離乳食にそうめんはいつから与えられる?初期後半からがおすすめ
離乳食の麺類の中でもそうめんは初期後半から食べられる食材です。ただし、そうめんは乾麺の製造工程で塩分(食塩)が多く使われているため、早くても離乳食初期の後半(生後6ヶ月頃)、または離乳食中期以降に開始するのがおすすめです。
茹で時間が短いそうめんは、離乳食作りの時間がない時やお粥に飽きた時のお助けメニューになります。ただし、そうめんを与える際は塩分をしっかりと取り除くための下ごしらえが非常に重要です。
離乳食に冷たいそうめんはいつから?完了期(1歳過ぎ)から徐々に
離乳食期に大人が食べる氷で冷やしたキンキンに冷たいそうめんを与えると、赤ちゃんの消化器官(胃腸)に負担をかけることがあります。冷たいそうめんは、離乳食完了期(1歳を過ぎた頃)から、少量を常温に近い状態で試すようにしましょう。
1歳未満では、常温か温かいにゅうめん、または手づかみ食べができるおやきなどにするのがおすすめです。水道水にさらして水切りしたそうめんは離乳食後期から使用できますが、あんかけなどにすると飲み込みやすく喜んで食べてくれます。
子育て4コマ漫画:離乳食にそうめんを使う時はここに気をつけて!
離乳食でそうめんを与える際に注意すべき最も重要なポイントの一つが、塩分の過剰摂取です。赤ちゃんは大人以上に塩分(ナトリウム)の影響を受けやすいため、離乳食では味付けを控えるのに加えて、そうめんやしらすなどの食材は塩抜きをしたり、大きくなるまで避ける必要がある場合もあります。
もちろん赤ちゃんにも少量のナトリウムは必要ですが、野菜などにも含まれているため、そうめんに人工的にプラスされた食塩はひと手間プラスして取り除いてあげることが大切です。
例えば、離乳食で人気のしらす、うどんやそうめんなどの麺類、冷凍枝豆などは塩抜きが必要な食材です。ベビーフードなら永岡さくら(saku)さんの子育て4コマ漫画のように塩分不使用のそうめんも市販されているので、塩抜きが面倒な場合はそちらを利用するのも良い方法です。
離乳食にそうめんを使用する際の注意点
そうめんの主原料は小麦です。小麦は食物アレルギーの原因として多く報告されている食材の一つです。そうめんを初めて赤ちゃんに与える際は、必ず少量から試してください。また、万が一アレルギー反応が出た場合にすぐに医療機関を受診できるよう、平日の午前中など、体調の良い時に試すようにしましょう。
そうめんはのどごしが良いため、噛まずに飲み込んでしまう赤ちゃんもいます。月齢に合わせて適切な長さにカットし、とろみをつけたりあんかけにしたりすることで、飲み込みやすさと誤嚥のリスクに配慮してあげましょう。
離乳食のそうめんの下ごしらえ|茹で時間・塩抜き・量の目安
離乳食に使うそうめんの茹で時間や塩抜きの方法、量の目安をご紹介します。大人用とは違いますので、月齢に合わせて注意して調理してください。
離乳食のそうめんの茹で時間の目安は5~10分
大人用のそうめんだと、沸騰後1~2分程度のゆで時間で丁度良く茹であがりますが、離乳食に使用する場合は5~10分とかなり長めに茹でるようにしましょう。目安は、指で軽く潰せるくらいの柔らかさです。
離乳食のそうめんの塩抜きはたっぷりの水でしっかりと
茹で上がった離乳食用のそうめんは、塩分を取り除くために必ず塩抜きを行います。流水で洗い終えてから、さらにたっぷりの水にさらしてから水切りしてください。
塩抜きを確実に行うため、そうめんを茹でる際は、大人用の茹で汁とは分け、お湯をたっぷり使用して茹でることをおすすめします。茹で時間が長くなると、その分麺に含まれる塩分が茹で汁に溶け出しやすくなるという効果もあります。
また、茹でる前に月齢に合わせて食べやすい長さに折ってから調理すると、茹で上がってからの調理時間が短くて済みますし、包丁やまな板を使用する回数が減るため、衛生面の心配も少なくて安心です。
離乳食のそうめんの量は?茹でた後の量で調節しましょう
そうめんは乾麺の状態で1把50gが一般的ですが、茹でると水分を含んで約2.5~3倍の重さになります。
離乳食に使うそうめんを大人の分と一緒に茹でたい場合は、1~2分したら大人の分を取りだし、離乳食分はさらに柔らかくなるまで茹でると時短になります。
離乳食用のそうめんは軟らかめに茹でるため、大人用のそうめんより水分を多く含んで重くなります。茹で上がって塩抜きしたそうめんの量を計量器で測ってから、月齢に合わせた長さにカットして離乳食に使いましょう。
月齢別 そうめんの量の目安(茹でた後)
- 離乳食初期(生後5~6ヶ月):茹で麺10~30g
- 離乳食中期(生後7~8ヶ月):茹で麺30~50g(乾麺約5~10g)
- 離乳食後期(生後9~11ヶ月):茹で麺50~80g(乾麺約10~20g)
- 離乳食完了期(生後12~18ヶ月):茹で麺70~90g(乾麺約20~30g)
※上記はそうめんのみの量の目安です。おかずや具材とバランスをみて与えてください。
もし乾麺のまま離乳食だけを作る場合、後期以降は食べやすい大きさに折ってから茹でると包丁で切らずに済み、調理が楽になります。後期は1~2cm、完了期は4~5cmに折りましょう。
離乳食に便利!そうめんの冷凍保存
離乳食で使用する食材は、一度に沢山調理して冷凍保存しておくと便利です。そうめんも、他の食材と同様に冷凍保存することができます。
特に離乳食初期や中期は、茹でてからペースト状や細かく刻んだ状態でキューブ状に冷凍しておくと、だし汁などで解凍するだけで手軽に1品完成するのでおすすめです。
簡単!そうめんの冷凍保存方法
- そうめんを月齢に合わせた大きさに折る。
- お鍋にたっぷりお湯を沸かし、そうめんを入れて長めに茹でる(5~10分)。
- ザルで湯を切ったそうめんを、水のはったボウルにいれてしばらく水にさらす(塩抜き)。
- ザルにとって水切りし、月齢に合わせた状態(ペースト、細かく刻むなど)にして小分けにして冷凍する。
※製氷皿に入れたり、冷凍用の密閉袋に入れて平らにし菜箸で切り目を入れたりしておくと使いやすいです。
冷凍そうめんを使用する際は、電子レンジや小鍋でだし汁と一緒に加熱解凍してください。解凍後、パサつきが気になる場合は、だし汁を足したり水溶き片栗粉でとろみをつけると美味しく食べられます。
塩分の心配なし!離乳食用のベビーそうめん
離乳食で乾麺を使用する際は、塩分が気になります。そうめんの良いところは手軽に調理できる点なのですが、水にさらす手間があると少し面倒になってしまうという方もいるのではないでしょうか。
そんな方におススメなのが、離乳食用のそうめんです。塩分不使用や減塩のものがあり、だしを入れたお鍋にそのまま入れて調理することができます。ゆで汁を捨てる必要がないため、洗い物も少なくなるので子育て中の忙しいママを助けてくれます。
ベビーそうめん
市販のベビーそうめんは塩分不使用なのでゆで汁を捨てて水切りする必要がない使いやすいそうめんです。赤ちゃんが食べやすいようにあらかじめ短い長さにカットされている商品も多いです。長期保存できるので、困ったときのお助け食材としてストックしておくこともできます。
離乳食のそうめんを電子レンジで茹でる方法!時短調理のポイント
最近は電子レンジを使った時短レシピを活用されている主婦の方が増えています。そうめんの離乳食レシピでも、レンジを使った調理法のものがあります。
そうめんは塩分を多く含んでいるため、離乳食用はできればたっぷりの湯で茹でるのがおすすめですが、電子レンジで調理する場合は塩抜きをしっかりと行うことに十分注意してください。
電子レンジを使ったそうめんの茹で方
- 1食分のそうめんを月齢に合う長さに折り、耐熱容器に入れる。
- 後期までは200~300mlの水を加え、ラップをふんわりかける。
- 電子レンジに受け皿を敷き、その上に2をのせて、500Wなら5分、600Wなら4分半加熱する。
- 3分蒸らす(熱いので火傷に注意)電子レンジから取り出してザルで湯を切り、流水につけて塩抜きをする。
※加熱時間はそうめんの種類や量、電子レンジの機種によって調整してください。必ず十分に柔らかくなるまで加熱しましょう。
離乳食初期のそうめんレシピ&調理のポイント
離乳食初期はそうめんに塩分が含まれているため、無理に与える必要はありません。離乳食初期からそうめんを与える場合は、お粥や野菜などに慣れて初期後半からがおすすめです。
初期ではまだ離乳食を噛むことができないため、柔らかく茹でて塩抜きしたそうめんをすり潰してペースト状にし、お湯やだし汁を加えて伸ばして飲み込みやすさを調節してください。
そうめんペーストのレシピ
材料:そうめん、だし汁(またはお湯)
※だし汁やお湯で伸ばしてポタージュ状など、飲み込みやすい柔らかさに調節しましょう。
離乳食中期のそうめんレシピ&調理のポイント
離乳食中期は柔らかく茹でたそうめんを細かく刻んで食べさせましょう。目安は2~3mmの長さです。
一緒に加える野菜の硬さが豆腐ぐらいだと、そうめんも一緒にモグモグしながら食べやすくなります。しらすや鶏むね肉などのたんぱく質と組み合わせると、栄養バランスも良くなります。
トマトとキャベツのにゅうめんのレシピ
材料:そうめん、プチトマト、キャベツ、だし汁、水溶き片栗粉
※中期ではとろみをつけることで、そうめんがバラけにくくなり、飲み込みやすくなります。
離乳食後期のそうめんレシピ&調理のポイント
離乳食後期には、1日3回食に進む赤ちゃんも増えてきます。毎日3回の離乳食レシピに悩んでいるママは、そうめんやうどんなどの麺類を取り入れてみると離乳食の献立のレパートリーを増やすことができます。
離乳食後期には、1~2cm程度の長さのそうめんを食べることができるようなります。離乳食後期に取り入れたい手づかみメニューもそうめんを使用して作ることができますので、ぜひ作ってみてください。手軽にできるそうめんおやきのレシピをご紹介します。
そうめんおやきのレシピ(手づかみ食べにおすすめ)
材料:そうめん70~80g(茹でた後)、かつおぶし粉末(かつお粉)少々、片栗粉大さじ1弱
※人参やほうれん草など、色々な野菜を細かく刻んで茹でたものを混ぜてもOKです。片栗粉の代わりに小麦粉や米粉を使用することもできます。
離乳食完了期のそうめんレシピ&調理のポイント
離乳食完了期になると、常温程度に冷ましたそうめんを徐々に食べることができます。暑い夏の昼ご飯に、家族でそうめんを食べて涼しくなりましょう。
初めて冷たいそうめんを食べると、赤ちゃんはその美味しさに夢中になり沢山食べたくなるかもしれませんが、いきなり冷たいものを大量に食べてしまうと胃腸に負担をかけてしまう可能性があるため、適量から試してください。
この頃の幼児には4~5cmにカットしたそうめんを与えますが、油断して長いそうめんをそのまま食べさせると噛まずに飲み込むことがあるため注意しましょう。一口量にカットして、噛む練習を促してください。
鶏ムネそうめんのレシピ(冷やし)
材料:そうめん、鶏ムネ肉、だし汁(薄味)
※鶏肉のパサパサ感が苦手な子には、片栗粉をまぶしてお湯で茹でたものをのせてあげると、しっとりして食べやすくなります。だし汁は薄味にし、大人のそうめんつゆは使用しないでください。




