赤ちゃんが夜起きるのはなぜ?朝までぐっすり眠る方法とは
赤ちゃんが夜起きるのはよく聞く話ですが、あまり頻繁に起きると「何か問題があるのでは?」と不安になりますよね。
赤ちゃんが夜に起きてしまうと、ママが睡眠不足になるほか、赤ちゃんの昼寝の時間が増えて、さらに夜寝ないという悪循環に陥ってしまいます。そのまま放っておくと、昼夜逆転してしまう恐れも…。
しっかりと眠らせるためには、どんなことに気をつけたらよいのでしょうか。今回は赤ちゃんが夜起きる理由と対処法についてお伝えします。
赤ちゃんが夜に起きる7つの理由
赤ちゃんが夜起きるのは「お腹がすいた」「おむつを替えてほしい」というのがよくある要因ですが、そのような生理的な欲求のほかにも、赤ちゃんが夜起きる理由があります。
赤ちゃんが夜に起きる理由には、主に次のようなものがあります。
1レム睡眠の波がきた
赤ちゃんがよく目を覚ます原因の一つに、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)の周期が関係しています。赤ちゃんの眠りは、大人の眠りに比べて眠りが浅く、浅い眠りの間隔が狭いため、大人よりも目覚めやすいのです。
大人の場合は、約90分ごとに浅い眠りが訪れますが、新生児から生後6ヶ月の赤ちゃんの場合、50分前後のサイクルです。また、赤ちゃんは全体的に眠りが浅いため、眠りの浅いポイントが訪れた時に目が覚めやすいのです。
2モロー反射
月齢の低い赤ちゃんでは、モロー反射で睡眠が妨げられるケースがあります。眠っている時にモロー反射が起きてビックリして目が覚めたり、泣き出したりする赤ちゃんもいます。
モロー反射とは、赤ちゃんに生まれながらに備わっている原始反射の一つで、突然ビクッとなってから、指を伸ばし、何かに抱きつくようにゆっくりと腕を広げる仕草が特徴です。
赤ちゃんは、生まれてすぐにモロー反射を始め、一般的に、生後4ヶ月を過ぎたころまで続きます。主に、光や音の刺激によって、反射が起こりやすくなると言われています。
3寝言泣き
赤ちゃんは、一晩中大人しく寝ているわけではなく、眠りながら体を動かしたり寝言を言ったりしています。「フェーン」とか「フニャ」と泣き声を上げても、実際には泣いていないことが多いのです。
寝言泣きとは、眠りの浅いときに起こる大人の寝言のようなもので、新生児のころから始まります。ママが寝言泣きに過敏に反応して、抱っこや授乳をしてしまうと、寝言泣きのたびに起きる癖がついてしまうため注意が必要です。
4怖い夢を見た
赤ちゃんが怖い夢を見た時、赤ちゃんが不安になって目覚めてしまうことがよくあるようです。赤ちゃんは新生児のころから夢を見ると考えられていて、月齢が低いころはほとんどの場合、漠然とした夢が多いと言われています。
成長するにしたがって、大人と同じように、脳の情報を整理する際に夢を見るようになるため、徐々に怖い夢を見たせいで、不安になって泣き出してしまうことも少なくなります。
5添い乳で寝かしつけた
添い乳をするとぐずらないでスムーズに寝てくれることから、添い乳で寝かしつけの定番となっているママも多いはず。しかし、実は添い乳が赤ちゃんの眠りに悪影響を与えている場合もあるのです。
入眠の際におっぱいをくわえて寝ると、くわえていたはずのおっぱいがなくなっているせいで、不安になって目覚めることも。また、添い乳で寝かしつけていると、赤ちゃんは添い乳してもらわないと眠れなくなることもあります。
「添い乳で寝かしつける」→「赤ちゃんが目覚める」→「ぐずるから添い乳する」→「眠りが浅くなって目覚める回数が増える」という悪循環に陥ってしまうことがあるのです。
6歯が生えてきた
赤ちゃんは生後6ヶ月くらいから、徐々に乳歯が生え始めるのが一般的です。歯茎がムズムズしたり痛みを感じたりして、歯ぐずりを起こして寝られない赤ちゃんもいます。
このように、赤ちゃんが歯ぐずりで眠れない場合は、おしゃぶりや歯固めを噛ませると、むず痒さが軽減されるので試してみてください。
7昼寝のし過ぎ
日中いつもより多めに昼寝をしてしまうと、ぐっすり眠れずに途中で目覚めてしまうことがあります。遅い時間に昼寝をさせてしまうと、同様に夜の睡眠に影響を与えるので注意が必要です。
特に、生後5~6ヶ月以降は夜泣きがはじまることから、午後の昼寝は2~3時間程度にするなどして、夕方前には起こすようにしましょう。
赤ちゃんが夜起きるのが続いたらどうすればいい?6つの対処法
赤ちゃんが頻繁に夜起きるのでお困りのママは、赤ちゃんが夜起きる原因に合わせた対処法がおすすめ。嘘のように、ぐっすり眠ってくれるかもしれませんよ。
赤ちゃんが夜起きる原因別の対処法をまとめましたので、ぜひ試してみてください。
おくるみでおひなまきにする
モロー反射で起きてしまう赤ちゃんには、おくるみを使ったおひなまきが効果的。生後4ヶ月くらいまでは、モロー反射で目覚めてしまうことが多いので、おひなまきにするとビクッとなるのを防ぐことができるのです。
特に、生まれたばかりの赤ちゃんは、慣れない環境で眠ることに不安を感じるため、おくるみでおひなまきをすることで安心して眠ることにもつながります。
また、おくるみでくるむと、背中スイッチの発動を防ぐことができるので、寝かしつけ時の抱っこから布団への移動がスムーズになるというメリットもあります。
正方形のおくるみを使った、おひなまきの手順は次のとおりです。
おくるみを使ったおひなまきの方法
- おくるみをひし形に敷き、頭側の角を少し折り曲げる
- 赤ちゃんを置き、左側の角を右側から背中に巻く
- 足側の角を右上に引っ張り、右肩に巻く
- 右側の角を体にかぶせて、左側から背中に巻いて固定する
睡眠に適した環境作りを心がける
赤ちゃんのモロー反射は、光や音の刺激によって起こることから、暗くて静かな部屋に寝かせることで予防できます。快適な眠りのために、室温を考慮して掛ける布団を調節するなどして、暑すぎず・寒すぎない環境を目指すことも大切です。
また、のどが渇いていると眠れないことから、部屋の湿度の忘れずにチェックしましょう。部屋の中が乾燥していると、風邪のような感染症にかかりやすいほか、アレルギー鼻炎や喘息などをおこしやすいため、注意が必要です。
添い乳による寝かしつけをやめる
寝かしつけのために行っている添い乳によって、赤ちゃんが目覚める回数が増えるほか、夜間に添い乳を行うことで、赤ちゃんの眠りが浅くなってしまうことがあります。
そのため、添い乳による寝かしつけをやめることで、赤ちゃんは朝まで起きなくなるのです。また、添い乳による寝かしつけをやめると、ママも夜間授乳から解放されてぐっすり寝られるようになるメリットもありますよ。
添い乳しないと寝ない赤ちゃんでも、添い乳に変わる入眠儀式を習慣づけることで、徐々に寝られるようになります。
ねんねアイテムを作る
「これがあると寝てくれる!」というねんねアイテムが1つあると、夜目覚めても安心して寝られるように…。入眠儀式の際に、お気に入りのアイテムを手に持たせてあげると、それを持つことが寝ることにつながる子供も多いですよ。
ねんねアイテムは、タオルやガーゼハンカチ、にぎにぎなど赤ちゃんによって異なるため、いろいろ試してお気に入りを探してみましょう。
生活のリズムを整える
赤ちゃんは、生後3~4ヶ月までは昼夜の区別があまりついていない状態ですが、生後4ヶ月くらいから徐々に体内時計が働きはじめると言われています。
生後5~6ヶ月になると生活リズムが整えやすくなるため、その頃から1日の生活にメリハリをつけるとよいでしょう。
生活リズムを整えるには、朝9時くらいには目覚めるようして、朝日をしっかり浴びさせるのがポイント。体内時計がリセットされて、質の良い睡眠につながり長時間眠れるようになります。
また、日中はしっかり遊ばせて、適度に疲れさせると夜中ぐっすり眠れます。
そのまま放っておく
何をやっても目を覚ましてしまう赤ちゃんは、しばらく放っておくのも手です。小さいころは、一晩に何度も目が覚めるのは当たり前のことだと割り切りましょう。
また、赤ちゃんが起きたからといって過剰に反応する必要はありません。目が覚めるたびにママが声をかけたり抱っこしたりすることが、逆に赤ちゃんの眠りを妨げている場合もあるためです。
ちょっとしたぐずりや寝言泣きの場合は、放っておくとそのうち寝ることも多いもの。少し様子を見て、完全に目覚めてしまった場合だけ抱っこするとよいでしょう。
赤ちゃんは浅い眠りの時に起きてしまうことがありますが、成長すれば自然と眠れるようになるものです。