一人っ子の特徴と親の心得に関する記事

『一人っ子の15の特徴!子供に見られる性格や育て方のコツ』

一人っ子の子供の頃にみられる特徴や育て方のコツとは?子供の気になる特徴が「一人っ子だから?育て方のせい?」と心配なママ、一人っ子ならではの心配な特徴があった子が大人になって真逆の性格なることも。永岡さくら(saku)さんの4コマ漫画と共に紹介。

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一人っ子の特徴(性格)15選と育て方|わがままのイメージを乗り越えるには?

一人っ子の特徴と聞くと、「わがまま」「自己中心的」といったネガティブなイメージを思い浮かべる方も少なくありません。一人っ子の親御さんとしては、将来の人間関係や社会性が心配になるかもしれません。

「きょうだいがいない=競争相手がいない」環境で育った一人っ子の子供には、一般的に15の特徴がみられると言われています。しかし、性格は生まれ持った気質(遺伝)と、育つ環境の相互作用によって形成されることが心理学的に明らかになっているため、ネガティブな見方をする必要はありません。

親御さんは、リフレーミングで子供の特徴をポジティブな側面から捉えると共に、一人っ子の特徴を深く理解し、その子に必要な社会性や協調性を育む環境づくりを意識して行うことが大切です。

一人っ子に多いと言われる15の特徴(性格)

ここでは、一人っ子に多いとされる15の性格や行動の特徴について、一般的な見方と、その背景にある環境要因を交えて解説します。これらの特徴はあくまで傾向であり、すべてのお子さんに当てはまるわけではありません。

1自己主張が強く、わがままに見られがち

一人っ子の特徴として「わがまま」というイメージが定着していますが、これは自己主張の強さの裏返しとも言えます。家庭内にきょうだいがいないため、両親からの注目を独占しやすく、自分の希望や要求が比較的通りやすい環境で育つ子が多いです。

そのため、兄弟がいる人に比べて、欲しい物をすぐに手に入れやすい経験を多く積む傾向があります。他人から見ると「我慢を知らない」と誤解されがちですが、実際は家庭環境や本人の気質によっては、幼い頃から親の期待に応えようと我慢の経験が多い子もおり、「わがまま」と一括りに決めつけられるのは適切ではありません。

大人になってからも、自分の意見をはっきり言えるという点は長所にもなり得ます。

2競争心がなく、争い事が苦手

きょうだいがいない環境で育つ一人っ子は、家庭内で競争相手がいません。おもちゃの取り合いやおやつの争奪戦といった、子供同士での本気のぶつかり合いの経験が乏しいです。

このため、一人っ子は争いごとを避けたい傾向があり、人を押しのけてまで何かを手に入れたいという競争心が乏しいと感じられることがあります。この性質は、平和主義で穏やかな協調性として捉えることもできます。

3マイペースで、集団行動に戸惑いがち

一人っ子は良くも悪くもマイペースな特徴を持ちます。特に協調性が求められる集団生活を始めたばかりの頃は、目についたおやつを分け合わず全て食べてしまうなど、相手への配慮が欠けてしまう行動が見られがちです。

きょうだいがいる場合、日常生活の中で自然と助け合いや協力、我慢を学ぶ機会が多いですが、一人っ子の場合はこれらの経験が不足しがちです。しかし、協調性は成長過程で家庭外の集団生活(幼稚園、学校、習い事など)を通して十分に習得できる能力ですので、親御さんが意識的にサポートしてあげることが大切です。

4一人遊びがかなり得意で集中力が高い

一人っ子は、友達との遊びはもちろん好きですが、一人遊びも非常に得意です。小さな頃は親との関わりを求めますが、成長するにつれて自然と一人の時間や自分の世界で過ごす時間が増えます。

親御さんから見ると「一人で遊んで寂しくないのかな?」と心配になるかもしれませんが、子供自身は一人遊びに没頭することで高い集中力や想像力を培っています。本人が寂しくなったり、誰かと遊びたくなったりすれば、自分から声をかけてくるので、そっと見守ってあげましょう。

5打たれ弱く、親への依存心が強い傾向

一人っ子の家庭では、子供に目が届きやすいため、親が子供の問題に先回りして解決しがちです。そのため、挑戦や失敗、リカバリーの経験が不足し、打たれ弱く、親への依存心が強い特徴を持つ傾向が見られます。

例えば、難しいことに直面した際、きょうだいがいる家庭では親が手が離せないために「自分でなんとかしなさい」と促す場面が多くなりますが、一人っ子の家庭ではすぐに手を差し伸べて助けてしまうケースが多いです。子供が自力で問題を乗り越える機会を奪わないよう、親の見守る姿勢が重要です。

6空気がよめないと思われることがある

一人っ子は家庭内で自分のペースで物事を進めやすく、家族はその子を中心に生活することが多くなりがちです。家庭内では常に自分が中心であるため、他人の気持ちや場の雰囲気を察して行動する、空気を読む機会が不足しがちになります。

きょうだいがいる子供たちが日頃から互いを意識して生活しなければならないのに対し、一人っ子は集団生活や友達との交流を通して、意識的に社会性を学ぶ必要があります。

7大らかでおっとりしている

一人っ子は、きょうだいとのせわしい生活で急かされる経験が少ないため、大らかでゆったりとした特徴を持ち、他人に対しても急かさない傾向があります。このおっとりした雰囲気は、しばしば周りの人に安心感や親しみやすさを感じさせます。

「時間にルーズ」ということではなく、慌てる必要がない時は自分のペースを大切にしたいと思って行動するだけです。この特徴は、長男長女などにも共通して見られることがあります。

8親孝行で責任感が強い

一人っ子は、早い時期から「将来、自分が両親の面倒を見なければならない」という責任感やプレッシャーを持ちやすいと言われています。これは、親が子供にたっぷり向き合えるため、親子関係が充実し、親への愛情や信頼が深まるからだとも考えられます。

きょうだいがいると「誰かが失敗をフォローしてくれる」という意識が芽生えますが、一人っ子の場合は「自分がしっかりしなければ」と強く感じるようになり、結果として責任感も強くなりやすいです。

9年長者との付き合いが上手い

一人っ子は、同学年の子供より、大人や先輩との付き合いが上手な傾向があり、年長者とのコミュニケーションに緊張せず自然に接することができます。

生まれた時から大人に囲まれて育つため、年長者に気に入られる振る舞いや、適切な敬意の払い方を無意識に体得しています。そのため、目上の人に対して素直に従う姿勢が見られ、人間関係をスムーズに進める世渡り上手な一面もあります。

10自己肯定感が高くコンプレックスが少ない

自己肯定感が高いのも一人っ子の大きな特徴です。自己肯定感は、ありのままの自分を両親など他者に褒められることで高まりますが、一人っ子は両親にとって唯一の子供であるため、愛情を一身に受け、褒められる経験が豊富です。

きょうだいがいないため、親から他の子供と比較される経験も少ないことも、自己肯定感が高く、コンプレックスの少なさに繋がる理由でしょう。この高い自己肯定感は、新しい挑戦や困難を乗り越える力になります。

11年齢不相応に大人っぽく、ませている

一人っ子の特徴には、年齢不相応の大人っぽさも挙げられます。まだ子供なのに、まるで大人のような言動や振る舞いが見られることがあります。

これは、赤ちゃんの時から大人に囲まれて育つため、大人の言動や価値観を無意識に模倣して振る舞いを身に着けていくからです。また、きょうだいとの喧嘩や競争といった子供らしい刺激が少ないため、日頃から子供らしい駄々やかんしゃくを出す必要性も少なく、落ち着いて見えることがあります。

12金銭感覚が周囲と違うことがある

一人っ子は、両親に養育費の全てを注いでもらえるため、きょうだいがいる子に比べて金銭感覚が贅沢になる傾向があります。例えば、高価なおもちゃを買ってもらえたり、頻繁に海外旅行に連れて行ってもらえたりするケースです。

幼稚園や小学校に入園し、友達と遊ぶ機会が増えるにつれて、学年が上がるほど一人っ子のリッチな金銭感覚に周囲が気づくことがあります。子供が成長するにつれて、お金の価値や使い道について、親が意識的に教育していくことが重要です。

13八方美人に見える世渡り上手な一面

一人っ子は、誰にでも優しく接しようとするあまり、八方美人だと指摘されることもあります。子供の頃は友達に誘われるとすぐOKしてしまい、約束がバッティングするなど、トラブルが起こりがちです。

しかし、親がトラブルの度に正しい対応や断り方を教えることで、この特徴は一転し、誰にでも優しく、誰からも愛される世渡り上手へと上手に変化させられます。これは、他者との関係を大切にしたいという協調性の表れでもあります。

14指示されるまで動かない「指示待ち」傾向

「指示待ち」の傾向は一人っ子に限らず子供全般にみられますが、一人っ子の場合は少し長引く傾向があります。子供は先の見通しが立たないためある程度の年齢までは仕方がないのですが、一人っ子の場合は親の過保護や過干渉が原因となりがちです。

特に朝の出発準備など慌ただしい時、親が口と手を出しすぎてしまうと、子供は「言われるまで待っていればいい」と受動的になってしまいます。元来のおっとりしたマイペースさに、親の介入が加わることで、「指示待ち」の姿勢が助長されやすいです。

15空想が好きで想像力が豊か

一人っ子の特徴として、空想好きも挙げられます。子供の頃は一人っ子や長男長女の方が、「空想の友達」とも呼ばれるイマジナリーフレンドを持ちやすいと言われています。

これは、一人遊びをする時間が多く持てるため、想像力が豊かに育つからです。この空想力は、目の前にいない相手と会話をしたり、相手の立場に立った疑似体験ができたりするため、思いやりや対人能力を鍛える源になります。否定的に捉える必要は全くありません。

一人っ子の特徴を生かした育て方!社会性や競争心は環境作りで補える

一人っ子の特徴は、家庭内でのきょうだいとの触れ合いのバランスや、大人との関わりの深さ、金銭面の余裕など、環境から大きく影響を受けて身に付きます。しかし、一人っ子だからこそ、親はその子に必要な環境を意識的に整える余裕があるとも言えます。

一人っ子がわがままにならないために教えたいことは色々とありますが、心配な場合は、まずマイナスにとられがちな特徴が身に着く前に、意図的な環境作りをしましょう。

すでに気になる特徴が身に付いていても、今から環境を変えて積ませる経験は、今後の人格形成に必ずプラスになります。

親が「きょうだい役」になり気持ちのぶつかり合いを体験させる

家庭内にきょうだいや、頻繁に付き合えるいとこ、幼馴染などの子供がいない一人っ子の場合は、親が意識的に「きょうだい役」を演じて、奪い合いやぶつかり合い、本気で遊ぶ経験をさせてあげましょう。親が上から目線ではなく、友達のように横並びの関係で無邪気に関わることが大切です。

特にパパが適任の家庭が多いですが、ママだけでも、子供と真剣に遊び、時に意地悪な役や負け役を演じることで、子供は譲り合いや負ける悔しさを体験し、社会性や競争心の基礎を学ぶことができます。

子供が助けを求める前に先回りして手出し口出しをしない

一人っ子だと親が手出し口出しをしがちですが、親が先回りすると、子供は失敗や挑戦、リカバリーの経験が乏しくなり、打たれ弱くなってしまいます。

親が助けを求めていると感じても、子供自身が親に助けを求めるまでは、失敗すると分かっていても手出し口出しを控えて、まずは自分で考え、行動させてあげましょう。小さな子供のうちは競争心が乏しい一人っ子でも、成長と共に悔しさや達成感を覚え、競争心や自立心が芽生えやすくなります。

一人遊びの時間を大切にしつつ、お手伝いの機会を設ける

一人遊びは、一人っ子のストレス解消手段であると共に、想像力を鍛え、相手の立場を想像して思いやる協調性を生む源となるため、子供の意志を尊重し、できるだけ好きなようにさせてあげましょう。

ただし、一人遊びが忙しいからとお手伝いをさせないのは良くありません。最初は簡単なことからでよいのでお手伝いをさせ、人の役に立つ喜びや、家庭内での責任を体験させましょう。これにより、協調性や自己有用感を育むことができます。

空気を読めない言動にはソフトな声掛けを

一人っ子と遊んでいる時に場の空気を読めない言動が見られたら、ソフトに指摘しましょう。「子供だからしょうがない」と流してしまうと、一人っ子の場合はなかなか自分の状況に気づけません。

その際は、相手を責めるのではなく、I(アイ)メッセージで伝えることで、コニュニケーション能力を高められます。例えば、「ママは違うと思うな」「そんな風に言われると悲しくなるよ」など、自分はどう思ったかを素直に伝える声掛けがおすすめです。これは共感力を育むトレーニングにもなります。

一人っ子の特徴は長所?短所?多角的な視点を持つことが重要

同じ一人っ子でも、子供の気質(生まれ持った性格)や育つ環境によって、その特徴は真逆になることもあります。例えば、家庭環境によっては甘えたくても甘えられない、あるいは両親が不仲なため家庭内の雰囲気を察して誰よりも空気が読める子供に成長する子もいます。

一人っ子がメリットになるかデメリットになるかは、親の考え方次第です。きょうだいのいる子供より必ずしも恵まれた環境とは限りませんが、親からの愛情を独占できること、経済的な余裕があることなど、一人っ子ならではのメリットも多数存在します。

一人っ子の特徴を鵜呑みにして偏見を持つのではなく、お子さんの個性として捉え、長所を伸ばし、短所を補うような環境を意識的に作ってあげることが、親御さんの最も大切な役割です。

この記事を書いたライター

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪