子供の性格と環境・遺伝の関係に関する記事

子供の性格に悪影響でしかない親の行動7つ【環境・遺伝と心の関係】

子供の性格に悪影響でしかない親の行動7つ【環境・遺伝と心の関係】

子どもの性格には、家庭環境や親との関係性が大きく関係してきます。子どもの性格に悪影響を与えてしまう親のNG行動とは一体?!

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【子どもの性格は遺伝?】性格形成における親の悪影響とNGな接し方・健全な育て方を解説

顔や体型だけでなく、子どもの性格も遺伝するのでしょうか。これについては、現在も心理学や脳科学の分野で研究が続けられています。

結論から申し上げますと、子どもの性格は、「遺伝要因」と「環境要因」の相互作用によって形成されることが、最新の研究でわかっています。遺伝的な素質ももちろんありますが、育った家庭環境や親との関係性(育て方)によって、性格は大きく変わるのです。

たとえば、兄弟で性格が正反対というケースもありますが、これは生まれ順による親の期待や接し方の違い、あるいは兄弟間の相互作用など、環境要因が大きく影響していると考えられます。親の接し方が、子どもの健全な性格形成にどのような影響を与えるのかを理解することは、非常に重要です。

環境と遺伝、それぞれ子どもの性格にどう影響するのか

家族のシルエットとDNA構造

遺伝や環境が子どもの性格にどのような影響を与えるのかは、多くの心理学者が長年研究してきたテーマです。ここでは、性格を構成する2つの主要な要素について解説します。

1.遺伝要因が影響する「気質(きしつ)」

研究結果によると、子どもの性格において核となる「気質(Temperament)」は、遺伝による影響が大きいとされています。気質とは、生まれつき備わっている他者や外界に対する基本的な行動パターンや情緒的な反応傾向のことを指し、具体的には以下の要素が掛け合わされています。

     
  • 活動性:運動量やエネルギーのレベル
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  • 順応性:新しい環境や変化への慣れやすさ
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  • 反応の強さ:喜びや怒りなどの感情表現の激しさ
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  • 気分の質:普段の機嫌がポジティブかネガティブか

この親から遺伝する気質が、性格の土台となります。しかし、気質がそのまま性格になるわけではありません。ドイツ人心理学者であるアイゼンクによる双生児研究など、多くの研究でこの遺伝的要因の存在が明らかになっています。

2.環境要因が影響する「性格(パーソナリティ)」

環境は子どもの性格にどのような影響を与えるのでしょうか。気質という核を覆うようにして、環境による影響が肉付けされ、具体的な「性格(パーソナリティ)」が形成されていきます。

生まれながらにしての気質は遺伝の影響が強く出ますが、誕生してからの養育環境や親との関係性、学校での経験、友人関係などによって、性格は徐々に形成されていくのです。つまり、子どもの性格は遺伝(気質)と環境(育て方)のどちらの影響も受ける、という相互作用の理解が重要です。

親は、子どもが持つ生まれつきの気質を尊重しつつ、その気質が健全に育つように環境を整える役割を担っていると言えます。

親のタイプ別NG行動!子どもの性格に与える悪影響とその対策

親の不用意な行動や言動は、子どもの健全な性格形成を妨げ、思春期以降の行動や人間関係にも影響を及ぼす可能性があります。夫婦で共通認識を持ち、日々の接し方を見直しましょう。

結果しか見ない親だと、自己肯定感が低い子どもになる 

子供の勉強を見守る親

テストや発表会は日頃の努力の集大成です。しかし、親が結果が悪かった場合に批判したり、結果が良かった場合でもその結果だけを褒めすぎたりすると、子どもは努力の大切さや、取り組む過程(プロセス)の価値を見失ってしまいます。

結果だけに注目されると、「良い結果を出さなければ愛されない」と感じ、失敗を恐れてチャレンジしない、自己肯定感が低い性格になる可能性があります。

     
  • OKな言い方:「100点なんてすごいね!毎日諦めずに頑張っていたから、結果が出たんだね!」(過程を評価)
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  • NGな言い方:「まぁ100点!やっぱりあなたは頭の良い子なんだわ!」(結果と能力のみを評価)

結果よりも、「頑張ったこと」「粘り強さ」「工夫した点」など、過程や努力を褒めてあげることが大切です。

両親が気分屋だと、人の顔色をうかがう子どもになる

親が感情のコントロールが苦手な「気分屋」だと、その時によって言うことや態度が違うため、子どもは非常に困惑します。

その結果、「今は話しかけても大丈夫かな」「何だか怒っているみたいだから今はやめておこうかな」などと、常に親の顔色をうかがう習慣がついてしまいます。親の顔色をうかがう子どもは、自発的な行動が起こせない消極的な性格になり、大人になってからも他人の評価を気にしすぎる傾向が強くなります。

常にヒステリックに怒鳴ったり、感情的に接したりしていませんか。子どもと接する時は、自分の感情を一時的に押し殺し、冷静に「子どもに本当に良い接し方」を考えてから行動するようにしましょう。

誰かと比べて批判すると、強い劣等感を持つ子どもになる

口を尖らす子供

兄弟や近所の子ども、友達などと自分の子どもを比べるのは親なら誰もがしてしまうことかもしれませんが、それを口に出して子どもに直接伝えるのは避けるべき行動です。

さらに、その内容が「あの子に比べて劣っている・できていない」などの批判的な内容だと、子どもは心に深い傷を負い、消えない劣等感を持ち続けるようになってしまいます。劣等感が強い子どもの性格は、自分に自信が持てず、他人をねたみやすい、あるいは過度に競争的になるという特徴があります。

子どもを誰かと比較するのではなく、過去のその子自身と比較し、「前よりできるようになったね」「これまでは時間がかかったけど、今回は早くできたね」というように、個人の成長に目を向けて褒めることが大切です。

過保護は依存心や自己中心的な性格を育む

手を挙げる子供

「子どもに対する過保護は良くない」とは昔から言われています。過保護の行き過ぎは、いつまでも大人になりきれず、親に依存したり、自己中心的な考え方しかできない性格になってしまう可能性があります。

過保護には、大きく分けて二つのタイプがあります。

     
  • 支配的な過保護:親の考えや希望を押し付け、子どもの世話を焼きすぎるタイプです。何でもやってくれる親に頼り、自発的な考え方や行動力が育ちません。
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  • 服従的な過保護:子どもの要求を何でも受け入れてしまうタイプの過保護です。我慢を知らない、社会性の低い性格になりやすい傾向があります。

子どもが自分でできることは、口出しせずに見守り、失敗する経験も大切にしましょう。親は見守り役・サポーターに徹することが重要です。

支配的な態度で拒否し続けると、神経質な性格になる

指差して怒る女性

「子どもは親の言うことを聞いて当たり前」という考えが強すぎる親は、子どもに対して支配的な態度を取ってしまいます。「あれをしろ」「これはやるな」といった支配的な態度で子どもに接し、失敗をすべて子どものせいにするような態度は絶対にNGです。

親の基準で全てを決められると、子ども自身が自分の何が悪かったのかが分からず、「細かいことを過度に気にし、原因を探る」ということを繰り返してしまい、とても不安が強く神経質な性格が形成されてしまいます。

子どもを支配するのではなく、「なぜそう思うのか」という理由を問い、子どもの意見を尊重する対話を心がけましょう。

子どもの自己肯定感を高める健全な接し方

親だって人間ですから、完璧な子育ては不可能です。しかし、親が意識して子どもの自己肯定感を高める接し方を実践することで、悪影響となる行動を防ぐことができます。

  • 無条件の愛を伝える:「〇〇ができなくても大好きだよ」と、存在そのものを肯定する言葉を日常的に伝えましょう。
  • 親の価値観を押し付けない:子どもの興味や関心、個性を尊重し、「やりたい」という意欲を大切にしましょう。
  • 感情の安定:親自身がストレスを管理し、感情的にならず冷静に接することが、子どもの安心感につながります。
  • 共感と傾聴:子どもが話す内容に対し、否定せずに「そう感じたんだね」と共感し、最後まで聞く姿勢を見せましょう。

子どもの性格形成に良い影響を与える行動は宝!

子どもの性格が形成される上で、親の行動はとても重要な環境要因です。親の愛情と接し方によって、子どもは生まれ持った気質を最大限に活かし、社会性や協調性といった健全な性格を身につけていきます。

自分の子どもとは言え一人の人間ですから、一定の尊敬と信頼を持って接することが大切です。それが、上記のような悪影響を及ぼす行動を防ぎ、子どもが自信を持って成長することにつながるでしょう。ぜひ、こちらの記事を今後の子育ての参考にしてみてください。

この記事を書いたライター
小森ひなた

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪