夫とのスキンシップが「うざい」と感じる/「減った」と悩む妻のための7つの対処法
手を繋いだりハグしたり、スキンシップは相手も自分も幸福感を得られる行為です。夫婦にとっては、夫婦仲のよさを示す大切なバロメーターの一つにもなりますね。出産をきっかけにスキンシップが減ってしまう夫婦もいれば、いつまでも手を繋いで散歩する仲睦まじい老夫婦まで様々です。自分達夫婦のスキンシップは、他の家庭と比べて多いのか少ないのか、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、夫とのスキンシップに関する妻のお悩み、悩みが増え始める時期、妻や夫がスキンシップを拒否する理由、スキンシップを嫌がる夫への対処法、そして夫からのスキンシップを「うざい」と感じる妻の対処法についても解説していきます。夫婦のスキンシップに悩む方は、ぜひ参考にしてください。
夫とのスキンシップに悩む妻の声
そもそも「スキンシップ」とは、肌と肌の触れ合いによって親近感を育み、愛情を実感する行為ですよね。夫に限らず、赤ちゃんや動物など好きな存在に触れていると、オキシトシン(別名:幸せホルモン、愛情ホルモン、信頼のホルモン)と呼ばれるホルモンが分泌され、人は安心感や幸せな気持ちになります。
ただし、愛情や満たされる基準には個人差があるため、夫婦間で頻度や方法に不一致が生じてしまうのは特別なことではありません。元々、スキンシップが多い家庭で育った人は抵抗がないかもしれませんが、スキンシップが少ない環境で育った人は、状況次第でスキンシップに抵抗を示すことも少なくありません。
1夫からのスキンシップがうざい
特に子育て中の女性は、日々の家事や育児に追われ、精神的・肉体的に疲労していることが多いです。そのため、夫からの過剰なスキンシップを「うざい」「今は無理」と感じてしまう妻も少なくありません。
また、もともとスキンシップが好きな女性でも、産後の環境変化やホルモンバランスの乱れ、産後クライシスに陥ると、些細な接触にも夫に対して嫌悪感を抱いてしまうことがあります。
子供扱いはやめて!
私達は結婚7年目の主婦で、5歳の女の子と2歳の男の子を子育て中です。夫とは普通に恋愛結婚をしましたが、夫は身長が185cmもあるのに私は155cmしかなく、交際していた頃から夫は「子供みたいだなあ」と言いつつ私の頭を撫でるのが好きでした。
結婚してからも変わらず、最近は夫の真似をして娘まで私の頭を撫でることがあるので困っています。夫に「やめてほしい」と伝えましたが、「わかった」と言いつつも折に触れて頭を撫でてくるので、近頃は本気でうざいんです。
2夫からのスキンシップがない
女性はコミュニケーションにおいて会話を重視する傾向がありますが、男性は言葉よりも行動に気持ちが現れる傾向があります。そのため妻は、「夫からのスキンシップ=愛されている証拠」と思い込んでしまい、夫からのスキンシップが少ないことで愛情を疑ってしまい、寂しさを募らせることがあります。
わかんないよ!
結婚してまだ半年の新婚です。私はスキンシップが大好きなタイプなのですが、結婚前は彼と一緒に映画を見ながら手を繋いだりしていたのに、結婚した途端に彼からハグしたり、手を繋いできたりすることがなくなってしまいました。
「釣った魚には、エサはやらないってこと!?」と言ってみたのですが、彼は「結婚したんだから、もういいでしょ」といって、その時はギュッとハグしてくれますが、しばらくするとまたスキンシップをしなくなります。
彼的には結婚したことで私に愛情を示しているつもりなのかもしれませんが、私はいつでも愛情を実感していたいのに…。彼の気持ちがわかりません。
3夫がスキンシップを嫌がる
男性の中には、元々スキンシップにあまり関心がない人もいます。結婚前は愛情を伝えるためにスキンシップをしていたけれど、結婚したことで安心感が生まれ、意識的に気を遣う必要がなくなり、スキンシップが減ってしまうのです。
また、「恋のドキドキ感」は、PEA(フェニルエチルアミン)と呼ばれる脳内物質の分泌と関係しています。PEAは恋愛初期に多く分泌されますが、関係が安定するにつれて分泌量は自然と減少します。元々スキンシップが苦手だった夫は、これまではPEAの効果で高揚感があり、スキンシップを嫌がらなかっただけとも考えられます。
PEAの分泌がなくなっても、「え~!じゃあ夫は私を嫌になったの?」なんて心配しないでください。PEAによる「燃えるような恋愛感情」は薄れても、それに代わる穏やかで深い信頼関係を築くことで、夫婦の愛情は深まっていくと考えられているんですよ。
荒療治の結果
もうじき1歳になる娘がいる、結婚して2年目の主婦です。実は、私の夫は潔癖症で、結婚前も結婚をした後もほとんどスキンシップらしいものはありませんでした。よく結婚できたものですが…(笑)
でも、子供が生まれればおむつの交換やなんやで手が汚れることも多く、夫は初めこそ難色を示していましたが、私が復職するのをきっかけに積極的に育児に手を出すようになり、潔癖症もかなり治まってきました。
最近では、赤ちゃんのホッペの気持ち良さに気づいたようで、私のホッペタにも触るようになって、だんだんと夫婦の何気ないスキンシップが増えてきています。赤ちゃんの効果や、肌の触れ合いの効果って、すごいですよね。
スキンシップへの悩みはいつから増える?
スキンシップの頻度は結婚生活を通してずっと同じではなく、ライフステージによって大きく変わることが多いです。特に、「夫からのスキンシップが減った」「夫からのスキンシップがうざい」と妻が悩みやすくなるのは、結婚や妊娠、産後などで家族が増えたり、生活環境が大きく変わったりした時です。
スキンシップの問題だけでなく、年齢的にも環境的にもお互い責任が一気に増す時期ですので、相手の不安も増しているはずです。夫も自分も追い詰めずに、穏やかな対応を心掛けたいですね。
拒否するのは相手を嫌になったから?
「スキンシップ=愛情」と考えてしまうと、スキンシップが減ったことで夫婦関係の危機を招くような不安を抱きやすいですよね。ですが、相手を嫌になったわけではないのに、スキンシップを拒否してしまうといったケースも多いので、スキンシップだけで夫婦の愛情を図ることはできません。
これといったトラブルはないのに夫がスキンシップを嫌がる、妻がスキンシップを嫌だと感じるというケースには、必ず理由がありますよ。
妻がスキンシップを拒否する理由
一般的に子育て中の女性は忙しく、寝不足で疲れています。共働きのワーママであれは子供が大きくなっても忙しくて疲れていることが多いですし、専業主婦だってPTAや習い事の送迎、近所付き合いなど、なんだかんだ仕事が多くて心身共にクタクタです。
しかも、子供を産むと多くの母親は、女性や妻であることよりも子供や家庭の安定を優先する傾向がありますので、夫のために手や動きをいちいち止めている心の余裕がないのです。もちろん、大切な夫ですので大事な話はきちんと時間を作って聞きます。
でも、夫の都合だけでチョコチョコ動きを止められると、「今忙しいの!」「いつまでもかまって欲しがらないで!」と、心の中でイラッとすることもあるでしょう。決して夫を嫌いになったわけではありませんので、今は気持ちに余裕がない時期なんだなと、前向きにとらえましょうね。
夫がスキンシップを拒否する理由
男性は仕事や人間関係のトラブルによってストレスを抱え込みやすく、家庭で妻にまで優しく接する余裕を持てないことがあります。元々スキンシップ好きな男性であれば、妻とのスキンシップでオキシトシンを分泌させてストレスを解消しようとするのでしょうが、ストレス発散方法がスキンシップではない男性の場合、次第に妻とのスキンシップから遠ざかってしまう傾向があります。
また、夫の中には子供が生まれて「パパ」「ママ」とお互いを呼び合うことで、妻を夫婦というより家族(母親)として見るようになり、夫婦関係を維持することを無意識のうちに忘れてしまう人もよくいます。
ただし、これまで頻繁だった夫からのスキンシップが突然減ってしまった時は、夫の心に何らかの大きな変化があったと考えられますので、しっかり対処していきましょうね。
スキンシップを嫌がる夫への対処法4つ
男性の中には、「肌が触れると、自分の嫌な気持ち(ストレスなど)が妻に伝わってしまうのではないか」と、無意識に感じている人が意外と多いです。そのため、気分がのらない時に妻に触れることに気がひけて、スキンシップを嫌がってしまう傾向もあるんですよ。夫がスキンシップを嫌がる時は、夫の胸の内を理解して焦らずに夫の気持ちを解きほぐすように心掛けましょう。
1無理にスキンシップを求めない
夫がスキンシップを嫌がるからといって、妻を嫌いになっているわけではありません。ですが、心に負荷がかかっている時ですので、妻が夫にスキンシップを強要すると、気持ちを理解してくれない妻だと思って心が離れてしまうことがあります。夫に対して無理にスキンシップを求めることは控えましょう。
2会話でコミュニケーション不足を補う
夫婦間のスキンシップが減ってしまうと、互いの気持ちが離れてしまうような不安に駆られやすいのですが、スキンシップはコミュニケーション手段の一つにしかすぎません。スキンシップが足りないと感じた時は、夫婦でしっかり会話をして、コミュニケーション不足を補いながら夫の心の理解に努めましょう。会話によってオキシトシンの分泌が促進されることも期待できます。
3妻から積極的にスキンシップを心掛ける
夫婦間のスキンシップは、必ずしもなくてはならないものではありません。でも、大好きな人とのスキンシップにはリラックスや癒しの効果がありますので、特にスキンシップ好きな妻の場合、ストレスを溜めて疲れている時にスキンシップを強く求める気持ちも生じるでしょう。
夫が心に何らかの問題を抱えてスキンシップを嫌がっているなら、夫から求めるのではなく、妻の方から積極的にスキンシップをしてみましょう。ベタベタするのが苦手な夫でも、肩もみやマッサージなら疲れを癒す効果が期待できますし、妻が夫を労わるアピールにもなりますね。
4夫の心の変化を穏やかに待つ
さまざまな理由で男性がスキンシップをしなくなってしまっても、子供の独立や夫の定年退職をきっかけに、妻とのスキンシップが増えてくるといった男性もいます。子供の独立を期に夫婦で登山など趣味を楽しんだり、夫婦で散歩に出かけたり、「転倒防止」と言って笑いながら手を繋いで歩く夫婦もいますよ。
会話などでしっかりとコミュニケーションをとってより良い信頼関係を築き、夫の心の変化を気長に待つのも夫婦の絆を深める一つの方法です。
夫のスキンシップがうざい妻の対処法3つ
夫からのスキンシップが多すぎて悩んだ場合、うざいほどスキンシップをしてくる夫の気持ちを少し考えてみましょう。夫が何らかの助けや癒しを求めている時ではありませんか?妻がうざいと感じる時は、「夫の気持ちは何となくわかるけど、今は心の余裕がなくて…」という時です。ですが、夫婦円満にやっていきたいと思うのであれば、妻もほんの少し夫の気持ちに歩み寄り、夫婦仲の維持に努めましょう。
1気持ちを上手に夫に伝える
夫からのスキンシップがうざくて悩んでいる時、夫婦仲を維持するためとはいえ、無理をする必要はありません。妻の中には、「拒否したら、嫌な気持ちになるかなぁ」と我慢してしまう人もいますが、無理な我慢を繰り返すと妻の心の負担が大きくなり過ぎてしまいます。最終的に「触らないで!」と感情的に拒絶してしまい、一気に関係を冷え込ませてしまうリスクもあります。
「夫からのスキンシップが過剰で困っている」という気持ちを、素直に夫に伝えましょう。言葉では難しいと思ったらメールや手紙で伝えるのも良い方法です。ただし、「スキンシップが多すぎて嫌!」と、夫が責められていると感じる伝え方は避けてください。
「今は立ち止まる余裕がなくて…。スキンシップより、側で見守ってもらったり、話しを聞いてもらったりする方が嬉しい」などと、軟らかく伝えて夫にスキンシップの在り方を見直してもらいましょう。
2お互いの距離感を大事にする
夫が側にいると安心するけれど、そんなに頻繁に触って欲しくないという場合には、夫婦の距離感が合っていないのかもしれません。スキンシップが苦手な人や、一人の時間を大切にしたい人は、他の人よりも自分だけの領域であるパーソナルスペースが広い傾向がありますから、夫にそのことを理解してもらいましょう。
日頃から夫が妻の距離感を大事にしてくれるようになれば、妻は夫からのスキンシップに過剰に反応をする必要がなくなり、穏やかに夫婦生活を送ることができますよ。
3二人のルールを作る
夫からのスキンシップが「うざい」ということは、特定のスキンシップが嫌なのであって、多少のスキンシップであれば問題ないということですよね。絶対許せないスキンシップがあるなら夫に話して、夫婦のスキンシップのルールを作りましょう。「朝のハグはOK、ただし夜は疲れているから肩たたきだけにしてほしい」など、具体的なルールがあると、妻としても夫からのスキンシップを受け入れやすくなりますよ。

