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『子供への辛い物の与え方!6種の香辛料の影響や調理の工夫』

子供に辛い物を食べさせたいママパパ、小さな子供が食べられない6つの辛い物と悪影響、農水省からの注意喚起情報、韓国の子供の辛い物事情、子供が辛い物を食べられる年齢や辛さを和らげる調理法について、永岡さくらさんの子育て4コマ漫画と共にチェック!

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子供に辛い物を与えるのはいつから?食べられるようになる時期

子供は辛い物を嫌がって食べないことが多いのですが、中には親が食べる辛い物を食べたがる子もいますし、外食や食事の支度のたびに「早く大人と同じものを食べさせたい」と思うママやパパもいるでしょう。

そこで気になるのが、子供は辛い物を何歳になると食べられるかです。そして辛い物が与える子供の体への悪影響についても気になるところ。

同じ辛い物でも子供と大人に与える影響は違いますので、一般的な数種の辛い物が子供の体に与える影響も知っておくことが大切です。

子供には辛い物をあえて与える必要なし!乳幼児期は控えるのがベター

子供に辛い物を与える時期については、「離乳食及び幼児食の間は、辛い物をあえて与える必要はない」と言われています。

とはいえ、キムチを使ったキムタクご飯を給食に出す保育園もありますし、小学校に入学すれば学校給食でピリ辛スープやピリ辛炒めなどの辛い物が出ることもあります。

小学生になったら突然辛い物を食べられるようになるわけではないため、辛い物の種類にもよりますが、一般的に乳幼児期から子供に負担のない範囲で与える家庭が多いです。

お寿司
33歳

調理法で辛い物を食べる時と食べない時がある

3歳の娘はお寿司に付いてくる生姜のガリが大好きです。最初は私だけガリを食べていたのですが、娘も食べたいと言うので食べさせたところ、「美味しい」とパクパク食べながら言うではありませんか。

辛い物が好きなのだと思ってワサビやからしなども少し舐めさせてみましたが、全て受け付けませんでした。

どうやら生姜もお寿司についてくるガリが好きなだけで、生姜風味が強すぎる料理は嫌がることがあります。いまだに娘の辛い物のボーダーラインが分かりませんが、まだ3歳なので本人が欲しがるまで無理に食べさせません。

3歳の子供に辛い物を食べさせる必要はないと思い、最近では風味付けに感じるか感じない程度ににんにくや生姜は使用しますが、その他は与えていません。

例えばカレー粉は子供でも大人でも大量に食べると辛い物ですが、風味付けに少量使う程度であれば辛さを感じないため、離乳食後期から赤ちゃんに食べさせられますし、しょうがの風味をつけたオイルなども同様です。

ただし、子供が望まないのに「好き嫌いはダメ!」などと辛い物を無理強いしたり、望むからと過剰摂取させたりしてはいけません。

子供の胃や腸は未熟なため、以前辛い物を食べた時に体調が悪くなり好き嫌いをするようになることや、本人が欲しがって与えたのに後々体調を崩すことなどがあります。

辛さとは「甘味」「苦味」「塩味」「酸味」「うま味」の五味に含まれない単なる「痛み」ですので、辛い物への感受性が強い子供の場合は、小学生になっても中高生になっても辛い物を食べられずに嫌がります。

2015年、女性保育士がイタズラ目的でわさび付きの唐揚げを4歳の男の子に無理やり食べさせ、暴行容疑で逮捕されていますが、無理強いして痛みを与えることは親であっても暴力であることを心得ておきましょう。

一説によると、辛さは慣れるものではなく単に我慢強くなっているだけなのだとか。ですから、小さな幼児に大人の都合や勝手な思い込みで無用な痛みを与え、我慢させる必要はないのです。

子供に要注意NO1の辛い物「カプサイシン」!農林水産省も注意喚起

子供に辛い物を与える際、特に注意したいのがカプサイシンの含まれる食品。カプサイシンが含まれる代表的な辛い物は、トウガラシです。

農林水産省によると、子供や胃が弱っている人、辛い物への感受性が強い人が食べ過ぎると、お腹の粘膜が傷ついて荒れたり、息切れをしたり、咳がでたりするとのこと。

唐辛子には様々な種類があるため、見かけだけでは辛さを判断できません。子供に与えたい場合は、パッケージの注意書き見たり直接食べたりして確認し、無理に与えないようにしてください。

カプサイシンは食べることだけでなく、触ることにも注意が必要な物質です。子供がカプサイシン入りのトウガラシやシシトウを触った手で口や目をこすると、カプサイシンが体に付着して痛みを感じます。

そのため家庭では子供の食事に控えるだけでなく、保存する際にも子供の手が届かないように注意しましょう。

子供が辛い物を食べられるようになる年齢は感受性によって違う

子供が辛い物を食べられるようになる年齢は、「いつから」「何歳から」と明確に定義づけされているわけではありません。

子供が炭酸を飲めるようになる年齢についても同様で、どちらも子供の辛さや刺激への感受性によって異なります。

お弁当ママ
42歳

兄弟の味覚の差

6歳と4歳の男の子を育てていますが、兄は肉好き、豆類嫌い。弟は豆類好き、肉嫌いというように、息子達は好き嫌いも正反対。そんな息子たちは辛い物への味覚も兄弟間で違いがあります。

我が家ではマーボー豆腐を子供には甘口使用、大人は後から唐辛子を入れたりしながら辛口にして食べています。

ある日、下の息子が「パパママのも味見したい」と言うので食べさせたところ、「こっちの方が美味しい」と言うのです。弟の反応を見た上の息子も食べたいと言うので与えたら、「辛い、無理」と一言。その後、お茶を大量に飲んでいました。

兄弟間でも辛さの感じ方が違うだけではなく、辛い物を食べられる年齢はそれぞれなのだと感じました。小学生になったら何でも食べられると勝手に思っていましたが、そんなことはないと改めて気が付きました。

子供に辛い物を与える時は注意して!6種類の辛い物の悪影響

子供にとって辛い物は、痛みを与える刺激物。大人にとっては食欲を増したり脂肪を燃焼させたりするメリットも期待できますが、子供の場合は体が未発達ですので大人とは異なります。

また、子供は手を使って食べますので、その手で目や顔、体をこすり痛がることがあります。子供に辛い物を与えると体調を崩すことがあることを、親は十分認識しておきましょう。

唐辛子やシシトウ

唐辛子は辛いため子供に与える際に注意する大人が多いのですが、シシトウにも苦味だけでなく辛味が強い物があります。

唐辛子もシシトウも辛味の原因はカプサイシンですので、子供が食べると摂取量によっては痛みを感じ、胃や腸を傷める悪影響を受けることがあります。

コショウ

コショウもスパイスの一種で刺激が強く、子供にとっては辛い物です。離乳食の取り分けなどで後期から少量であれば食べても問題ありませんが、幼児になったからと積極的に食べさせる必要はありません。

体調が悪く胃が荒れている時に子供がコショウを食べ過ぎると、お腹を壊したり痛みを感じたりすることがありますので注意しましょう。

山椒

山椒は胃腸薬や漢方にも配合される生薬ですが、子供にとっては刺激が強いため食べられる食材も食べられなくなるケースがある辛い物です。

ある調査では保育園で調理担当をしている人が「子供に山椒を使うことで、味覚の育ちに悪影響がある」と感じたことが分かりました。

山椒はウナギや麺にふりかけることで味が引き立つ薬味。最近は「しびれ麺」が流行っているので、大人の中には山椒や花椒を好きになったという大人もいるでしょうが、山椒は舌をマヒさせる辛い物ですので、味覚が発達中の子供には注意が必要です。

カレー粉

カレー粉とはウコン、サフラン、唐辛子、ターメリック、コリアンダー、コショウ、パプリカ、生姜、フェンネル、クミン、ナツメグなどの香辛料を調合した調味料のことを言います。

カレー粉の辛さは唐辛子のカプサイシンやコショウ、生姜です。子供がカプサイシンやコショウ、生姜が含まれるカレー粉を食べると、量によっては胃や腸を痛めてしまいます。子供にカレー粉で味付けした料理を与える際は、辛さに注意しましょう。

生姜

子供が苦手な辛い物の一つが生姜です。生姜は胃の働きをよくする香辛料ですが、子供が食べると胸焼けやお腹の痛みなどを引き起こしやすいので注意が必要です。

また口の中やのどに痛みがある時に生姜を食べると痛みが悪化する恐れがあるので、生姜に限らず刺激物を子供に与えないようにしましょう。

からしやマスタード

和からしもマスタードも、アブラナ科「からし菜」から作られたもので、種を粉にしたものを水で溶いたものが和からし、からし菜の種にワインや砂糖、酢を混ぜて作った物がマスタードです。

からしやマスタードも少量であれば子供が食べても問題無いのですが、過剰摂取することで刺激により味覚を鈍らせてしまいます

子供が食べたがらなければ無理に与えず、食べたがる場合はごく少量を舐めさせたり、辛さを感じないように調理法を工夫したりしましょう。

韓国の子供の辛い物事情!赤ちゃんでもキムチを食べる子がいる

子供に辛い物を食べさせられないのは、韓国も日本と同じ。唐辛子入りの漬物「キムチ」や味噌汁「チゲ」など辛い物が国民食の韓国ですが、そんな韓国人でも乳幼児の頃は胃や腸が未発達です。

それでも韓国ではキムチを赤ちゃんや幼児に食べさせる人達がいて、知人の韓国人たちによると韓国で子供がキムチを食べ始めるのは、一般的に1~2歳ぐらいからなのだとか。

ただし辛い物好きの韓国でも、子供にキムチを与える時は水洗いをし、表面の唐辛子などの薬味を洗い落としてから食べさせるそうです。中に沁み込んだ旨味が残るため、子供の方もそれほど抵抗なく食べられます。

筆者の韓国人の知人の中には、赤ちゃんの頃からキムチを食べていた人もいれば、大人になってもキムチを食べられない人がいますが、他の韓国人達にアレコレ言われることもなく仲良くしていますので、日本でも大人になってからの心配をして無理強いする必要はないのです。

子供が辛い物を食べられるようになる!3つの調理の工夫

子供に辛い物を与え過ぎると悪影響があるため、乳幼児の危険な食べ物の一つでもありますが、調理の工夫をすれば悪影響におびえて完全除去にこだわる必要もありません。

料理に加える辛い物の量を減らすこと以外にも、調理過程や調理後に3つの調理の工夫をすることで、子供向きに辛さを調節した美味しい料理を作ることができます。好き嫌いなく色々な料理を食べられる子に育ててあげましょう。

香りづけ程度に少量使う

H27年度に書かれた筑波大学徳田克己先生の論文「幼児の食事における香辛料の活用に関する研究」によると、保育所、こども園における調理担当者の6割以上が香辛料を料理の香り付けや風味づけに使用しているとのことでした。

調理担当者はニンニク、ショウガ、カレー粉を頻繁に使用しており、子供の食欲を増したり食材の臭み消したり、減塩に役立てたりしています。

辛い物には香りや旨味が強い物もあり、ごく少量を風味付けに利用することで臭み消しができ、子供の好き嫌い対策に役立ちますので、味付けの際は味ではなく香りを消すことを目的として少量だけ使用しましょう。

辛味がまろやかになる食材と合わせて使う

子供用の辛い物には、牛乳やヨーグルト、卵、マヨネーズ、お酢を加えると辛みを抑えることができます。便利な調理法ですので、知っておきましょう。

例えばカレーライスに牛乳や生卵を加えると、口当たりが滑らかになるだけでなく、辛みを抑えることができます。

味見をした時に「子供には辛いかも」と感じた場合は、辛みを抑える調味料の中から、その料理に合うものを考えて加えるようにしましょう。

辛味の元をある程度取り除いてから使う

子供に辛い物を使った料理を作る際は、外側についている辛味の元を洗い流してから料理に加えるとよいでしょう。

例えば、キムチやからし漬けなどの場合は、洗い流すと表面の辛味の元は取り除けます。洗い流してもまだ中が辛い場合は、水に暫く浸けると辛味が抜けますので、細かく刻んでチャーハンなどに入れるとよいでしょう。

子育て4コマ漫画:子供vs辛い物!無理のないよう調整を

子供に辛い物を与える際は、親が気を付けることが大切です。さくさん(永岡さくらさん)の4コマ漫画のように、欲しがるからと辛い物を食べさせて、好き嫌いを作っては元も子もありません。

当たり前のように感じるかもしれませんが、夫婦や家族揃ってとなると、意外に疎かにされがちですので注意しましょう。

  1. 子供が嫌がるのに無理に与えない
  2. 子供の体調が悪い時は控える
  3. 大人が摂取量を把握して制限する

辛い物は子供の好き嫌いや体調不良の要因となりますので、とくに乳幼児期は夫婦や家族で再確認し、全員が徹底できる環境作りをすることが大切です。

この記事を書いたライター

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪

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