの昔話です。最後に大きくなったひょうたんを機転を利かせて退治し、みんながぞろぞろと助け出される展開は、日本の「おむすびころりん」などとは違うダイナミックさがあります。
「わあ!うしさんもおうちも、全部食べられちゃった!」と大げさに驚きながら読むと、子どもはお話のスケールの大きさに目を丸くします。独特な土着感のある絵柄から、遠いアフリカの乾いた風や文化の匂いを感じ取ることができる異文化理解の入り口としても優れています。
5ひよこのかずはかぞえるな
おばさんの空想が膨らむサクセスストーリー!?
作:イングリとエドガー・パーリン・ドーレア 訳:せたていじ
出版社:福音館書店
価格:1,300円 + 税
「捕らぬ狸の皮算用」を体現したような、アメリカの古典的な教訓絵本です。卵を市場で売って、ひよこを飼って、豚を買って…とふっくらしたおばさんの空想はどんどん膨らみますが、最後はつまずいて卵を全部割ってしまいます。それでも「また明日、鶏が卵を産んでくれるさ」と明るく笑う姿が最大の魅力です。
「あーあ、卵が全部割れちゃった。でもおばさん、泣かないでニコニコしてるね」と語りかけ、失敗してもクヨクヨせず前を向く楽観的な生き方を伝えてあげましょう。完璧主義で失敗を恐れがちな子どもに、「失敗しても大丈夫」という安心感を与えてくれます。
プレゼントにおすすめ!昔話絵本のセット
桃太郎や一寸法師などの王道の日本昔話や、アンデルセン童話などの名作は、教養の基礎としても一度は子どもに触れさせておきたいものです。毎日の読み聞かせの習慣作りや、入園・入学などの節目のお祝いにぴったりの昔話セットをご紹介します。
1第二期子どもとよむ日本の昔ばなし 全12巻セット
昔話研究の第一人者・小澤俊夫氏監修の昔話集
監修:小澤俊夫
出版社:くもん出版
価格:5,400円 + 税
昔話研究の第一人者が監修した、物語本来の骨格と語り口を大切にした本格的なシリーズです。「昔々」から「とっぴんぱらりのぷう」といった耳に心地よい伝統的な言葉の響きが、子どもを深いお話の世界へと誘います。
「昔の人は、こうやって夜にお話し合いをしてたんだね」と日本の伝統文化に触れるきっかけにもなります。コンパクトなサイズ感で、寝る前の布団の中や、お出かけ先のちょっとした待ち時間にもサッと取り出して読み聞かせができる実用性の高さも魅力です。
2名作よんでよんで おやすみ前のお話366話 4冊入り
1日1作!読み聞かせにぴったりの名作絵本
監修:尾木直樹 文:西本鶏介 絵:コダイラヒロミ 文:大石真
絵:*すまいるママ* 絵:たちもとみちこ
出版社:学研プラス
価格:2,980円 + 税
「毎日の読み聞かせを習慣にしたいけれど、本を選ぶのが大変」というママやパパを強力にサポートしてくれるセットです。1日1話、ちょうど良い長さで完結するように編集されており、睡眠前のリラックスした親子のルーティンを作るのに最適です。
「今日は〇日だから、このお話だね」と子ども自身にページを開かせることで、日付やカレンダーへの興味も自然と湧いてきます。巻末の解説を読めば、「なぜ主人公はこんな行動をしたのか」という子どもの素朴な疑問にも、自信を持って答えてあげることができます。







