母親の感情の爆発(ヒステリー)が子供を蝕む!不安を抱かせないための改善策
「赤ちゃんが生まれたら、優しく接するお母さんでいたい」と思う女性は多いのですが、実際の子育てをしていると「あれダメ!これもダメ」と、子供に大きな声を出してしまったり、イライラとした態度をとってしまったりしがちです。大きな声を出して一時的にスッキリしても、子供のしょんぼりした顔を見て後悔するママはとても多いのではないでしょうか。
今回は、一般的に「母親 ヒステリー」や「イライラ 子育て」として検索される、母親の感情の爆発とはどういったものか、子供に与える悪影響、不安を抱かせてしまうヒステリックなママの特徴について解説しながら、自分の心を上手にコントロールして感情の爆発を抑える方法などについてご紹介していきます。「母親 イライラ 対処法」を知りたい方はぜひ参考にしてください。
感情のコントロール:ヒステリーという言葉の背景
感情的になって大きな声を出している女性に対して、「ヒステリーを起こしている」と表現することがありますが、「ヒステリー」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか。ここでは、感情が爆発してしまうときの状況を理解するために、言葉の背景から考えていきましょう。
世間一般に言われるヒステリーとは?
「ヒステリー」は、かつて精神医学で病名として用いられていた言葉ですが、現在、一般的に私たちが「ヒステリー」という言葉を使う場合には、次のような人の性質や状態、行動に対して使うことが多いです。
一般的なヒステリーのイメージ
- 感情のコントロールができない
- 短気で興奮しやすい
- 激情に駆られやすい
- 高い声で叫ぶ、大声を出す
ヒステリーという言葉は、ギリシャ語の子宮を意味する「ヒステロン」という言葉が語源となっていて、かつては女性特有の感情のコントロールが利かない状態を指すことがありました。しかし、現在は男女にかかわらず感情的な行動を表現する言葉として使われています。子育て中は特に、疲労やホルモンバランスの変化により、感情のコントロールが難しくなる女性が多いのが現状です。
感情の爆発(イライラ)を引き起こす要因
子育て中の母親が感情を爆発させてしまう背景には、様々な要因が複合的に絡み合っています。例えば、睡眠不足や慢性的な疲労は、自律神経の乱れを引き起こし、イライラしやすくなります。また、女性の身体は妊娠・出産、授乳によって周期的にホルモンのバランスが変わり、感情が揺らぎやすく、興奮することで脳が処理する情報量が増えすぎ、パニックをおこして感情のコントロールが利かなくなる状態を経験することがあります。
医学の進歩により、感情のコントロールが極度に難しくなる状態は「解離性障害」や「気分障害」など、具体的な病名で診断されるようになりました。感情の爆発が日常的に起こり、ご自身の力だけではどうにもならないと感じる場合は、専門の医療機関に相談することも大切です。
子供に不安を抱かせる母親の6つの特徴:あなたは大丈夫?
子育て中に興奮することで感情のコントロールが利かなくなる状態を経験したことがある女性は多いですが、特に、次のような特徴を持つ母親は、子供の成長を阻害するような、「毒親」と子供に感じさせてしまうリスクが高まります。「母親 ヒステリー 子供 影響」が心配な方はチェックしてみましょう。
1自分の気持ちや都合ばかりを優先する
周りに迷惑をかける程の感情の爆発を起こす母親は、「他人よりも自分の気持ちが優先されるべきだ」と心の底で思い込んでいることが多く、相手の気持ちを思いやることが苦手です。そのため、自分が気に入らないことがあると周りを自分の思い通りにしようと考え、大きな声を出したり、乱暴な態度を示したりするなどして、子供や家族を精神的に脅かすといった特徴があります。
2過度な嫉妬心や縄張り意識が強い
自分が一番大事だと考えることにもつながりますが、感情的になりすぎる母親は、縄張り意識や「自分の物」という意識が強く、自分の物を取られるとものすごい嫉妬を燃やすといった特徴があります。自分の存在を貶めるような、自分よりも優れている人に対する嫉妬も強く、後先考えずに悪感情をぶつけることもあるので、周りの家族も「いつキレるかわからない」と、ビクビクして怯えて生活をするようになってしまいます。子供は、母親の所有物ではないという認識を持つことが大切です。
3状況によって態度が変わる二面性がある
感情的になりやすい母親でも、冷静に状況を判断する能力を持っていることがあります。そのような母親は、自分のために体面を取り繕いたいという気持ちが人一倍強いので、他人や自分よりも目上の人に対する外面は良いのに、家族や、自分より目下の人に対しては横暴になるなど、二面性がある態度をとるといった特徴があります。子供は、母親の「本当の顔」に触れることで、大きな混乱と不安を抱えます。
4周りの空気を読むことができない
感情的な母親は、自分の我を通すことが最優先だと考えているので、周りの空気は読みません。そのためフォーマルな場や大事なセレモニーなどの場で大声を出してしまうなど、周りに迷惑をかける行動をしてしまいがちです。何かを議論する場面でも、相手の言葉に耳を傾けず、自分の言いたいことだけを大声で叫んで威嚇するなどの迷惑行為をしやすいことも、ヒステリックな母親の特徴です。
5感情のままに物にあたる・物を壊す
感情的な母親は、自分に逆らう人に対してだけでなく、物に対しても攻撃的です。後先を考えずに自分のやりたい放題に行動をしてしまいがちなので、物を投げつけたり、物を壊したりといった破壊行動にも出やすく、家族や周りの人も自分が大事にしているものを壊されてしまったり、精神的に気が休まる暇がないなど、大きな被害を与えやすい傾向があります。子供の前で物にあたる行為は、子供に暴力を容認する間違った学習をさせてしまいます。
6すぐに他人のせいにする・責任を押し付ける
周りに迷惑をかけるほど感情的な母親は、何か問題が起きても「自分も悪かったかもしれない」と考えることができません。そのため、悪いことの原因を人に押し付けたり、自分のやっていることを正当化しようと大声で他人を糾弾したりするなど、非常識な行動をしがちだという特徴があります。子供は、母親から責任を押し付けられることで、無力感と自己否定感を抱くようになります。
母親の感情の爆発が子供に与える深刻な悪影響
本来、母親は子供にとって愛情と信頼を寄せる一番の相手であり、人生のお手本でもあります。ところが、周りの迷惑を考えずに感情を爆発させてしまう母親をもった子供は、次のような悪影響を受けてしまうリスクがあります。これらは愛着形成や自己肯定感といった、子供の心の土台に関わる重要な問題です。
1消極的になる・自主性を失う
感情的な母親と一緒に生活をしていると、いつ母親が騒ぎ出すかわからずに、子供はいつもビクビクと怯えて暮らすことを余儀なくされてしまいます。何もかも母親の都合や感情で決まってしまうので、自分の意思を押し殺すことしかできず、子供は自主的に行動する気力がなくなってしまう傾向があります。「母親の機嫌を損ねないこと」が最優先となり、自分の欲求を抑圧するようになります。
2自分に自信が持てない・自己肯定感の低下
母親が感情の爆発ばかりを起している家庭で育てられた子供は、何もかもが母親のコントロールにゆだねざるを得ないので、自分自身で何かを成し遂げる機会を持つことができず、自信を養うことができません。自己肯定感が低くなり、大きくなっても自分自身の意見が持てないので、他人の意見に迎合しやすく、誰かの指示がないと行動ができないなど、生活するうえでの問題点を抱え込んでしまいがちです。
3他人と健全な信頼関係を築けない
人を信じる心や愛情は、幼児期に両親や家族とのコミュニケーションを通して子供の心に養われますが、母親が感情的になりすぎる家庭で育てられると、母親に対して不信感を抱いてしまい、安定した愛情を実感することが難しくなります。そのため、友人との信頼関係を築くことや異性との恋愛も苦手になってしまい、孤独に陥りやすいなどの悪影響があります。愛着形成の不全が、対人関係に影を落とすことがあります。
4不安を抱え込みやすい・慢性的なストレス
子供にとって親は一番身近な人間。母親が感情の爆発ばかりの家庭で生活していると、「いつまた母親が感情を爆発させるかわからない」といった不安を常に抱え込んでしまいます。そのため、成長して母親の元を離れても、不安から逃げることができずクヨクヨといつでも失敗をすることばかりを考えて、暗い気分になってしまいがちです。慢性的なストレスは、心身の健康にも影響を与える可能性があります。
5感情のコントロールが苦手で他人に攻撃的になる
母親は子供にとって人生のお手本です。母親が自分の感情をコントロールできず、感情の爆発ばかりを起している姿を常に見ていると、その状態を当たり前だと誤って認識してしまい、子供も感情のコントロールをすることができなくなってしまいます。
そのため、母親と同じように、子供も周りの人や物に当たり散らすなどの、攻撃的な性格になり、周りから受け入れてもらえず孤立してしまいがちです。また、反対に極度に感情を抑圧し、自分の気持ちを表に出せなくなる場合もあります。
6常に他人の顔色を窺う・依存的な傾向
母親が感情の爆発ばかりの環境で生活していると、子供は常に母親の目を気にして成長することを余儀なくされます。そのため、大きくなって独り立ちをしても常に他人の顔色を窺ってしまい、人の意見に振り回されやすく、他人に利用されやすくなってしまうというリスクがあります。また、母親の世話をすることで自分の存在価値を見出そうとする依存的な傾向につながることもあります。
母親の感情の爆発(イライラ)を改善する5つの方法
女性であれば、ある程度感情の起伏があることは仕方がありません。ですが子供に悪影響があるのならば、できるだけそういった感情の爆発をおさえて、感情をコントロールしていきたいですね。子育て中に感情をコントロールする方法を5つご紹介しますので、「母親 イライラ 対処法」として参考にしてみて下さいね。
1十分な休息と栄養摂取で心身を回復する
私たちの心は、自律神経のコントロールを受けて感情の起伏を一定に抑えていますが、睡眠不足が続くと自律神経がうまく働かなくなり、イライラとしたり、感情を抑えられずに感情の爆発を起こしやすくなったりします。イライラする時ほどしっかり睡眠をとって、必要であれば実家や夫、ファミリーサポートや代行サービスなどの助けを借りながら、負担を減らしてしっかり休み、身体と心の回復を図りましょう。
また、私たちの感情は体から分泌されるホルモンの影響を大きく受けています。心の安定をサポートするためにも、身体のホルモンバランスを正しく保つことが大事なことです。ホルモンは私たちが食べ物から摂取する栄養を材料にしていますから、心の安定をサポートする可能性のある栄養素をたっぷりとることを心掛けましょう。
心の安定をサポートする栄養素の代表例として、以下のようなものが挙げられます。
- ビタミンB1: 疲労回復に関わる栄養素です。
- トリプトファン: 精神の安定を促す神経伝達物質であるセロトニンの材料となります。
- 炭水化物(糖質): 脳のエネルギー源であり、セロトニンの分泌をサポートすると言われています。
- 食物繊維: 腸内環境を整え、心の安定にも間接的に良い影響を与えると言われています。
健康な心は健康な体に宿ります。栄養バランスの取れた食事を意識し、心も体も元気にし、感情のコントロールを目指しましょう。
心の安定をサポートする栄養素を含む食品例
- バナナ: トリプトファンや糖質を含む
- 豚肉: ビタミンB1が豊富
- パスタ、そば: 炭水化物(糖質)を含む
- 油揚げ、牛乳、ヨーグルト: カルシウム、タンパク質など
- ほうれん草、アボカド: ビタミン、ミネラル、食物繊維など
- 魚、肉、卵: タンパク質(トリプトファンなど)を含む
- 切り干し大根: 食物繊維が豊富 など
2大声で笑ったり歌ったりして気分転換する
自律神経が乱れ、感情のコントロールが難しくなる原因のひとつにストレスがありますが、大きな声で笑ったり、歌ったりするとストレスが解消できます。大きく口を開けてたくさんの酸素を取り込むことで脳に酸素がいきわたり、気分がリフレッシュします。
大きな声で笑ったり歌ったりと楽しい時間を持つことは、ドーパミンやβエンドルフィンといった脳内物質の分泌を促し、精神を安定させて感情の爆発を抑える効果もあります。「笑う門には福来り」の言葉通り、ちょっとイライラする時ほど笑顔を心掛けてみてはいかがでしょうか。
3適度な運動で自律神経を整える
適度な運動は自律神経の乱れを整え、感情を安定させる効果があります。体を動かし運動することは体の各機能を程よく刺激し、ストレスを発散する効果もありますので、家の中にいてイライラっとしたり、感情を爆発させそうになったりした時には、散歩に出かけることをおススメします。「イライラ 子育て 対処法」として、手軽にできる気分転換です。
一人になることで感情の整理もできますし、きれいな景色を眺めることでイライラした気分もリセットできますよ。運動をすると疲れて、心地よい眠りを引き起こす作用もありますので、運動したら体をしっかり休め、心と体を正常な状態に戻していきましょう。
4個室で深呼吸し、クールダウンする
イライラするときや感情の爆発を起こしそうになったとき、周りに家族がいるとついつい感情的になってしまうことがあります。そんなときは、イライラの原因から離れることも大事です。子供が言うことを聞かなくて大きな声で注意をしてしまったら、それ以上感情を爆発させないよう、子供から離れて個室などに行って一人になりましょう。
一人で感情を整理する時に効果的なのは、深呼吸をすることです。胸郭を開いてたくさんの酸素を体に取り込むと、脳を活性化させて理性的な考え方ができるようになりますし、神経をリラックスさせる副交感神経が刺激されて、血流がよくなって心身をリラックスさせ、感情の起伏を自然に抑えることができるようになりますよ。
5マインドフルネス(瞑想)で感情を客観視する
感情をコントロールする能力は、訓練によって鍛えることができます。その訓練にもってこいなのが「マインドフルネス(瞑想)」です。毎日わずかな時間でも心を落ち着けて瞑想することで、自分の状態や感情を客観的に見ることができるようになり、感情をコントロールしやすくなる効果があります。
瞑想は周りが静かな方がスムーズにできますので、子供や家族が寝静まったあと、お布団に入る前にゆっくりと時間をとって瞑想を習慣にし、感情的になりすぎる自分をコントロールしていけるといいですね。
母親のイライラ改善!瞑想をする手順
- リラックスできる場所を選びます
- 服装は体を締め付けないものを選びます
- 肩の力を抜き、ゆったりと座ります
- 手は軽く前で組み、背筋を軽く伸ばしてリラックス
- 目を閉じます
- 身体を大きく動かさず、深くゆっくりと呼吸をする
- 瞑想する時間に決まりはありません。自分のできる範囲で継続してリラックスをしましょう
母親として感情をコントロールする努力を!
母親といえども人間ですから、感情を爆発させてはいけないということではありません。母親が感情的になってしまうことも、ある意味子供にとっては「こんなことをしたら、ママは怒るんだ!」ということを学ぶ経験にもなるのですが、やはり子供の愛着形成や自己肯定感に悪影響を与えるような過度な感情の爆発は、子供にとっても自分自身にとっても良くないですよね。
感情の起伏は、自己コントロールで抑えることが十分に可能です。もし感情を爆発させてしまっても、子供との関係は充分修復ができますので、「私は、ダメな母親だ…」なんて悲観をせずに、感情をコントロールする方法を学んでいきましょうね。「感情のコントロール 改善」を意識することは、子供とのより良い関係を築く第一歩になります。