離乳食で秋の味覚「梨」を楽しもう!いつからOK?調理法とレシピを解説
夏の終わりから秋にかけて旬を迎える梨は、離乳食にもおすすめの果物です。甘みが強くみずみずしい梨は、赤ちゃんにも食べやすい食材として人気があります。
この記事では、離乳食で梨をいつから与えられるのか、加熱は必要なのかといった基本情報から、月齢別の調理方法、注意点、冷凍保存の方法、そして市販品が見つからないときの代用アイデアまで詳しくご紹介します。日本の秋の味覚である梨を、安全に離乳食に取り入れるための参考にしてくださいね。
この記事は、2026年10月時点で確認できる厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」、こども家庭庁の事故防止に関する資料、消費者庁の食品表示に関する情報、日本食品標準成分表などの公的な情報をもとにしています。離乳食の進み方や食べる量には個人差があります。気になることがあるときは、かかりつけの小児科のほか、市区町村の保健センターやこども家庭センターなどの窓口で、管理栄養士や保健師に相談することもできます。
離乳食に梨はいつからOK?初期(生後5~6ヶ月頃)から加熱して与えましょう
梨は、離乳食を開始する初期(生後5~6ヶ月頃)から与えることができる果物です。ただし、初めて与える場合は、必ず加熱調理をしてからにしましょう。梨はシャキシャキとした食感がありますが、加熱することで組織がやわらかくなり、赤ちゃんが飲み込みやすくなります。
離乳食初期は、まず加熱して裏ごしした梨の果汁を、スプーン1さじから与えてみてください。米がゆや他の初期に食べられる野菜に慣れてきた頃を目安にするとよいでしょう。梨は食物アレルギーの表示で対象になっている特定原材料や、表示が推奨されている品目には含まれていません。ただ、果物でアレルギー症状が稀に出ることがありますので、初めての食材と同様に少量から試して、赤ちゃんの様子をよく観察することが大切です。
離乳食の進み具合に合わせて、中期、後期と徐々に形状を変えていきますが、梨は離乳完了期(生後12~18ヶ月頃)までは、誤嚥や喉詰まりを防ぐために加熱して柔らかくして与えることが、国の資料で示されています。生の梨は、噛み砕く力が十分に育ってから、小さく薄く切って、赤ちゃんの様子を見ながら取り入れるようにしましょう。
梨は離乳完了期まで加熱が基本。その理由は
梨は、歯ぐきや舌でつぶしたつもりでも、シャリシャリとした粒が残りやすい果物です。こども家庭庁の資料では、噛んで細かくなっても食べ物のかたまりの固さや切り方によってはつまりやすい食材として、りんごや梨などは柔らかくなるまで加熱するなど工夫するよう示されています。教育・保育施設等の事故防止ガイドラインでも、梨は完了期までは加熱して提供するとされており、家庭でも同じ配慮が役立ちます。
離乳期を過ぎて3歳頃までの間も、歯の生え方や噛み砕く力、飲み込む力に応じて、適度な大きさに切って与えます。1歳を過ぎてすぐに「もう生でも大丈夫」と切り替えるのではなく、赤ちゃんが奥歯でしっかり噛めているか、飲み込む前に口の中でまとまっているかを見て、時間をかけて進めましょう。
ここで、月齢ごとの口の発達を振り返ってみます。中期は舌と上あごでつぶす練習、後期は歯ぐきでつぶす練習、完了期は前歯でかじり取り奥の歯ぐきでかみつぶす練習の時期です。梨のように水分が多く固さのある果物は、噛む力がまだ育ちきっていない時期ほど、加熱して柔らかくしてあげると、赤ちゃんの口の動きの練習にもちょうどよい固さになります。見た目が小さく切れていても、固さが残っていれば口の中でうまくまとまらないことがあるため、「小さいから大丈夫」と考えすぎないようにしましょう。
| 時期 | 梨の形状・切り方 | 加熱 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 初期(生後5〜6ヶ月頃) | 加熱して裏ごしした果汁、なめらかなペースト | 必ず加熱 | ひとさじから。初めての日は他の初めての食材と重ねない |
| 中期(生後7〜8ヶ月頃) | 粗めのすりおろし、1〜2mm角のみじん切り | 必ず加熱 | 舌でつぶせる固さに。粒の大きさは少しずつ変える |
| 後期(生後9〜11ヶ月頃) | 3〜5mm角、または3mm程度の薄切り | 必ず加熱 | 歯ぐきでつぶせる固さに。手づかみ用はやわらかく |
| 完了期(生後12〜18ヶ月頃) | 5〜7mm程度の薄切り、1cm角程度 | 必ず加熱 | 完了期までは加熱が基本。座らせて見守る |
| 幼児期(1歳半頃以降) | できるだけ薄く、小さく切る | 生も可(様子を見ながら) | 噛めているかを見て、少しずつ。座って食べる |
初めて梨を食べる日の進め方
初めての日に慌てないよう、流れを決めておくと安心です。次の手順は、どの初めての食材にも使える進め方です。
- 平日の日中に、赤ちゃんの機嫌と体調がよい日を選びます。かかりつけの小児科が開いている時間帯なら、迷ったときに連絡しやすくなります。
- 梨は皮と芯を取り除き、すりおろして加熱し、裏ごしします。最初は果汁やなめらかなペーストにして、小さじ1杯程度からあげます。
- その日は他に初めての食材を入れません。食べたあとは、しばらく赤ちゃんの様子をそばで見守ります。
- いつもと変わりがなければ、次の機会に少しずつ量を増やします。食べた日、量、様子を母子健康手帳やスマートフォンのメモに残しておくと、次の食材を進めるときに役立ちます。
食べたあとに、口のまわりが赤くなる、体にぶつぶつが出る、咳が続く、吐くなど、いつもと違う様子が見られたときは、自己判断で続けずに、かかりつけの小児科に相談しましょう。ぐったりしている、呼吸が苦しそうなど急な変化があるときは、迷わず受診し、必要なら救急車を呼んでください。休日や夜間に迷ったときは、小児救急電話相談(#8000)が利用できます。
旬の梨の選び方と保存のコツ
和梨は品種によって出回る時期が少しずつ違い、夏の終わりから秋にかけて店頭に並びます。選ぶときは、手に持ってずっしりと重みがあり、皮にハリがあって、傷やへこみの少ないものを選びましょう。保存するときは、乾燥しないように包んで冷蔵庫に入れ、早めに食べ切ります。皮をむいた梨は変色しやすいので、むいたらすぐに調理しましょう。
梨は水分が多い果物です。日本食品標準成分表(八訂)増補2023年によると、日本なしの生は100gあたりエネルギー38kcal、水分88.0g、食物繊維0.9gで、廃棄率は15%です。皮と芯を取り除くと、1個まるごとの重さよりずっと少なくなるので、買う量は少なめで足ります。
離乳食で梨を与える際の注意点:食べ過ぎとアレルギー
離乳食で梨を与える際には、いくつかの注意点があります。
食べ過ぎによるお腹のゆるみに注意しましょう
梨には「ソルビトール」という糖アルコールが含まれています。ソルビトールは甘味料としても使われますが、一度に大量に摂取すると、体質によってはお腹がゆるくなる原因となることがあります。これは、消化・吸収されにくい性質によるものです。日本食品標準成分表(八訂)増補2023年でも、日本なしの生には100gあたり糖アルコールが1.5g含まれています。
赤ちゃんに梨を食べさせる際は、適量を守ることが非常に大切です。離乳食完了期のお子さんでも、一度に1/8個程度を目安に、便の様子を見ながら量を調節してあげてください。甘くておいしいため、つい多く食べさせてしまいがちですが、食べ過ぎには注意しましょう。
目安にしやすいよう、厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」の野菜・果物の量を並べました。梨の量は、野菜と合わせた範囲のなかで考えます。
| 時期 | 野菜・果物の目安(1回あたり、合計) | 梨の考え方 |
|---|---|---|
| 中期(生後7〜8ヶ月頃) | 20g〜30g | 野菜と合わせてこの範囲。梨はほんの数さじから |
| 後期(生後9〜11ヶ月頃) | 30g〜40g | 野菜と合わせてこの範囲。梨だけで使い切らない |
| 完了期(生後12〜18ヶ月頃) | 40g〜50g | 梨1個は皮と芯を除いて250g前後。1/8個で30g台が上限の目安 |
量はあくまで目安で、子どもの食欲や成長・発達の状況に応じて調整します。梨以外の果物や野菜とも組み合わせて、1日の中で偏らないようにしましょう。便がいつもよりゆるい日が続く、水っぽい便が何度も出る、機嫌が悪くぐったりしている、母乳やミルクを飲まないなどの様子があるときは、梨をやめて、かかりつけの小児科に相談してください。
アレルギーは少ないものの、初めては加熱し少量から
前述の通り、梨は比較的アレルギーのリスクが低い果物とされています。消費者庁の食物アレルギー表示では、2026年4月時点で、表示が義務の特定原材料9品目と、表示が推奨されている特定原材料に準ずるもの20品目の計29品目が示されていますが、梨はいずれにも入っていません。ただし、表示の対象外だからといって、症状が出ないという意味ではありません。果物アレルギーを持つお子さんもいますので、初めて与える際は必ず加熱したものを1さじからスタートし、食後の赤ちゃんの肌や体調に変化がないかを確認してください。加熱によってアレルゲンが低減するとも言われていますが、加熱すれば必ず安心というわけではありません。万が一、体調に異変が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
もうひとつ知っておきたいのが、花粉症のある人が、花粉と似た成分をもつ果物や野菜を食べたときに起こる「花粉食物アレルギー症候群(口腔アレルギー症候群)」です。バラ科の果物である梨も、その原因食物として知られています。主に口の中のかゆみや違和感として出ます。お子さんが成長して花粉症になったあとに、梨で口の中がかゆいと言うようになったときは、自己判断せず、小児科やアレルギー科に相談しましょう。
食べ過ぎには要注意でした
私は子供の頃から梨が大好きで、食べ過ぎるとお腹がゆるくなることがありました。息子が生まれて離乳食で梨を食べさせると、息子もとても喜んでくれました。旬の時期しか食べられないので、離乳食で出す頻度が増えましたが、しばらくすると息子もお腹がゆるくなるように…。
小児科の先生に相談したところ、「もしかして食べさせ過ぎていませんか?梨は食べ過ぎるとお腹がゆるくなることがありますよ」とアドバイスをいただき、ハッとしました。
息子は好き嫌いが多かったため、「小さい時は好きなものを食べさせたい」と思い、二人で梨をたくさん食べていたようです。それ以来、量を加減したら親子でお腹がゆるくなることがなくなり、美味しく楽しめるようになりました。
「もっと食べたい」と泣かれたときの声かけと工夫
体験談のように、赤ちゃんが喜んで食べてくれると、つい「もう少しだけ」とあげたくなります。たとえば、梨のピューレをスプーンで3さじ食べたところで、赤ちゃんが口を開けて次をねだり、手をバタバタさせる場面を思い浮かべてみてください。ここでお皿を下げると泣かれてしまいそうで、親のほうがひるんでしまうこともあるでしょう。
そんなときは、量を断るというより、気持ちを受け止めたうえで「次の楽しみ」に切り替えるのがコツです。梨が大好きな気持ちは、食べる意欲が育っている大切なサインでもあります。旬の間に少しずつ楽しめるよう、1回の量を決めて、回数や日を分けて出してあげましょう。
- NG例:「もうおしまい!食べ過ぎるとお腹が痛くなるよ」と強い口調で取り上げる
おすすめ:「梨、おいしいね。今日はここまで。また明日も楽しもうね」と、笑顔でお皿を下げる - NG例:泣いたのでつい追加でどんどんあげてしまう
おすすめ:「あとはおかゆも食べてみようか」と、別の食べ物や遊びに気持ちを向ける - NG例:「梨ばっかり好きなんだから」とため息をつく
おすすめ:「梨が大好きなんだね」と受け止め、小さな器に最初から1回分だけ取り分けておく
器に1回分だけ取り分けておくと、追加であげるかどうかで迷わずにすみます。梨を出す日は、りんごやバナナなど他の果物はお休みにするなど、1日の果物の量が増えすぎないよう調整しましょう。
離乳食用の梨は冷凍できる?加熱ピューレにして保存がおすすめ
梨は水分が多く、そのまま冷凍すると解凍後に食感が損なわれやすいため、一般的に冷凍保存には不向きとされています。しかし、離乳食として使用するピューレ状やすりおろしにしたものは、工夫次第で冷凍保存が可能です。
梨を皮と芯を取り除いてからすりおろし、少量の水と一緒に加熱してピューレ状にします。変色防止のために少量のレモン汁(なくても可)を加えても良いでしょう。初めて食べさせるうちは、レモン汁は入れずに梨だけで作ると、梨そのものの味や赤ちゃんの様子が分かりやすくなります。粗熱を取ってから製氷皿などで小分けにして冷凍し、凍ったら冷凍用保存袋に移して保存します。この方法で1週間を目安に使い切りましょう。
旬の時期に安く手に入った梨を多めに調理し、冷凍ストックとして保存しておくと、使いたいときにすぐに使えて便利です。使用する際は、必ず電子レンジや小鍋で再加熱してから与えてくださいね。
| 保存方法 | 日持ちの目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 冷蔵(加熱ピューレ) | 当日中に使い切る | 食べる前に電子レンジや小鍋で再加熱し、人肌程度に冷ます |
| 冷凍(小分け) | 1週間を目安に使い切る | 日付を書き、古いものから使う。小分けにして空気を抜く |
| 解凍後 | 再冷凍しない | 使う分だけ取り出し、余ったものは食べさせずに処分する |
| 生の梨を冷凍 | おすすめしない | 解凍後に水っぽく、食感が落ちる。加熱ピューレにしてから |
ガイドでは、子どもは細菌への抵抗力が弱いため、調理のときは衛生面に十分配慮することが示されています。作り置きするときは、調理前の手洗いと清潔な保存容器の使用を基本にしましょう。冷凍庫は開け閉めで温度が変わりやすいため、日数は目安です。においや見た目に違和感があるときは、もったいなくても使わずに処分しましょう。
市販の梨ベビーフードが売ってない…そんなときの代用アイデア
「離乳食用に梨のベビーフードを探しているけれど、お店やネットでなかなか見つからない」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。梨は季節性の高い果物で、りんごやバナナに比べると単品のベビーフードとしての流通量が少なく、店舗によっては取り扱いがない場合があります。
梨単体の市販品が見つからないときは、次のような方法で代用できます。
梨のベビーフードが手に入らないときの代用方法
- フルーツミックスタイプを活用する
りんご・洋梨・もも等とのミックスピューレに梨が含まれている商品もあるため、原材料表示を確認してみましょう。りんごやももは表示が推奨されている品目なので、初めて食べる果物が入っていないかも見ておくと安心です。 - 手作りする
本記事でご紹介している加熱ピューレなら、旬の生の梨から短時間で作れます。まとめて冷凍しておけば、市販品のストックがなくても困りません。 - 果汁は最後の手段に
果汁100%の梨ジュースは、離乳食の代わりにはなりません。ガイドでは、果汁の摂り過ぎが乳汁の摂取量や栄養のバランスに影響することが心配されているため、与える場合は少量にとどめ、基本は果肉の加熱ピューレで代用しましょう。 - 似た甘みの果物で代用する
梨にこだわらず、りんごや洋梨などすでに慣れている果物のベビーフードで代用しても、栄養面・味の面で大きな問題はありません。初めて食べる果物のときは、梨と同じように少量から試してください。
手作りする際は、これまでご紹介した加熱・裏ごしの工程を守り、赤ちゃんの月齢に合った大きさ・固さに調整することを忘れないようにしましょう。ベビーフードを使うときは、月齢表示に合った商品を選び、開封後は表示のとおりに保存して早めに使い切りましょう。ガイドでも、離乳の進行に応じてベビーフードを利用できるとされています。
離乳食初期(生後5~6ヶ月頃)の梨おすすめレシピ&調理のポイント
離乳食初期は、加熱し、なめらかにすりつぶす調理法が基本です。最初は裏ごしした加熱梨果汁から始め、慣れてきたらすりおろした果肉を裏ごしし、ポタージュのようななめらかなペースト状にして与えましょう。甘みが増すよう、必ず加熱してください。
この時期は、離乳食を飲み込むことや、その舌ざわりや味に慣れることが主な目的です。梨の水分が多く、さらりとしているため、スプーンから口に入れても唇を閉じにくい赤ちゃんもいます。その場合は、少量のおかゆや、すりつぶした野菜と合わせて少しとろみをつけると、取り込みやすくなります。
離乳食初期におすすめしたいのが、「梨ととろとろ野菜の煮」。梨の自然な甘みが、他の食材と合わせやすくなります。まずは、梨単体の味に慣れさせてから、おかゆや野菜と混ぜてみましょう。
梨ととろとろ野菜の煮のレシピ

材料:梨、大根(または人参などの初期に食べられる葉野菜以外の野菜)
- 梨の皮をむいて芯を取り、適当な大きさに切ってすりおろし、小鍋に入れる。
- 大根(または人参)の皮をむいて適当な大きさに切り、柔らかく茹でるか蒸してから、すりおろす。
- 1と2を小鍋に入れ、少量の水を加えて弱火でしばらく煮て、なめらかなペースト状になるまで裏ごしする。(大根はなくても可)
大根や人参を合わせるときは、すでに食べて慣れている野菜を選びましょう。梨だけ、野菜だけと、それぞれ単独で試してから合わせると、赤ちゃんの様子が分かりやすくなります。
離乳食中期(生後7~8ヶ月頃)の梨おすすめレシピ&調理のポイント
離乳食中期になると、食材を舌でつぶせる程度の粗めのすりおろしや、1~2mm角のごく小さなみじん切りが目安となります。食感を出すために、梨は引き続き加熱調理をして柔らかくしてから与えましょう。急に粒の大きさを切り替えるのではなく、赤ちゃんの咀嚼の様子を見ながら、徐々に移行してください。
中期の目安は、指で簡単につぶせる豆腐くらいの固さです。梨は加熱しても粒が残りやすいので、舌でつぶせているか、飲み込まずに口の中でためこんでいないかを見てあげましょう。もぐもぐと口を動かしているようなら順調です。
中期になると食べられる食材が増えてきます。パン粥に梨を加えて、ほんのり甘い「梨入りパン粥」を作ってみてはいかがでしょうか。牛乳は、飲み物としては1歳を過ぎてからですが、加熱して料理に使うのは中期から可能です。初めて牛乳を使う日は少量から試し、不安なときは豆乳(無調整)や育児用ミルクで代用すると安心です。食パンは小麦を使っているので、初めての日は他に初めての食材を重ねないようにしましょう。
梨入りパン粥のレシピ

材料:梨、食パン(耳なし)、牛乳(または豆乳、育児用ミルク)
- 梨の皮をむいて芯を取り、1~2mm程度の細かなみじん切りにし、少量の水と一緒に電子レンジで加熱して柔らかくする。(粗めのすりおろしでもOK)
- 食パンの耳を切り落とし、細かくちぎる。
- 小鍋に牛乳(または豆乳、ミルク)と1の梨、食パンを加えて火にかけ、弱火で煮ながらとろみをつける。
食パンは耳を取って細かくちぎり、よく煮てとろとろにするのがポイントです。パンは水分を吸ってかたまりになりやすいため、飲み込みにくそうなときは、ミルクや豆乳を少し足してゆるめましょう。
離乳食後期(生後9~11ヶ月頃)の梨おすすめレシピ&調理のポイント
離乳食後期には、歯ぐきでつぶせる程度の3~5mm角や薄切りの梨が目安です。この時期も、梨は必ず加熱して柔らかくしてから与えましょう。生の梨のシャキシャキとした食感は、歯ぐきでつぶすには固く、噛み切りにくいことがあります。
後期の赤ちゃんは、歯ぐきでつぶせる食べごろのバナナくらいの固さのものを、舌と歯ぐきを使って食べる練習をしています。梨を加熱するときは、指で簡単につぶせるくらいを目安にしてください。
また、後期は手づかみ食べの練習を積極的に取り入れたい時期です。喉に詰まらせないように大きさや固さに注意し、スティック状に切ってあげると、手づかみ食べの練習になります。こちらでは、梨と人参のスティックのレシピをご紹介します。
梨と人参のスティックのレシピ

材料: 梨、人参
- 人参の皮をむき、細めのスティック状に切り、柔らかくなるまで茹でるか蒸す。
- 梨の皮をむいて芯を取り、人参と同じくらいの細いスティック状に切り、耐熱容器に入れてふんわりラップをし、電子レンジで指でつぶせるくらいまで加熱する。(崩れやすいので、加熱しすぎないよう様子を見る)
- 梨と人参をお皿に並べる。
加熱した梨は崩れやすいので、持ちやすい人参のスティックと組み合わせると、手づかみ食べの練習がしやすくなります。食べるときは、椅子に深く座らせ、足の裏が床や足置きにつく姿勢にして、大人がそばで見守ってください。口の中に食べ物があるときに、遊んだり歩き回ったりしないように声をかけましょう。
離乳食完了期(生後12~18ヶ月頃)の梨おすすめレシピ&調理のポイント
離乳食完了期は、奥歯が生え始め、かみつぶす力が発達してきます。梨は5~7mm程度の薄切りや1cm角程度の大きさが目安です。この頃は、生の梨をシャリシャリと噛む様子が見られる赤ちゃんもいますが、梨は完了期までは加熱して柔らかくして与えるのが基本です。
ただし、大人が目を離した隙に食べ過ぎてしまわないよう、必ず与える量を守ってください。また、丸呑みしないよう、そばで見守ることも重要です。
今回は、梨ときゅうりのヨーグルトサラダをご紹介します。ヨーグルトの酸味と梨の甘み、きゅうりの食感が楽しい一品です。口の中がさっぱりとするので、食後のデザートにもぴったりです。梨は加熱して冷ましたものを使い、きゅうりは皮をむいて小さめに切ります。ヨーグルトは砂糖の入っていないプレーンタイプを選び、乳製品を初めて食べる場合は少量から試しましょう。
梨ときゅうりのヨーグルトサラダのレシピ

材料: 梨、きゅうり、ヨーグルト(プレーンタイプ)
- 梨の皮をむいて芯を取り、5mm〜1cm角に切って、少量の水と一緒に電子レンジで柔らかくなるまで加熱し、冷ます。
- きゅうりは皮をむき、梨と同じくらいの大きさに切る。固さが気になるときは、さっと茹でる。
- ボウルにヨーグルトと梨・きゅうりを加えてやさしくあえる。
きゅうりは生だとシャキシャキした食感が残るので、噛む力に不安がある赤ちゃんには、さっと加熱してあげると安心です。つくったその日のうちに食べ切り、残ったものは食べさせずに処分しましょう。
離乳食と梨に関する最新情報(2026年10月時点)
離乳食の梨に関わる公的な情報のうち、2026年10月時点で確認できた更新点や、誤解されやすい点を整理します。基準時点以降に内容が変わる場合もあるため、迷ったときは消費者庁や厚生労働省、こども家庭庁、お住まいの市区町村の案内もあわせて確認してください。
アレルギー表示の対象は特定原材料9品目と推奨20品目に
以前の前提:「特定原材料等28品目」という言い方が広く使われ、梨はその中に入っていない、と案内されてきました。
現在:消費者庁によると、2026年4月1日にカシューナッツが特定原材料に追加され、特定原材料は9品目になりました。あわせて、ピスタチオが特定原材料に準ずるもの(表示が推奨されている品目)に加わり、準ずるものは20品目、合計29品目です。梨は、これまでと同じく、いずれにも含まれていません。
家庭での対応:表示の対象外であることは、梨で症状が出ないという意味ではありません。初めての日は必ず加熱して1さじから、平日の日中に試す進め方は変わりません。ベビーフードのミックスピューレでは、りんごやももなど表示が推奨されている品目が入っていないかも、原材料欄で確認しましょう。
果物の窒息予防:梨は離乳完了期まで加熱
以前の前提:「生の果物でも小さく薄く切れば、後期から大丈夫」と考えられがちでした。
現在:こども家庭庁が公開している教育・保育施設等の事故防止ガイドラインでは、噛んで細かくなっても、食べ物のかたまりの固さや切り方によってはつまりやすい食材として、りんごと梨は完了期までは加熱して提供するとされています。また、離乳期を過ぎて3歳頃までは、歯の生え方や噛み砕く力、飲み込む力に応じて、適度な大きさに切って与えるよう示されています。
家庭での対応:1歳半頃までは、梨は加熱して柔らかくしてから与えます。そのあとも、薄く小さく切り、座って食べて、大人がそばで見守りましょう。
果汁と離乳の開始に関する考え方
以前の前提:「離乳は果汁から」「食物アレルギーが心配なら果物や食材の開始を遅らせたほうが安心」と考えられていた時期がありました。
現在:2019年3月に改定された「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳の開始前に果汁を与えることに栄養学的な意義は認められていないとされています。また、食物アレルギーの発症を心配して離乳の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせても、発症を予防できるという科学的根拠はないとされています。2026年10月時点で確認できた現行の指針は、この改定版です。
家庭での対応:梨を始めるのは離乳が始まってからで、果汁よりも、加熱した果肉のペーストを少量から進めるのが基本です。時期を必要以上に遅らせず、かといって急がず、1回に1種類ずつ試しましょう。医師から食材についての指示がある場合は、その指示を優先してください。
最新情報の要約表
基準時点は2026年10月です。いつから適用される内容かもあわせて確認してください。
| 項目 | 現行の内容 | 対象 | いつから |
|---|---|---|---|
| アレルギー表示の対象 | 特定原材料9品目、特定原材料に準ずるもの20品目の計29品目。梨は含まれない | 容器包装された加工食品の表示 | 2026年4月1日 |
| 梨の与え方 | りんごと梨は離乳完了期までは加熱して提供する。3歳頃までは適度な大きさに切る | 離乳期から3歳頃までの子ども | こども家庭庁が公開する事故防止ガイドライン |
| 果汁と離乳の開始 | 離乳開始前の果汁に栄養学的な意義はない。開始や特定の食物の開始を遅らせても予防効果の根拠はない | 離乳期の子どもと保護者 | 2019年3月改定のガイド |
| 日本なしの成分 | 生100gあたり38kcal、水分88.0g、糖アルコール1.5g | 梨を使う家庭全般 | 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 |
離乳食の梨に関するよくある質問
梨は生でいつから食べさせてよいですか?
離乳完了期(生後12〜18ヶ月頃)までは加熱して柔らかくするのが基本です。そのあとも、すぐに生に切り替えず、できるだけ薄く小さく切り、噛めているかを見ながら少しずつ進めましょう。座って食べ、大人がそばで見守ることも大切です。
洋梨や缶詰の梨でも代用できますか?
洋梨は和梨より柔らかいですが、同じバラ科の果物なので、離乳期は加熱して固さを確かめてから使うと安心です。缶詰はシロップの糖分が多い商品がありますので、量を調整しやすい、生の梨を加熱したピューレのほうが使いやすいでしょう。
梨を食べてお腹がゆるくなったときはどうしたらよいですか?
梨に含まれるソルビトールで、体質によってはゆるくなることがあります。まず量を減らし、便の様子を見ましょう。ゆるい便が続く、水っぽい便が何度も出る、機嫌が悪くぐったりしている、水分をとれないといったときは、かかりつけの小児科に相談してください。
梨を食べたあと、いつもと違う様子があったらどうしますか?
その日は梨をそれ以上あげず、いつ、どれくらい食べたかをメモしておきましょう。かかりつけの小児科に相談し、指示があるまで自己判断で再開しないでください。ぐったりしている、呼吸が苦しそうなど急な変化があるときは、すぐに受診するか救急車を呼んでください。
旬の間、毎日梨をあげても大丈夫ですか?
毎日あげてはいけないわけではありませんが、量には注意が必要です。1回の量を決めて、りんごやバナナなど他の果物や野菜とも組み合わせ、便の様子を見ながら調整しましょう。梨に偏らないよう、おかゆやたんぱく質のおかずなど、主食と主菜もしっかり食べられているかも確認してください。



