赤ちゃんの反り返りって問題あり?どこか悪いの?抱っこが嫌なの?
赤ちゃんに見られる「反り返り」は、大人の不安を駆り立てる動作の一つ。「これって大丈夫?かかりつけ医に相談した方がいい?」とママ達を焦らせますが、ほとんどは成長期に見られる問題のない動作です。
とはいえ赤ちゃんがギャン泣きしてひどく反り返ると「どこか悪いの?」と心配になりますし、片手で抱っこしながら作業をしている時に突然反り返りをされると落としそうにもなります。
赤ちゃんの反り返りとは一体どのような動作で、いつから始まりいつまで続くのか、突然激しく反り返る原因や軽減するための対策などを見ていきましょう。
赤ちゃんの反り返りとは?全身に力を入れてエビのように背中を反る動作
赤ちゃんの反り返りとは乳児によく見られる動作の一つで、体に力を入れてエビのように背中を反らせる動作です。
反り返ってブリッジ状態になったまま移動したり、お腹を軸にユラユラと飛行機のように反り返って自分が動けることを喜んだりする赤ちゃんも多いです。
赤ちゃんを抱っこしようとした時に反り返ったり、激しく泣きながら反り返ったりすると、ママは自分を拒絶されているように感じるかもしれませんが、基本的には赤ちゃんによく見られる乳児期特有の動作なので心配ありません。
赤ちゃんの反り返りは異常のサイン?激しくて心配な場合は乳児健診で相談しよう
赤ちゃんの反り返りを見て体の問題や発達の極端な偏りを心配するママもいますが、極端なねじれなど不自然な様子が頻繁に見られなければあまり心配する必要はありません。
赤ちゃんの反り返りはおちょくり?
うちの息子は首が座ったのが3ヶ月と早く、うつ伏せからお座りに自力でなったもの6ヶ月と運動神経はよい方でした。でも生後6ヶ月頃から抱っこ中の反り返りがひどくなりました。
生後8ヶ月になると反り返りが少し落ち着いたので、普段しっかりお座りできていることもあり、抱っこしながら扉を開けたりし、家事をしたりしていました。
ところが、ある日冷蔵庫を開けると抱っこしている息子が突然反り返ったのです。私は手にもった卵を放り投げ、慌てて反対の手で息子の頭をキャッチ!
息子は笑っていましたがもう少しで食器棚に頭を激突させるところでした。それ以来反り返りが復活し、頻繁にやるので初めはおちょくられているのかと思いましたが次第に心配に。
生後10ヶ月になったある日、食事中に目が泳いで上に消えて一瞬意識を失ったので、慌てて病院に連れて行き詳しく調べてもらいました。
その時に反り返りのことも伝えたのですが、結果は何の異常もなく「眠かったのかもね」と言われました。恥ずかしかったけど異常がなくて一安心しました。
赤ちゃんの反り返りがあまりにも激しく、体や発達の問題を知らせるサインではないかと気になる場合は、乳幼児健診を利用して相談しましょう。
乳幼児健診では反り返りによる心配な要因をチェックしますが、その場で反り返りが見られないこともあるため、極端な反り返りが心配な場合は家庭で反り返りの様子を動画撮影しておくと役立ちます。
赤ちゃんの反り返りはいつからいつまで?
赤ちゃんの反り返りは早い子であれば生後1ヶ月頃から見られます。その後生後3~4ヶ月になって首がしっかりしてくると反り返りの動作は激しくなります。
生後6ヶ月から1歳くらいになると反り返りは徐々に減っていき、1歳を過ぎる頃には反り返りをしなくなる子がほとんど。
反り返りは決して珍しい危険な兆候ではありませんし、本当に小さな赤ちゃんの頃にしか見られない動作なので、ママも安心して可愛い、そして頼もしい動作を楽しみましょう。
生後3~4ヶ月までの低月齢の赤ちゃんが反り返りをする理由は筋トレ
生後3~4ヶ月までのごく小さい時期の赤ちゃんが反り返りをする理由は、ママの胎内で丸めていた手足や体幹を伸ばし、筋力を鍛えるトレーニングをしているからと考えられています。
生まれたばかりの赤ちゃんは自発的に手足を動かすことができませんが、成長に伴い体の機能が発達してくると、しきりに体を動かす訓練を開始。
ところが生後2~3ヶ月では脳と筋肉の指令がうまく結びつかないため必要以上に手足や全身に力が入り、頭の先から足の先までがピンと突っ張った反り返りの状態になってしまいます。
大きくなった赤ちゃんの反り返りの4つの原因
赤ちゃんの反り返りは成長過程で必要な動作であり基本的に心配はいりません。ただしあまりにも反り返りが強く長引くと、抱っこする時などお世話が困難になるため、反り返りの原因ごとに赤ちゃんの成長をサポートするお手伝いをしてあげましょう。
1自分の意思で反り返りを楽しんでいる!
赤ちゃんは反り返えっているときに、どんな表情をしていますか?「ニコニコと体を突っ張って反り返ってブリッジをしている」「ドヤ顔で飛行機のように手足を広げてキャッキャと声をあげている」などご機嫌な場合は、赤ちゃんが自分の意思で四肢や体幹に力を入れ身体を動かすトレーニングをしていると考えられます。
2抱かれ心地が悪くて嫌がっている
赤ちゃんは抱かれ心地が気に入らないと、不快を全身で表して反り返りをすることがあります。ママやパパの抱っこが上手くても、赤ちゃんにはそれぞれ好みがあり、「パパのゴツゴツした腕は嫌」「ママの細い腕や小さい体じゃ嫌」などの理由で反り返るのです。
3同じ体勢から体を動かしたい
赤ちゃんを抱っこしながら作業している時に反り返る場合は、同じ体勢が嫌で体を動かしたくなり反り返っているのかもしれません。
首がしっかり座ってからおんぶや抱っこばかりになっている場合は、下におろして自由に体を動かせる時間も作ってあげるとよいでしょう。
4背中が熱い
初夏~晩夏にかけて赤ちゃんが布団でブリッジをして反り返りをしている場合、背中が熱いことが原因かもしれません。
赤ちゃんは大人よりも外気の影響を受けやすく体は熱くて汗っかきなので、背中に熱がこもって不愉快になりやすいのです。
赤ちゃんの反り返りを軽減する対策!要求を叶えるサポートをしよう
赤ちゃんの反り返りが激しいと抱っこの最中に落としそうになるなどお世話が大変なので、欲求を満たすサポートをして軽減しましょう。
1うつ伏せや筋肉の曲げ伸ばし体操をする
赤ちゃんがご機嫌で反り返りをすることが多い場合、赤ちゃんの思うようにさせたままでもいいのですが、体を丸め込む筋肉が成長するように体操をさせてサポートしてあげると、赤ちゃんの体の動きがグンとよくなります。
私たちの体は曲げる筋肉と伸ばす筋肉がペアになっているので思い通りに動かせますが、反り返りが多い赤ちゃんは体を伸ばす筋肉が優位になっています。
うつ伏せの練習やボール体操で赤ちゃんの曲げる筋肉を鍛えてあげると、二つの筋肉の調整が徐々にスムーズになり自由に体を動かしやすくなるので、親子遊びに取り入れてあげましょう。
ボール体操の手順
- 赤ちゃんを仰向けで寝かせます
- 赤ちゃんの両手両足をくっつけて右手でもち、左手で頭を支え、おでこを手足、あごを身体につけるように体をボールのように丸めます
- 一度仰向けの状態に伸ばして、身体を丸める動作を3~4回繰り返します
2抱っこの仕方を見直す
新米ママ・新米パパの場合、抱っこに慣れていないため赤ちゃんが抱っこを怖がっていることも考えられます。
赤ちゃんは抱っこの時にママの腕から頭がはみ出したり、身体が伸びて足が垂れ下がったりすると不安になり、抱っこを嫌がる傾向があります。
もう一度抱っこの仕方を見直し、赤ちゃんが満足する抱っこの仕方を確認して心地よく安心させてあげましょう。
良い抱っこの方法
- ママの左腕に赤ちゃんの頭をのせ、右腕を赤ちゃんの膝の下側に入れて赤ちゃんを抱え込む
- 頭から尻に向かって体が軽くカーブするように丸め、赤ちゃんの足のひざから下は右腕の上から外側に出るようにする。
- 赤ちゃんのアゴはかるく胸に付くぐらいにキープする
3赤ちゃんの体温調整をする
暑くなってから赤ちゃんの反り返りがひどくなった場合は、まず背中に手を入れて汗ばんでいないか確認してみましょう。
汗ばんでいれば上着を1枚脱がせて涼しくしてあげますが、他にも次のような方法で夏場の赤ちゃんの体温を調節してあげられます。
背中が熱い時の対処法
- シーツの下に汗取り用のバスタオルを敷いて置き、こまめに交換する
- 冷却素材のシーツを使う
- 室温や湿度を見直す など
子育て4コマ漫画:赤ちゃんの反り返りの原因は?我が家はこれでした
赤ちゃんの反り返りは母親を不安にさせる動作ですが、ほとんどは永岡さくら(saku)さんの子育て4コマ漫画のように何らかの不快の表れや赤ちゃんにとっての自然な動きです。
お腹の中ではずっと丸まっていたのですから、背中を反らして伸ばすことを気持ちがいいと感じる赤ちゃんもいるでしょう。
赤ちゃんには反り返りの他にも後頭部のはげに繋がる首振りなどの特徴的な動作が見られますが、機嫌の良し悪しがバロメーターになる事が多いです。
不安に思わずに赤ちゃんの反り返りを楽しんで!
大人になると自分の身体がブリッジになるまで反り返ることはとても大変なので、赤ちゃんが激しく反り返っていると「いったいどうしたの?」と不安になってしまいますが、多くの場合、赤ちゃんの反り返りには大きな意味はなく、赤ちゃんの身体に負担がかかっているわけでもありません。
赤ちゃんの反り返りはごく短い期間にしか見ることができない、たくましい成長の証でもあります。あまり体や発達の問題を疑って不安を抱え込まず、リラックスして可愛い姿を堪能してみてはいかがでしょうか。