3歳のひどいわがままに効く7つの対処&どこまで許す?しつけ
生まれてから大事に、大事に育ててきた赤ちゃんは、3歳頃にママを悩ます暴君に変わることがよくあります。2歳からのイヤイヤ期が引き続いたり、今までおとなしかったのに、突然3歳か3歳半ぐらいから、ひどい暴れん坊ですぐ泣く子になることもあります。何をあげても「イヤイヤ!」と駄々をこねたり、できないことをやりたがって、かんしゃくを起こし地団駄を踏みながら「自分で!」と言い張ったり、まったくママの苦労はつきません。
3歳は身体機能も発達して、心のなかに「自分」という意識が出来あがり始めて自己主張が強くなる時期です。子供が大きく成長する時期ですから、ママもこれまでとは少し態度を変えて、子供のわがままに対応していきましょう。今回は3歳前後の子供のひどいわがままへの対処法と、子供のしつけなどについて解説していきます。
3歳のひどいわがままに効く7つの対処法
パンが欲しいというからあげれば「おにぎりがイイの!」、お散歩に行きたいというから連れだせば3歩あるいて「ママ抱っこ!」と、一貫しない要求が多すぎて「もういい加減にして!!」とママをイライラ・爆発させるのが、3歳児のわがままの特徴です。
3歳児のわがままは、ママを困らせてやろうという悪意のある物ではなく、「ママかまって!」という甘えからくる愛しいわがままです。とはいえども、ママだって家事や仕事に忙しいし、すべてのわがままに付き合ってあげることはできません。子供の気持ちを満足させながら、ママの負担を軽くする対処法を7つご紹介しましょう。
1すぐ泣く/泣き叫ぶときは要求を聞き入れない
3歳児がわがままを言ってすぐ泣く時は、大人の注意を自分に向けようと大げさにふるまっているだけです。ここでママが優しくしてしまうと、子供は次回も泣けばママが言うことを聞いてくれるということを学んでしまいます。悲しくて泣いているのではないので、ママは騙されないよう、毅然とした態度をとることが大事です。
子供が大きな声で鳴いても、ひっくり返って叫んでも、ママは要求を聞き入れないように心を強く持ちましょう。初めのうちは長引きますが、ママがわがままに屈しないことがわかると、子供は次第に泣き叫ぶことを要求の手段にしないようになります。
2夫婦で教育方針を統一しておく
パパとママでアメとムチの役割を振り分けることは悪いことではありませんが、ママは許してくれないわがままをパパがホイホイと聞いていては、子供のわがままはエスカレートしてしまいます。パパとママの対応がバラバラだと子供は「もしかしたらわがままが通るかもしれない」と思ってしまうので、夫婦二人でわがままに対する共通のルールを作っておきましょう。
子育ては夫婦二人の責任です。日中はママが面倒を見ているからと、ルールをママが勝手に決めるのではなく、夫婦で意見を出しあって、子供の将来のために譲れないことを第一に、二人で子育てのルール作りをするといいですね。イライラした状態で夫婦で話し合うと、子育ての問題ではなく、夫婦仲の問題となるので、落ち着いて話をするようにしましょう。
3我慢ができたら褒めてあげる
もうすぐ3歳とは言え、まだまだ感情のコントロールができる段階になく、わがままをあきらめること、自分の要求を我慢することで心に深いダメージを抱え込んでしまいます。ママのために頑張ってわがままを我慢したのですから、ママは子供をしっかり褒めてあげましょう。
子供は褒められると喜び、もっともっと期待に応えて褒めてもらおうと頑張るようになります。ママが上手に褒めてあげれば、わがままが減るだけでなく、自分から行動をする良い習慣が身についていきますので、ママは大げさなくらい褒めちぎって、子供のやる気をアップさせていきましょう。
4事前に子供と約束を交わしておく
例えば子供と一緒に買い物に行ったとき、子供は大好きなお菓子を見つけると、買ってもらえるかもと期待してしまいます。当然要求を通そうと欲しがって泣くなどのわがまま行動を起こすわけですが、こういったトラブルは事前に子供と「今日はお菓子を買わないよ」と約束をしておくことで、ある程度子供の気持ちを整理させることができます。
初めのうちは約束をしても子供はわがままを言うかもしれませんが、我慢をさせて、わがままをコントロールできたら子供をタップリと褒めてあげましょう。次第にわがままを言わない方がママに褒めてもらえることを喜んで、わがまま行動が治まってくるはずです。
5子供を無駄にキレさせない
何かが欲しくてわがままな振る舞いをしていると、子供は次第に興奮して感情的になってしまいます。何を言っても泣き止まず、手あたり次第ママを手で叩くなどの乱暴を始めた時は、感情のコントロールができずに、いわゆるキレた状態です。このような状態ではママのお話を聞く余裕がなくなってしまいますから、できるだけキレた状態まで子供を追い込まないように心がけましょう。
子供がキレて暴れている時は、小さな心にストレスがかかって、子供も苦しんでいる状態です。子供の心身に無理な負荷をかけないためにも、子供がキレる前に子供を誘って他の物に興味をうつさせる、抱き上げてその場から離れるなど、ママが上手に気分を変えさせてあげるといいですね。
6声掛けの方法を変える
ママが何を言っても子供がわがままをやめない時には、子供へ話しかける言葉や態度を変えてみましょう。3歳児は意外と記憶力がよいので、ママがわがままをいさめる言葉に慣れてしまうということを聞かなくなってしまいます。おもちゃを片付けようとしない時に「お片付けしようね」と誘っていたのであれば、こんどは「お片付けどっちが早いかママと競争ね」などと競争心をくすぐる言葉に変えて、子供の興味を惹きつけてみましょう。
2歳からもうすぐ3歳という時期には、何でも「自分で!」と言いたがるように、自主性が芽生える時期でもあります。ママは上手に負けてあげることで、子供の自尊心をくすぐれば、子供はご機嫌でわがままを納めてくれるようになりますよ。
7遊びに誘ってあげる
3歳児はまだまだ甘えたい盛りなので、一方的に「ダメ」とか「○○しなさい」と言われるより、「○○しよう」と誘ってもらう方が俄然言うことを聞きやすくなります。子供に何かを言い聞かせる時や我儘をいさめるときには、口実を考えて遊びに誘って、要求から目をそらさせていきましょう。
3歳児はとても好奇心の強い時期なので、子供は新しい言葉にはとても敏感な反応を示します。新しいタスクをクリアしようと一時的に自分の要求から意識がそれますので、ママがうまく子供の気持ちを要求していたことからそらしてあげましょう。
3歳のわがままをどこまで許していいの?しつけと受容
子供のわがままには毅然とした態度をとる必要がありますが、あまり厳しい態度をとってしまうと、子供の心はバランスを崩して感情的になり、キレて手が付けられない状態になってしまいます。特に3歳児はまだまだ小さいといった印象を与える時期なので、どこまで厳しくすればいいのか、どこまでわがままを認めてあげればいいのか悩んでしまいますね。
3歳児はまだまだ我慢のきかない時期ですから、しつけの基準はそれほど厳しいものにする必要はありません。最低限「周りに迷惑をかけない」ことを子供にわかってもらえるようにすればよく、むしろわがままを受容することの方は柔軟性を持たせることをオススメします。3歳児のママのよくあるお悩みについて解説していきましょう。
Q1買い物のたびに1つだけおねだりするけど、お金がかかって…
確かに買い物は毎日のことですから、毎回毎回子供が望むものを買い与えていくとなると、出費が家計を圧迫してしまいますね。子供が望むものはなんでも手に入ると思ってしまうのは、物への依存症を引き起こしてしまう可能性があるので、これは「なんでも買ってあげられるわけではない」というルールを小さい内からしつけていく必要があるでしょう。
子供と買い物に行くときは、「今日はご飯の材料を買うから、おもちゃは買わないよ」と子供にしっかり言い含めて納得させておきましょう。ただし、制限をしすぎると子供もやる気がなくなってキレやすくなってしまうので、たまには「いい子でいつも我慢しているから、今日は特別ね」とあらかじめ約束した範囲内でわがままを叶えてあげると、我慢が長続きしますよ。
Q2ウチの女の子はおしゃまで、お気に入りの服しか来てくれない…
朝の忙しい時間帯に、服をひっくり返して選ぶなど、服にこだわって子供がごねるのは、ママにとって結構な苦痛ですね。服の好みは個性のあらわれでもありますので、生活に影響を与えない範囲ではわがままを聞いてあげてもいいでしょう。気にいった服を着たがって洗濯をさせないようであれば、衛生上の問題がでてきますから、これはわがままを許さず、洗濯の必要性を子供にわからせて、我慢をさせる必要があります。
時間がかかって大変だというのであれば、前日の夜に朝着る服をセットにして選んで用意をしておくか、3つコーディネートを作っておいて朝はその中から選ばせるだけと約束をしておけば、子供がわがままを言ってもスムーズに準備を進めていくことができますよ。
Q3好きなビデオを見ようとひっくり返って暴れて泣き叫ぶ…
チャンネル争いは家族の中でも深刻な争いですね。小さな子供が長々とテレビをみることは目にも心にもあまり良い影響を与えませんので、ビデオやテレビを見る時間はわがままを聞かず時間を制限して、家族全員が楽しめるように、小さい頃からルールを教えてあげるよいいでしょう。
子供が我慢できずにテレビの音声以上の大泣きをする、テレビ画面を覆い隠すような行動に出る場合には、思い切ってテレビの電源を落としてしまいましょう。わがままを言っても無駄、我を通そうとするとペナルティを受けるということが理解できると、子供は無理に我を張らずに周りの人にあわせることができるようになってきます。
3歳のわがままが悪化した先輩ママの対応と改善策
なかなかに難しい3歳のわがままへの対応ですが、先輩ママ達はどのようにやり過ごしているのでしょうか。失敗した例、成功した例を合わせながら、わがまま解決のヒントになる体験談をご紹介していきましょう。
思い切って泣いてみました
2人の男の子のママです。長男の時にはあまりわがままはなかったような気がするのですが、下の子はちょっとおっとりとしていてより子供っぽく、もうすぐ3歳になるというのに全く我慢ができない子でした。自分が見たいテレビはしつこく鳴き続けてリモコンを隠してしまいましたし、おもちゃ売り場ではひっくり返って欲しがって泣くので、一時期は買い物にも行けない位でした。
長男とのあまりの違いに私もむきになってしまい、「どうしてお兄ちゃんみたいにできないの!」と感情的になってしまうことが多かったのですが、これはよくなかったですね。下の子がやたらとお兄ちゃんに嫉妬して私の後追いをするようになってしまいましたし、お兄ちゃんも私と一緒になって下の子を怒鳴るようになってしまったので、反省して兄弟を比べないように心がけました。代わりにやったのが、下の子がわがままを言い出したら私が一緒になって泣いて見せるという方法です。初めのうちは泣いている振りをしている私をみてビックリしていましたが、何回か繰り返すうちに下の子がわがままをやめて、私の頭を「イーコ、イーコ」と頭を撫でてくれるようになりました。自分の欲求を我慢して、私に対する気遣いを見せてくれたことに感動して、ちょっと位のわがままなら許せるようになって、心に余裕ができましたよ。
3歳児はまさに暴君です…
娘が3歳半のころ、まさに暴君でした。娘は早いうちから言葉が出て、口が達者なタイプで、何かというと「バカ」、「キライ!」さらには「ママあっち行って!」と好き勝手言っていたのですが、私もよせばいいのに「いいよ、じゃあママもう知らないよっ!」なんて感情的になって言い返してしまって、さらに娘を泣かせるという悪循環でした。
そのうちに気付いたのですが、娘が暴君になるのは私が洗濯物を干している時や、掃除をしている時が多く、私と言い合いをしたあとに1人で布団をかぶって泣きながら寝入ってしまうことが多かったので、もしかして淋しくてかまって欲しいのかなと思うようになりました。
そこである日、洗濯物を干している時に娘がやってきてまだ突っかかり始めたので、「洗濯物一緒に干そうか?」と誘ってみたところ、初めのうちはブツブツ言いながらも、大人しく手伝ってくれるようになったのです。その後お手伝いが習慣になって、私もちょっと気持ちに余裕ができてきたらピタリと娘のわがままが出なくなりました。もうちょっと早く気づいてあげられれば良かったと反省しています。
保育園に入ると心も成長します
うちの娘は一人っ子なのですが、やっぱりわがままし放題で、特に3歳前後は手が付けられないほどでした。特にお友達との関係がうまくいかなくて、公園にいってもおもちゃをお友達に貸すことができず、お友達が近くに来るだけで怒って泣き叫んでいました。周りのママの目があるので、私も「どうして貸してあげられないの!」娘の態度をいさめたりしていたのですが、怒ってばかりだったせいか、良い効果はなかったですね。
娘のわがままは結構長く続いたのですが、私の復職がきまり、年少さんから保育園にはいったところで、わがままが少しずつでなくなりました。なぜなら、保育園で先生方にとっても褒めてもらったから。お部屋で小さい子におもちゃをねだられて、先生に「お姉ちゃんだもんね」とか、「小さい子に優しくできて偉いね」と褒めてもらったら、精神的に落ち着いたのかおもちゃに対する執着が消えて、自分から進んでおもちゃを小さい子に貸して一緒に遊ぶことができるようにまで成長したんです。褒められるってことは、子供を伸ばすためにすごいことなんだなと実感しました。それ以来、家でキーキーと文句を言いだしたときには何かで褒めて気をそらして、わがままのコントロールができるようになりました。
わがままを言う気持ちを受け入れながら対処をしていきましょう
親泣かせの3歳児のわがままですが、自分の思い通りにしたい、ママに要求を聞いて欲しいと思うことはとても自然な、子供らしい行動です。わがままをいうこと、我を通そうとすることは、子供の心が正しく成長していこうとしている証拠ですから、ママもわがままを苦にするのではなく、前向きに子供と接していきましょう。
3歳児のわがままは、ママに対するサインを含んでいます。この時期に親子の絆を強くしておくと、将来にわたって安定した関係を維持していくことができますから、子供のわがままを放り出してはいけません。まだまだ子育てに手のかかる、忙しい時期ではありますが、ママも少し手をとめて、気持ちに余裕を持って対応をしていけるといいですね。