離乳食のキャベツはいつから?初期からOK!調理法と冷凍保存のすべて
離乳食にキャベツを取り入れる時期についてお悩みではありませんか?キャベツは味に癖が少なく、しっかり加熱してトロトロに煮込むことで甘みが増し、赤ちゃんが食べやすい野菜の一つです。離乳食初期の生後5~6ヶ月頃から赤ちゃんに与えることができます。
ただし、1歳未満の赤ちゃんには生野菜を与えてはいけません。離乳食でキャベツを使う際は、必ず葉先の柔らかい部分を選び、芯を取り除き、時間をかけてしっかり火を通して柔らかく調理することが重要です。特に離乳食初期では、茹でた後に裏ごしやブレンダーでペースト状にする必要があります。
キャベツの煮汁には水溶性のビタミンや栄養素が流れ出ているため、煮汁をだしやスープとしてメニューに加えることで、効率よく栄養を摂取することができます。
離乳食では、キャベツは初期から完了期までの全期間を通じて、赤ちゃんの成長段階に合わせた硬さ・大きさに調理して与えることができます。特に食物繊維が豊富なため、加熱調理を徹底し、消化しやすいように工夫することが大切です。
生野菜は一般的に1歳を過ぎてから、または完了期頃から徐々に試すのが目安とされていますが、発達には個人差が大きいです。キャベツは他の生野菜(トマトなど)と比較して食物繊維が多く、噛み切りにくいため、完了期でも食べにくい食材の一つです。生で与えるのは、早くても完了期以降、お子さんによっては2~3歳を目安としましょう。
生で食べさせる際は、細かく刻む、または軽く湯通しするなどの工夫をし、スムーズに噛んで飲み込めているか、便の様子からきちんと消化されているかを確認しながら進めてください。焦らず、お子さんの食べる様子や咀嚼力を見て時期を判断することが重要です。
離乳食に便利なキャベツの下処理と冷凍保存方法
キャベツは重さがあるため、1玉丸ごと購入すると買い物が大変になりがちです。しかし、上手に下処理をして冷凍保存しておけば、必要な時に少量ずつ使えて、離乳食作りが格段に楽になります。キャベツは生のままでも冷凍保存が可能ですが、食感は変わるため、調理方法に応じて使い分けるのがおすすめです。離乳食では、茹でてから冷凍する方法が最も一般的で便利です。
下処理の重要性:葉先の活用
離乳食でキャベツを使う際のポイントは、葉先の柔らかい部分を使うことです。キャベツの芯や硬い筋は、加熱しても繊維が口に残りやすく、赤ちゃんが飲み込みにくい原因になります。離乳食の時期に関わらず、硬い部分は避け、柔らかい葉先だけを使用するようにしましょう。また、農薬が気になる場合は、流水で丁寧に洗ってから使用してください。
茹でてから冷凍する保存方法(離乳食におすすめ)
あらかじめ茹でて柔らかくしてから冷凍すると、汁物などに凍ったまま加えられたり、解凍後に和え物などにすぐに使えたりと、時短に繋がり非常に便利です。茹でることでかさが減るため、コンパクトに保存できるメリットもあります。
- 鍋で湯を沸かし、使いやすい大きさ(みじん切りやペースト状にする前のざく切りなど)に切ったキャベツを入れ、十分に柔らかくなるまで茹でます。離乳食初期の場合は特に、しっかり柔らかくしてください。
- 茹で上がったらすぐに冷水につけて粗熱を取り、水気をよく絞って拭き取ります。水気が残っていると冷凍した際に霜がつきやすくなります。
- 1回に使う分量ずつラップに包み、さらに冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存します(できるだけ空気を抜きましょう)。
保存期間の目安は、約1週間から10日程度です。新鮮な風味と安全性を保つため、早めに使い切るように心がけてください。
生のまま冷凍する保存方法(完了期以降におすすめ)
生のまま冷凍すると、解凍時に細胞が壊れてしんなりとした状態になるため、塩もみのような効果が得られます。コールスローや和え物、炒め物などにすぐに利用できて便利です。離乳食として使う場合は、中期以降、または完了期のお子さんの状態に合わせて試してみましょう。
使いやすい大きさに切って、冷水に軽くさらしてから水気をしっかり取り、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ入れます。調理する際は、スープや炒め物には凍ったまま加えても大丈夫です。
離乳食初期(生後5~6ヶ月頃)のキャベツレシピと調理のポイント
生後5~6ヶ月の離乳食初期は、まずすり潰した10倍粥やにんじんなどの野菜から始め、慣れてきたらキャベツも取り入れていきます。この時期はまだ噛むことができず、舌で上あごに押し付けて潰せる豆腐くらいの硬さが目安です。スプーンで食べる、飲み込むことに慣れることが目的です。
キャベツは葉先の柔らかい部分だけを使い、完全に柔らかく茹でた後、裏ごしするか、ブレンダーでなめらかなペースト状にし、お湯やだしでさらに伸ばしてサラサラな状態にして与えるようにしましょう。
キャベツのペースト(すりつぶし)
材料:キャベツの葉先1/8枚、だし汁(または湯)大さじ1~2
- キャベツの葉先を柔らかくなるまで茹でます。
- 茹でたキャベツを裏ごしやすり鉢でなめらかにすりつぶします。
- 2、にだし汁を加えて、ポタージュのようにトロリとした状態に伸ばします。
※多めに作って、煮汁ごとミキサーにかけると手間なく時短になります。余ったペーストは製氷皿に流し込んで冷凍保存しておくと、使いたいときに少量ずつ使えてとても便利です。
キャベツ入りマッシュポテトのレシピ
材料:キャベツ10g、じゃがいも10g、だし汁大さじ1、粉ミルク(または育児用ミルク)小さじ1/2
- キャベツは葉先の柔らかいところを使い、みじん切りにして電子レンジで加熱したら、裏ごしまたはすり鉢でなめらかにすり潰します。
- じゃがいもは皮をむいて5mm程度のサイコロ状に切り、電子レンジで柔らかくなるまで加熱したら潰します。
- 粉ミルク(または育児用ミルク)とだし汁を加え、1、2を混ぜ合わせ、なめらかにします。
キャベツのミルクポタージュのレシピ
材料:キャベツ5g、玉ねぎ5g、豆腐10g、10倍粥大さじ1、だし汁40ml、粉ミルク(または育児用ミルク)小さじ1
- キャベツは柔らかい葉先を使い、みじん切りにします。
- 玉ねぎは皮をむき、みじん切りにします。
- 小鍋にだし汁と細かく崩した豆腐、1と2を入れて弱火にかけ、野菜が柔らかくなるまで煮ます。
- 野菜が柔らかくなったら10倍粥と粉ミルク(または育児用ミルク)をいれて一煮立ちさせます。
- 粗熱が取れてからミキサーなどでなめらかに撹拌します。
離乳食中期(生後7~8ヶ月頃)のキャベツレシピと調理のポイント
離乳食中期に入ると、赤ちゃんは舌と上あごで食べ物を潰す練習を始めます。目安としては、絹ごし豆腐〜バナナくらいの硬さで、細かく刻んだり、粗くすり潰したりしたものが適しています。キャベツの硬さの目安は、みじん切りにして、舌で容易に潰せる程度です。
キャベツは初期と同じく葉先を使用し、芯は切り落としてください。加熱時間を長めに取り、十分な柔らかさにしてから、2~3mm程度の粗いみじん切りに調理しましょう。事前に茹でてみじん切りにして冷凍保存しておくと、調理の時に他の食材と混ぜて煮込むだけで済み、とても便利です。
ツナとキャベツの野菜煮
材料:ツナ(水煮缶)10g、キャベツ10g、人参5g、水1/2カップ、水溶き片栗粉 少々
- ツナは油漬けではなく水煮缶を使用し、軽く湯通しして塩分を抜き、すりつぶすか細かくほぐします。
- 柔らかく茹でて2~3mmにみじん切りにしたキャベツと人参、1のツナ、水を入れて、弱火でトロトロになるまで煮ます。
- 水溶き片栗粉で飲み込みやすいようにとろみをつけます。
キャベツとりんごのみぞれ和えのレシピ
材料:キャベツ10g、りんご10g、水小さじ1
- キャベツは葉先の柔らかい部分を使い、2~3mmのみじん切りにしてから、水をかけて電子レンジで加熱するか、茹でて柔らかくします。
- りんごはおろし金ですりおろし、電子レンジで加熱して温めます。
- 1と2をあえます。りんごの甘みが食欲を促します。
離乳食後期(生後9~11ヶ月頃)のキャベツレシピと調理のポイント
離乳食後期は1日3回食になり、栄養の多くを離乳食からとる重要な時期です。この頃の赤ちゃんは、歯茎でカミカミと潰せるくらいの硬さ(肉団子くらい)が目安です。キャベツは5mm~1cm程度の大きさに切り、引き続き柔らかく茹でて調理しましょう。
この時期は手づかみ食べの練習を始めるため、キャベツをお焼きやサンドイッチの具材にすると、食への関心を高めることができます。また、1品で色々な栄養素を補えるメニューは、栄養バランスを保つのに役立ちます。
しらすは離乳食初期から食べ慣れている赤ちゃんが多い食材です。キャベツに含まれるビタミンKは、しらすに含まれるカルシウムをサポートする栄養素の一つです。
キャベツとしらす和え
材料:キャベツ15g、しらす干し(塩分なしのもの)5g
- キャベツはやわらかく茹でて、5mm程度のみじん切りにします。
- しらすは茶こしに入れ、熱湯をかけて丁寧に塩抜きをし、水気をきります。
- 1のキャベツと2のしらすを和えます。
※離乳食の進み具合を見て、キャベツやしらすの大きさを段階的に大きくしていくようにしましょう。
キャベツのトロトロうどんのレシピ
材料:キャベツ10g、玉ねぎ10g、人参10g、うどん30g、だし汁大さじ3、片栗粉少量
- キャベツは柔らかい葉先を使い、5mm程度のみじん切りにします。
- 玉ねぎと人参は皮をむき、5mm程度のみじん切りにします。
- うどんは柔らかく茹で、2~3cm程度の長さに切ります。
- 小鍋にだし汁と1、2を入れて弱火にかけ、野菜が柔らかくなるまで煮ます。
- 野菜が柔らかくなったらうどんを加えて一煮立ちさせ、水溶き片栗粉でとろみをつけ、飲み込みやすくします。
離乳食完了期(生後12~18ヶ月頃)のキャベツレシピと調理のポイント
離乳食完了期になると、食形態は歯茎で噛める硬さ(固ゆで卵の白身くらい)から、次第に大人と同じメニューに近づきます。キャベツは1cm角程度に切るのが目安ですが、繊維が残りやすいので、引き続き柔らかく茹でる工夫が必要です。大人用の料理からの取り分けもしやすくなりますが、味付けや硬さには注意が必要です。
手づかみ食べをさらに積極的に取り入れる時期です。キャベツをおやきや小さなお好み焼きの具材にすると、赤ちゃんが自分で食べる意欲を育めます。
ツナ入りミニお好み焼き
材料:ツナ(水煮)10g、キャベツ25g、人参5g、溶き卵1/3個、だし汁大さじ2、小麦粉大さじ2、油少々
- ツナは水切りをして熱湯を回して塩抜きをし、細かくほぐします。
- キャベツ、人参は1cm程度の細かさにきざみ、柔らかくなるまで茹でるかレンジで加熱します。
- 小麦粉、溶き卵、だし汁を混ぜ合わせます。
- 1、2、3を混ぜて生地を作り、油をひいたフライパンで両面を焼きます。
※仕上げにかつお節(薄味のもの)をのせても風味が増します。
※多めに作って冷凍保存し、おやつや食事の一品にするのもおすすめです。
豆腐入りロールキャベツのレシピ
材料:キャベツ1枚、鶏ひき肉15g、豆腐10g、玉ねぎ5g、だし汁大さじ4、しょう油1滴
- キャベツはまるごと熱湯で茹でて柔らかくし、硬い筋の部分は包丁で切り取ります。
- ボウルに鶏ひき肉と崩した豆腐、すりおろした玉ねぎを入れてよく混ぜて具材にします。
- 1のキャベツの葉を平らに広げ、2の具材を乗せ、両端を織り込んでクルクルとロール状に巻きます。
- 耐熱容器にだし汁と3、風味付けのしょう油を入れてラップをかけ、電子レンジで5分程度加熱します。
- 煮汁ごとそのまま冷まし、赤ちゃんが食べやすい大きさに切って与えます。
生キャベツに慣れるための練習レシピ(完了期後半~幼児食)
離乳食が完了し、幼児食へと移行する前に、生の野菜の食感にも少しずつ慣れていきましょう。キャベツの生食は、繊維質が噛みにくいため、軽く湯通しをする、または細かく刻んで与えることから始めるのがおすすめです。
さっと湯通ししたキャベツは、生よりは柔らかく、加熱調理したものとは異なるシャキシャキとした食感が残るため、スムーズに生キャベツへの移行を助けてくれます。ここでは、湯通ししたキャベツを使ったサラダレシピをご紹介します。
キャベツとヨーグルトのサラダ
材料:キャベツ20g、リンゴ15g、食パン15g、プレーンヨーグルト大さじ2、マヨネーズ(少量)少々
- キャベツはさっと湯通しして、細かく刻みます。
- リンゴは皮をむいて、食べやすい大きさに切ります。
- 食パンは小さく切り、こんがりとトーストします。
- ヨーグルトにマヨネーズを少量加えてソースを作り、1、2、3を和えます。
離乳食におけるキャベツの注意点と調理のコツ
離乳食のキャベツは、完了期に入り生で試しても食べない子が多い野菜の一つです。これは、キャベツが持つ繊維の多さから、奥歯がまだ生え揃っていない赤ちゃんや幼児にとって噛み切りにくく、飲み込みにくいことが主な原因です。1歳を過ぎたからといって「何でもバリバリ食べるはず」と決めつけず、お子さんの発達に合わせて調理を工夫することが大切です。
月齢が上がるにつれて少しずつカットを大きくし、加熱時間も調整していくことで、お子さんはキャベツの味や食感に慣れていきます。また、キャベツの煮汁は風味豊かなだしとして活用できるため、余ったら大人のスープや味噌汁に使うのもおすすめです。この工夫は、食品ロスを減らすことにも繋がります。



