30歳以上の平均貯金額は?気になる隣の貯金事情
家計を預かる主婦は日々節約に励んでいる方も多いと思います。ふと「みんなどのくらい貯めているんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?2015年に発表された総務省の家計調査によると、2人以上の世帯の平均貯貯蓄額は1,798万円という結果が出ています。
この数字を見ると「こんなに貯めてる人が多いの?」と驚いてしまいますが、この数字はあくまでも全年齢層の平均。ビックリさせておいて…ですが、年齢別でみるとまた違った結果になります。
今回は30歳代の平均貯金額を中心に、30代の家計事情や貯金傾向、今後必要な貯金の目安などをご紹介します。日々の節約の目標設定の目安としてご活用くださいね!
家計調査から分かる30歳代のふところ具合
先ほ家計調査から分かる30歳代のふところ具合どご紹介した総務省の家計調査によると、30代で2人以上の勤労世帯での平均貯蓄額は601万円となっています。ただしこれもあくまでも平均なので、貯蓄ゼロ世帯もあれば1,000万以上の家庭もあるでしょう。2人以上の勤労世帯という条件もだいぶざっくりしていて、様々なパターンが考えられ「夫婦共働きなのに貯蓄額が30歳の貯金平均額より下回っている!」と焦燥感に駆られることは全くありません。
30代はローンも増える
次にローンなどの支払いはどのようになっているかを見ていきたいと思います。
30歳頃と言えば結婚してマイホームなど大きな買い物について考える頃ですよね。家計調査の結果を見ても20代の持ち家率は30.5%なのにし、30代では57.0%とぐっと上がっています。
家は高価な買い物ですから住宅ローンを組む方も多く、そのため30代の負債額を見てみると999万円、そのうちの958万円が住宅や土地のための負債となっています。
30代は負債も多い時期
30歳で貯蓄がある世帯でも、住宅ローンを抱えていればトータルでマイナスになる場合も!
30代の貯金を阻むのは…貯金格差を生む原因
30代では貯金があってもローンなどの負債も増える要素の多い時期ですが、30代の世帯では貯金額にどのような傾向がみられるのでしょうか?ここからは30代の貯金額に格差が生じる理由、30代の貯金の壁について具体的にお伝えしたいと思います。
1結婚や子育てで貯蓄が難しい時期
30歳代の貯金平均額に大きく差をつける要因のひとつに子供の存在があります。30歳時点で子供がいるかどうか、いる場合はいくつか、兄弟の人数によってお財布事情は大きく変動します。
一般的には30代は子育て真っ盛りであるため、子供にお金がかかり貯蓄額が増えにくい時期でもあります。さらに現代では晩婚化が進んで30代後半に結婚や出産をする夫婦が多くなりました。それまで夫婦それぞれがキャリアを積んできていると収入の多い家庭もありますが、結果子供の保育料も結構高くついたり、子供の急な病気により残業もできない…など子供が出来てからは仕事環境も大きく変化します。
母親の収入のほとんどが保育園代に消えていくという家庭もあり、「何のために仕事をしているか分からない」と話すママもいます。
240代までは住宅ローンの負担が続く
30代は住宅ローンで家計の負担も大きい時期です。マイホームもまた、30歳の平均貯金額に大きく影響を与える要因となります。マイホームにいくらかけたかはピンキリで親の持家等の場合、負担は0となることもあります。統計によると宅ローンの負債は30代から住宅ローンの負債が増加し、40代が一番高い負債額となっています。
年齢を重ねるにつれ夫の収入が増加したり、子供の成長を機に母親が仕事を始めることにより世帯の収入は増加傾向にはあるものの、30代から40代にかけてはまだまだ大変な時期であるようです。
3収入の格差が出てくる時期
30代からは収入の格差が出てくる時期なので貯金額にも差が出てきます。金融広報中央委員会による家計調査を見ると30代で金融資産がない人の割合は30.2%となっています。これが40代になると32.6%、50代では33.0%と資産を持たない人がさらに増えていき格差がはっきりしてくることが分かります。
30代の貯金傾向まとめ
子育てや住宅ローンなどの支出が多く貯金がしにくく、経済格差が出て貯蓄額も各家庭で違ってくる傾向がある。
30代がこれから貯金を増やすためには
様々なデータを見て「やっぱり貯金額が少ないことはなんとかしなくちゃ」と思った方もいるのではないでしょうか?以下から今後安心して生活できるようにお金について考え、貯金を増やすためにすべきことについて紹介していきます。
1ライフプランを考える
この先の人生、いつどのようにお金がかかるのかを具体的に考えてみましょう。例えば子供が大学に進学するとなると学費、親元を離れて暮らす場合には生活費や家賃といった毎月の仕送りも必要となります。将来のために学資保険を始める、専業主婦やパートなら正社員を目指すなどお金に困らないようにライフプランを練り、行動する必要が出てきます。
2少しでもいいから貯金する習慣をつける
あまり貯金ができていない方は家計を見直し、毎月少しでも貯金する習慣をつけていきましょう。貯金があるのとないとでは気持ちの持ちようも違います。急なリストラや会社の倒産による失業などに備えるには、給料の3ヵ月分の貯金があれば何とかなると言われています。ほとんど貯金がないなら、まずは最低ラインである給料の3ヵ月分を目安に貯金を頑張ってみましょう。
3老後の生活に必要な金額を知る
子育てが終わり定年を迎えた後の生活も考えることも大事です。総務省の家計調査を見てみると夫65歳以上、妻が60歳以上の夫婦2人暮らしでかかる平均金額は月24万程度となっています。さらに豊かな生活を送るためには月35万円以上必要と言われていて、とても年金だけではまかないきれませんね。子育てにかかるお金も大事ですが自分たちの老後のことも考えた貯金計画を立てるべきでしょう。
老後に必要な費用の総額とは
90歳まで生きると考えた場合、必要な老後資金は3000万とも言われています。今後定年が伸びて高齢者雇用も増えると予想されるので、元気なうちは仕事を続けて老後の生活を楽しむのもよいかと思います。
平均はあくまでも目安!自分なりの貯蓄プランを立てよう
30歳の貯金額の平均やお財布事情をご紹介しましたが、ご自身と比べてみていかがだったでしょうか?統計で分かる数値はあくまで平均のもので、住んでいる地域や生活環境により貯金額や支出額も変わってきます。平均額はあくまでも目安。他人の貯蓄額ばかりにとらわれず個々のライフプランに合わせた貯金ができるよう生活設計をしてみてくださいね。