産休中の資格取得はムリ?おすすめは?に関する記事

『産休中の資格取得なんてムリ!?SNSで広がったママとパパの声』

産休中の資格取得を促すCM放送がきっかけでtwitterはプチ炎上。賛否両論の産休中の資格取得。ママ達のリアルな意見を紹介しながら、産休ママの資格取得のメリットや失敗しない資格選びのポイント、おすすめの資格までまるごとご紹介していきます。

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産休中の資格勉強についてのユーキャンCMがTwitter上でプチ炎上した理由

産休中の資格取得に関するユーキャンのCMが最近テレビで放送され、Twitterではパパやママから賛否両論さまざまな意見が上がってプチ炎上。

CMの内容は、産休中のママが赤ちゃんを寝かせてから資格取得を目指して勉強しようとテキストを開き、「無理するなよ」というパパの声に、「楽しいから」とママが答えるというもの。

産休中に資格を取得し、良い過ごし方としておすすめするママも実際にいますので、ユーキャンCMの何が問題なのかわからない人もいるでしょうが、その一方で出産や産後の体調、子供の個性、家庭環境には個人差が大きく、資格取得への考え方も人それぞれのため、ママやパパの間からはこんな意見が上がったのです。

1トイレに行く暇もないのに資格なんてとれない

産休中に資格を取得するためには勉強に集中する必要がありますが、産まれたばかりの赤ちゃんを抱えたママはまとまった時間をとる余裕がありません。

ユーキャンのCMではママの勉強中に赤ちゃんがスヤスヤと眠っていますが、リアルな赤ちゃんの育児はそんなに甘くありません。お腹が一杯でもグズって抱っこをせがむし、ママがトイレに行っただけでもギャン泣きするなど。

産休中はゆっくり資格の勉強をする時間どころか、食事やトイレに行く時間も満足に確保できなかったというママがとても多いのが実情なのです。

2育児だけでも重労働なのに資格の勉強なんて体がもたない

産休中でも出産を控えた妊娠中であれば、出産準備で忙しいもののまだ時間や体力的に余裕がありますが、産後は赤ちゃんのお世話が大変で常に睡眠不足。そのため資格取得のための勉強する気力や体力がない人がとても多いです。

体は出産のダメージからまだ回復していませんし、栄養を母乳として赤ちゃんに与えてしまうこともあり、睡眠だけでなく栄養まで不足してしまう人もいます。

妊娠により運動量が減ってしまったママの場合は、筋肉や体力まで減っています。すべてのママが安産で妊娠や産後の回復が順調というわけではないのです。

赤ちゃんが寝たら少しでも横になって体を休めたい、早く体調を回復させたいというのが、多くの産休ママの本音でしょう。

3育児休暇を「ヒマ」だと思われたくない

ユーキャンという大手ブランドが大々的にCMを流すことで、「産休中や赤ちゃんを子育て中の女性には、資格取得をするだけの時間や体力的な余裕がある」という勘違いが生まれてしまうことを心配する声も多いです。

折しも日本では少子高齢化の労働力不足から、女性の社会進出が奨励されています。「ヒマなら働け」「休暇中に資格をとって会社や社会に尽くせ」と、出産や育児の大変さを知らない人が勘違いして押し付けてくるかもしれません。

またブラック夫にワンオペ育児を押し付けられたり、「産休中に資格を取る人もいるんだから、家事育児ぐらいやれるよね」と夫に誤解されたりするかもしれません。こうしたトラブルを心配するママやパパも多いのです。

4「頑張れ」というプレッシャーが嫌

ユーキャンのCMの最後には、「頑張るって、楽しい」というママのコメントが入ります。けれどこの「頑張る」という前向きな言葉自体に「こんなに頑張っているのに、これ以上はムリ!」と、強いストレスや拒否感を抱くママが多いのです。

CMの中で「頑張りすぎるなよ」と声をかけるパパに対しても、「励ますのではなくて、パパがもっと育児に協力してくれればママが楽になるのに!」という意見が多く上がっています。それほど育休中は体力的にも精神的にも余裕がなくなってしまうのがママ達の実情なのです。

5ダメな自分に落ち込んでしまう…

演技とはいえメイクをしてキラキラと輝きながら勉強と育児を両立させているユーキャンCMのママの姿は、現実とかけ離れ過ぎているという意見もあります。

小さな赤ちゃんのお世話は育児書通りとはいきませんし、産休中のママは常にイライラや、不安を抱え込んでいるもの。

スキンケアやおしゃれなどに割く時間や余力がないママは、自分のボロボロの姿とCMの女性を比べて引け目を感じてしまいますし、スヤスヤと赤ちゃんを眠らせるママの姿を見ると、自分の育児に自信を失って落ち込んでしまい「育休中に資格なんてムリだし、こんなのリアルじゃない!」とモヤモヤしてしまうのです。

自分にあった、自由な働き方がしたい

仕事に必要な資格をとることを周りから押し付けられることで、自分の働き方を否定されたような不安を抱く産休中のママもいます。

子供がいてもバリバリと仕事に打ち込みたい女性もいれば、子供との時間を楽しみながら、できる範囲で必要最小限のお金が得られれば良いと願うママもいて、子育てや仕事に対する考え方は人それぞれで違うもの。

産休中に資格をとるように促されると、自分の願わない働き方しかできないような気分になってしまい、就業意欲を失いかねません。

7そもそも産休中で金銭的な余裕がない

産休を終えて育児休暇が始まると、仕事は保証されても一時的に収入は途絶えます。そのためテキスト代や受講料などは資格の種類や受講期間によってさまざまですが、資格取得にかかる費用が捻出できないというママ達の意見も寄せられています。

子供が大きくなったとき、何らかの資格があったほうが仕事を得やすいと考える人は多いのですが、そもそも受講しても必ず資格が取れるという確約はありませんし、資格があるから即採用となるほど甘くはありません。

産休中はオムツにミルクにと何かと物入りですから、不安要素の高い資格取得にかける費用があるなら赤ちゃんのためや家計に使いたいと考えるママは多いでしょう。

産休中の資格取得はムリ?実際に資格を取得した賛成派ママの声

ユーキャンのCMに否定的な意見が寄せられる中で、実際に産休中に資格取得をしたママの声や、産休中に資格を取得したことが役に立ったという前向きな意見も寄せられています。

ママのスキルや生まれた赤ちゃんの性格、家族の協力が得やすいかなどの環境によっても左右されますが、産休中に資格をとるメリットについても知っておきましょう。

1忙しくて大変だったけれど報われた

産休中の忙しい育児の合間に自分のための努力をしたことで、資格を取得した時の喜びはより一層大きくなります。

資格をとったことで復職後に職場で評価されたときや、資格があることで新しい仕事を得ることができたときの喜びはひとしお。

シングルマザーの場合はこれからの生活や子供の将来もかかっていますので、産休中に資格を取得することで大きな満足感や安心感が得られる人もいるのです。

2育児や職場復帰への不安が紛れてよい気分転換になった

産休中は慣れない赤ちゃんのお世話につきっきりになってストレスがたまり、閉塞感を感じがちですが、資格取得の勉強が育児の息抜きになったという意見もあります。

忙しいほうが生活にハリがでる、職場復帰後に産休前のポジションにもどれるのか心配というママには、産休中の資格取得が気分転換になるので、産休中の資格取得の勉強は一石二鳥です。

3パパや家族に協力してもらうことで絆が深まった

産休中の資格取得はパパや周りの家族の協力なしではできませんので、パパへの愛情と信頼感が高まって子育てが上手くいったというママの感想や、ママの勉強が積極的に育児にかかわるきっかけになったという前向きなパパの意見も寄せられています。

産休を取得してから早めの復職を考えているママにとっては、勉強や試験で赤ちゃんと離れるのが、保育園に預ける良い練習にもなるでしょう。

4出産や育児で失った自信を資格取得で取り戻せた

出産後は精神的にデリケートになりやすく、気分が落ち込んだり、自己否定をしたりしがち。引きこもり育児になるママもいて精神的なストレスが大変だという人は多いのですが、そんなママが勉強して資格をとることは出産や育児で失った自信を取り戻すきっかけになります。

産休中のママは社会から隔絶され、孤独感に悩まされることが多いので、資格を持つことでまだまだ働けると希望をもてるのは嬉しいものです。

産休中に資格取得を目指すママが気をつけるべき5つの注意点

産休中の資格取得は前向きに勉強に取り組める状態であれば人生のよい助けになりますが、うまくいかないと精神的にも体力的にも金銭的にもダメージが大きいです。産休中の資格取得を考えている人は、次の5つに注意してください。

1家族に資格取得への理解と協力をしてもらう

産休中の資格取得にはパパや家族の協力は欠かせませんから、なぜ勉強をしたいのかを説明して、理解してもらいましょう。

「勉強しているから」を言い訳にして育児や家事がおろそかになると、家族の負担が大きくなって最終的に協力してもらえなくなってしまいます。

産休中の資格取得は、スキマ時間を使うのが基本。無理なく、周りに迷惑をかけないような方法での取得を心掛けてください。

2資格取得の目的を明確にしてから目指す

産後の資格取得は「CMで見て、なんとなく」では勉強が続かず、お金も時間も無駄にするリスクが高いので、自分が何を目的に資格を必要としているのかをはっきりさせておきましょう。

資格にはさまざまな種類があります。例えば将来的に国家資格をとって看護士としての就業を目指すなら、実技講習も必要なため受講期時間が長いですし、経済的な負担が大きくなることを考慮しなくてはいけません。

「知識を増やして生活のハリが欲しい」「趣味から仕事にステップアップできればいい」という気持ちなら、受講するだけでOKの認定資格を選ぶなど、自分の将来設計にあった無理なく勉強できる種類の資格を選びましょう

3取得しやすく具体的に役に立つ資格を選ぶ

産休中はママが思うほど資格の勉強に時間が取れませんので、身の丈にあった資格を選ぶことが大事。途中で挫折すると精神的なダメージにつながりますし、頑張っても資格が取れなければ勉強の喜びも半減してしまいます。

例えば、法律関係の仕事。法律関係の知識が全くない人が憧れだけで産休を利用して司法試験を目指すというのは、さすがに無理があるでしょう。

自分が今までしてきた仕事のキャリアアップに確実に結びつく実利的な資格、合格率が高く取得しやすいもの、無理なく習得できる難易度が低い種類の資格を選ぶと失敗がありません。主婦の資格取得の体験談を参考に選ぶのもよいでしょう。

4資格取得のスケジューリングは余裕をもって行う

産休後に復職すると家事と育児の両立で非常に忙しくなるため、産休中に試験まで受けてしまうのがベスト。試験日が年数回に限られている資格も多いため、受講から時間を空けず産休中に試験が受けられるのか、必ずスケジュールを確認しておきましょう。

資格講座のパンフレットに表記されている受講期間は、短いものなら1~3ヶ月程度と産休期間にピッタリですが、これはあくまでも通常の生活を営む人を対象とした計画。ママ向けではありません。

赤ちゃんのお世話で勉強が思うように進まないことは多いので、余裕をもったスケジューリングで失敗を防ぎましょう。

5産休中の自覚をもって心も体も頑張りすぎない

産休中の資格取得でやってはいけないのが、頑張りすぎて無理をすること。産休は赤ちゃんのお世話をするためだけの期間でなく、妊娠と出産でダメージを負った自分自身の体を回復させるための休養期間。自覚をもってしっかり食事と睡眠がとれる勉強ペースを維持しましょう。

思うように勉強時間が取れなかったり、定期テストで良い結果がでなかったりすると、イライラして赤ちゃんやパパなどに当たり散らしたくなるので、「産休中なんだから、勉強できないときもあって当然」と考えて、気持ちに余裕を持って取り組んでください。

産休中の資格取得におすすめ!ランキング常連のママに人気の8種類

産休中の資格取得におすすめしたいのは、受講資格の制限が少なく、初心者でも知識や仕事の幅を気軽に広げられる次の8種類です。無理なく取れて、女性の仕事や生活、子育てや職場復帰にも役立ちます。

実は筆者も産休と育休を利用して、医療事務と介護事務の資格取りました。将来的な昇任や転職を目指す人は、長期間勉強をすることを視野に入れて、産休が明けてからより上の資格を目指してもいいでしょう。

1MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

マイクロソフト社が認定する資格で、マイクロソフトオフィスに含まれるWordやExcelなど、一般社会で良く使われているパソコンの利用スキルの証明になります。

全国で毎月試験を開催していますし、実用レベルのスペシャリスト資格であれば最短1ヶ月で受講が完了。合格率は80%程度といわれているので、女性の資格取得の人気ランキングにも入っています。

パソコンスキルは事務職だけでなく役に立ちますし、育児の合間にクラウドソーシングを利用した在宅ワークで仕事をするときにも、自己PRに記載すると多少有利になります。40歳からの資格取得で出産を機に転職を考えているママにもおすすめです。

2簿記

日本商工会議所が認定する、企業の経理・財務に不可欠な帳簿をつけるために必要なスキルがあることを証明する資格で、これも女性の資格取得人気ランキングの常連です。

2級と3級がありますが、実用レベルの3級なら3ヶ月程度の受講で初心者から受験が可能。合格率が40%程度ですが、年3回全国で試験を実施しています。

簿記は履歴書に記載できる資格なので転職や再就職の強みにもなりますし、産休後の家計管理や独立にも役立ちます。

3FP(ファイナンシャルプランナー)

税金や保険、年金などのファイナンシャル・プランニングを行うスキルを証明する資格で、国家資格ではなく、日本FP協会が認定する資格なら初心者でも受験ができます。

試験は年3回全国で実施していますし、4肢択一のマークシート方式なので、試験慣れしていない女性でも安心。6割以上の正解率で合格できるので、難易度も高くありません。

ただし受講期間は平均6ヶ月からと長く、産休期間のみの勉強では取得できません。実技試験が意外と難しいという口コミも寄せられているため、金融・保険関係の仕事をしている人や将来的な独立を目指す産休中のママにおすすめします。

4医療事務

ユーキャンのCMで産休中のママが勉強しているのが医療事務であることからも分かるように、標準的に4ヶ月程度でカリキュラムが終了する医療事務は、子育て中のママに人気の資格です。

病院での受付や会計、医療費の計算をするのに必要なスキルを証明する資格。産休育休後に今の会社を辞めることを検討しているママや専業主婦のママ、シングルマザーが勉強すると再就業の強い味方になる資格です。

全国医療福祉教育協会の資格であれば、毎月試験を実施しています。認定講座を受ければ在宅受験が可能なので、小さな赤ちゃんを抱える産休ママに人気があるのも納得です。

5介護事務

介護施設の受付や請求事務を行うスキルを証明する資格で、標準4ヶ月で受験ができテキスト持参で試験が受けられるという気軽さから、ママ達の間で人気が出始めています。

受験資格が必要ないので誰でも学べますし、技能認定振興協会の認定資格であれば年6回の試験。学科・実技とも70点以上の正答率で合格なので取得しやすさも魅力です。

高齢化社会で介護福祉系の仕事は求人が伸びていますが、デスクワークの介護事務なら体力的な負担が少なく、子育て中のママでも安心して仕事ができるのでおすすめです。

6調剤事務

調剤薬局での受付や調剤報酬明細書の作成を行うスキルを証明する、日本医療事務協会の認定資格。薬局は全国どこにでもあり、子育て中のママでも働きやすい職場なので、女性の資格取得人気ランキングにも入っています。

標準受講期間は3ヶ月と短期。マークシート方式の試験を毎月実施していますし、認定講座を受ければ在宅受験が可能です。

学科と実技試験がありますが、それぞれ60%以上の正解率で合格できるので、医療系初心者のママでも安心です。

7食生活アドバイザー

一般社団法人 FLAネットワーク協会が認定する資格で、栄養学から食習慣、食品のマーケティングまで、食べ物にかかわる様々な仕事に役立つスキルを証明します。

調理師と違って受験資格がなく、標準4ヶ月で誰でも受験できますし、難しい実技試験もありません。実用レベルの3級であればマークシート式の筆記試験のみで、合格率は65%前後。

試験が年2回と少なく試験会場も限られてしまうのですが、飲食業界や給食施設などの仕事に、赤ちゃんの離乳食作りや食育にも役立ちます。

8TOEIC(英語)

英語の知識や英会話のスキルを証明する資格はいくつかありますが、産休ママにおすすめなのは国際ビジネスコミュニケーション協会のTOEICでしょう。

「〇級」という区分がなく、取得点数で英語の実力を証明することができるため、受講期間の制限がありません。赤ちゃんのお世話をしながらでも気軽に学ぶことができますし、年10回試験を開催しているので、英語の資格の中でもチャレンジしやすい種類にはいります。

外国人旅行者や就業者が増えていますから、英語はこれからの社会で必須のスキル。仕事に生かせるだけでなく、自分自身が海外旅行をするとき、赤ちゃんが大きくなって英語の勉強をするときにも役立ちます。

産休中の資格取得は産前か夜の睡眠がとれるようになってからにしよう

産休中のママは体の回復を進めることが大事なので、資格取得は出産前の余裕のある時期を上手に利用するか、無理をせず、夜の睡眠がしっかりとれる状態になったら本格的に始めることをおすすめします。

産休中の資格取得には賛否両論ありますが、産休中はママと赤ちゃんの健康を優先し、ストレスは少なめで過ごすことが第一です。

産休中に「資格をとらなきゃ」と考えるとストレスになってしまう人もいれば、勉強が良い気分転換になってストレス発散につながる人もいますので、自分にあった過ごし方で産休を乗り切りましょう。

この記事を書いたライター

羽根田るみこ

第一子から15年間保育園に通い続け、まだまだ記録更新中です!