好き嫌い克服!野菜スタンプで食育を親子一緒に楽しみましょう
野菜嫌いな幼児には、野菜スタンプを使った食育遊びがおすすめ!
お絵かきが嫌いな子や上手く書けずにかんしゃくを起こす子でも、「ポン!」と押すだけで上手にスタンプができて印影を楽しめるため喜んで遊んでくれます。また野菜への好奇心が膨らんで、野菜嫌い克服に繋がることもあります。
野菜は買い物や食事作りの際に子供がよく目にする身近な物ですが、スタンプで実際に押してみるとさまざまな形が隠れていることがわかって、親子で新鮮な発見を楽しめます。
野菜嫌い克服や食育になる!野菜スタンプ
「野菜スタンプ」とは、そのものズバリ野菜を使うスタンプ(はんこ)のことです。年賀状を作るときに「芋判」を作った経験のあるパパやママもいるでしょう。
今回は芋版のように彫って製作するのではなく、野菜を包丁で切った断面や表面そのものを生かしてスタンプを作ります。
低年齢の幼児でも簡単に遊べる野菜スタンプには、遊びを通して次のような心身の発達を促す効果が期待できます。
野菜スタンプのメリット
- 子供に野菜への興味を育む食育効果あり
- 野菜嫌い克服に役立つ
- 子供の脳の発達を促す
- 手指の筋肉の発達に役立つ
- 子供の造形力や、自由な発想力を育てる
- 理科学的な好奇心を持たせる
ビタミンやミネラルが豊富な野菜は、潤滑油の様な役割を果たす重要な栄養源。幼児期から積極的に食べさせたいものですが、独特の苦味で子供はどうしても野菜を敬遠しがちです。
ですから特に野菜嫌いのお子さんには、小さなうちからスタンプ押しで野菜の形や色、匂いなどを体感し、野菜に対する意識を変えていきましょう。
野菜スタンプにおすすめの野菜10種
スタンプで使う野菜には、特に制限はありません。ただし小さな子供はどうしても手指の力の加減が難しいので、水分が多くない野菜やしっかりとした硬さがある野菜、握りやすい大きさの野菜を意識して選ぶとよいでしょう。
特に面白いのは、断面が変わった形をしている野菜です。ぜひ野菜をカットするときから子供を参加させ、野菜への興味を芽生えさせてみてください。
また段面だけでなく表面にも注目し、「これで押したら、どんな形になるのかな?」と子供と一緒にスタンプした際の柄を予測してみましょう。今回ご紹介する野菜以外には、レモン・オレンジ・リンゴなどの果物でも、面白いスタンプ型が作れます。
1レンコン
断面が面白い野菜ナンバーワンは、やはりレンコンでしょう。不規則に開いた穴の部分は、色を付けてアレンジにも使えます。大きいレンコンは縦半分に切ると、子供が持ちやすくなります。
2ピーマン
子供が嫌いな野菜ナンバーワンのピーマンは、縦に切っても横に切っても断面が美しいです。カットする位置によってスタンプの模様が変わることも、子供に教えてあげましょう。
3オクラ
オクラの断面はきれいな星形です。中に入っている丸い種も面白いスタンプになりますので、取らずにそのまま使いましょう。
縦に切ると細長い葉っぱのような形に。オクラはヌメリがありますので、カットしてから時間をおいてしっかり乾燥させてから使うのがポイントです。
4小松菜
小松菜の根元の部分を切ると、その断面はまるでお花のように広がるんです。
茎の部分は葉っぱのようにスタンプできますので、そのままでも充分素敵な絵葉書やメッセージカードが自作できます。
ちなみに、キャベツや白菜の根元でもサイズ違いの花が作れます。
5セロリ
独特の香りがあるセロリも、子供が苦手意識を持ちやすい野菜です。カットする部位によってさまざまな断面を楽しめますが、表面の筋の部分を転がしながらスタンプするときれいな縞模様になりますので、試してみましょう。
6キュウリ
キュウリの断面はただ見ただけではのっぺりとしているのですが、顔料などをつけてスタンプをしてみると、繊維の模様が見えてきます。これが独特のカスレを作る趣深さのモト。
キュウリだけでなく大根や人参なども同様のスタンプが楽しめますが、これらの野菜は断面がきれいな円形になるので、アレンジにも活用しましょう。
7トウモロコシ
甘くて子供が大好きなトウモロコシは、横にカットすると粒が等間隔に円形に広がり、ひまわりのようなお花の形に。断面に顔料をつけて転がすとコーンのツブツブ模様が出てくるので、面白い背景になります。
8ゴーヤ
ゴーヤは中のタネがフワフワとして顔料を吸って押しにくいので、種をくり抜いてスタンプしましょう。ゴーヤもトウモロコシのように断面、表面とも使えます。
9シイタケ
生のシイタケは表面よりも、傘の裏側の襞の部分がきれいな押し型になります。軸の部分は程よい硬さがあって持ちやすいので、円形の断面も活用してみてください。
10玉ねぎ
玉ねぎは縦に切っても横に切っても、層のような重なりが美しいスタンプになります。横に切った場合は根元の部分を使えば良いのですが、縦に切った場合は押しているうちにはがれてしまうので、中心に竹串を刺して止めておきましょう。
切ってから1時間ほどおいてからスタンプに使うと涙が出にくいですし、断面から程よく水分が抜け、より層の模様がくっきりと出ます。
野菜スタンプで遊ぶ前の準備のポイント
野菜スタンプは野菜をカットしたらスタンプ台につけて、画用紙の上に押すだけ。特別な道具も必要なく、いつでも楽しめます。
ただしゴム製のハンコと違い野菜の中から水分がでてしまうので、事前準備として野菜を切ったら5分程時間をおいて、断面を乾燥させてから遊ぶといいでしょう。
また事前準備には汚れ対策も欠かせません。髪の長い子は結び、汚れても良い服を着せるかエプロンをさせることをおすすめします。
また机の上には新聞紙を敷き、雑巾を手元に置くとパパやママの負担が少なく、思いっきりスタンプ遊びが楽します。
目を離さないように注意!
1歳ごろから野菜スタンプを楽しめますが、その際はママが手を添えて手伝ってあげましょう。上手にスタンプできるようになっても、絵の具・野菜・汚れた手などを口に入れてしまわないように、ママやパパが目を離さずに遊ばせてあげて下さい。
野菜スタンプ台の簡単な作り方
スタンプ台は100均でも安価に購入することができますが、野菜の切り口から水分がでてくるため、どうしてもスタンプ台が傷んでしまいます。
ですからスタンプ台は、子供の水彩絵の具を使って自作しましょう。キッチンにあるもので簡単にできますので、ぜひ試してみてください。
野菜スタンプ台の材料
- 水彩絵の具
- 絵筆
- プラスティックトレー(底が広く、平らなもの)
- キッチンペーパー
- 水
野菜スタンプ台の作り方
- プラスティックトレーに好みの絵の具を入れ、絵筆に水をつけて1滴ずつたらし、少なめの水で濃い目に伸ばします。
- 絵の具の上に畳んだキッチンペーパーを被せて絵の具を染み込ませれば、スタンプ台のできあがり。
プラスティックトレーがない場合はお皿にラップを敷くと、同様にスタンプ台が作れます。遊んだ後はそのままラップごと丸めて捨てることができるので、子供でも後片付けが簡単。
絵筆がない場合はキッチンで使うスポンジを小さく切って絵の具を溶き伸ばしたり、野菜に直接絵の具をつけたりするといいでしょう。
野菜スタンプを使った知育遊び
野菜スタンプは隠された断面の形の面白さを楽しむだけでなく、色を書き加える、異なる形の野菜を組み合わせるなどしてアレンジも楽しめます。子供が押して作った野菜スタンプにパパやママが一筆加えれば、お部屋に飾れるアート作品に大変身!
できた野菜スタンプを見て「これは、なんの絵になるかな?」と考えることは、子供の知能や想像力を伸ばす知育遊びになります。いくつかアレンジ例をご紹介しますので、自由な発想で作品作りを楽しんでみてください。
オクラと小松菜、セロリのスタンプ絵
オクラと小松菜を花に見立てて葉っぱを描き足し、セロリをカタツムリに。
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レンコンとキュウリのスタンプ絵
それぞれ体や顔を描き足してレンコンをクジャクに、キュウリをヒヨコに。
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オクラとピーマン、セロリのスタンプ絵
オクラを星に見立てて、顔や体を描き足してピーマンとセロリをクマに。
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レンコンとセロリ、オクラのスタンプ
レンコンを背びれや尻尾に、セロリをウロコに見立てて魚に。
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野菜スタンプを楽しめるおすすめ絵本
野菜スタンプをする前後に絵本を読み聞かせてあげると、より興味を引き出してあげることができます。
また野菜スタンプは保育園や幼稚園などの制作活動にも使われることが多いです。「自宅でやるのは面倒」という場合も、絵本で何度か読み聞かせて楽しんでおくと、園での活動により興味を持って取り組むことができるでしょう。
やさいぺたぺたかくれんぼ
著者:松田奈那子
アリス館
1,100円 + 税
子供向けの造形ワークショップなども開催している作者による、3歳から読める食育本。かくれんぼのリズムにのって、野菜スタンプを使って楽しく食べ物を紹介しています。
野菜の切り方やスタンプの仕方の説明、絵を描くアイデアが盛り込まれているので、これから親子で野菜スタンプを楽しみたいパパやママにおすすめです。
野菜スタンプは主婦の趣味にもなる!
野菜スタンプは子供が楽しめる遊びとしてだけでなく、大人にとっても手作りを楽しめる趣味となります。ぜひパパやママの年賀状作りにも、取り入れてみてください。
今回は水彩絵の具を使っていますが、洗っても落ちない市販の布用スタンプインクを使えば、同じ方法で簡単にオリジナルTシャツやハンカチ、バッグなどを作ることができます。
小学校の文化祭や地区のバザーなどに出品する小物作りなどにも、アイデア次第で野菜スタンプが活用できます。子育てがひと段落して何か楽しんで取り組める趣味を探しているママや、子供が寝てからの自分時間を楽しむ趣味を探しているママにもおすすめですので、まずは子供と一緒に野菜スタンプの面白さを実感してみてはいかがでしょうか。