赤ちゃんが人見知りしなくて不安!そもそも良くないことなの?
赤ちゃんの人見知りはママのストレスとなり得ますが、人見知りしないのもまた赤ちゃんの発達やママの育て方の問題を疑い、育児への不安が強くなる要素の一つです。
極端な発達の偏りや遅れがある子供が、赤ちゃんの頃は人見知りしない子だったというケースもあるため、「うちの子ももしかして」と心配になるかもしれませんが、まずは冷静に赤ちゃんの様子を観察してみることが大切です。
赤ちゃんが人見知りしないのは良くないこと?
赤ちゃんの人見知りがいつから始まるかというと、一般的に生後半年~1歳ごろに始まる赤ちゃんが多く、2歳過ぎまでにはおさまると言われています。人見知りが始まる時期にも終わる時期にも個人差があり、なかにはまったく人見知りをしない赤ちゃんもいます。
ママとしては自分の子供が他の赤ちゃんと同じように人見知りをしてくれないと、「発達に問題があるのかな?」「私の育て方が悪いのかな?」と不安になることもあるでしょうが、必ずしも人見知りしないことが良くないこととは言えません。人見知りする赤ちゃんもいれば、人見知りしない赤ちゃんもいて、それぞれに個性なのです。
人見知りしない赤ちゃんにはメリットもある!ママ友だって作りやすい
赤ちゃんが人見知りをしないと、周囲の人も抱っこしてあやしたり預かったりしやすくなりますので、ママは育児を助けてもらいやすくなります。
赤ちゃんにとっても小さい頃から多くの人に親切にしてもらえることで、社会への信頼感を構築しやすくなりますし、社会性も育ちやすくなりますのでwin-win。
子育てサロンなどに出かけても、赤ちゃんが人見知りをして泣いてばかりだとママ友を作りにくいですが、人見知りをしないでご機嫌にしてくれていれば「今何ヶ月ですか?」って声をかけてもらいやすくなり、ママ友が作りやすくなるというメリットもあります。
赤ちゃんができることを見つめて!
赤ちゃんを人や育児書と比べてできないことばかり気にしていると、ママのストレスが大きくなってしまいます。真面目で一生懸命な性格のママほど育児ノイローゼになりやすいので、自分のストレス度をこまめにチェックし、できないことよりできることを見つめるように心掛けましょう。
赤ちゃんが人見知りをしない原因は?よくある3つの要因
人見知りするしないかは、赤ちゃんの生まれ持っての気質に大きく関係しますが、その他にも生まれてからの後天的な要素として、育ってきた環境によっても左右されるとも言われています。3つの人見知りしない原因をチェックしてみましょう。
1赤ちゃんが社交的で好奇心が強い性格だから
赤ちゃんが人見知りをする原因の一つは生まれ持った気質で、赤ちゃんにもおっとりしていたり神経質だったりと、生まれ持った性格(気質)があります。もともとすごく社交的で物怖じしない性格や好奇心の強い性格の赤ちゃんは、あまり人見知りしないことが多いです。
逆に人見知りする赤ちゃんの場合は、「近づきたいけれど怖い」という好奇心と恐怖心が葛藤しているという研究結果も発表されています。
ただし性格は経験や環境によって変わりますので、必ずしも赤ちゃんが今のままの人見知りしない性格の大人になるとは限りません。
2生まれた時から大勢の人と接する機会が多かったから
生まれた時から大家族の中で育っていたり、家族が社交的で他人と触れ合う機会が多かったり、生後間もない頃から保育園生活を送っているなど、人見知りする前の月齢が低い時期から大勢の人と接する機会が多い赤ちゃんの中には、人見知りしない子もいます。
他人への恐怖心などを感じる時期以前に、家族以外の人と過ごすことに慣れ、他人への抵抗感がなくなるためではないかと考えられています。
3人見知りしているのに親が気付かない
赤ちゃんが人見知りをしない意外な原因として、赤ちゃんが人見知りしているのに、ママがそのことに気付いていないという場合があります。
人見知りというとママやパパ以外の人の前で赤ちゃんがママにしがみついたり、ギャン泣きしたりという反応を想像しがちですが、実は人見知りしていてもあまり激しく表現しない子もいて、赤ちゃんの感情表現の仕方には個人差があるのです。
人見知りをしないと勘違いされている赤ちゃんの場合、知らない人の前では表情が硬くなっていたり、目が合うと視線をそらしていたり、いつもよりママのそばから離れない、といった静かな行動がみられることがあります。
ママがおしゃべりに夢中になっていて気づかなかっただけで、実は石のように固まっていたのかもしれません。赤ちゃんの様子をよく観察してみましょう。
赤ちゃんが人見知りしないのは個性!育て方や愛情不足を心配しないで
赤ちゃんが人見知りをしないと、「育て方になにか問題があったのかも」「愛情不足だから?」と考えてしまうかもしれませんが、育て方や接し方よりも個性によるところが大きいです。
同じ環境で育てた兄弟が人見知りする子としない子に分かれることはよくありますし、赤ちゃんが人見知りをしないからママとの愛着形成が全くできていないとも言えません。
赤ちゃんの頃は主養育者への愛着形成中。1歳半ごろまでは愛着を築いている最中ですので、十分な愛着が形成されていなくても当然なのです。
育て方で赤ちゃんが人見知りするしないかが決まるわけではないので、「愛情不足なのでは?」などとあまり悩まないようにしましょう。
特別なことをしなくても、赤ちゃんの求めにできるだけ答えていれば、自然に愛着は形成されますので、気長に赤ちゃんの成長を待ってあげましょう。
泣いたら抱っこするなど要求にこたえ、無理な時は「ちょっと待っててね」と声をかけ、後で「待っててくれてありがとうね」と笑顔で答えてあげれば、少しぐらい待たせてしまっても大丈夫です。
赤ちゃんが人見知りしないことと発達の問題との関係
発達に極端な偏りや遅れがある子供には、「目線を合わせようとしない」「あやしても笑わない」「ママがそばを離れても後追いしない」などの愛着行動がみられず、あまり感情を表現しないという特徴があります。
そのため、赤ちゃんが人見知りをしないとママは発達の遅れが心配になるのでしょうが、人見知りをしない赤ちゃんでも、ママと離れる時に泣いたり、ママが1人で外出して戻ってきた時に喜んでいる素振りが見られたりしたら、ちゃんとママを特別な存在だと認識していますので、あまり心配する必要はないのです。
赤ちゃんの頃に人見知りをしないというだけで発達の問題があるとは言えません。特に赤ちゃん期は発達に個人差が大きい時期ですので、1歳を過ぎてから突然人見知りをするようになったという子供もいます。
人見知りしないことが問題というよりも、感情表現をほとんどしないなどの様子が見られるかどうかがポイントになります。心配な様子が見られる場合は乳幼児健診を利用したり保健師さんに相談したりして、不安をため込まないように注意しましょう。
赤ちゃんが人見知りをしない!心配した先輩ママ達の体験談
人見知りをしない赤ちゃんはどのように成長していくのか、兄弟での違いはあるのかなど、あなたと同じ悩みを抱えていた先輩ママ達の体験談を見てみましょう。
Aまったく人見知りがなかった
5歳になる息子は、赤ちゃんの頃からまったく人見知りがありませんでした。小さい子が大好きで、児童館や公園に行くと、初対面の子でもいつも自分から寄っていく子でした。
今でもその社交性は健在で、幼稚園でも友達がたくさんいます。先生や保護者の方にもどんどん話しかけるので、時々私が恥ずかしい時もありますが、息子の個性だと思っています。
A兄弟で差が・・・
7歳と3歳の子がいます。上の子はママっ子で、いつも私にべったりでした。幼稚園に入園した時も、1年間ずっと朝離れる時に泣いていたくらいで、人見知りも激しかったです。
対照的に、下の子は全然人見知りしません。私がそばにいなくても平気なタイプで、買い物の時もいつも1人で走っていってしまったり、よその人に話しかけたりしています。発達への問題などは特にありませんが「同じように育てたつもりなのに、どうして兄弟でこんなに違うの?」って思ってしまいます。
A最近になって少し人見知り?
小さい頃から人見知りがなく、ご機嫌な時が多くて育てやすい娘でした。散歩している時に話しかけられた知らない人に抱っこを求めたときはヒヤヒヤしましたが、愛想がいいので、周りの人に可愛がられてきたと思います。
そんな娘も、3歳になり、幼稚園に入ってから人見知りらしき行動をするようになりました。門の前でお友達や先生に会うと、もじもじして私の後ろに隠れるようになったんです。
最初だけで、すぐに慣れるみたいなんですけどね。赤ちゃんのときは人見知りしなかったのに、後になって人見知りすることもあるみたいです。
A人見知りも後追いもなかった。
5歳の娘は、赤ちゃんの時を振り返っても人見知りがない子でした。軽度ですが発達に極端な偏りがあると診断されています。
いつも一緒にいる私よりも、たまにしか会わない友人や近所の人といる時の方がテンションが高く、後追いもありませんでした。人懐っこいのはいいのですが、そのうち知らない人についていくんじゃないかと心配してます。
A子供二人とも
高校生の息子と中学生の娘がいますが、二人とも生後2ヶ月から保育園に預けていたためか、どちらも人見知りっていう人見知りはなかったと思います。だからといってあまり社交的でもなく、とくに息子は無口でマイペースです。娘は相応に友達がいるようですが。
Aママの前では人見知りをしない赤ちゃんでした
私には二人の子供がいますが、上の子は赤ちゃんの頃に全く人見知りをせず、誰にでもよく笑う子で「スマイル君」と呼ばれていました。ところが1歳半の頃、私が手術をするためファミリーサポートの人に預けることになった時、息子は毎日ずっと泣いていたそうです。
私の前では全く人見知りをしたことがない息子。実は生まれてから誰にも預けたことがなかったので、安心していただけだったのです。私から離れると人見知りがひどい子で、旦那の性格に似たのだと後で分かりました。
人見知りしないからと心配しないで!赤ちゃんは変わりやすい
赤ちゃんなのに人見知りしないなど、育児書通りの成長をしてくれないとママがかえって不安になるため、育児書が必要かどうかは使い方次第だと考えている先輩ママは多いのですが、赤ちゃんの頃は発達のばらつきが大きいので、1歳を過ぎたら急に人見知りをするようになるケースも稀ではありません。
赤ちゃんの頃から全く人見知りをしない子もいますが、あれほど人見知りをしないことを心配した子が、成長と共に極度の人見知りになるなんてこともあり、赤ちゃんの頃の性格は大きく変わるものです。
子供が10歳前後になると近所の人に挨拶をしなったり、下を向いて目を合わせず声がちいさくなったりといった、人見知りに近い状態になる子供もいます。
A人見知りしない赤ちゃんだったのに…
娘は全く人見知りしない赤ちゃんで、他の子が人見知りをし始める6ヶ月頃になっても、娘だけよその人に笑顔で抱っこされていたので、母親としては複雑な心境でした。
ところが1歳2ヶ月の頃、主人の実家に帰省して久しぶりにお祖母ちゃんやお祖父ちゃんに抱っこされると、急に人見知りが始まりました。私から全く離れられなくなり、久しぶりに会ったのに申し訳ない気持ちになりました。
それ以来今でも人見知りが人より強く出る性格で、親としては心配でたまりません。あの頃の自分は赤ちゃんを親としてきちんと守り育てなければという責任感でいっぱいで、あるかないかわからない赤ちゃんの問題点を探し、ないものねだりをしていたんだと思います。
赤ちゃんが人見知りをしないことで疑われる発達の問題については、地域の6ヶ月健診や7ヶ月健診で診てもらえますし、1歳6ヶ月又は1歳7ヶ月健診でも調べてくれます。
それまでは赤ちゃんが人見知りをしないというだけで、自分の育て方や愛情不足、発達の問題などで不安を抱える必要はありません。赤ちゃんと一緒に過ごせる時間をママも大いに楽しみましょう。