離乳食のパン粥でマンネリを解消!プラスワンで栄養とバリエーションを増やそう
離乳食が始まってしばらく経つと、主食が「10倍粥」や「7倍粥」などのお米のお粥ばかりになり、食べている赤ちゃんも、毎日作っているママも少し飽きてしまうことがありますよね。そんなマンネリを解消するのにぴったりなのが、小麦の優しい甘みが味わえる「パン粥」です。
パン粥は、お米のお粥を作るよりも短時間でサッと完成するため、忙しい朝や時間がない時の離乳食づくりにも大活躍します。さらに、パン粥をベースにして野菜やタンパク質を「プラスワン」するだけで、手軽に栄養バランスを整えることができます。
今回は、離乳食のパン粥はいつからいつまで食べさせていいのかという時期の目安から、忙しいママを助ける冷凍保存の方法、電子レンジを使った簡単な基本の作り方、そして栄養をコントロールするバリエーション豊かなアレンジレシピまでを詳しくご紹介します。
パン粥はいつから?離乳食「中期」からのスタートがおすすめ
パン粥はお湯やミルクで煮るだけであっという間にトロトロに軟らかくなるため、調理の手間を省きたいママは離乳食の「初期(生後5〜6ヶ月)」からすぐに与えたくなりますが、実は初期の離乳食の主食にはあまり向いていません。パン粥を本格的にメニューの主役に取り入れるのは、離乳食に少し慣れてきた「中期(生後7〜8ヶ月頃)」以降からがおすすめです。
初期の赤ちゃんにパンが不向きな理由
初期の離乳食本などでパン粥をおすすめしているレシピもありますが、市販の食パンには製造の過程で「塩」や「砂糖」、そして「バター」「マーガリン」「ショートニング」などの油脂類が含まれています。まだ消化器官が未熟な初期の赤ちゃんにとって、塩分や脂質は胃腸に負担がかかりやすいため、最初はお米100%のお粥からスタートするのが基本です。
牛乳や豆乳で煮る場合は「時期」と「アレルギー」に注意
パン粥をまろやかで美味しくするために「牛乳」や「豆乳」を使うレシピが人気ですが、与える時期には注意が必要です。
- 豆乳:大豆アレルギーに注意しながら、加熱することを前提に生後6ヶ月(初期の後半)を過ぎた頃から少しずつ使用できます。無調整豆乳を選びましょう。
- 牛乳:アレルギーや胃腸への負担を考慮し、調理用として少量使う場合でも生後7〜8ヶ月(中期の後半)以降が目安です。そのまま飲み物として与えるのは1歳を過ぎてからになります。
- 粉ミルク(液体ミルク):初期からお湯の代わりにパンをふやかすのに安心して使えます。
パンの原料である小麦、そして牛乳、大豆はアレルギーの原因になりやすい食材です。初めてパン粥を与える時は、アレルギー反応が出ないか様子を見るため、必ず「平日の午前中」に「スプーン1杯」からスタートするようにしましょう。
パン粥はいつまで?離乳食後期以降は「食パンそのまま」にステップアップ
パン粥はトロトロで食べやすいため、赤ちゃんも喜んでパクパク食べてくれますが、離乳食が「後期(生後9〜11ヶ月)」や「完了期(1歳〜1歳半)」に入ってきたら、パン粥から「噛みごたえのある柔らかい食パン(そのまま、または軽くトーストしたもの)」に徐々に切り替えていくことが望ましいです。もちろん、食が進まない時やおなかにやさしいものを食べさせたい時は、食べやすいパン粥を食べさせてあげても全く問題ありません。
咀嚼力(そしゃくりょく)を育てるためのステップ
離乳食の非常に重要な目的の一つが、「咀嚼力(そしゃくりょく=食べ物を歯茎でつぶし、噛んで飲み込む力)をつけること」です。咀嚼力の発達という観点から考えると、いつまでもドロドロに軟らかいパン粥ばかり食べていては、赤ちゃんの噛む力や顎の筋肉が十分に育たないのです。
「丸呑み」の癖をつけないために
基本的な咀嚼力の発達は、離乳食が完了する生後1歳半頃までに培われます。そのため、「大きくなって歯が生え揃ってから硬いものを噛む練習をすればいい」という考えでは遅すぎてしまいます。噛む習慣がついていないと、食べ物をろくに噛まずに「丸呑み」する癖がついてしまい、のどに詰まらせる危険性が高まったり、内臓に負担がかかったりしてしまいます。
とはいえ、噛む練習をさせようと硬すぎる野菜の繊維やパサパサのお肉をいきなり与えて苦戦させ、結果的に丸呑みするようになるのも、咀嚼力をつけるという観点ではNGです。
「モグモグ、カミカミとお口を動かして食べているかな?」「噛まずにすぐにゴックンと飲み込んでいないかな?」「うんちに野菜がそのままの形で出てきていないかな?」など、ママは赤ちゃんが離乳食を食べる姿をしっかりと観察し、その子の口の発達に応じた「適度な大きさと硬さ」の食べ物を与えるように心掛けましょう。
ママに人気!離乳食のパン粥向け「食パン」の選び方
パン粥のベースとなる「食パン選び」にもしっかりと配慮したいですね。大人にとっては美味しい食パンでも、ハチミツが含まれているもの(1歳未満はボツリヌス症の危険があるため絶対NG)や、甘みが強すぎるデニッシュ系のパンは離乳食には不向きです。
また、最近はコンビニなどでも添加物を減らした食パンが販売されるようになりましたが、健康への関心が高いママには、パンのフワフワ感を保つために使われるマーガリンやショートニングに含まれる「トランス脂肪酸」なども心配の種でしょう。
こちらでご紹介する食パンは、どこのスーパーでも手軽に買え、離乳食づくりをするママ達からの支持も圧倒的に高い食パンです。赤ちゃんにはパン粥として、ママやパパはさっとトーストしてサクサクの食感を楽しむなど、家族みんなの朝食として大活躍しますよ。
パスコ 超熟(山型・角型)
Pasco(敷島製パン)
「超熟」シリーズは、赤ちゃんの体への負担が気になる「イーストフード」や「乳化剤」などの食品添加物を使用せずに作られており、小麦本来の自然な甘みとモッチリ感を楽しむことができる食パンです。そのため、初めて食パンを食べる赤ちゃんの離乳食にピッタリ!製造過程でバター入りマーガリンを使用していますが、製品100gあたりのトランス脂肪酸は0.0gと極めて低く抑えられているため、成分にこだわる健康志向の高いママ達の間で「離乳食パンの定番」として大人気なんですよ。
離乳食用のパン粥は冷凍できる?1週間を目安に使いきって!
離乳食用のお米のお粥を多めに作って冷凍保存しているママは、「パン粥も同じように作り置きして冷凍保存できるかな?」と気になりますよね。結論から言うと、パン粥も冷凍保存可能です。
ミルクや出汁でドロドロに煮たパン粥を粗熱が取れてから製氷皿や小さめの保存容器に入れ、1食分ずつ小分けにして冷凍保存しておくと、忙しい朝でもレンジでチンするだけですぐに食べさせられて非常に便利です。ただし、家庭の冷蔵庫はドアの開け閉めが多く温度変化が激しいため、冷凍したパン粥は風味が落ちる前に「1週間」を目安に使いきってくださいね。
冷凍保存したシンプルなパン粥は、解凍する際に冷凍のほうれん草ペーストや白身魚のほぐし身を加えると、あっという間にスピーディーに栄養満点な離乳食の一品が完成します。
食パンの「そのまま冷凍」も超便利!
パン粥にしてから冷凍するのではなく、「食パンの状態で冷凍」しておくのもおすすめの時短テクニックです。消化の負担になりやすいパンの「耳」をカットし、白い柔らかい部分だけを赤ちゃんが食べやすい大きさ(サイコロ状など)に細かくカットして、1食分ずつラップに包むかジップロックに入れて冷凍しておきます。
使う時は、器に冷凍のままのパンと大さじ数杯のミルクやスープを入れ、電子レンジで数十秒加熱するだけで、あっという間にフワフワのパン粥が完成します。赤ちゃんのその日の気分に合わせて、コーンスープ味やきなこ味など様々な味のパン粥を作ってあげられるのでとても便利ですよ。
離乳食のパン粥「基本レシピ」と作り方
離乳食のパン粥の定番メニューと言えば、ほんのり甘くてクリーミーな「牛乳入りのパン粥(ミルクパン粥)」ですね。ミルクとパンは相性がバッチリで、赤ちゃんも喜んで食べてくれます。牛乳がまだ飲めない生後8ヶ月前の赤ちゃんには、粉ミルク(溶いたもの)や水、豆乳、ベビー用の野菜スープを使って煮てあげましょう。
シンプルなパン粥の味に慣れてきたら、そこにすりおろした野菜やきな粉などを加えると、味のバリエーションも増え栄養価もグンと高まります。こちらでは、お鍋で作る基本のパン粥レシピをご紹介します。(電子レンジで作る場合は、耐熱容器に材料を入れてふんわりラップをし、500Wで30秒〜1分ほど様子を見ながら加熱してください)。
基本のミルクパン粥のレシピ
材料(1食分): 食パン(8枚切り)1/4枚、牛乳(または溶いた粉ミルク) 大さじ3〜4
- 食パンの硬い「耳」を切り落としておく。
- 小鍋に牛乳(またはミルク・水)を入れて火にかける。
- 牛乳がフツフツと温まったら、食パンを指で細かくちぎって鍋に加える。
- 弱火にし、スプーンやヘラなどで食パンを潰しながら牛乳に馴染ませ、トロトロになったら火を止める。
離乳食におすすめ!パン粥の栄養満点アレンジレシピ
食パンはクセがないため幅広い食材と合わせやすく、パン粥に野菜やタンパク質などの食材を混ぜ合わせることで、一皿で栄養バランスの整った離乳食を作ることができます。1日2回食に進み、「毎回の献立を考えるのがしんどい」「離乳食のレパートリーが増えない」と苦労する方も多い離乳食中期。パン粥を活用して、無理なくバリエーションを増やしてみませんか?
鉄分やビタミンを補う「かぼちゃペーストのパン粥」
離乳食が中期以降に進むと、母体からもらってきた貯蔵鉄が減り、赤ちゃんは鉄分が不足しがちになります。鉄分やビタミン類は赤ちゃんの健全な発育に必要不可欠な栄養素なので、毎日の離乳食に意識して積極的にとりいれたいですね。
こちらでは、甘くて食べやすい「かぼちゃのペースト」を加えたパン粥レシピをご紹介します。かぼちゃはビタミンや鉄分が豊富に含まれている優秀な食材です。かぼちゃを加えることでパン粥の栄養価が高まるだけでなく、鮮やかな黄色が食卓を彩り、赤ちゃんの視覚を刺激して食欲をそそります。あらかじめ小分けにして冷凍しておいた食パンや、マッシュして冷凍したかぼちゃペーストを使用すると、忙しい朝でもレンジでチンするだけですぐに作ることができますよ。
かぼちゃ入りミルクパン粥のレシピ
材料: 食パン、牛乳(または粉ミルク)、かぼちゃ
- 食パンの耳を切り落とし、細かくちぎっておく。
- かぼちゃは皮と種を取り除き、レンジで柔らかくなるまで加熱してフォークで滑らかに潰しておく(または冷凍のベビー用かぼちゃペーストを使用)。
- 小鍋(または耐熱容器)に牛乳を入れて温める。
- 牛乳が温まったら、ちぎった食パンと潰したかぼちゃを加え、とろみがつくまで混ぜ合わせる。
カルシウムがたっぷりの「すりゴマとしらすのパン粥」
赤ちゃんが健康な骨や歯を作るために欠かせない栄養素のカルシウム。パン粥を作る時にも、カルシウムを含む食材をちょい足ししてあげましょう。しらすの程よい塩気や、すりゴマの香ばしい風味がパン粥のミルク感とよく合い、野菜が苦手な赤ちゃんでもペロリと食べてくれやすくなります。
カルシウムが豊富な食材の例
しらす(塩抜きしたもの)、牛乳・ヨーグルト、小松菜、カブの葉、大根の葉、モロヘイヤ、きな粉、ゴマ(生後8ヶ月~)
パン粥に手軽にカルシウムを豊富に含む食材を加えるなら、パッとかけられる「ゴマ」がおススメ。ゴマは骨を丈夫にするミネラル(カルシウム・リン・マグネシウム)を豊富に含む食材です。粒のままだと赤ちゃんの胃腸では消化されずにそのままウンチに出てきてしまうため、必ずすりゴマや練りゴマ(ペースト)状のものを使用しましょう。すり潰すことで栄養素の吸収率が高くなります。ただし、ゴマは稀にアレルギーを発症することがある食材なので、他の食材に慣れてきた生後8ヶ月頃から、ごく少量ずつ与えるように注意してくださいね。
パン粥のすりゴマ乗せレシピ
材料: 食パン、牛乳(またはミルク)、すりゴマ
- 基本の作り方で「牛乳入りパン粥」を作る。
- 器に盛り付け、すり鉢で細かくすり潰したゴマ(ひとつまみ)を上からかけて軽く混ぜ合わせる。
暑い季節にさっぱり食べられる「バナナとトマトのパン粥」
体の小さな赤ちゃんにとって、夏の厳しい暑さはとてもこたえるもの。初めての暑い季節を経験する赤ちゃんは、食欲が落ちて離乳食の進みが悪くなってしまうこともあります。そんな時は、いつものパン粥に口当たりの良い食材を加えるだけで、赤ちゃんがさっぱりと食べやすい離乳食が完成しますので、ぜひ試してみて下さいね。
夏場にも食べやすいさっぱり食材
鶏ササミ、トマト(皮と種を取る)、ヨーグルト、バナナ
こちらでは、自然な甘みで食欲をそそる「バナナ入りパン粥」のレシピをご紹介します。バナナはエネルギー源になりやすく、火を通さずに潰すだけで使えるため手軽でとても重宝する食材です。バナナを加えることでパン粥の甘みが更に増し、まるでスイーツのような味わいになりますよ。
バナナを離乳食の調理に使うタイミングは、黄色い皮の表面にシュガースポット(黒い点々)が現れ始めてからがおすすめ。あの黒い点々は、バナナが甘く柔らかく熟して消化が良くなっている証拠なんです。
バナナ入り牛乳パン粥のレシピ
材料: 食パン、牛乳(またはミルク)、バナナ
- 基本の作り方で「牛乳入りパン粥」を作る。
- バナナを輪切りにしてからフォークの背などで細かくペースト状に潰し、1のパン粥に加えてサッと混ぜ合わせる。
おなかにやさしい「すりおろし人参の野菜スープパン粥」
赤ちゃんのウンチが少しゆるい日や、なんとなくおなかの調子が悪そうだなと感じる日には、消化に負担のかかる脂質(牛乳やバターなど)の使用を控え、消化に良い野菜とお出汁を使った「おなかにやさしい離乳食」に切り替えてあげることが大切です。こちらでは、胃腸に負担をかけにくい「人参」と「野菜スープ」を加えた和風パン粥のレシピをご紹介します。
すりおろし人参の野菜スープパン粥のレシピ
材料: 食パン、人参、ベビー用野菜スープ(または昆布だし・水)
- 人参は皮をむき、おろし金で細かくすりおろす。
- 小鍋にすりおろした人参と野菜スープを入れ、人参が十分に柔らかくなるまでコトコト煮る。
- 2の鍋に、耳を取って細かくちぎった食パンを加え、パンが水分を吸ってトロトロになるまで煮込む。




