「旅育」の効果は絶大!旅を通して子供は成長する!
旅育とは、家族旅行を通じて、お子様の心や社会性の成長を促す教育的な取り組みを指します。旅先で家族と楽しい時間を共有することにより、情緒の安定やコミュニケーション能力の向上につながります。また、実体験を通して好奇心を刺激することで、自分から学ぶ意欲や主体性を育む効果も期待できます。
お子様には、さまざまなものを見せて、たくさんの体験をさせてあげたいと願うのが親心です。それが教育的にも非常に価値があり、お子様の成長につながるというのは、大変嬉しいことですね。
本記事では、旅育の効果や、より家族旅行を楽しむためのアイデアをご紹介します。また、先輩ママに、家族旅行を通して、お子様の成長を実感した瞬間も語っていただきました。旅を通して、親子の絆は深まり、お子様は大きく成長するのです!
あわせて、2歳の幼児から小学生、中学生まで年齢別に何が伸びるのか、おすすめの場所やツアーをどう選ぶか、そして遠出の家族旅行をしない家庭でもできる工夫まで、幅広くまとめました。
旅育の効果
旅は単なる娯楽ではなく、人を成長させる要素が豊富に詰まっています。柔軟な思考力を持つ一方で、まだまだ知らないことや分からないことが多いお子様にとっては、特に大きな学びの機会となります。旅育によって期待できる、その一例をご紹介します。
家族間のコミュニケーションが活性化し、情緒が安定する
旅に出ると、大人も子供も開放的な気分になり、自然と笑顔が増えます。家族みんなで楽しい体験を共有することは、お子様の安心感や自己肯定感を高める上でとても大切です。
普段、お子様と一緒にいられる時間が少ない方や、お子様の好みがよく分からなくなってきたという悩みをお持ちの方ほど、ぜひお子様と一緒に旅に出かけてみてください。旅行中は、濃密な時間を共に過ごすため、普段とは比べものにならないほど、会話が弾むことでしょう。
お子様の好奇心を刺激し、学ぶ意欲を育てる
旅先には、見たことのないものがたくさんあります。美しい景色や歴史的な建造物を見た、海で力いっぱい泳いだ、初めて雪遊びに挑戦したなど、こうした実体験は、お子様にとって非常に良質な刺激となります。「テレビや本で見たことがある」と、「実際に体験した」とでは、知識の定着度や感動の大きさがまったく違います。見知らぬ土地で五感をフルに使って過ごすことで、「世界は広い」と実感し、自然と好奇心や、座学で学んだ知識を実体験と結びつける力が育まれます。
公共のマナーを学び、社会性が身につく
旅は楽しいだけではなく、ルールやマナーが求められる場面が数多くあります。公共の交通機関や宿泊施設などでは、周りの方に配慮した振る舞いや、店員さんや見知らぬ人に何かを尋ねるときの適切な言葉遣いが必要です。
また、よりお子様の成長を促したいと考えるなら、「自分の荷物は自分で持つ」「朝食の準備を手伝う」など、ごく簡単なことで構わないので、お子様と旅の約束事や役割を決めておくのがおすすめです。旅を通して、我慢や気遣い、責任感を学び、成長した姿が見られるかもしれませんね。
「自分で決めた」という経験が積み重なる
もうひとつ見逃せないのが、決める場面が多いことです。昼食に何を食べるか、次にどこへ行くか、お土産に何を選ぶか。日常生活では親が決めてしまうことも、旅先では時間に余裕がある分、お子様に任せやすくなります。
「どっちがいい?」と聞かれて、自分で選び、その結果を自分で引き受ける。この小さな繰り返しが、自分で考える力につながっていきます。うまく選べなかったときも、それはそれで学びです。「次はこうしよう」と考える材料になります。
親としては、つい先回りして決めてあげたくなりますが、旅先では少し我慢して待ってみてください。じっくり悩んでいる横顔を見ているだけでも、家では気づかない成長が見えてきます。
旅育は、準備段階からはじまっている!
旅育というと、旅行中の体験がなにより大切と思われがちですが、実は準備段階も重要な要素です。旅に出るまでのワクワクした気持ちや高揚感は、大人も子供も同じように感じるはずです。
行先選びや旅の予習を家族みんなで行う
可能であれば、旅の行き先はお子様と一緒に話し合うのがおすすめです。お子様が「そこに行きたい!」という強い希望がある場合、小学生中学年以上なら、その場所の魅力をプレゼンテーションさせてみるのも面白いでしょう。幼児や小学校低学年のお子様なら、「なぜ行きたいのか」「なにがしたいのか」など、自分の気持ちを言語化させてみましょう。自分の考えを主張したり、相手を説得したりするという貴重な体験になります。
もちろん、行き先は親が決めることも多いかと思います。その場合は、地図やパンフレットを見て、みんなで過ごし方を話し合うだけでも楽しいものです。歴史や地理など、お子様と一緒に予習すると、勉強にもつながりますし、なにより現地を訪れた時の感動が増すはずです!
移動時間は短め、スケジュールは詰め込み過ぎない
お子様が旅行に慣れていないうちは、あまり長い移動時間になる行き先は避けた方が無難です。お子様が苦痛を感じたり、飽きてぐずったりすると、親もイライラしてしまう原因になります。大人は日常を離れて遠出をしたくなるものですが、お子様がどの程度の移動時間に耐えられるのかの見極めは必要です。
体験談でもみなさんおっしゃっていましたが、子連れ旅行のスケジュールには、余裕を持たせるのが旅上手のコツです。旅先での感動よりも疲れが勝ってしまうと、旅行そのものが楽しくなくなってしまいますし、あとの予定を組み替えることになる場合もあります。
移動時間の目安を年齢で考える
では、どのくらいの移動時間なら無理がないのでしょうか。体験談を寄せてくださった方々の話を並べてみると、ひとつの目安が見えてきます。
| お子様の様子 | 片道の移動時間の目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 初めての宿泊 | 1時間から2時間程度 | まずは泊まれることを目標にする |
| 宿泊に慣れてきた | 2時間から3時間程度 | 途中に休憩や立ち寄り先を入れる |
| 移動そのものを楽しめる | 3時間以上も可 | 乗り物自体を目的のひとつにする |
体験談の中には、車で3時間以内と決めている方、電車で片道2時間くらいの所を選ぶという方がいました。数字を先に決めておくと、行き先を探すときの迷いが減ります。「この時間内で行ける場所はどこか」という探し方に変わるので、候補も絞りやすくなります。
持ち物の準備は子供に任せる部分を作る
荷造りは、旅育の格好の機会です。全部を任せるのは難しくても、一部だけなら幼児でもできます。
たとえば、宿で遊ぶおもちゃを自分で選んで詰める、着ていく服を自分で決める、持ち物リストを見て足りないものを書き加える。体験談にも、こうした工夫をされているご家庭がいくつもありました。
自分で詰めたものは、現地で「これ持ってきてよかった」「あれを忘れた」と実感できます。次の旅では、その反省が生きてきます。忘れ物をしても、命に関わるようなものでなければ、あえて言わずにおくのもひとつの手です。困った経験のほうが、記憶に残ります。
まだ旅は終わっていない!旅後の取り組みで2倍、3倍も楽しく!
多くの方にとって、旅は貴重な体験であり、年に限られた回数しか行けないものです。せっかく旅に出たのなら、その思い出をできる限り記録しておきたいですね。幼児の場合、大きくなるまで記憶に残らないこともありますが、たとえ記憶が薄れてしまっても、写真があれば、家族の幸せな時間を追体験できるものです。
写真と地図は重要なツール!
旅先での写真は、楽しかった記憶を思い起こさせる最も重要なツールでしょう。帰宅したら、あまり時間が経つ前に、プリントしたり、パソコンなどの画面に映して、みんなで旅の感想を語り合いましょう。こうした「復習」をすることで、小さなお子様でも、記憶への定着率はぐっと高まります。
写真だけでなく、地図やチケットの半券、記念品などを活用し、旅の思い出ノートなど、オリジナルな旅記録を作成するのもおすすめです。しっかり作り込めば、小学生は夏休みの自由研究になるかもしれませんよ!
大きな日本地図に「行ったところ」を残していく
体験談の中に、家に子供用の大きな地図を用意して、行った場所にチェックをつけ、横に家族写真を貼るというご家庭がありました。これは、そのまま真似したくなる方法です。
一枚の地図に印が増えていくと、旅の記録が積み重なっていく様子が目に見えます。しかも、地名と場所と体験が結びついた形で覚えられます。学校で地理を習ったときに、「ここ行ったことある」となるのは、大きな強みです。
都道府県が印刷された地図なら、印がついていない場所を見て「次はここに行きたい」という話にもなります。旅の記録が、次の旅の計画表を兼ねてくれるわけです。
帰った日のうちに、一言でも書き残す
絵日記や旅ノートは、帰宅した日か翌日までに書くのがおすすめです。時間が経つほど、細かいことは思い出せなくなります。
とはいえ、疲れて帰ってきた日にきちんとしたものを書くのは大変です。まずは一言だけ、「たのしかった」「うみがつめたかった」でも構いません。写真を貼っておいて、後日ゆっくり書き足す形でも十分です。
大切なのは、旅を振り返る時間を家庭の習慣にすることです。何度か繰り返すうちに、お子様のほうから「書く」と言い出すようになることもあります。
年齢別に見る旅育:2歳から中学生まで
同じ旅でも、お子様の年齢によって受け取るものは大きく変わります。年齢に合った関わり方をすると、旅育の手応えがぐっと増します。
2歳前後の旅育は「慣れる」ことが目標
2歳のお子様との旅行は、学びを求めるよりも、家以外の場所で眠れる、家族以外の人がいる空間で過ごせる、という経験そのものが成果です。
体験談にも、2歳半で初めて外泊したご家庭がありました。1か月前くらいから毎日「今度おうちじゃないところにお泊まりするよ」と言い聞かせ、ガイドブックを見せて備えたそうです。この予告の期間が、2歳前後の子には効きます。急に環境が変わると戸惑いますが、何度も聞いていれば「知っている出来事」になります。
行き先は、近場で構いません。1日目は宿に着くまでを目的にするくらいの余裕があると、親も気が楽です。移動中に寝てしまっても、それは失敗ではありません。起きているあいだに、いつもと違う景色を数分見られれば十分です。
幼児(3歳から6歳)は五感で受け取る時期
この時期のお子様は、説明よりも体で感じたことを覚えます。海の水がしょっぱかった、砂が熱かった、雪が思ったより冷たかった。こうした感覚は、言葉での説明が一切なくても残ります。
おすすめは、体を使って遊べる場所です。海、川、牧場、動物と触れ合える施設、大きな公園。じっと見学するタイプの施設より、触ったり走ったりできる場所のほうが向いています。
関わり方のコツは、大人が先に答えを言わないことです。「これは何だと思う?」「どんな匂いがする?」と聞いてみると、大人が思いもよらない答えが返ってきます。その答えを否定せずに受け止めると、次からもっと話してくれるようになります。
幼児は疲れやすく、ぐずってしまうこともあります。予定は半分に減らすくらいでちょうどいいでしょう。行けたら行こう、やれたらやろうという構えでいると、親の側も楽になります。
小学生は「調べる」「任せる」を増やす
小学生になると、文字が読め、計算ができ、地図もある程度わかるようになります。ここからは、任せる範囲を広げていくのが旅育のポイントです。
低学年なら、行きたい場所をひとつ選ばせる、お土産の予算を決めて自分で選ばせる、といったところから。中学年以上なら、乗り換えを調べる、旅のしおりを作る、当日の道案内を担当する、といった役割が持てます。
体験談には、小学4年生のお子様と一緒に電車の乗り換えや経路を調べて「旅のしおり」を作り、現地では券売機で切符を買うところから改札を通るまでを遠くから見守りつつ一人でさせてみた、という方がいました。心配は杞憂に終わり、あっさりクリアしてしまったそうです。
また、歴史や地理の学習内容と旅先が重なるのも、この時期からです。城、古い町並み、産業の現場、川や山の地形。教科書で見たものを実物で見ると、知識が一気に立体的になります。夏休みの自由研究とつなげれば、旅の記録がそのまま宿題になります。
中学生は、旅の一部を本人に組ませる
中学生になると、家族旅行に乗り気でなくなることもあります。部活があり、友達との予定があり、親と出かける優先順位が下がるのは自然なことです。
それでも一緒に出かけたいなら、旅の一部を本人に任せてみてください。「2日目の午後はあなたが計画して」と丸ごと預けると、当事者になります。予算の上限だけ伝えて、そのなかでどう組むかは任せる。移動手段も費用も自分で調べることになるので、社会の仕組みを知る機会にもなります。
行き先も、本人の興味を軸に選べると理想的です。好きな音楽、好きなスポーツ、興味のある学校や街。体験談には、好きなアーティストのライブに行くときに旅行も兼ねているというご家庭がありました。目的が本人の中にあれば、移動時間の長さも苦になりません。
この時期の旅は、回数こそ減っていきますが、覚えている密度は高くなります。あと何回一緒に行けるだろうと考えると、一回一回が違って見えてきます。
旅育におすすめの場所と、ツアーの選び方
「旅育にはどこがいいですか」という問いに、たったひとつの答えはありません。ただ、選ぶときの視点を持っておくと、迷いにくくなります。
目的から場所を選ぶ4つのタイプ
行き先は、何を体験させたいかで整理すると考えやすくなります。
| タイプ | 行き先の例 | 育ちやすいもの |
|---|---|---|
| 自然に触れる | 海、川、山、牧場、キャンプ場 | 五感、体力、季節の感覚 |
| 歴史や文化に触れる | 城、古い町並み、寺社、資料館 | 知識と実物の結びつき |
| ものづくりを体験する | 陶芸、そば打ち、収穫、工場見学 | 集中力、段取り、達成感 |
| 人と関わる | 地元の市場、宿の交流、異文化の街 | 会話する力、物おじしない姿勢 |
体験談を読むと、季節を軸に決めているご家庭もありました。夏は海、秋は紅葉、冬は雪というように、その時期その場所でしかできない経験を選ぶ。この決め方なら、毎年繰り返しても飽きません。
逆に、毎年同じ場所に行くという選び方もあります。去年のことを覚えていて、親でも忘れていたことを言ってくるようになると、成長がはっきり見えるという声がありました。変化を求めるか、定点で見るか。どちらも旅育です。
ツアーを選ぶときに見るところ
体験プログラムが組み込まれたツアーや、子供向けの企画があるツアーも増えています。自分で全部を手配しなくていいので、忙しいご家庭にはありがたい選択肢です。
選ぶときに見ておきたいのは、まず対象年齢です。体験内容に年齢制限があることは多く、下のお子様が参加できないと現地で困ります。申し込む前に確認しておきましょう。
次に、自由時間がどれだけあるか。分刻みで動くツアーは、子連れには向きません。集合時間までに戻ればいいという緩やかな組み方のほうが、お子様のペースに合わせられます。
三つめは、移動と滞在の比率です。行程表を見て、バスや電車に乗っている時間を足してみてください。半分以上が移動なら、お子様には負担が大きいかもしれません。
四つめは、雨天時にどうなるかです。屋外の体験が中心のツアーは、天候によって内容が変わります。代替のプログラムが用意されているかを確認しておくと安心です。
そして、ツアーに申し込むかどうかを決める前に、そもそも家族だけで行ったほうが自由なのではないか、と一度考えてみてください。旅育の目的が「家族で過ごす時間」なら、団体行動が向かない場合もあります。
旅育の本や地図を、家庭で活かす
旅育について書かれた本や、子供向けの図鑑や地図は、旅の前後を豊かにしてくれます。買わなくても、図書館で借りられるものがたくさんあります。
旅の前に読む本の選び方
行き先が決まったら、その土地に関する本を探してみましょう。都道府県ごとの図鑑、日本の城や世界遺産をまとめた本、その土地が舞台になっている絵本や物語。図書館の児童書コーナーに行けば、たいてい何かしら見つかります。
選ぶときは、写真や絵が多いものを優先してください。文字が多い本は、行く前の予習には向きません。「これを見に行くんだよ」と写真を指させることが大事です。
幼児なら、その土地の生き物や食べ物が出てくる絵本でも十分です。沖縄に行く前に海の生き物の絵本を読んでおけば、現地で「あ、これ知ってる」となります。この瞬間が、旅育のいちばんおいしいところです。
親が読む旅育の本との付き合い方
親向けの旅育の本も出ています。読むと参考になる一方で、そのとおりにやらなければと思い込んでしまうこともあります。
本に書かれているのは、あくまでその家庭でうまくいった方法です。お子様の性格も、家庭の事情も、それぞれ違います。全部を取り入れる必要はまったくありません。ひとつでも「これはできそう」と思える工夫が見つかれば、その本は役割を果たしています。
読んで疲れてしまうくらいなら、読まずに出かけたほうがいい。そのくらいの気持ちで手に取ってみてください。
地図とガイドブックは紙のものを一冊
調べ物は画面でできる時代ですが、お子様と一緒に見るなら紙のほうが使いやすい場面があります。
紙の地図は、全体と部分が同時に見えます。指でなぞりながら「ここからここまで行く」と説明できますし、書き込みもできます。ガイドブックも、付せんを貼ったり丸をつけたりできる紙のほうが、家族で回し読みするのに向いています。
体験談にも、行き先が決まるとすぐガイドブックを買って家族で行きたい所を決める、というご家庭が複数ありました。一冊あるだけで、食卓での会話が旅の話になります。
家族旅行をしない家庭でも、旅育はできる
ここまで読んで、「うちは家族旅行に行かないから関係ない」と感じた方もいるかもしれません。旅行に行かない、あるいは行けない理由は、ご家庭によってさまざまです。
けれど、旅育の中身を分解してみると、旅行そのものが必須ではないことがわかります。大事なのは、いつもと違う場所に行き、家族で話し、あとで振り返るという流れです。この流れは、宿泊を伴わなくても作れます。
日帰りでも同じ流れは作れる
電車で数駅先の街、隣の市の資料館、少し遠い公園。行ったことのない場所であれば、それは十分に旅です。
やり方は同じです。前もって地図で場所を確認し、何をするか話し合い、当日は本人に切符を買わせたり道を案内させたりする。帰ってきたら写真を見ながら感想を言い合う。宿泊がないだけで、旅育の要素はそろっています。
むしろ日帰りのほうが、回数を重ねられます。年に一度の大旅行より、月に一度の小さな遠出のほうが、お子様の中に積み上がるものは多いかもしれません。
近所でも「初めて」は作れる
遠出が難しいときは、いつもと違う道で帰ってみる、行ったことのない駅で降りてみる、地元の市場に行ってみる。それだけでも、お子様にとっては新しい景色です。
地域のお祭りや、市町村が主催する体験イベントも狙い目です。費用がかからないものも多く、地元の人と話す機会にもなります。広報紙や公民館の掲示板に情報が出ていることがあるので、たまに目を通してみてください。
行かない選択を、引け目に思わなくていい
周りの家庭が旅行の話をしていると、うちは行っていないと気になることがあるかもしれません。でも、旅行に行く回数と、お子様が育つかどうかは、まったく別の話です。
家で一緒に料理をする、庭やベランダで植物を育てる、図鑑を広げて知らない国の話をする。こうした時間にも、旅育で得られるものと同じ要素が含まれています。好奇心が動き、会話が生まれ、あとで思い出せる。それで十分です。
旅育という言葉は、家族旅行に行ける家庭のためだけのものではありません。ご家庭のやり方で、できることを選んでいけば大丈夫です。
旅によって子供の成長を感じた瞬間を教えて!
旅好きママに、お子様との旅行について語っていただきました。行き先を決めるポイントや、お子様と一緒に旅前・旅後に行っていること、そして、旅を通じて、我が子の成長を実感した瞬間を教えてもらいました。
旅先では、我が子の意外な一面を知ることが多いようです。家族旅行におすすめな場所も答えてもらったので、これから旅行の計画を立てようとしている方も参考にしてみてはいかがでしょうか。
子供が頼もしく見えました
子どもと行く初めての旅行は、子ども達が楽しめる場所にしたいと思い、旅行先を決めました。行き先が決まると、子ども達は行く前からおおはしゃぎで、旅行で使用する物を買いに行く時も、進んで手伝ってくれました。いつも出かけると兄弟2人で騒いでしまうのですが、旅行が楽しみだからなのか、少しびっくりしました。
旅行当日は、風邪をひいたら中止になってしまうので、寝ている時に寒くならないように気をつけました。旅行中は、道路などを歩くときは、「手を繋いでね」と言い聞かせました。いつもは「嫌だー」と言うのに、旅行先では不思議と手を繋いでくれて良かったです。また、上の子は下の子と手を繋いだり、お兄ちゃんぶりを発揮していて、びっくりしました。
帰って荷物を片付ける時も、楽しかったからか、一緒に進んで手伝ってくれました。たくさん写真を撮っておくと、写真を見返しながら、「ここはああだった」「楽しかった」など、会話がいつも以上に弾みます。
旅行で兄が色々と進んで手伝ってくれたこと、たくさん歩いても弱音を吐かずにいたので、成長したなと感じました。おすすめの行き先は、富士急ハイランドです。小さいお子様でも、たくさん遊ぶ物があるので、とても楽しめました。
旅行で深まる絆
私たち家族は音楽が大好きです。自分の好きなアーティストのライブに行く時は、旅行も兼ねています。子どもたちが小さな時から、旅行に行く時は、荷物を親と別々にしています。荷物の管理は、自分の分は自分でと、子どもたちに任せています。子どもたちも、好きな旅行に行くためなら文句は言いません。自分の荷物に責任を持つということを、子どもたちも自覚しているようでした。
家族旅行は、家族で感動したり、思い出を共有したりと、大切なものが詰まっています。なので、行く場所はどこであろうと良いと私は思っています。今まで行った所でのおすすめは、大阪や沖縄でした。
家族全員が満足できるように!
旅の計画は、我が家は突然決まることが多いです。というのも、休みが不定期なので、1ヶ月先の休みが分からなかったりするからです。いつも2~3日前に決め、ホテルなどを予約します。ですので、空きがなかったり、思っていたホテルじゃなかったりと色々ありますが、子どもたちは急に決まっても行けるとなると大喜びします。
我が家は、まず行き先が決まると、すぐガイドブックを買って家族で行きたい所を決めます。大人も子供も平等に1人一ヶ所、または欲しい物1つを決めて、目的を果たして、みんながハッピーに終われるようにしています。
旅行中は、普段子どもたちに厳しくしているので、安全な限り、子どもたちを自由にさせ、意見を尊重してあげられるように心がけています。無事に帰ってきたら、撮ったビデオをパパが編集して、鑑賞タイムがあります。観ながら思い出を語り合います。普段なかなか家族の時間が取れない中、こうやって濃い時間をみんなで過ごすと、子どもも日頃のストレスから解放されて笑顔になりますし、より家族の絆が深まるように思えます。
おすすめの場所はディズニーリゾートです。何回行っても感動します。大人も子供も楽しめます。他にはアドベンチャーワールドです。動物とも触れ合え、イルカショーは感動ものです。家族で和やかな休日が過ごせそうです。
旅行から帰ってきてから、英語を話すことに自信がつきました!
去年の夏、オーストラリアのケアンズに旅行に行きました。子どもたちにとっては初めての海外旅行です。行先は、両親が行ったことのない国で、なおかつ子連れにも行きやすい場所を選びました。普段は、帰省時に新幹線を使うことがあるので、いつもと同様に、飛行機(皆がいる場所)では静かにすることを約束して出かけました。
旅行中は、元気に過ごしたいので、旅行一週間前くらいから、風邪をひかないように注意し、小児科で常備薬として万が一の薬を処方してもらいました。税関で困らないように、小児科で英語の薬の説明を書いてもらったりして、事前に用意しました。
旅行後は、親戚に写真を見せにいったり、お土産を渡しがてら、子どもたちが自分の言葉で、旅行の出来事を話せるような場面を作りました。また、普段から英語教室に通っていたので、空港の店員さんと挨拶をかわすこともできて、勉強の成果を試すことが出来ました。
初めての海外旅行は、ハワイやグアムなどのリゾート地へ行かれる方も多いかと思いますが、オーストラリアのケアンズもコアラやカンガルーに触れたり、治安が良く気候も過ごしやすいのでおすすめです。
年齢が上がるにつれて、成長を実感!
夏休みや冬休みには、子どもに行きたい場所があるか聞くようにしています。その理由は、子どもが親と出かけたがる年齢は限られているので、出来るうちはリクエストにこたえてあげたいと思うからです。行く場所が決まったら、現地で楽しそうな場所をピックアップしたり、持っていく荷物をまとめたりして、子どもなりに準備をしているようです。
旅行に出かけると気分が高揚するため、トラブルや事故に巻き込まれないように注意しています。例えばキャンプ場へ行くときには、危険な場所に近づかないように注意したり、他の利用客の迷惑にならないように行動させています。子どもには日記を書く習慣があるので、旅行から帰ったら写真をプリントアウトしてあげて、写真つきの日記を書けるようにしています。
小さいときは、ただついてくるだけでしたが、今では、道案内や行先の提案をしてくれるようになりました。また、祖父母へのお土産を気にするようになったのも、嬉しいと感じる出来事でした。
家族で旅行へ出かけるなら白樺湖リゾートのような場所をおすすめします。白樺湖リゾートには遊園地やスポーツ施設があり、しかも周辺に景色のよいエリアが広がっているので、ドライブにも最適です。家族が飽きることなく、旅行を楽しむことができますよ。
おおらかで、好奇心旺盛な子に育ちました
我が家は7歳の息子と4歳の娘を連れての旅行なので、あちこち観光というより、ゆったりめのスケジュールで、のんびり、家族で仲良く滞在することを目的としています。
行き先は主に海なので、事前に子ども用のシュノーケルや浮輪、フィンなどを、宿でみんなで遊べるトランプやゲームは、子どもたちが選んで、トランクに一緒に詰めます。海外旅行先では、手に入るものが限られることもあるので、万一発熱したときに備えて、子ども用の鎮痛剤や、虫に刺されたときのかゆみ止めの薬などは、忘れずに持っていきます。
旅先では、なるべくその土地の自然に触れる、地元の人と話すように心がけています。子どもたちは刺激を受けて、わくわくキラキラした表情になります。初めて食べる郷土料理や、初めて触る海外のカブトムシなど。旅行中のカメラマンはもっぱら、私(ママ)で、アルバムも私が作ります。アルバムができたら、子どもと何度も見直して、そのときの思い出をお互いに話しています。
家族旅行は親子ともども、ずっと財産になります。特に7歳の息子は、学校でのびのび明るくおおらかに過ごしているようで、恐らく、海外の文化に触れた影響もあると思います。おすすめの場所は、インドネシアなどの海です。子どもは冒険心が芽生える良いチャンスです。
言葉は通じなくても、コミュニケーション!
子どもが幼稚園の頃から、毎年夏休みに家族で海外旅行に行っています。行先を決めるポイントは、日本から直行便で行けて、現地の医療機関が整っていることです。旅行先は私たち親が決めますが、滞在中で行きたいところは出来るだけ子どもたちの希望を聞いて、子どもたちに優先順位を付けさせて、一緒にプランを練るようにしています。
海外となると、気候も食べるものも、やはり普段とは違うので、子どもの体調面には特に気を付けて、あまり無理をせずに、ゆったりペースで楽しむように心掛けています。旅先では、普段日本では経験できないことを、たくさん体験させてあげられるのが何より嬉しいです。ちょっとしたことですが、子どもたちが現地で何かをしてもらった時に、お礼を英語で言えたり、英語が分からないながらも、現地の子供たちとコミュニケーションを取ろうとする姿に成長を感じることが多いです。
今まで行った場所の中でも、家族旅行に特におすすめなのはシンガポールです。シンガポール動物園はもちろん、セントーサも家族で楽しめるアミューズメント施設がたくさんあります。また多国籍国家なので、子どもたちに異文化に触れさせることが出来る点も、とても良かったと思っています。
地図を読む力がつき、自分でもルートを考えるようになった
我が家の小学生は、日本の城が大好きです。だからいつも城が見れそうなルートを旦那が考慮し、行き先を決めています。出発前は、旅を存分に楽しむため、地図を開いて、子どもたちにどこをどう行くか、確認させるのが習慣です。その後、実際に行くことで、地図を読む力が以前よりついたようです。
旅の最中は、適度に休憩をとり、無理をさせないようにしています。また、知らない土地で迷子にならないよう、一人行動は禁止にしています。帰ってきた後は、何が一番楽しかったか、どこが興味深かったか等、感想をそれぞれ言い合います。お互いの想いを伝えることで、相手が何を楽しめたのか知ることが出来るし、見落としていた部分に気付くことも出来るからです。良いことばかりでなく、悪かったことも言葉にすることで、次の旅行への反省点にもなります。
ある年の旅行では、道がすごく混んでいて、子どもが楽しみにしていた城を十分に回れなかったのですが、家について一言「今度は別のルートで行けるように、僕もパパと考えてみるよ」と言ったのを聞いて、大きくなったなと感じました。
私たち家族は日本の色々な城を巡っているのですが、階段がたくさんあって体力がつきますし、趣もある。おまけに歴史に強くなるというメリットもあって、家族旅行にはかなりおすすめです。
その時期、その場所でしかできない経験
6歳になる子どもがいます。いつも旅の行き先を決める際は、自然と触れ合えること、季節を味わえることをテーマに決定しています。夏には、沖縄の海で泳いだり、秋には京都で紅葉をみたり、冬には北海道で雪をみたりと、その時期に、その場所でしかできない経験をするようにしています。
また、家には子ども用の大きな地図を用意していて、行き先を一緒に確認します。旅行から帰ってきたら、その場所にはチェックをつけて、横に家族写真を貼るようにしています。そうすることで、4歳頃から、行ったことのある都道府県を少しずつ覚えて、その場所でのエピソードなども、話してくれるようになりました。色々な経験をすることで、小さいながらに記憶に残っていて、感心しています。
旅行中は、スケジュールを過密にしないように注意しています。やはり幼児は疲れやすく、ぐずってしまうことも多々あり、行かないといけない、やらないといけないと思うと、私たち親も時間に気を取られてしまうので、行けたら行こう、やれたらやろうと考えています。
家族旅行でおすすめの場所は、沖縄です。なんといっても海がきれい。また基本的に車移動なので、子ども連れでも移動しやすいです。これからも様々な経験をさせてあげたいと思っています。
思い出を話し合うようになりました
旅行先を決める時は、動物と触れ合えたり、子どもが楽しめる場所があるかどうかを考えて決めます。旅行の場所が決まったら、主人が地図やガイドブックを購入してきて、家族みんなで場所を確認したり、珍しい虫を捕まえたらこの虫かごに入れる!などと想像しながら、子どもと一緒に荷物をつめます。
旅先では、我が家では水に特に注意しております。主人も子どももお腹が弱いので、旅先では買った水以外、生水は絶対に飲ませないようにしています。旅行から帰ってきたら、子どもと思い出話をしながら、アルバム作りに励みます。旅先で自分より小さい子が泣いているときに「どこから来たの?」など人見知りしないで話しかける姿を見て、この子も大人になったのだなあと感じました。
家族旅行には、長野県の軽井沢がお勧めです。都内からも時間がかからないですし、衛生的で、自然と触れ合えるからです。
海外から帰ってくると、英語の勉強を真剣に取り組みます
行き先を決める時は、子どもがやりたいことを確認してから決めています。例えば、スキーがしたいと言ったら北海道、たくさん泳ぎたいと言ったらグアムだったりします。計画や準備は私が行っていますが、準備の段階で持って行く物リストを作成し、子どもにも見せて、足りない物を書き加えてもらったり、持って行く洋服は自分で選んでもらうようにしています。
旅行中は、体調が万全かどうかを必ず確認し、体温計や一通りの薬も持参します。旅行から帰ってくると、デジカメで撮った写真をテレビにつなげて、家族みんなで見るようにしています。特に気に入った写真は、現像して部屋に飾っています。海外へ行くと、自分達の英語力のなさを親子共々実感し、しばらく英語のCDなどを聞いたりします。
おすすめの場所は、香港ディズニーランドです。東京ディズニーリゾートのように混んでいないので、乗り物も乗り放題ですし、日本からも飛行機で数時間と、小さなお子さんがいても無理なく楽しめます。
思いやりの気持ちが生まれました
行き先は、自宅から車で3時間以内で行ける場所にします。子どもが飽きずに移動できる範囲だからです。出発の数日前に、行き先をパソコンを使って子どもに説明します。どんな所に行くのか、どんなものを持って行きたいか話し合います。子どもが病気をしないように、天候が変わるかもしれないので、洋服は薄手のもの厚手のものなど、臨機応変に対応できるようにしています。
旅行から帰ってきたら、どんなところが楽しかったのか振り返りながら、みんなで感想を言い合います。また、写真を見て楽しみます。お互いが楽しく旅行できるように、思いやりの気持ちが生まれてくるようになりました。
下の子を優先してくれる優しさ、親もくつろげるように肩をたたいたり、荷物を持ったりもしてくれました。
我が家のおすすめ家族旅行は温泉です。みんながゆっくりできるからです。
思いのほかしっかり者、我が子を見直しました
弟の結婚式に呼ばれて、東京に出かけました。結婚式に出席後、一泊して、翌日は夕方まで観光することにしていたので、小学4年生の息子と共に計画を立てました。息子の希望は「東京にあるポケモンストアを巡りたい」というもので、東京駅や池袋のサンシャインシティに行くことにし、一緒に電車の乗り換えや経路を調べて「旅のしおり」なる修学旅行の工程表のようなものを作ってみました。
車移動が中心の田舎では、電車に乗る機会がほとんどないので、現地に行ってからは券売機で切符を買う→改札を通る→正しい乗り場に行く、という体験を、遠くから見守りつつ、一人でさせてみましたが、初めての都会の駅なのにあっさりクリアしてしまいました。駅を出てからも地図を見ながらすんなり目的地にたどり着き、もっと戸惑うのではないかとの心配も杞憂に終わりました。電車内でもお年寄りに席を譲るなど「何このイケメン!?」と少し感動すら覚えました。
旅行が終わってからも、時々電車に乗る機会があれば、切符の購入など全て任せています。いきなり東京を克服したから田舎の駅なんて「ラクショー」とのこと。
地方から都心に出かけた時は、電車以外にも、地下鉄やモノレールなど、色々な交通機関を体験させるのも良いと思います。親よりも余程しっかりしているお子様も多いのではないでしょうか。
毎年同じ場所に行くことで成長を感じます
我が家はマイカーを所持していません。旅行は、電車で行ける所が基本です。また、移動時間が長いと、親子ともに苦痛になるので、片道2時間くらいの所を選ぶようにしています。
夏休みに行くので、プールがある所が子どもの希望です。プールのパンフレットを事前に見ておいて、どこにどんなプールがあるのかを子どもと一緒に確認することにしています。波のプールはこの辺、流れるプールはこの辺、といった感じです。公共の乗り物で移動するため、周りの人の迷惑にならないように注意しています。ぐずった時のために、お菓子やジュースを持ち込んで対応しています。
旅行から帰ってきたら、すぐに絵日記を書くようにしています。幼稚園での夏休みの宿題は、絵日記を書いてくるように言われるので、帰ってきてすぐのほうが書きやすいと思ったためです。
我が家では、毎年同じ場所に旅行に行きます。すると、去年のことをすごく覚えていて、親でも忘れていたことを言ってきたりすると、とても成長を感じます。例えば大浴場の行き方や、レストランの階数などです。
家族旅行のおすすめは、やはり子どもに負担がない場所がいいと思います。親が旅行好きだとしても、幼児にはどうしても強行スケジュールになりがちです。幼い子どもがいるなら、その数年は子どもが楽しめる近場のリゾート地がおすすめです。
帰宅してからおしゃべり上手に
子どもが2歳半の時に、箱根へ行きました。家からほどほどの距離の行楽地ですし、車移動しやすいからです。里帰り以降、外泊は初めてだったので、「今度おうちじゃないところにお泊まりするよ」と、1ヶ月前くらいから、毎日言い聞かせました。「ここで夜ねんねするよ。楽しみだね」「こんなとこもあるよ」とガイドブックを見せたりして、事前に備えました。
子連れですから、1日の計画を詰め込み過ぎない様に気を付けました。
1日目は宿泊先に着くのを目的にし、途中芦ノ湖で遊覧船に乗る位の予定にし、早めに着いたら館内探検と、スケジュールにはゆとりを持たせました。2日目に水族館を観て、混雑前に出発し、夕食は自宅近くで食べられるようにも調整しました。
帰宅後、写真をプリントして、子どもと一緒に見ていると、「ここ行ったよね」「楽しかったよね」と色々思い出しておしゃべりするようになり、言葉が上手になったように感じました。まだオムツが外れない子どもを連れて行くときは、家族風呂がある宿泊施設を選ぶのは必須事項だと思います。
15人の体験談からわかる、旅育の共通点
寄せられた15人のお話を並べてみると、行き先も予算もばらばらなのに、やっていることには重なりがありました。これから旅の計画を立てる方が真似しやすいよう、整理してみます。
ほぼ全員が「旅の前に一緒に調べている」
ガイドブックを買って家族で行きたい所を決める、地図を開いてどこをどう行くか確認させる、プールのパンフレットを見てどこにどんなプールがあるか一緒に確認する、パソコンで行き先を説明する。方法は違っても、出発前に情報を共有している点は共通していました。
ここが旅育の入口なのだろうと思います。何も知らないまま連れて行かれるのと、こういう場所に行くと知っているのとでは、現地での目の輝きが違います。予習した子は、自分から探しに行きます。
役割を持たせている家庭が多い
荷物を親と別々にして自分の分は自分で管理させる、持ち物リストに足りないものを書き加えてもらう、持って行く洋服を自分で選ばせる、宿で遊ぶものを自分で選んでトランクに詰める。
いずれも、親がやったほうが早い作業です。それでもあえて任せることで、自分の旅だという感覚が生まれます。荷物に責任を持つということを自覚していた、という声は、その効果をよく表しています。
帰ってからの振り返りが、ほぼ全家庭にある
写真をプリントして見る、テレビにつないでみんなで見る、ビデオを編集して鑑賞会をする、アルバムを作る、絵日記や写真つき日記を書く、感想を言い合う。振り返りの形は家庭ごとに違いますが、やっていない家庭はほとんどありませんでした。
興味深いのは、悪かったことも言葉にして次の旅行への反省点にしている、というご家庭があったことです。楽しかったことだけを確認するのではなく、うまくいかなかった点も共有する。これができると、旅そのものが上手になっていきます。
成長を感じた瞬間は「気遣い」の場面が多い
成長を実感したエピソードを並べると、下の子と手を繋いだ、電車でお年寄りに席を譲った、祖父母へのお土産を気にするようになった、親の肩をたたいてくれた、小さい子に話しかけた、というように、他人に気を配る場面が目立ちました。
知識が増えたことより、こうした変化のほうが親の心に残るのでしょう。旅先は、家族以外の人がたくさんいる場所です。その中で振る舞ううちに、自然と周りが見えるようになるのかもしれません。
年齢が上がると、任せる範囲が広がっていく
2歳半で初めて外泊したご家庭は、事前に言い聞かせることに力を注いでいました。幼児期のご家庭は、予定を詰め込まないことを重視していました。小学生のご家庭では、地図を読ませる、しおりを作る、切符を買わせる、といった役割が登場します。
「小さいときは、ただついてくるだけでしたが、今では、道案内や行先の提案をしてくれるようになりました」という言葉が、この流れを端的に表しています。旅育は一回で完成するものではなく、年単位で少しずつ手を離していく取り組みなのだと思います。
旅育についてよくある質問
Q1. 旅育は何歳から始められますか。
年齢の決まりはありません。2歳半で初めて外泊したというご家庭もあります。ただし小さいうちは、学びを求めるより、家以外で過ごせることを目標にすると気持ちが楽です。まずは近場の日帰りから始めても構いません。
Q2. 幼児におすすめの場所はどこですか。
体を使って遊べる場所が向いています。海、牧場、大きな公園、動物と触れ合える施設など。じっと見学するタイプの施設より、触ったり走ったりできる場所のほうが、この時期の子は夢中になります。
Q3. 小学生の旅育では何を意識すればいいですか。
任せる範囲を広げることです。行き先をひとつ選ばせる、乗り換えを調べる、旅のしおりを作る、当日の道案内を担当する。学校で習った歴史や地理と旅先が重なると、学びが一気に深まります。
Q4. 中学生が家族旅行に乗り気ではありません。
旅の一部を本人に組ませてみてください。「この日の午後はあなたが計画して」と預けると、当事者になります。行き先も、本人の興味を軸に選べると参加意欲が変わります。
Q5. 旅育の本は読んだほうがいいですか。
必須ではありません。読むなら、ひとつでも「これはできそう」と思える工夫が見つかれば十分です。全部を実践しようとして疲れてしまっては本末転倒です。行き先の予習用には、写真の多い子供向けの本を図書館で借りるのが手軽でおすすめです。
Q6. 旅育のツアーは利用したほうがいいですか。
忙しくて手配が難しい場合には便利です。選ぶときは、体験の対象年齢、自由時間の長さ、移動と滞在の比率、雨天時の代替内容を確認しましょう。家族だけで行ったほうが自由に動ける場合もあるので、目的に合わせて選んでください。
Q7. 家族旅行をしない家庭は旅育ができませんか。
できます。いつもと違う場所に行き、家族で話し、あとで振り返る。この流れがあれば、日帰りでも近所の散策でも旅育になります。回数を重ねられる分、小さな遠出のほうが積み上がるものは多いかもしれません。
旅育は、遠くへ行くほど効果が高いというものではありません。行く前に一緒に調べて、現地では役割を持たせて、帰ってから振り返る。この3つがそろっていれば、行き先が隣町でも、お子様の中には確かに何かが残ります。次のお休みに、どこへ行くか話し合うところから始めてみてください。



