秋の食べ物12種は天の恵み!季節のトラブルから家族を守る効能
秋といえば「食欲の秋」。秋は美味しい食べ物が豊富です。四季のある日本ならではの旬の食べ物はとっても美味しく、特に秋は食べる楽しみを堪能できる季節もありますが、同時に夏の暑さから一転、一雨ごとに急激に気温が下がり、空気の乾燥などで風邪をひいたり肌荒れを起こしたりしやすい季節でもありますね。そこで大活躍するのが、秋の食べ物なのです!
今回は、秋が旬の食べ物と、秋の食べ物に詰まった様々な効能についてご紹介します。ご家族の健康のためにも、秋が旬の食材を沢山使って美味しい食事を作りましょうね。
秋の食べ物と旬の恵み
夏は暑さで食欲がなかった人でも、「秋になって涼しくなったら、急に食欲が復活!」なんてことがありますよね。スーパーでも、お盆を過ぎた8月下旬から徐々に秋の食べ物が入口付近に数多く並び始めます。今では、ビニールハウス栽培や養殖、冷凍技術の向上などで旬に限らず1年中色々な食材が手に入るようになりましたが、旬の食べ物は栄養価も高く値段も安い!
秋が旬の代表的な食べ物を、芋類、野菜、キノコ類、果物・木の実、魚に分けてご紹介しますので、ぜひ秋は毎日の食事に取り入れましょう。
旬!秋の食べ物
- 芋類
サツマイモ、里芋、じゃがいも - 野菜
かぼちゃ、れんこん、カリフラワー、チンゲン菜、みず菜、人参 - キノコ類
しめじ、生しいたけ、まいたけ、まつたけ - 果物・木の実
梨、柿、銀杏、栗、ゆず、りんご、いちじく、ブドウ - 魚
いわし、かつお、さけ、さば、さんま、ひらめ
風邪から家族を守る秋の食べ物3つ
夏の疲れや急な気温の変化により風邪をひきやすい秋。気温が下がるとインフルエンザの感染も心配になりますね。免疫力を高める秋の食べ物で、風邪や流行性のウィルスから家族を守りましょう。
1サツマイモ!免疫力アップ
秋の代表的な食べ物の一つ「サツマイモ」。甘みがあるサツマイモは、料理だけでなく和洋問わずお菓子にも使われる秋の食べ物ですね。幼稚園や保育園でサツマイモ堀りをし、獲れたてのサツマイモを持って帰ってくるお子さんもいるのではないでしょうか。子供にも身近なサツマイモですが、実はNASAも注目する程の準完全栄養食なのです!
サツマイモには、ビタミンC・ビタミンB1・ビタミンB2・カリウムなど私たちの健康に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。特に、サツマイモに含まれるビタミンCは熱に強いため、風邪の予防に効果があるビタミンCを効率的に摂取することができます。
また、サツマイモには食物繊維も豊富。特にサツマイモに含まれる食物繊維は、便を軟らかくして排出しやすくする水溶性食物繊維と、腸の動きを活発にして排出を促す不溶性食物繊維がバランスよく含まれているため、腸内環境を整えることができます。腸内環境が良くなると、免疫力もアップしますよ。
2きのこ類!ヌメリで免疫力アップ
秋には、しいたけ・しめじ・まいたけ・まつたけなどの美味しいきのこが旬を迎えますね。きのこは、抗酸化作用が高い秋の食べ物!体内で細胞を酸化させる活性酵素が増えると、免疫力が低下し、体にさまざまなトラブルが起こりやすくなりますが、抗酸化作用の高いきのこ類を沢山食べれば、活性酵素を減らして免疫力を高めることができます。
また、きのこは、食物繊維も豊富に含んでいるので、腸内環境を整えて免疫力をアップすることができますよ。旬の秋には値段が安くなり、家計にも優しいきのこ。炊き込みごはんしたりお味噌汁にいれたりして、毎日の食卓に並べてくださいね。
3かぼちゃ!豊富な栄養素で免疫力アップ
秋のイベントのひとつ、ハロウィンで主役となる「かぼちゃ」。緑黄色野菜の一つであるかぼちゃには、βカロチン・ビタミンC・ビタミンE・カリウムなど栄養素がバランスよく含まれています。特にβカロチンは、粘膜を強化して風邪やウィルスに感染しにくい体を作ってくれますよ。
また、かぼちゃには体温を上昇させる効果がありますので、体温が低下しやすい小さなお子さんや冷え症のママにもおすすめ!体温が低下すると免疫力が落ちて風邪をひきやすくなるので、風邪や万病予防として積極的に食べましょうね。
風邪や花粉症・喘息に利く秋の食べ物3つ
秋は季節の変わり目で、日によって気温の変化が激しいですね。また、「昼間はとても暑かったのに、夕方になって急に寒くなった」という日もあります。このような気温の低下は台風などで一雨降るたびに増し、風邪を引いたり、喘息の持病が悪化したりする子供や大人が急激増えます。秋の花粉に悩まされる人も…。
運動会やバザー、学芸会など、園や学校の行事も多い秋。子供も大人も「体調を崩して楽しめない!」なんてならないように、秋の食べ物で早期回復を目指し、風邪をひいていない人も風邪予防として食べましょう!
1れんこん!咳・タン・鼻詰まりを鎮める
れんこんは昔から生薬として用いられてきた食材。乾燥しやすくなる秋によくおこる「朝起きたら喉がイガイガする」という症状を改善するには、レンコンがおススメです。れんこんに含まれる2つの栄養素には、咳・タン・鼻詰まりなどの風邪の初期症状、喘息、アレルギーの症状を抑える効果があるんですよ。
咳・タン・鼻詰まりに利く!レンコンの栄養素
- ビタミンC
れんこん100gには、大人が1日に摂取すべきビタミンCの約半分の量が含まれています。また、のどや鼻粘膜を強化してウィルスの侵入をブロックする効果もあり、白血球の働きも高めるので、最近はインフルエンザなどの撃退効果も注目されています。ビタミンCは熱に弱い栄養素ですが、れんこんはでんぷん質でビタミンCを覆うため、加熱により壊れるのを防いでくれますよ。 - タンニン
タンニンとはポリフェノールの一種。れんこんに含まれるタンニンには、のどの炎症を改善させる効果があり、抗酸化作用も高く、体の不調を抑制してくれる働きがありますよ。
特に、レンコンには抗アレルギー作用があり、乳酸菌と組み合わせることで、花粉症の症状を改善することが分かっています。レンコンが苦手な子供には、レンコンをすりおろしてこしたレンコン汁を作ってあげたり、つくねなどに入れたりするとパクパク食べてくれやすくなりますよ。秋は積極的に家族に食べさせてあげましょう。
2梨!のどの痛みや咳止めに効果的
秋の果物の代表と言えば「梨」ですね。甘みの強い梨は、子供にも食べやすい果物の一つ。梨には「ソルビトール」という甘味料としても利用されている天然成分が豊富に含まれていますが、このソルビトールには、のどの痛み、タン切り、咳止め効果があることで知られています。
ソルビトールは吸水作用があるため、便秘の改善にも効果的!病院で行われる胃のバリウム検査の時にも、「薬として渡された下剤が実はソルビトールだった」ということが多いんですよ。
梨の食べ過ぎに注意
「梨は体を冷やす」と言われていますよね。これは、食べ過ぎによる下痢が理由と考えられています。甘くて美味しいからと食べ過ぎないように注意し、大人でも一日1/4個程度にしておきましょう。
3銀杏(ぎんなん)!肺をあたため喘息に効果的
秋の公園を散歩していると銀杏の香りがしてくる時がありますね。銀杏には、気道に溜まった痰(タン)を取り除く効果があります。喘息の発作が起こる原因のひとつが、痰や異物が気管支に入り込み気道を狭くしてしまうこと。ですから、日頃から銀杏を食べて気道を広くしておきたいですね。
また、銀杏には肺を温めて滋養を高める作用もあり、肺に冷たい空気が入ったしまったことによる咳も鎮める効果があります。
子供の銀杏中毒に注意!
銀杏を食べ過ぎると食中毒を起こすことがあります。昔から「歳の数以上食べない」という教えもありますね!子供の銀杏中毒患者は多いため、乳幼児期には食べさせない方がよいでしょう
夏の疲れを癒す秋の食べ物3つ
夏の疲れを残したまま秋に突入し、体調を壊してしまう人も多いですよね。夏休みに生活リズムが乱れてしまった子供が、2学期に入り風邪をひいてしまうということはよくあります。夏の疲れは、秋の美味しい食べ物を食べて、早めに解消しましょう。
1さんま!集中力アップ
秋の魚売り場の主役と言えば「さんま」ですね。青魚であるさんまには、DHAやEPAという脂肪酸が豊富に含まれています。DHAやEPAは脳の働きに効果があり、集中力を高め、ひらめきや記憶力アップにも役立ちます。「疲れがとれず、ボンヤリしてしまう」という方は、旬の脂がのったさんまの内蔵も食べるとさらに効果的!
サンマの内臓は排泄物を体内に溜め込まず、すぐ体外に排出する構造になっているため、加熱すれば食べることができます。子供には苦くて食べられないかもしれませんが、甘い子供用蒲焼きの隠し味に入れると大人味に大変身しますのでお試しあれ。
2里芋!胃腸も脳も元気になる
秋の食べ物を使った料理の中でも、食卓の定番として日本人から愛される「里芋の煮物」。秋になると各ご家庭で、あるいはスーパーの総菜コーナーで大人気ですね。里芋独特のヌメリには、驚きの健康効果が隠されているんです。
里芋といえば独特のヌメリで調理が苦手な人も多いのですが、あのネバネバとした成分には胃壁や腸壁を守り、善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがあります。また、ガラクタンには、脳細胞の働きを高める作用があります。最近では、認知症や痴呆の予防に里芋が注目されていますね。
また、離乳食で里芋を食べさせると体が痒くなったり赤くなったりする赤ちゃんがいますので、与える時期には気をつけましょうね。
3カツオ!夏バテにサヨナラ
夏の暑さでの疲労や冷房疲れを早めに解消したいなら、「カツオ」がおすすめですよ。秋の食べ物として大人から子供まで愛されるかつおには、ビタミンB1をはじめとするビタミンB郡が豊富に含まれています。糖質・脂質・タンパク質をエネルギーに変える働きをするビタミンB郡は、元気な身体を保つには欠かせない栄養素!
また、かつおに含まれるアンセリンというアミノ酸の一種が疲労回復に効果的であることも、最近の研究により明らかになりました。ニンニクやショウガたっぷりのかつおのたたきを食べて、夏の疲れを早めに解消させてくださいね!
乾燥からお肌を守る秋の食べ物3つ
秋から冬にかけては、夏の日焼けによるダメージやお肌の乾燥が気になる季節ですね。赤ちゃんや子供の日焼け対策や乾燥性湿疹対策、ママのスキンケアを秋の食べ物で行いましょう!毎年秋・冬は乾燥に悩まされるという方は特に、今年こそ秋の食べ物を食べてお肌を乾燥から守ってくださいね。
1くり!美肌効果たっぷり
秋にはおいしそうな栗のスイーツがケーキ屋さんに並びますね。また、栗ようかんなど和菓子にも栗は相性抜群。「太りそう…」と敬遠してしまう女性も多いのですが、栗にはビタミンCが豊富に含まれていて美容効果がたっぷり。ビタミンCは熱に弱いのですが、栗にもでんぷんが豊富ですので、熱から守られ効果的に摂取できるんです。
ビタミンCは、肌を若々しく保つのに欠かせないコラーゲンの生成に不可欠な栄養素。シミ予防にも効果的です。秋は美肌効果たっぷりの栗を食べて、弾力があり透明感のある美肌を保ちたいですね。
2柿!乾燥肌を改善して潤いを保つ
濃厚な甘みがある秋の味覚、柿。トロッとした食感、シャキッとした歯ごたえ、どちらも楽しめる秋の食べ物ですね。柿は、栄養価の高い食べ物としてしられていますが、女性に嬉しい美肌効果もたっぷり。
柿には、ビタミンC・βカロテン・タンニンという美肌つくりには欠かせない栄養素が多く、シミやソバカスの予防、ニキビや肌荒れ予防には効果抜群です。ビタミンCも豊富に含むので、コラーゲンの生成を促し、潤いのある若々しい肌を保ってくれますよ。
3カリフラワー!白色が潤いに効果あり
ブロッコリーの陰に隠れがちなカリフラワーですが、美肌への効果はブロッコリーに負けていません。カリフラワーに含まれるビタミンCは、ブロッコリーと比較して熱に強いのが特徴です。ビタミンCはメラニンの生成を抑制する働きがあるので、夏の日焼けによるシミの発生も予防してくれる他、乾燥肌にも効果的ですね。
また、東洋医学では白い食べ物が潤いを与えてくれると言われています。栄養素が豊富で白いカリフラワーは、お肌の潤いを保つのにピッタリの野菜と言えますよ。