いつからOK?離乳食のきなこに関する記事

離乳食のきなこはいつから?量や進め方は?段階別レシピ

離乳食のきなこはいつから?量や進め方は?段階別レシピ

離乳食のきなこはいつから?進め方や量を知れば便利なお助け食材に!最新の厚生労働省の支援ガイド等をもとに開始時期や量を紹介。保存方法への注意点、中期・後期・完了期のおやつにもなる離乳食レシピ、永岡さくら(saku)さんの子育て4コマ漫画もあり。

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離乳食期はきなこの常備がおすすめ!ただし保存・調理・量には要注意

離乳食を食べる男の子

離乳食にきなこは、手軽で栄養価の高い非常に便利な食材です。下ごしらえ不要なのに離乳食にひと匙加えるだけで、良質のたんぱく質や食物繊維をプラスして栄養価を高めることができます。

きなこは長期保存ができる食材ですが、一度開封すると取り扱いに注意が必要です。気軽に買い出しに出られないママやパパにとっては、離乳食のお助け食材となります。

ただし、きなこは与える量や保存の仕方などに注意が必要です。食べやすさから過剰に与えては本末転倒です。離乳食でのきなこの正しい進め方や与え方を、月齢別のレシピと共に見ていきましょう。

子育て4コマ漫画:離乳食にきなこで簡単栄養プラス!

離乳食のきなこについての永岡さくら(saku)さんの子育て4コマ漫画

離乳食のきなこや青のりは、手軽に不足しがちな栄養素(たんぱく質、鉄分、食物繊維など)をとれる食材です。永岡さくら(saku)さんの子育て4コマ漫画のように、きなこをプラスすると食べてくれる子も多いので、砂糖などの調味料代わりとしても重宝します。

きなこの他にも、離乳食用にすりおろした高野豆腐パウダーやおからパウダーなどをプラスワンする技を使うと、手間をかけず手軽に栄養価をアップできますので、乾物を上手に利用して時短しましょう。

離乳食にきなこはいつから?初期の後半からが目安

離乳食を食べている赤ちゃん

離乳食初期の1ヶ月目は、まずお粥や野菜に慣らし、開始3週目頃から離乳期の主要たんぱく源となる豆腐や白身魚、卵黄といった、脂質が少なくお腹への負担になりにくいたんぱく質を試すのが一般的な流れです。

そのため、きなこを実際に与え始めるのは離乳食初期の後半(開始1ヶ月を過ぎた頃)以降となります。生後6ヶ月からスタートした場合は、開始2ヶ月目の中期前半から徐々にきなこを与え始めるのが目安です。大豆製品である豆腐に慣れてから試すようにしましょう。

最初は耳かき1杯程度の少量からスタートし、アレルギーや体調の変化がないか十分に観察しながら進めてください。

きなこは大豆製品!アレルギーは大丈夫?厚生労働省の新たな方針

大豆ときなこ

きなこは、表示義務がある特定原材料7品目には含まれませんが、特定原材料に準ずるもの21品目に含まれる大豆が主原料の製品です。

乾燥大豆をパウダー状にしただけの大豆そのものなので、ママやパパとしては初期から離乳食で与えるのに不安もあるでしょう。食物アレルギーに配慮し、初めて与える際は医療機関が診察できる平日午前中を選んでください。

2019年3月、厚生労働省は離乳食への方針を示した「授乳・離乳の支援ガイド(2019改定版)」を発表しました。このガイドは、最新の医療情報や現代のママ・パパの実情を反映した内容に改定されています。

厚生労働省の離乳食のアレルギーへの新方針(抜粋)

食物アレルギーの発症を心配して、離乳の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせても、食物アレルギーの予防効果があるという科学的根拠はないことから、生後5~6か月頃から離乳を始めるように情報提供を行う。

離乳を進めるに当たり、食物アレルギーが疑われる症状がみられた場合、自己判断で対応せずに、必ず医師の診断に基づいて進めることが必要である。なお、食物アレルギーの診断がされている子どもについては、必要な栄養素等を過不足なく摂取できるよう、具体的な離乳食の提案が必要である。

引用元:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」

きなこへの具体的な記載はありませんが、改定前から初期後半に与えられてきました。過度に心配し過ぎず、むしろ遅らせることによる悪影響がないよう、食後の様子をしっかりと観察する方向に視点を移しましょう。アレルギーの疑いがある場合は、必ず専門医に相談してください。

きなこの保存方法|離乳食にダニを混入させないように気を付けて!

密封されたガラス瓶

きなこは開封前なら長期保存ができる食材ですが、一度開封したら出来るだけ早く使いきり、保存の仕方に十分注意しましょう。

開封したきなこを常温保存すると、ダニが混入して増殖しやすくなります。ダニが大量に発生した場合、加熱後の死骸でもアレルギー症状を引き起こす危険性があるため、特に離乳食に使用する際は厳重な管理が必要です。

開封後のきなこは密閉容器に入れ冷蔵庫で保存する

開封したきなこは、密封容器に入れてしっかりと密閉し、冷蔵庫で保存しましょう。冷蔵庫内は低温であるため、ダニの活動が鈍り増殖しにくくなります。また、密閉しないとダニが混入するだけでなく、風味も損なわれる原因になります。

ベストな保存方法は、開封後すぐに密閉容器に移し替え、使う時だけ出してふたを開け、すぐ冷蔵庫にしまうことです。これならダニが混入しにくく、増殖も防げます。

今は少量ずつ小分けになった便利なきなこが販売されているため、離乳食期間中は開封後全て使いきれる少量パックを利用することもおすすめです。また、きなこの袋を輪ゴムなどで留めるだけでは密閉度が不十分なため、必ずチャック付きの袋や密閉容器を使用してください。

離乳食期のきなこの量は1食5g程度まで!栄養バランスに配慮

きなこは良質のたんぱく質やミネラルが摂れる優秀な食材ですが、カロリーやカリウム、食物繊維も豊富に含まれています。過剰摂取は栄養バランスを崩す原因となるため、「体にいいから」と何にでもどばどばプラスするのは誤った与え方です。

離乳食やおやつでは、きなこを立て続けに食べさせないようにしましょう。離乳期のきなこの目安量は、1食あたり5g程度(小さじ1杯程度)にしておくのが望ましいです。特に離乳食をスタートしたばかりの初期は、耳かき1杯程度から徐々に増やしてください。

離乳食後期の1食のカロリー目安は210~230kcal程度です。きなこ5gでおよそ22kcal(日本食品標準成分表2020年版より)と比較的高カロリーですが、その他の食材とのバランスが取れていれば、カロリーオーバーを過度に心配する必要はありません。

離乳食期の赤ちゃんの一日に必要な推定エネルギー必要量(日本人の食事摂取基準2020年版より)

  • 6~ 8ヶ月:男の子650kcal、女の子600kcal
  • 9~11ヶ月:男の子700kcal、女の子650kcal
  • 1~ 2歳:男の子950kcal、女の子900kcal
ミルクを飲む赤ちゃん

母乳やミルクでほとんどの栄養をとる初期~中期は、離乳食から多くのカロリーを摂りすぎることで、ミルクの飲みが悪くなるなど、栄養の偏りを引き起こす恐れがあるため、きなこの摂り過ぎには特に注意しましょう。

また、きなこにはカリウムが豊富に含まれており、10gで約200mg(日本食品標準成分表2020年版より)と多く含まれています。例えば、「体にいいから」とおやつにも離乳食にも毎食きなこを大量に入れるとカリウムの過剰摂取につながる可能性があります。

離乳食期の赤ちゃんの一日のカリウム目安量(日本人の食事摂取基準2020年版より)

  • 6~11ヶ月:700mg
  • 1~2歳:男の子900mg、女の子800mg

カリウムは体に必要なミネラルですが、過剰に摂取すると体調を崩す恐れがあるため、離乳食やおやつにきなこをドバドバ与えるのは控えましょう。栄養バランスを意識し、適量を守って使用することが大切です。食物繊維も豊富なので、摂りすぎると便が硬くなる原因になる可能性もあります。

離乳食初期のきなこはお粥に混ぜてスタート!

生後5ヶ月から離乳食を始めた場合、離乳食2ヶ月目も初期メニューとなります。この時期にきなこをごく少量、お粥などに混ぜて風味を体験させてあげましょう。

ただし初期の離乳食は量が少ないため、卵黄を試した時のように耳かき1杯程度を混ぜて与え始めるのがおすすめです。きなこの量が多いと水分を吸い過ぎて食べにくくなるため、水分量の多いものに混ぜるようにしてください。

りんごとバナナ

きなこはリンゴ、バナナ、サツマイモ、かぼちゃなどの離乳食初期から食べられる甘みのある食材と相性がとても良いです。

初期1ヶ月目に甘みのある果物や野菜に慣らしてあると、2ヶ月目や中期に入ってからスムーズにきなこと組み合わせられるので、赤ちゃんが喜んで食べてくれやすいです。

離乳食中期のきなこレシピ!飲み込みにくさに配慮して慣らして

離乳食中期もきなこをお粥やパン粥、ヨーグルトやスープなどに混ぜて食べさせますが、苦手な子には少なめで慣らしていきましょう。きなこは水分の少なさから飲み込みにくい食感になりがちなので、とろみをつけたり、水分量の多い食材と組み合わせたりする配慮が必要です。

パン粥は離乳食中期に入り、牛乳や食パンに食べ慣れてからが目安です。牛乳のみがまだダメな場合は、粉ミルクで作ると喜んでくれます。

きなことかぼちゃのパン粥のレシピ

きなことかぼちゃのパン粥

材料:きなこ、かぼちゃ、食パン、牛乳(または粉ミルク)

  1. かぼちゃはレンジで加熱して柔らかくし、皮をむいてみじん切りにする(または潰す)。
  2. 食パンは、耳の部分を取り除き、みじん切りにする。
  3. お鍋に牛乳(または粉ミルクを溶いたもの)を入れて火にかけて、牛乳が温まったら1のかぼちゃと2の食パンを入れる。
  4. 食パンがしんなりしてきたら、最後にきなこをごく少量振りかける。

※牛乳は加熱して使用し、少量から試してください。アレルギーがないか確認済みの食材のみを使用しましょう。

きなこ風味ポテサラのレシピ

離乳食中期レシピ「きなこ風味ポテサラ」の完成品

材料:じゃがいも15g、人参5g、アスパラ5g、コーン5g、きなこ小さじ1/2杯、ミルク大さじ1杯

  1. じゃがいもは皮をむいてサイコロ状に切り、人参は皮をむいてみじん切りにする。
  2. アスパラは穂先の柔らかい部分を使い、薄皮をむいたコーンとともにみじん切りにする。
  3. 1、2を鍋で柔らかくなるまで茹で、水を切る。
  4. 3が熱いうちにミルク(粉ミルクを溶いたもの)を加えて、全体をつぶしてマッシュにする。
  5. 4にきなこを入れて、よく混ぜたら完成です。

離乳食後期のきなこレシピ!味のバリエーション増やしに大活躍

離乳食後期になると、赤ちゃんの食材をすり潰す力も強くなります。1日3回食になり、同じようなメニューばかりだと赤ちゃんも飽きてしまうので、新しい離乳食に挑戦したいママはきなこで味のバリエーションを広げましょう。

きなこにもバナナにも、水分を吸収する不溶性食物繊維が豊富に含まれています。野菜嫌いの赤ちゃんには特にきなこの香ばしさと甘みがプラスされて食べやすくなります。バナナの離乳食は甘味が強いので赤ちゃんに人気があります

ただし、きなこと食物繊維の多い食材を組み合わせた場合、お腹の中で水分を吸って便が硬くなる可能性がありますので、お茶や白湯などの水分を一緒に摂らせることが大切です。

バナナのきなこヨーグルトがけのレシピ

バナナのきなこヨーグルトがけ

材料:きなこ、バナナ、ヨーグルト

  1. きなこをヨーグルトにごく少量加えてよく混ぜる。
  2. バナナの皮を剥き、フォークなどで軽く潰すか、食べやすい大きさに切る。
  3. 器にバナナを並べ、その上からきなこを混ぜたヨーグルトをかける。

次のレシピはきな粉とさつまいもの組み合わせです。さつまいもはビタミンや食物繊維が豊富で離乳食やおやつにおすすめの優秀食材です。甘くて美味しいのできなこをプラスすると栄養プラス香ばしさも楽しめる離乳食になります。

きなことサツマイモの茶巾のレシピ

きなことサツマイモの茶巾

材料:きなこ、サツマイモ

  1. サツマイモをレンジで加熱して柔らかくし、皮をむいて潰す(冷凍ストックを利用してもOK)。
  2. サツマイモが温かいうちに、きなこを混ぜ、ラップでくるんで茶巾にする。

さつまいものきなこヨーグルトあえのレシピ

離乳食後期レシピ「さつまいものきなこヨーグルトあえ」の完成品

材料:さつまいも30g、ヨーグルト大さじ1杯、きなこ小さじ1/2杯

  1. さつまいもは皮をむき、サイコロ状に切って水にさらしてから、柔らかく茹でる。
  2. 1をフォークなどで粗く潰し、ヨーグルトときなこを加え、よく混ぜれば完成です。

きなこ風味のそうめんおやきのレシピ

離乳食後期レシピ「きなこ風味のそうめんおやき」の完成品

材料:そうめん20g、さつまいも10g、人参5g、きなこ小さじ1杯、片栗粉10g、水大さじ1

  1. そうめんは柔らかく茹で、水洗いしてから1cm程度に切っておく。
  2. さつまいもは皮をむいたらサイコロ状に切り、水に10分程度さらす。
  3. 人参は皮をむいてから薄い千切りにし、2とともに柔らかく茹でる。
  4. 3をつぶして粗いマッシュにし、きなこと片栗粉を振り入れ、様子を見ながら水を加えて生地を作る。
  5. 4に1を加え、テフロン加工のフライパンに落として焼き目がつくまで焼けば完成です。

きなこの豆おやきのレシピ

離乳食後期レシピ「きなこの豆おやき」の完成品

材料:納豆15g、豆腐50g、ミックスベジタブル15g、きなこ小さじ1杯、片栗粉大さじ1杯、水少量

  1. 納豆は熱湯を回しかけ、粗くきざむ。
  2. ミックスベジタブルのグリーンピースやコーンは薄皮を取り除き、まとめてみじん切りにする。
  3. ボウルに豆腐を入れてペースト状につぶし、きなこと片栗粉を入れて生地を作る。緩いようであれば、片栗粉を足して調整する。
  4. 3に1、2を入れて軽く混ぜ合わせ、テフロン加工のフライパンで焼き色がつくまで焼けば完成。

離乳食完了期のきなこレシピ!手づかみメニューにプラスして

離乳食後期~完了期になると、自分の手を使って食べ始めます。きなこを使って引き続き手づかみメニューを増やし、食への意欲を育てましょう。

離乳食を手づかみしない場合は、少しだけきなこに甘味をつけたディップを塗った手づかみメニューもおすすめです。きなこの香ばしさが食欲を刺激します。

きなこディップトーストのレシピ

きなこディップトースト

材料:きなこ10g、食パン、水、砂糖2g(または少量のオリゴ糖)

  1. 食パンは耳を切り落とし、押し型を使って好みの形にカット(スティック状でもOK)。
  2. きなこと砂糖(またはオリゴ糖)を混ぜ、水を少しずつ加えて硬さを調節しきなこディップを作る。
  3. 軽くトーストした食パンに2を塗る。

※砂糖は極力控えるか、ごく少量にしてください。完了期でも、おやつとして与える場合は少量に留めましょう。

蒸しパンは完了期の離乳食や幼児のおやつにおすすめの料理でレシピも豊富です。ふくらませるために使うベーキングパウダー選びには注意が必要で、焼きミョウバン入りのものはアルミニウムが含まれるため、「アルミフリー」または「ミョウバン不使用」と書かれた商品を使用しましょう。

きなこ蒸しパンのレシピ

きなこ蒸しパン

材料:きなこ10g、小麦粉70g、ベーキングパウダー3g、砂糖大さじ1/2(極少量)、牛乳100cc

  1. ボウルにきなこ、小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖を加えてよく混ぜる。
  2. 1に牛乳を加えて更に混ぜ合わせる。
  3. 型に2を流し入れる。
  4. フライパンに型を並べ、1/3の高さまでお湯を注ぎ、蓋をして中火で約10分蒸す(竹串をさしてくっつかない程度まで)。

※蒸し器がある方は、蒸し器で調理してください。また、電子レンジ用の蒸し器で加熱しても美味しく作れます。

マカロニきなこは、保育園のおやつにも出る好評の離乳食レシピですが、喉に詰まらないように必ず飲み物を用意して一緒に食べさせましょう。

マカロニはリボン型などを使うと、かわいいおやつになります。マカロニで作ると噛み応えのあるおやつに、茹でうどんを切って作るとモチモチ食感のきなこおやつになります。

マカロニきなこのレシピ

離乳食完了期レシピ「マカロニきなこ」の完成品

材料:マカロニ20g、きなこ大さじ1杯

  1. マカロニはやわらかく茹でる。
  2. 1を細かくきざみんで、水分を蒸発させる。
  3. マカロニの表面が乾いたら、きなこをまぶして完成です。

詰まりやすい!きなこの離乳食やおやつは水分と一緒に与えて

きなこの離乳食やおやつで気を配らなければならないのが、同時にとる水分です。きなこは水分を吸い取りやすく、粉のまま口に入れると喉に張り付く性質があるため、飲み込みにくく、高齢者の窒息の元にもなっています。

離乳食では、おかゆなど水分量の多いメニューに混ぜることで詰まりにくくなります。おやつとして与える場合は、麩ラスクなどを作る際は、きなこに少量の水やミルクを加えてペースト状にして絡めるなどの配慮をしましょう。必ず水やお茶を横に用意し、食べる様子を見守りながら与えてください。

この記事を書いたライター
小森ひなた

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪

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