離乳食のいちごはいつから?生で食べさせるメリットと栄養素
離乳食で食べさせたい、春が旬のいちご。近頃ではスーパーなどで一年中見かけるようになり、子どもたちが大好きな果物の代表格として食卓に並ぶ機会も増えています。離乳食のデザートとして用意したのに、「酸っぱくてペッとお口から出してしまった」「生であげても本当にお腹を壊さない?」と、与え方に戸惑う保護者の方も少なくありません。
いちごには、おいしいだけでなく赤ちゃんの成長に役立つ栄養素が含まれています。発達段階に合わせた調理法を知っておくと、毎日の離乳食づくりがグッと楽になります。
こちらでは、離乳食でいちごをいつから食べられるか、そのまま生で食べられるのはいつからかといった基本知識をはじめ、含まれる栄養素の特徴を解説します。初期・中期・後期・完了期の与え方やおすすめレシピ、酸味が苦手な子への克服体験談も紹介しますので、「いつ頃からどれくらいあげたらいいの?」という疑問を解消し、無理なく進めていきましょう。
離乳食にいちごをおすすめする理由!赤ちゃんの成長を支える栄養素
離乳食にいちごを食べさせる際、「表面のあのプツプツは大丈夫?」「生ものだから加熱した方がお腹に優しいのでは?」などと、初めての場合は心配になる保護者も多いものです。いちごは基本的に生のまま食べさせられる果物で、手軽に使えるのが魅力です。その理由のひとつが、いちごに含まれるビタミンCやペクチンといった栄養素にあります。
1生のまま摂りたいビタミンC
朝の忙しい時間帯、赤ちゃんの朝食の準備をしながら「手軽に栄養を摂らせたい」と悩むシーンは多いものです。ビタミンCというとレモンを思い浮かべがちですが、実はいちごの方が手軽にビタミンCを取り入れやすい果物です。同じ量で比べるとレモン(皮ごと)の方が多く含まれるのですが、皮まですりおろして生のレモンを食べるのは大人でも難しいですよね。その点いちごはレモンより「量」を食べやすいため、結果的にビタミンCをとりやすいのです。
この時期の子どもは体が大きく育つ段階にあります。成長に欠かせない非ヘム鉄(野菜などに含まれる鉄分)は吸収されにくい性質がありますが、ビタミンCと一緒にとると吸収を助けるとされているため、鉄を含む食材と組み合わせるのもおすすめです。
ビタミンCは体内にためておけない水溶性の栄養素で、余った分は尿として出ていきます。一度にたくさんとるより、毎日の食事やおやつで少しずつ取り入れるのがポイントです。
いちごの与え方に注意!
ビタミンCは熱に弱い水溶性の栄養素です。加熱すると壊れやすく、ヘタをとってから水洗いすると断面から流れ出てしまいます。「ヘタをつけたまま流水で洗い、食べる直前にヘタを取る」という手順を意識すると、栄養や風味を逃しにくくなります。
2おなかの調子に関わるペクチン
離乳食が進むにつれて、ウンチが急に硬くなったり、逆にゆるくなったりと、おむつ替えのたびに一喜一憂するシーンが増えてきます。いちごに含まれるペクチンは食物繊維の一種で、おなかの調子を整える働きが知られています。
ただし、いちごに含まれるビタミンCや果糖などは、下痢をしているときに多くとると胃腸を刺激することがあります。ウンチがゆるい日は量を減らすかお休みし、機嫌が良くウンチの状態が落ち着いているときに、小さく切ったいちごを様子を見ながら与えるようにしてください。
3いちごと虫歯・食後の歯のケア
食後の歯磨きタイム。「あーして!」と言っても口をキュッと結んでしまい、毎日の歯磨きに苦労しているご家庭は多いはずです。「いちごを食べると虫歯にならない」と聞いたことがある保護者もいるかもしれません。いちごにキシリトールが含まれるという話もありますが、その量はごくわずかで、いちごを食べれば虫歯を防げるというものではありません。いちごにも糖分は含まれるので、食べた後は口の中のケアを習慣にすることが大切です。
やってしまいがちなのが、「体に良さそうだから」と安心して歯のケアをおろそかにしてしまうことです。「いちごを食べたら歯をきれいにしようね」と声かけし、食後のルーティンとして習慣づけるのがおすすめです。
甘みを感じた後は口の中で虫歯菌も活動しやすくなります。食べた後は、水でお口をゆすぐか、ガーゼや歯ブラシで優しく汚れを拭き取る習慣を意識してみましょう。
離乳食でいちごをあげる時のアレルギーと受診の目安
離乳食にいちごを取り入れる際、保護者が心配になりやすいのが食物アレルギーです。食物アレルギーというと卵や乳製品、小麦などを思い浮かべますが、りんごやバナナなどの果物でも症状が出ることがあります。
アレルギーの心配は?表示対象品目との関係と注意点
アレルギーはさまざまな食材で起こる可能性があり、いちごも例外ではありません。食品表示のルールでは、アレルギーを起こしやすい食材が「特定原材料」および「表示が推奨される品目」として定められていますが、現在のところ、いずれにもいちごは含まれていません。
ただし、表示対象に入っていないからと初日から大量に食べさせてしまうと、胃腸への負担になり体調を崩す原因になることがあります。いちごは比較的取り入れやすい食材ではありますが、体質に合わないケースもゼロではありません。
初めて与える際は、万が一に備えて、平日の午前中(小児科が開いている時間帯)を選び、赤ちゃん用スプーン1さじの少量から試しましょう。新しい食材は1日1種類にすると、症状が出たときに原因がわかりやすくなります。
口の周りの赤みや症状が出た場合の受診の目安
いちごを食べた直後に、口の周りが赤くなったり、口の中を気にするような仕草を見せたりすることがあります。これはアレルギーによる症状のほか、いちごの仮性アレルゲン(ヒスタミンなど)によって一時的に赤みが出ているケースも考えられます。
家庭内で「初めての食材で赤みが出たら、一旦様子を見る」という方針を家族で共有しておくと、いざという場面で慌てずに対応しやすくなります。
家庭で様子を見てよいのは「口の周りが少し赤いだけで機嫌が良く、30分程度で赤みが引く」場合です。一方で「全身にじんましんが出る」「嘔吐を繰り返す」「呼吸が苦しそう」といった明らかな異変があるときは、すぐに食べるのをやめ、かかりつけ医や小児科を受診してください。呼吸が苦しそうなど強い症状のときは、ためらわず救急対応を考えましょう。
【月齢別】離乳食のいちごの与え方と簡単おすすめレシピ
ここからは、赤ちゃんの食べる機能の発達に合わせた、月齢別のいちごの与え方とおすすめの組み合わせレシピを紹介します。繊維や種が気になる場合の対処法も確認しておきましょう。
いちごの窒息・誤嚥に注意
やわらかいいちごでも、大きいまま・丸ごとは、のどに詰まる原因になることがあります。消費者庁も乳幼児の食べ物による窒息に注意を呼びかけています。次の点を意識しましょう。
離乳食初期(生後5~6ヶ月):すりつぶして酸味を和らげる
離乳食を始めたばかりで、スプーンを口に近づけると不思議そうな顔をする生後5〜6ヶ月頃。この時期の赤ちゃんは舌を上手く動かすことがまだ難しく、飲み込むように食べます。そのため、のど越しの良いトロトロのペースト状が食べやすい時期です。
同じ果物でも、月齢によって食べやすい形状は変わります。初期は飲み込む練習の段階なので、繊維が残らないよう、しっかりすりつぶしてあげると食べやすくなります。
初期の食事量は野菜・果物で小さじ1杯程度が目安です。茶こしなどを使って裏ごしし、種を取り除いてあげると飲み込みやすくなります。酸味で顔をしかめる場合は、温かいおかゆや、ゆでてすりつぶした豆腐に少量のいちごペーストを混ぜて、まろやかな味わいに調整してあげましょう。
離乳食中期(生後7~8ヶ月):少し形を残して他の食材と混ぜる
モグモグとお口を動かすのが上手になり、前歯が生え始める子も出てくる生後7〜8ヶ月頃。「今日はいちごを刻んでみようか」と少しずつ形状のステップアップを図る時期です。とはいえ、まだ前歯で噛み切ることはできず、舌と上あごで押しつぶして食べています。
この時期はまだ固いものを潰し切れないので、みじん切りにして柔らかさを保つのがポイント。ヨーグルトなどとろみのある食材と混ぜると食べやすくなります。
量は1回の食事で20〜30g程度が目安です。2〜3mm角のみじん切りにし、乳製品にアレルギーがなければプレーンヨーグルトに混ぜてフルーチェ風のおやつにしてみてください。ミルクを飲んでいる場合は、お湯で溶いた粉ミルクを少量混ぜてミルク煮風にするのもおすすめです。
離乳食後期(生後9~11ヶ月):手づかみ食べの練習とゼラチンの注意
お皿の中の食べ物に自分から手を伸ばし、「自分で食べたい!」という意欲が育ってくる生後9〜11ヶ月頃。手や口の周りを真っ赤にしながら、一生懸命にいちごを頬張る姿はとても可愛らしいものです。指先でつまめるように、5〜6mm角のダイス状にカットしてあげましょう。
手づかみ食べは、食べ物の固さや温度を指先で感じながら学べる大切な経験です。多少ぐちゃぐちゃになっても、こうした体験を重ねることが、後のスプーンやフォークへの移行にもつながっていきます。食べている間はそばで見守ってあげましょう。
お湯で溶かして柔らかめに固めた寒天と、カットしたいちごを和えてデザート風にするのも人気です。ただし、市販のゼリーなどに使われる動物性のゼラチンは負担になることがあるため、ゼラチンを使うのは1歳を過ぎてから少しずつにしましょう。
離乳食完了期(生後1歳~1歳半):家族で楽しむおやつタイムへ
食べる量もぐんと増え、大人と同じような食材を取り分けできるようになってくる生後1歳〜1歳半の完了期。3度の食事だけでは栄養が足りなくなるため、この時期から「補食」としてのおやつが役立ちます。いちごは手軽にビタミンを補給できるおやつメニューです。
「おやつは決まった時間に、テーブルに座って食べる」という習慣を家族で共有しておくと、ダラダラ食べを防ぎやすくなります。完了期でも大きいままは詰まらせることがあるので、様子を見ながら食べやすい大きさに切ってあげましょう。
薄くスライスしたいちごを食パンに乗せてオープンサンドにするなど、調理の手間を省ける簡単メニューが活躍します。子どもが遊び食べをしている隙に、ママも温かいお茶と一緒にいちごをつまんで、親子のリラックスタイムを確保してくださいね。
「いちごを食べない!」酸味が苦手な赤ちゃんへの先輩ママの工夫
赤ちゃんがいちごを嫌がる場合、無理に食べさせる必要はありませんが、栄養面を考えるとなるべく食べてほしいと思うのが親心です。先輩ママたちは、酸味が苦手な赤ちゃんに対してどのような工夫をしてきたのでしょうか。
やりがちなNG対応と、食べやすくなるOK対応の比較
いちごを吐き出してしまう赤ちゃんに、無理強いするのは逆効果です。赤ちゃんがいちごを嫌がるのには、酸味や食感など理由があります。以下の表を参考に、調理法や与え方を見直してみましょう。
| やりがちなNG対応 | 子どもの受け取り方・心理 | 望ましい対応・解決策 |
|---|---|---|
| 酸っぱいいちごをそのまま無理やり口に運ぶ | すっぱくて痛い!無理に口に入れられて怖い。 | 甘みの強い品種を選ぶか、バナナなど甘い果物と混ぜる。 |
| 大きすぎる塊のままお皿に出す | 噛み切れなくて口の中に残って気持ち悪い。 | 月齢に合わせた大きさに刻むか、初期は完全に裏ごしする。 |
| 冷え切ったいちごを冷蔵庫から出してすぐにあげる | 冷たすぎて口がびっくりする。甘みも感じにくい。 | 食べる少し前に常温に戻し、甘みを感じやすくする。 |
| 食べないからと一度で完全に諦めてしまう | 今は気分じゃなかっただけなのに、もう出てこない。 | 数日〜数週間あけて、調理法を変えて機嫌の良い日に再挑戦する。 |
A色もカワイイ!ピンクのいちご蒸しパン!
我が家の子供は双子のため毎日バタバタとしていて、離乳食に力を入れることができませんでした。そのため、果物をあげはじめたのも1歳を過ぎてから、他のお子さんよりかなり遅いデビューとなってしまいました。
そのためか、バナナはよく食べましたが、イチゴは食べてくれませんでした。安物を買ったため、あまり甘くなかったのかもしれません。あまいヨーグルトをかけたりもしましたがそれでも食べてくれず…。
悩んだ末、パン好きを利用し蒸しパンを作ってみました。といってもアレコレ調合とかは苦手なので、あるベビー用品メーカーで出してる「レンジで蒸しパン」という、混ぜてチンするだけの商品を使いました。
かぼちゃとか味がついてはいるのですが「いちごミルク」味につぶしたいちごを混ぜたものをおやつにあげてみるとぱくぱく食べてくれました!
だんだんいちごの大きさを大きくして入れていってもイケる!と思ったときに、カットした生イチゴを蒸しパンのうえに置いてだしてみるとうっかりしたのか、そのままにぎって食べてくれました(笑)少しずつ味に慣れさせたのがよかったのかもしれません!
レンジで蒸しパン いちごミルク
ベビー用品メーカー
甘い品種選びとヨーグルトの活用で苦手を克服
酸味を嫌がる子には、スーパーで並んでいるいちごの中でも「さがほのか」や「あきひめ」といった甘みの強い品種を選ぶのがコツです。また、プレーンヨーグルトのまろやかさで酸味をやわらげるのも効果的です。
好き嫌いをなくそうとして、苦手なものをそのままの味で慣れさせようとすると、かえって「嫌な味」の印象が強まってしまうことがあります。まずは甘さでカバーして「食べられた」という経験を重ねるのがおすすめです。
「うちの子はいちごが嫌いなんだ」と焦らず、まずは一口サイズのいちごをヨーグルトやバナナペーストに混ぜ、甘さでコーティングして食べさせる工夫から再スタートしてみましょう。
Aさがほのか強し!
上の子はいちご大好き君なのに下の子は私に似てあまりいちごが好きではなかったらしく、初めて果汁を口に入れて以来、何度もチャレンジしましたが受け付けてくれませんでした。
私自身、好き嫌いが多くて苦労したので、子供達には好き嫌いがない子に育って欲しいという願いを持っていました。そのため粉ミルクを溶かしてイチゴジュースを作ったり、バナナと一緒に潰して混ぜたりして出してみましたが、一向に食べてくれませんでした。
「やっぱり私の娘だけあって、いちごは嫌いかぁ」と思ったのですが、フッと「あれ?私ってなんで子供の頃いちごが嫌いだったっけ???酸味だ!」と思ったんです。
そこでいつもはとにかく一番安いいちごを買っていましたが、酸味が少なく甘いと評判のさがほのかを勇気を振り絞って買ってみました。すると娘は食べてくれたんです。
もちろん毎回高いさがほのかは買えません。でも好みに合えば食べてくれることが分かったせいか、なんとなく私の焦りはなくなりました。悩んでいるママは子供は何が苦手で食べないのか、考えてみるといいですよ。
A無敵のヨーグルト
息子は離乳食の好き嫌いがとにかく激しく、おかゆ以外はバナナとヨーグルトと納豆しか食べようとしませんでした。
それ以外の食べ物は基本的に嫌がり、果汁も果物も当然ダメ。みじん切りにしてお粥に混ぜてもダメ。トロミをつけてもダメ。そこで大好きなプレーンヨーグルトにいちごの果汁を小さじ半分混ぜ、そこから少しずつ量を増やして風味に慣らしていきました。
早い段階から慣らしたからか、今1歳10ヶ月ですがイチゴが大好きになりましたよ。好き嫌いにはほんの少しずつからでも好きなものと混ぜて慣らしてあげるのがおすすめです。
離乳食のいちごに関するよくある質問(FAQ)
最後に、離乳食でいちごを与える際に保護者の方がよく悩む疑問をまとめました。
Q. ヘタを取ってから洗うのと、洗ってからヘタを取るのでは違いがありますか?
「ヘタをつけたまま洗う」のがおすすめです。ヘタを取ってから水洗いすると、断面からビタミンCが流れ出てしまったり、いちごが水っぽくなって風味が落ちてしまいます。流水で優しく洗った後、食べる直前にヘタを切り落とすとよいでしょう。
Q. 表面のつぶつぶ(種)はそのままあげても消化不良になりませんか?
離乳食初期(生後5〜6ヶ月)の段階では、種が口の中に残るのを嫌がることがあるため、裏ごしして取り除くのが無難です。生後7ヶ月以降の中期になれば、そのまま刻んで与えてもウンチに混ざって出てくるだけで、大きな問題はありません。
Q. 冷凍したいちごを離乳食に使っても大丈夫ですか?
冷凍いちごを使うこと自体は問題ありません。ただし、解凍時に水分が出てベチャッとしやすいため、そのまま食べるよりも、ヨーグルトに混ぜたり蒸しパンの生地に練り込んだりするおやつ作りに活用するのがおすすめです。
Q. いちごを食べ過ぎると下痢をすると聞いて心配です。
いちごに含まれる水分や果糖などは、一度に大量にとると胃腸を刺激し、お腹がゆるくなることがあります。完了期になっても「1日2〜3粒程度」を目安にし、ウンチの状態を見ながら量を調整してあげてください。
まとめ:赤ちゃんのペースに合わせていちごを美味しく楽しもう
鮮やかな赤色で食卓を彩ってくれるいちごは、ビタミンCやペクチンなど、赤ちゃんの成長を支える栄養素を含む果物です。加熱せずに生のまま手軽に食べさせられるのは、忙しい保護者にとっても嬉しいポイントです。
初めてあげるときはアレルギーの可能性を考えて小さじ1杯からスタートし、口の周りに赤みが出ないかなどをしっかり観察しましょう。窒息を防ぐため、月齢に合わせて小さく切り、座ってそばで見守りながら食べさせてください。酸味を嫌がるときは、ヨーグルトやバナナと混ぜたり、蒸しパンにアレンジしたりして、甘みを足してあげるのが克服の近道です。
離乳食に「こうしなければならない」という絶対のルールはありません。赤ちゃんの咀嚼(そしゃく)機能や好みの味に合わせて、切り方や組み合わせを工夫しながら、家族みんなで美味しいいちごの季節を楽しんでくださいね。




