凧揚げのコツを覚えよう!凧を高く揚げるための方法
お正月の遊びの代名詞といえば、羽根つき、コマ回し、そしてなんといっても凧揚げですよね。最近では、お正月に凧揚げをして遊んでいる子供たちをあまり見かけなくなりました。パパやママが小学生の頃は、お正月といえば家族や親せきで集まって凧揚げをしたという人も多いのではないでしょうか。
寒空の中、空気の澄んだ青空に凧が揚がっている風景は、なかなか素敵なものです。そんな日本の伝統的なお正月の遊び「凧揚げ」を、ぜひ子供たちにも楽しんでもらいたいものですね。お正月は、家族や親せきとおせち料理を食べながらのんびり過ごせる良い機会ですので、ぜひみんなで凧揚げをしてみてはいかがでしょう。凧揚げが上手にできるようになるためのコツをお伝えします。
凧揚げが上手にできるコツ
凧揚げをしたのは小学生以来で、どうやって揚げるのか忘れちゃったというパパママや、若いパパママの中には、凧揚げをしたことがないという人もいるかもしれません。お子さんに教えるには、まずパパママが凧揚げのやり方を知っておく必要がありますね。誰でも簡単に凧揚げができるようになるコツをご紹介します。
凧揚げは2人でやる方が上手くいく
凧揚げはひとりでもできますが、初めてやる人は2人でやる方が上手くいくのでおすすめです。また、凧揚げはコツがいるので、最初からうまくいく人は非常に稀です。一人で練習しているとなかなかうまくいかず、途中でやめてしまうことも少なくありません。最初は2人で協力しながらやることで、楽しさも倍増します。二人で凧揚げをする際のポイントをご紹介します。
1人は凧を持ち、もう1人は糸巻を持つ
まず、凧を持つ人は風下にスタンバイします。凧は、地面と水平になるように持っておきましょう。糸巻を持つ人は風上にスタンバイし、二人の距離は、大体5メートルくらいあけておきましょう。
「せーの」で2人同時に走り出す
2人の準備が整ったら、「せーの」の合図で二人同時に走ります。糸巻を持っている人が先頭になり風上に向かって走ります。凧を持っている側の人は、いつでも凧を離せるように、頭の上で凧を持ち走るとよいでしょう。
いい風が吹いてきたら凧を離す
走っている最中に凧を持っている人は、いい風が吹いてきたら凧を離します。離すタイミングは少し難しいかもしれませんが、何度かやっていくうちにコツをつかんでくるでしょう。
もう1人は糸を伸ばしながらどんどん走る
もう1人は、糸を少しずつ伸ばしながらどんどん走りましょう。一気に糸を伸ばしてしまうと糸がたるんで凧が落ちてしまいますので気を付けましょう。10メートルくらい糸が伸ばせるまで、少しずつ糸を伸ばしていきます。
凧が安定したら止まって操る
糸が伸び、凧が高く上がっていくと安定してきます。凧が安定してきたら、止まって凧を操りましょう。地上より上空の方が風が強いので、高く上がると走らなくても安定してくるのです。糸を少しずつ伸ばし、たるんできたら「クイッ」と糸を引っぱります。この動作を繰り返していくと凧がどんどん上がっていきます。
コツは風を感じること
この糸を伸ばしたり、クイッと引っ張ったりするタイミングや力加減がなかなか難しいのですが、コツは風を感じながら操ることです。風を味方につけることができたら、簡単に凧が上がっていきます。
何度も挑戦すると感覚がつかめる
凧を揚げるこの感覚は、自分で感じとるしかありませんので、何度もチャレンジして感覚をつかんでいきましょう。なかなかうまくいかなくても、友達や家族と一緒にやることはそれだけで楽しいものです。あきらめずに何度も練習してみましょう。
慣れてきたら一人でやってみよう!
2人で凧揚げができるようになったら、一人でチャレンジしてみましょう。一人で揚げる時は、凧と糸のつなぎ目を右手で持ち、左手で糸まきを持ちましょう。風上に向かって走り、いい風が吹いたタイミングで凧を持っている右手を離します。その後は、糸を少しずつ伸ばしたり、クイッと引いたりしながら10メートルくらい伸ばしていきましょう。凧が安定するまでは微調整が必要です。
凧揚げはいつから始まったの?
凧揚げは、古来中国で占いや軍事目的の道具として使われていたものが日本に伝わり、平安時代に貴族の遊びとして始まりました。当時は主に宮中の儀式や遊びに使われていたようです。お正月に凧揚げをするようになったのは、江戸時代に入ってからだと言われています。この頃は凧揚げが庶民の間でも大ブームになり、お正月以外にも遊ばれる文化がありました。凧揚げはいろんな歴史を経て、今もお正月の遊びとして定着しているのですね。
お正月に凧を揚げる意味
お正月に凧揚げをするのは、もともとは年の初めに両親が男の子の誕生をお祝いし、その子の健やかな成長を願って凧を上げていました。凧が大空を羽ばたく様子はとても縁起が良いものとされています。凧揚げに込められた意味や歴史を知ると、ますます子供と一緒に遊びたくなりますね。
凧揚げの場所はどこがいい?
最近では、どこでも凧揚げをしていいというわけではありません。凧が引っ掛かりそうな高い木がある場所や、電柱・電線がある場所は危険ですのでやめましょう。また、道路付近など車が通る場所も避けた方がよいでしょう。
凧揚げをしている最中は、どうしても凧に集中して周りが見えなくなることがあります。河川敷や、周りに人が少ない広い公園などがおすすめです。公園の場合は、サッカーや散歩、ジョギングをしている人など、周りの人に迷惑にならないように気をつけながらやりましょう。特に、空港周辺は航空法により凧揚げが禁止されているエリアがありますので、事前に確認が必要です。
凧揚げを楽しめる天気
凧揚げにベストな天気は晴れていて適度な風が吹いている日です。とても晴れていても風が全く吹いていないと、凧を揚げるのは難しいかもしれません。また、曇っていてもできなくはありませんが、せっかく上がった凧がよく見えないという事になりかねませんので、晴れている日がおすすめです。
凧はどこに売っているの?
凧揚げの由来やコツを知ると、試してみたくなりますよね。凧は、お正月シーズンになると至るところで販売されています。おもちゃ屋さんやホームセンター、スーパーやコンビニ、100円均一などでも買えるのでとてもお手軽です。いろんな種類が売っているのでぜひいろいろ探してみてください。
凧の種類
コンビニや100円均一でも購入できる凧ですが、実はいろいろな種類があります。昔ながらの凧からキャラクターもの、一世を風靡した話題の凧など、一言に凧といっても様々な種類がありますので、ぜひいろいろ比べてみてお気に入りの凧を見つけてくださいね。
角凧
角凧とは、最も一般的な凧です。長方形をしている凧が多いですが、中には正方形の凧もあります。角凧は簡単に揚がるので、初心者向けの凧といえます。初めて凧揚げをする人はぜひ試してみてください。
ゲイラカイト
ゲイラカイトは、NASAで開発されたと言われ1970年代に大ブームになりました。日本古来の凧と異なり、プラスチック製の骨組みにビニールで作られた凧です。三角形をしており、中央に大きな目玉が描かれている特徴的な凧です。高い技術で設計されているだけあって、ぐんぐん揚がる凧として有名になりました。デザインもかっこいいので、お正月じゃなくても、お天気のいい日に遊ぶのにいいかもしれませんね。
連凧
連凧とは、一本の凧糸に何枚もの凧がつながっているものの事です。連凧は揚げるのにコツが必要ですので、上級者向けの凧といえます。連凧を揚げている人はなかなか少ないかもしれませんが、凧揚げ大会などにいくと、連凧を操っている名人を見かけます。自分で揚げるのは難しいかもしれませんが、連凧が空に羽ばたく様子はとてもきれいなので、一度は見てみたいですね。
自作
実は凧作りは意外と簡単にできます。手軽に購入できますが、人と一味違った凧を揚げたいという人はぜひ手作りしてみてください。簡単なものは、レジ袋やごみ袋を利用して手軽に作れます。簡単なビニール凧の作り方をご紹介します。
- まずはビニール袋をカットして本体と足を作ります。形や大きさはお好みでかまいませんが、最初は長方形が無難かもしれません。また、足は短いと安定しづらいので長めに作るのがおすすめです。
 - 次に竹ひご(ない場合はストローでも大丈夫)で骨組みを作り、しっかりとテープで固定します。
 - 足を本体にテープで固定します。
 - 凧糸を通す穴を千枚通しなどで開けておきます。
 - 凧糸を本体に通して、本体をつるように結んで完成です。
 
糸目の位置など多少コツは必要ですが、材料費がほとんどかからないので何度か作ってみて微調整してみてください。親子で凧作りから始めると、凧がうまく上がった時の喜びも倍増すること間違いなしです。ぜひチャレンジしてみてください。
凧を揚げる時の注意
凧揚げは、どんどん上がっていくとうれしく楽しいので、つい自分が上げた凧を夢中で眺めてしまいます。どうやったらもっと高くあがるのだろうと試行錯誤している間に、周りが見えなくなり、人や自転車とぶつかったり、気づいたら車道に出ていたりということもあります。凧揚げをする際は周りに気を配る必要がありますが、つい注意力が散漫になりがちなので、そもそも安全な場所で行うようにしましょう。凧を上げる際に気を付けなくてはいけないポイントを覚えておきましょう。
近くに電線がある場所はNG
近くに電線がある場所での凧揚げは大変危険です。万が一電線に凧が引っ掛かってしまった場合は、自分でとろうとせず、必ず電力会社に連絡してとってもらいましょう。新年早々に他人に迷惑をかけるのは気が引けるかもしれませんが、電線から垂れ下がった糸や濡れた糸などを通して感電してしまう可能性があるため、自分で何とかしようとしたり、放置したりするのは絶対にやめましょう。
「凧揚げ禁止」の場所もダメ
広い公園や河川敷で凧揚げにぴったり!という場所でも、「凧揚げ禁止」になっている場合があります。凧揚げをしていると凧に集中してしまい、周りの人とぶつかってしまったり、川に落ちてしまったりと事故につながるケースがあります。凧揚げ禁止となっている場所には必ずそれなりの理由があるので、その場所で凧揚げが禁止になっていないか確かめてから遊びましょう。ルールを守って安全に楽しく凧揚げをしましょう。