療育手帳のメリットデメリットに関する記事

療育手帳のメリットとデメリット!取得した保護者の本音

療育手帳のメリットとデメリット!取得した保護者の本音

療育手帳のメリットとデメリットが知りたいパパやママに、子供に自閉症や知的障害などの発達障害があるため実際に療育手帳を取得した保護者の体験談や、療育手帳とはそもそも何か、障害者手帳とは違うものか、交付の条件などの情報をご紹介します。

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障害者手帳の取得はメリットだけ?デメリットは?保護者の体験談

療育手帳と障害者手帳

療育手帳には家族や本人に多くのメリットがある一方、デメリットへの不安を感じるパパやママが多いのが現在の日本社会。

実際のところはどうなのでしょう?

療育手帳って何?障害者手帳と違うの?

障害者手帳には次の3種類があり、その一つが療育手帳です。

  • 身体障害者手帳
  • 療育手帳
  • 精神障碍者保健福祉手帳

療育手帳とは

知的障害者に都道府県知事が交付する手帳です。「愛護手帳」「愛の手帳」「みどりの手帳」など、自治体によって名称が異なることもあります。

知的障害のある本人か保護者から児童相談所や市区町村の障害福祉課などへ申請することにより、障害の重さを日常生活能力の程度を基に判定し、その後に等級をつけてから交付されます。

平成23年の厚生労働省「生活のしづらさ等に関する調査」によると、65歳未満の療育手帳取得者数は559,800人

3種類の障害者手帳をいずれも取得せず、自立支援の給付金だけを受け取っている人は113,500人ですので、支援が必要な障害者の多くはいずれか、あるいは複数の種類の障害者手帳を取得しているのです。

療育手帳交付の条件

平成30年5月現在、療育手帳の交付条件は地方自治体により異なります。そのため発達障害の診断を受けている全ての人が、療育手帳を取得できるわけではありません。

交付条件として、知的障害に該当するIQ70ないしIQ75という知能指数の上限を設けている自治体があります。

その一方で、知能指数の上限を超えていても日常生活に支障があり、生活力の低く支援が必要な発達障害者に療育手帳を発行するという自治体もあります。

就職に不利?療育手帳を取得するメリット

療育手帳のメリットは、自治体や障害の程度により異なります

そのため詳しくは各自治体に確認する必要がありますが、療育手帳を取得したことで次のような多くのメリットを受けられる人達がいることをまずは知っておきましょう。

  • 税金の障害者控除
  • 障害者年金(成人後)
  • 就職の際に障害者枠に応募できる
  • 自動車税、自動車取得税などの減免
  • レジャー施設の割引や障害者サービス
  • ディズニーランド&シー障害者サービス
  • 駐車禁止道路への一時停車OK
  • 公営住宅へ優先的に入居できる
  • 医療費助成が受けられる
  • 保険適用で矯正治療が行える
  • JR新幹線や特急、快速の割引
  • タクシー料金割引
  • 飛行機代割引
  • 高速料金割引
  • バス代の割引
  • タクシー割引
  • 水道料金の割引
  • レンタカー代の割引
  • NHK受診料の割引
  • スマホや携帯料金の割引
  • オムツ支給 など

またC判定の一見発達障害があることが分からない軽度知的障害の場合は「療育手帳を取得すると就職に不利だ」と心配する保護者の声もありますが、実際は障害者手帳を取得しなかったことで職探しに苦労したり、就職後に嫌がらせを受けるなどトラブルになったりと、本人が自信を喪失してしまうことが少なくありませ。

ところが療育手帳を取得していれば、JTBや三井物産、ゆうちょ銀行、東芝、カネボウ化粧品、キリンなどの大手企業の障害者枠に応募することができるようになるのです。

またニートになるといった自立への心配や就職活動の苦労が軽減されるだけでなく、就職後も職場の理解を得られるため本人がありのままの自分で楽しく働きやすくなります。そのため実際には就職に有利になったと感じる人が多いのです。

療育手帳を取得する2つのデメリット

療育手帳の取得には主に次の2つのデメリットがあるとの声が保護者間から聞かれます。どちらも子供に発達障害があるからこその心理と言えるでしょう。

自信を失う

壁にもたれて落ち込む母親

療育手帳を取得する大きなデメリットは「心の問題」と言われています。保護者や本人が「知的障害者」というレッテルを貼られたようなマイナスイメージを抱き、自信を失ってしまうというデメリットです。

けれど発達障害のある子供にとって辛いのは、周囲からありのままの自分を受け入れてもらえないこと。発達障害児の子育てでは、支援する親がありのままの子供を受け入れ、周囲の理解や協力を得て子供が過ごしやすい環境を作ってサポートすることが、最終的には子供だけでなく家族全体の幸せな未来にもつながります。

療育手帳はいつでも返納できますので、もし取得によりデメリットがあると思った場合は障害者手帳を返納しましょう。

更新手続きが面倒

年に1度の更新手続きや、2年に1回の発達検査が面倒くさいといったデメリットを感じる保護者の方もいます。

障害の程度や家庭環境によっては、子供の世話と仕事で保護者がろくな睡眠時間を確保できていないご家庭もあります。誰でも余裕がなくなれば、「これ以上面倒なことを増やしたくない」と感じるのは当然です。

けれど手帳を取得することで経済的なメリットや周囲の支援を得られれば、長い目で見て子供だけでなく自分の心身の負担を減らすことにも繋がります。まずは親の考えにより一方的に遮断してしまわず、児童相談所や福祉課に相談して助けを求めてみることが大切です。

療育手帳取得のメリットデメリット体験談

子供の療育手帳を取得した保護者は、実際にどのようなメリットとデメリットを感じたのでしょう。10名のパパとママから詳しく教えてもらいましょう。

自閉症などによる重度知的障害の場合

さんパパ
42歳

メリットがたくさん

私は知的障害のある男の子の父親です。愛の手帳を2度取得しました。通っていた施設に判定機関があったので、申請から取得までひと月かかりませんでした。うちの子供は重度知的障害なので、本人に相談することも、同意を得ることもできず、親の判断で取得しました。

療育手帳のメリットは公共機関がほとんど無料になることです。これはかなり大きなメリットだと言えます。デメリットはありません

療育手帳のメリットは大きく、デメリットはなしですので、ぜひ取得してください。

ゆうたママ
46歳

療育手帳

支援学校に通う3年生の男の子のママです。息子は発語がなく自閉症で重度知的障害です。療育園に在園の年少の秋に、息子の成長の足踏み状態が続き、他のお子さんとの明らかな違いを見て療育手帳を取得しました。

当時、自ら取得しようとするママは少なかったようです。聞き取りから取得までは1か月程。結果は予想通りの重度のA判定で現在もA判定です。年末調整で戻り、手当ても出ます。車がないためタクシー券の支給やオムツ支給などもあり、とても助かりました。公共施設ですと手帳を出せば、無料になることがほとんどです。

息子は将来、必ず施設でお世話になる身。手当が頂けることで、将来の貯蓄に回せます。そのように考えたら手帳の取得はメリットしかありません。

デメリットがあるとしたら、グレーやボーダーのお子さんの場合、親御さんの気持ちの負担なのかもしれません。やはり手帳を取得する。ということは障害児である。と否が応でも認めることになります。息子のように重度でも、複雑な気持ちになりましたので。

軽度の場合はより心情的に辛いと思います。しかし取得してしまえば、取って良かったと思う事の方が多いと思います。

ゆきえ
42歳

利用できるところは使わせてもらおうという気持ちで持っています

現在9歳の息子の母親です。息子は重度の知的障害をもっているため、現在は療育手帳(東京なので「愛の手帳」といいます)の2度です。2歳で療育に通い始め、当時発達指数が40程度と障害が明らかだったため、療育施設の勧めもあり手帳を取得しました。

本来は児童相談所で検査を受けるのですが、その療育施設に診療所が併設されていたため医師の診断書のみで申請でき、1ヶ月くらいで手元に届きました。子どもには意志の疎通ができなかったため、本人に相談はしていません。

メリットはやはり手帳を取得したことで、各種手当を受けることができたことです。特別児童扶養手当やその他区の手当などで大変助かっています。手当だけでなく税金の控除や各種割引などが受けられデメリットはないのですが、最初に取得した時はまだ2歳だったため「公的にも障害児と認められたんだ」と複雑な思いがしました。

しかしその時だけで、あとは気持ち的な面でも強くなったのか、今は堂々と利用させてもらっています。これから取得される方が迷う気持ちはわかりますが、常に手帳をぶらさげて歩くわけではないので、利用できるところは使わせてもらおうといった気持ちで手続きしたら良いと思います。

頭蓋骨縫合早期癒合症による知的障害の場合

あやぱん
40代前半

療育手帳で助かりました。

歯医者さんにいる女の子

私の子供は知的障害です。頭蓋骨縫合早期癒合症という病気で、生まれつき頭が小さく脳も成長していません。女の子なので髪がある分、頭が小さいことはわかりにくいです。

小学四年生になりさまざまな壁に当たっています。まずは目。弱視で4歳からメガネしています。昨年から歯の矯正も始まりました。歯の矯正の話を脳外科の子供の主治医に話したら、「保険適用なるので療育手帳をとった方がいい」と言われ、初めて療育手帳の存在を知りました。

すぐに先生が診断書を書いてくださり、市の手続きに行きました。だいたい1ヶ月で療育手帳は届きました。歯の矯正は普通なら保険適用外で100万円ほどかかると聞きます。うちにそんな余裕はなかったので、ほんとうに助かりました。

今は3ヶ月に1回矯正に行きますが、1,000円もかかりません。器具代が入っても月に10,000円までと上限も決まっています。メガネや発達外来、県外の脳外科に行く我が子は、病院代がかかるので有難い制度です。取得して良かったです。もし、悩んでいる方いらっしゃるなら、ぜひこの制度は子供のために利用すべきと感じます。

B判定(中程度)の知的障害の場合

わたぼうし
40代前半

支援を受けられるが、健常児との距離増

私は母親です。女児で3歳後半から取得しており現在12歳。きっかけは3歳の健診でした。言葉がでなかったのです。発達センターの専門医に判定していただき、B判定でした。予約して約4ヶ月かかっての判定でした。本人の了解は不可能でした。そこまで能力がなかったのです。

メリットは、公共機関や利用する際にサービスを受けやすくなること。周囲や身内に認知度が高まることです。

デメリットは、地域の子供達と関わりが薄くなってしまいがち。学校も支援学校か校区の学校が良いのか悩んでしまうでしょうね。

アドバイスはあくまでも「個性が強い」ととらえて、必ず才能が伸びていくこと。これを信じてください。悩んだらコーディネーターさんなど頼ってください。

ゆうママ
36歳

メリットはあるが、デメリットはないと感じる

私は5歳の男の子を持つ母親です。発達を見てもらっている医療機関で知的障害と診断され、療育手帳を取得しました。判定はB判定です。療育手帳を申請してから取得するまでは、だいたい1ヶ月くらいかかりました。

療育手帳ができたら市役所の方から通知が届き、取りに行きました。療育手帳を取得した当時、子供はまだ3歳くらいで言葉もまだほとんど出ていなかったので、子供には相談したりはしていません。

療育手帳を取得するにあたってのメリットは、いろいろな福祉サービスが受けられるところにあると思います。特にA判定だといろいろ受けられると思います。うちは今のところタクシー割引で利用しています。

デメリットは特にないと感じています。しいていうなら、2年に1回発達検査が必要なので、児童相談所に受けに行かないといけないのが少し億劫だったりします。

もし療育手帳を取得した方がいいのか悩んでいる方がいましたら、まずは子供が療育施設に通っていれば、いろいろなお母さん方から情報を得るのがいいと思います。療育手帳を取得して損はありません

ピノ
41歳

療育手帳は何かとお得です

タクシーに乗る男の子

私は4歳になる男の子の母親です。子供が自閉症なので、療育手帳を取得することにしました。療育手帳を申請したいと電話をしてから、実際に療育手帳が届くまで1ヶ月半ぐらいかかりました。判定は、B判定でした。子供はまだ小さいため、療育手帳のことはわかっていません。

療育手帳を取得して実感したメリットは、新幹線やタクシーの割引があったり、おもいやり駐車場を使わせてもらえたりするのがよいです。

デメリットは1年に1回の更新が多少面倒くさいということですが、ちょっとでもお得なので子供が障害の方は是非、一度市町村に相談してみて下さい。

のりあ
6歳

療育手帳はお守りと考える

手帳はなんというか親に踏ん切りがつく。特にあいまいなB判定くらいのお子さんだとなおさらかな。手続きは簡単で役所を通すといろいろ紹介があるので、最後に知能検査を受けてから貰えます。

うちはB判定だから、メリットはほとんど感じません。大きな施設は水族館などの公の所は半額とかで入れますけど。あと所得税の控除とかも。デメリットは無いです。あったら返上すればいい。これは持たされるのではなく自分で取るものですから。

小学校、中学校とあがっていくと障害に理解がない先生とか医者もいるので詳しくない方にも手帳があることを告げるとあーって納得されるので便利です。面倒な説明いらないので。うちの子は、見た目は普通だから特に便利かもしれませんが。

C判定(軽度)の知的障害の場合

まゆ
20代後半

デメリットなしの療育手帳!

今年5歳になる自閉症男児の母です。自閉症に加えて軽度の知的障害があり、療育手帳はC判定を受けています。幼稚園入園後だと手帳の申請が混雑するということで、入園前の比較的空いている時期に申請をしたため、発達検査から3ヶ月ほどでスムーズに手帳を取得することができました。

まだ息子は3歳だったので手帳の取得は私の独断で決めましたが、今も全く後悔はしていません。

色々な所で割引が使え金銭的にメリットが大きく、デメリットを感じたことは一度もないからです。

我が家の場合、テーマパークなどの入園割引などを利用して、お出かけする機会がぐんと増えたので、手帳を取得して本当に良かったなと思っています。悩んでいる方には、是非取得をおすすめしたいです。

その他の場合

るう
43歳

明るい未来

お金を管理する女性

私は発達障害を持つ子どもの母親です。長男は小3になりました。小さい頃から多動で長い間発達障害のグレーゾーンでしたが、まだ幼かったため本人には告知せず、療育手帳を取得しました。

医師の診断や役所の手続き等もあり、3ヶ月ほどたってから手元に届きました。美術館やサーカス等、療育手帳があるおかげで割引がきき経済的に助かるというメリットがある反面、療育手帳を持っているというだけで我が子が偏見や好奇の目で見られるのではないかという将来のリスクを考えると、何が正解なのかはわかりません

ただ療育手帳と共に我が子が元気に育ってくれる、それは我が子の明るい未来だと思っています。

加配保育士の申請にも療育手帳は便利

子供が幼稚園や保育園に入園すると、集団生活への支援者である加配保育士をつけてもらうことで、園生活をスムーズに行いやすくなり、子供の心を傷つけず楽しく通園させてあげやすくなります。

最近は療育手帳がなくても、必要性が感じられる場合は加配保育士をつけてもらえるケースが増えてきています。とはいえ園によって対応がまちまちなのが実情。

そのため療育手帳はできるだけ早く取得し、入園への加配保育士の申請についても同時に相談すると無駄なストレスを減らせるので非常に心強いです。

子供の発達障害が受け入れられないと、どうしても療育者手帳の取得に悩んでしまいがちになりますが、そもそも発達障害の受け入れはそう簡単にできるものではなく、長い年月がかかるもの。

親が悩んでいる間、子供が支援を受けられずに苦しみ、親が無駄な出費を重ねてしまうようであればもったいない。子供の発達障害を受け入れられるようになってから後悔しても、過去には戻れないのです。

子供も親も二次障害で苦しまないためにも、親が不安やストレスを軽減して生活するためにも、療育手帳や加配保育士の申請は積極的に行いましょう。