子供が可愛くない悩みと対処法/戸惑うママ14人の体験談
子供が可愛くない…妊娠中から戸惑っていたという人、妊娠中は楽しみだったのに出産した途端可愛くなくなったという人様々ですが、こんな悩みを持つ母はとても苦しんでいます。しかし、妊娠・出産でホルモンバランスを崩しやすい状態にある新米ママ達の中には「可愛いはずの我が子が可愛く思えない…」という人は決して少なくありません。そして、そんなママ達の多くが、子供が可愛くないからというだけで「ダメな親」である気がして自分を責めてしまいやすい傾向にあります。
動物だったら育児放棄をしてしまうけれど人間はそうもいかない。こんな状況、他のママ達はどう乗り越えてきたのか…。今回は出産後子供が可愛くない、可愛く思えなかったという悩みを抱えた経験のある14人のママ達に対処法等を聞きました。
Q子供が可愛くないと感じた時と子育てへの対処法は?
A夫の協力がありました
結婚してすぐに赤ちゃんを授かりましたが、わたしはあまり子供が好きではなくどうしようと悩んでいるうちに出産してしまったような感じです。赤ちゃんを初めて抱いた時は、正直戸惑いがありました。夫も両親もすごく喜んでいたのですが、わたしには子供への愛情が沸かなかったのです。
病院から自宅に帰ってから、しばらくはわたし一人で赤ちゃんの世話をしていたのですが、言葉も通じない、うるさいといった当たり前のことにひどくイライラしてしまいました。このままではダメだと思い、夫に正直に相談しました。夫は育児をできるだけ替わってくれるようになり、わたしがゆっくりと休める環境を作ってくれました。わたしも出来るだけ赤ちゃんを抱き締めることで、子供を受け入れるように努力を続けています。
Aかわいいと思えるまでに時間がかかりました
私はもともと小さい子供はあまり好きではありませんでした。かわいいとは思うけど、育てるとか世話をするイメージもなくて、最初妊娠した時には嬉しいというよりは戸惑いが大きかったです。それでも望んでいた女の子が生まれ嬉しい気持ちはありましたが、私の娘は癇の強い子で新生児の頃からとにかくよく泣きました。夜も泣いて泣いて病気かと思うくらいでしたが、異常はありませんでした。イヤイヤ期も恐ろしいくらいひどくていつも激しく泣いていてかわいいと思えませんでした。どうしてこの子が私のところへきてしまったのかと何度も思いました。親にも友人にも育てづらい子で大変だねと言われて本当に嫌で、それに落ち込んでいる自分も嫌で、娘を愛せないことも嫌でした。
それからいろいろな相談機関に電話して娘の話を聞いてもらいました。かわいく思えないことも。でも否定されることはありませんでした。お母さん大変だったね、一人でよくがんばったねと。その言葉をきっかけに少しずつ吹っ切れていき、娘と向き合えるようになりました。4歳頃から少しずつかわいい思えるようになりました。今ではかわいさから自然に抱きしめてあげることができるようになっています。
A思い切って離れてみる!
出産するまでは我が子に会いたくて会いたくてたまらず、愛おしい気持ちがたくさんだったのですが、いざ出産してしまうと、不安がいちばん大きくなりました。余裕が全くなくなってしまったためか可愛いとおもえませんでした。しっかり育てていけるのか、本当に私が生んだ子だろうか、など毎日悩みました。友達からは新生児って本当に可愛くてたまらないよね、と言われても正直可愛いなんて思えませんでした。泣く、寝るだけの赤ちゃん、それ以外何も反応もなく、ミルク、オムツ替えなどロボットのように自分も動くだけでした。
そんな時に母親が一日出かけてきなさいと言ってくれました。主人と一日おいしいものを食べたりやりたいことをやりました。すると、やはり気になる自分がいました。大丈夫かな、泣いていないかな、と。そして帰宅すると今までとは違う感情がでていました。会いたかった、可愛い!と抱きしめていました。余裕が少しでてきたのです。たまにはほどよい距離感をもつことも、こどもを愛しいとおもえる秘訣だとおもいます。
A友人の一言に励まされました
出産のときには、自分が子どもを産んだということに心から感動しましたし、生まれてきた子どもを見ていとおしいとも思いました。ですが、育児への不安やマタニティブルーのため、自分の心は沈みがちで、とにかく子育てを楽しいと感じることができませんでした。子どもを猫かわいがりする夫を見ていると、どうして自分はあんな風に子どもをかわいがってやれないのだろうと自己嫌悪に陥るばかりでした。いい母親になろうと思っても、心からの笑顔で子どもを抱きしめてやることができず、なんてダメな母親なのだろうと悲しくなりました。
友人にちょっとそんなことを相談した所、「私は虐待してる親とかでなければ、どのお母さんもすごく頑張っていると思う。みんないいお母さんだと思う」と言われ、その時、自分の心がすごく軽くなったのを覚えています。また、子どもが言葉を理解するようになり、お互いの意思の疎通がしやすくなると子どもと接することが以前よりも楽になりました。もしかすると、自分自身のマタニティブルーも落ち着いたからなのかもしれません。
A二人目出産後、上の子が可愛く思えなくなった経験
私は、もともと子どもが大好きでした。ですが次男が生まれてすぐ、1歳10か月のやんちゃいたずら盛りの長男が全然可愛く思えないどころか、生まれたばかりのただ可愛い次男だけいればよいとおもってしまいました。次男の面倒を見ている間も、何をするかわからない長男に、疲れ果て、イライラが募ってしまい、私はその時始めて虐待をしてしまう人の気持ちが分かったように感じました。私と子供だけで過ごす日中。私が何をしようと、誰も止めません、誰にも見られません。でも、そんな怖いことを考えた自分が、悲しく怖くなり長男のおしりなどたたいてしまうことはありましたが、虐待に走ることはありませんでした。
そんなとき私は、毎日支援センターへ通いました。そこでは、他にも頑張っているお母さんがいたり、当たり前と思っていたことを「よくがんばってるね!」とほめてくれる施設の方がいました。そして、長男の元気なところもほめてくれました。支援センターに通い、子どもと自分だけで過ごさないようにすることで、私は、また長男も可愛いと思えることが増え、長男の次男が生まれたことによるさみしい思いもわかってあげられる余裕ができてきたのでした。
Aつらいときには
妊娠しにくい体質と思っていたのに思いがけず妊娠。10か月程度ではなかなか心の準備ができないままの出産でした。そのため育児も可愛いと言うより義務感が先に立ってしまったように思います。夜も授乳でなかなか眠れず、疲れもあって、可愛いと思えないままの育児は本当につらかったです。その頃夫も仕事が忙しく、実家も遠かったため、一人でつらさを全部かかえていた状況もよくなかったのかもしれません。疲れと、思うように家事などができないイライラで、子供を可愛いと思う余裕が全くありませんでした。
そんなとき気分を変えるために役に立ったのは、友人から貰ったベビー服でした。赤やピンクのフリルのいっぱいついたものや天使のような羽が背中についたものなど。可愛いのでよそ行き用にとっておいたのですが、赤ちゃんはどんどん大きくなるので普段から着せることにしました。明るい可愛い服を着せると本当に楽しいし、外出先でもいろんな人に可愛いねといってもらえます。こういうちょっとした楽しさが少し気持ちを楽にしてくれました。つらいときこそ可愛い服を着せるようにしました。
Aどうしたらいいのかわからない、私が無表情だと、子供も無表情。
初めての子供で、とにかく必死で気持ち に余裕がなかったです。あれもだめこれもだめと自分の中でどうしたらいいのかわからなくなっている状態、かつ地方から結婚をして住む場所も新しく友達もなく、旦那は仕事で朝から晩まで不在でずっと私と子供の二人。当然ですがまだ0才では喋りません。一日中誰とも会話なく頭がおかしくなりそうでした。子供をかわいいと思うより、腫れ物にさわるように恐々とそーっとしていました。ミルク、おむつ、洗濯、ミルク、おむつ、洗濯の繰り返しで子育てが楽しいと思ったことは一度もありませんでした。
寂しくて近くの保健所で同じ年齢のお母さんと子供の集まりに顔を出すようになり、少しずつ相談相手、話し相手も増えて子供と外へ出かけることが多くなりました。私は外に目を向けて出て行くとことで少しずつ、子供に話しかけるようになり、子供の表情も豊かになりました。子供が可愛くない状態でもいつも膝の上に乗せているうちに、頭のにおいを嗅いでいるだけで気持ちが落ち着くようになりました。
A急な状況変化に耐えられませんでした。
妊娠中はお腹が大きくなったり、エコーで子供の様子を確認したりと、出産後をとても楽しみにしていましたが、正直現実感があまりなく、初めての妊婦という体験にワクワクしていただけだったように思います。 いざ出産すると、急になんの前触れや練習もなく自分の子供が目の前にでてきて、そのお世話をしなくてはいけない現実にどうしようもなくなりました。 まだ入院中・里帰り中はウキウキしていたのですが、いざ自分の家に帰り全部を自分達がやらなくてはいけなくなった瞬間に、喪失感が芽生えました。
また、夜泣きがすごかったので「産まなければよかった」という気持ちまででてきてしまいました。 毎日赤ちゃんの世話をし、急に自分の思うように時間が使えなくなり毎日イライラして、子供が全然可愛くありませんでした。 ですが、子供も少しずつ成長し、いろいろな表情や行動を目にするうちに、自分も慣れてきたのかかわいくてしょうがない存在になっていることに気付きました。最初は子供が可愛くないと思っても、絶対に時間が解決してくれると思います。
Aイメージしていたものとは違った
昔から身近に小さい子供がいなくて、大人の中で育った生活環境でした。結婚してすぐに仕事をするつもりが、思いがけずに妊娠してしまい自分の中で煮え切らないままに母になるという状況にしてしまったことも、親になる覚悟ができなかった原因の一つだと思います。
どんどん大きくなるお腹をみて「嫌だな」という気持ちと出産する不安は想像以上の物でした。さらには出産のときにものすごく陣痛で苦しんだので、なんで自分ばかりこんなに苦しい思いをしなくてはいけないのかという気持ちにもなりました。普段は生まれた子供は可愛いと思っていても、寝る間もないほど授乳と育児に追われていると虚しさとこれからについて自分が母としてやっていけるのか心配ばかり募り、「育児は楽しい、素晴らしい!」とSNSに一生懸命子供の画像をアップするような素敵ママになれていないことに罪悪感すら感じます。今は自分の「余裕」のキャパが広がることを望んでいます。
A責任感だけで育児をしていました
産後、まず息子の顔をかわいいと思えませんでした。私のコンプクレックスだったところが全て似てしまった息子を見ていると、申し訳ない気持ちもあり辛くなりました。 また、うちの子は本当によく泣く子で、起きている時は泣いてばかりいる息子を、かわいいと思えないこともよくありました。生後半年くらい経って、息子もできることは増えて成長を感じていましたが、相変わらずよく泣く子で「なんでうちの子だけこうなんだろう」といつも思っていました。
外に連れて行くのも嫌で、息子と2人で家で過ごすことも多く、息子はずっと私にべったりなので家にいても何もできず、かなりストレスが溜まっていました。息子への愛情というより、産んでしまった責任感だけで育児をしていた感じでした。
私の場合は、旦那が休みの日などに、1人で出かける時間を作ってもらうようにしました。買い物に行ったり友達と会ったり、とにかく自分の思うように動けるというだけで、ストレス発散になります。しばらく息子と離れると、やっぱり気になるし帰ったときにはかわいいと思えるので頻繁にリフレッシュさせてもらっています。
A跡継ぎは男の子
それは突然やってきました。下腹部痛が何日も続き、胸の張りもあったのでもしやと思い産婦人科へ行き検査をしたら、7週目でした。夫と義母さんに報告したら喜びと同時にすべてのことを何もしなくてもよいと大切にしてもらい少し幸せ気分でした。
それが、妊娠6か月、いよいよ性別が分かる時期となり、夫と一緒に産婦人科の先生に伺ってみると「たぶん女の子。はっきりしないから次回だね」と。産婦人科からの帰り道、夫は一言も会話をしてくれませんでした。家に帰宅しソファーにドンッと座り込み大きくため息をつく夫。それを見た義母さんが赤ちゃんが女の子だと察知したのか、私に尋ねてきたので女の子だと答えました。
涙をこらえ普段通り話すのが精一杯でした。それから、何度検診しても女の子との診断。結局そのまま出産に至りましたが、可愛いはずの我が子を前に喜べない自分がいたのです。夫も義母さんも娘をとても可愛がってくれましたが、心の底では男の子を望んでいるのだと考えてしまうと娘に申し訳なくなってしまいますし、やりきれないです。
A元気でいればそれでよい
私の場合は子どもが生まれてから3か月位までは可愛くて仕方ありませんでした。虐待のニュースなども自分には全く関係のないことだと思っていました。状況が変わってきたのは生後5か月頃です。それまでは寝返りでほんの少ししか動かなかった娘がずりばいを始め、あっという間にハイハイ、つかまり立ちと全く目が離せなくなりました。ねんねの頃なら少々寝かせておいて洗濯物を取り込んだりトイレに行ったりも出来たのに、私の姿が見えないだけで泣く、ちょっと目を離すとコンセントや引き出しなど触ってほしくないものに向かう、よろよろ立とうとしては転倒して泣く。
娘に振り回されて自分の思うようなスケジュールで一日が進まないことが本当にストレスで思わず「うるさい」と怒鳴ってしまったこともあります。私はいつも笑顔で愛情たっぷりの理想のお母さん像というのを作りすぎていたんだと思います。それからは、出来ていないことよりも出来ていることに目を向けるようになりました。ご飯も食べさせた。オムツも取り替えた。お風呂にも入れた。少しは遊んであげた。うんよくやっているな私!と認めると少し楽になったような気がします。
A子供の成長と共に私の心にも変化が生じました
生まれてきた子はびっくりするほど夫に似ていて、私に似たところは一つもないように感じました。そのせいか、長らく自分の子供である実感が湧いて来ず、他人の子供を責任感のみで育てているような不思議な感覚で子育てをしていました。
でも、正直「かわいい」と思うこともあまりなかったのですが、口では「かわいいね」と言うようにしていました。「あなたが好きだ」ということも折に触れて子供に伝えてしました。必ずしも本心ではなかったのですが、そう伝えることで、それが本当になるといいなという希望を込めて口にしていました。今は子供が成長して、コミュニケーションが容易に取れるようになり「ママ好き」と言ってくれるようになりました。
また、子供の容姿も年齢と共に変わっていったのでしょうか、ママ友から「ママに似てるね」と言われるようにもなりました。そんな状況に変化と共に、私の心にも変化が生じ、母としての愛情も芽生えるようになりました。
A御婆ちゃんの助けです
子供が生まれても、子供が可愛くないと思ってしまうのは、やはり、お母さんの生活の変化の原因だったことがあります。子供の泣き声には、本当に苦労します。特に、初めて授かった子供は、今までの夫婦の生活を全く違うものにしてしまうからです。ここが一番大きいと思います。更に、周りに小さい子供がいないと、言葉が通じないのには苦労します。何が言いたいのかわからないからです。
一番の対処法は、できたらお母さんの母親(おばあちゃん)が、こんな時にはこうするのよという教えを新しくお母さんになったばかりの娘に伝えてあげることだと思います。それがないと、生活の変化に慣れないままの娘はどうしていいのかわかりません。特に、男の子は元気がいいので更に助けが必要だと思います。